
Wi-Fi機器をスリープさせないことでバッテリー残量を急速に低下させる攻撃 17
眠らない、眠ら~せない 部門より
一つ目の脆弱性は、応答すべきでないときに応答する仕様。ネットワーク外の不正なWi-Fiデバイスから受信した偽のパケットに対しても、ACK(Acknowledgment、受信完了通知)で応答を返してしまうこと。二つ目はWi-Fi無線が起動してはいけない時に起動している仕組み。
Wi-Fi機器の大半では、節電のためのスリープモードを搭載しているが、Wi-Fi機器は定期的に起動して、関連するアクセスポイントから送信されるビーコンフレームを受信する仕組みになっている。しかし、これらのビーコンフレームは暗号化されておらず、ビーコンフレームを偽造して送信することで、外部からターゲットのWi-Fi機器を常に起動させておくことができるのだという。
研究チームが攻撃距離を調べる実験を行った結果、100m以内の距離でも、ほぼ全てのターゲットデバイスが応答、150m離れた場所でも73%という高い応答率だったことが分かったとしている。