HP両創業者ファミリー、HP-Compaq合併に反対 2
ストーリー by kazekiri
HP-wayはどこへ行く 部門より
HP-wayはどこへ行く 部門より
HPの二人の偉大な創業者の子息であり、かつHPのBoard memberである
Walter Hewlett氏が反対の意思を表明してからというもの、HPとCompaq
の合併に伴うHP側の姿勢が混迷を続けている。
先月、Walter Hewlett氏とHewlett氏関連の財団がCompaq買収に
反対することを決定したが、
ZDNetによると、
もう一方の創業者一族であるPackard家関連でHP株式の10%を保有
する筆頭株主のDavid and Lucile Packard Foundationが、7日に
理事達による会合を開き、買収に反対することを決定したとのこと
である。この記事では、Packard Foundationの声明が発表された後、
HP、Compaq双方が合併の方針に変更はないことをコメントしている。
創業者ファミリーの反対によって、HPのCompaq買収がHP側で賛成 される可能性が揺らいできたことは確実である。ほぼ確定した反対票 は20%にも満たないが、投資家の心理は創業者に味方するのでは ないだろうか。Walter Hewlett氏は、買収によって PrintingとImagingビジネスの価値が希薄化し、収益の低い PCビジネスが目立ってしまうということを反対の理由として いるが、HP wayと呼ばれる独自の企業文化が希薄化してしまう という恐れもあるのではないだろうか。asahi.comの from Slilicon Valleyに掲載されている 退職者にとっては「個人的問題」の記事からも HP卒業生の動揺が見てとれる。HP wayの行き先はどこにある?
これでフィオリーナ女史も終わりか? (スコア:3, 興味深い)
経営者としては、こういう大型合併をした、ということが「勲章」になるわけだが、企業という人間の集団を作ってきた創業者としては、電卓の事業部からの撤退といい、今回の大型合併の話といい、どれも許せる話ではないと思う。フィオリーナ女史といえど、たかだか株主に経営を任されている「番頭」でしかない。番頭が出過ぎた真似をすれば、店主は怒るに決まっている。
店主としての創業者は企業としての文化を守りたい。守りきれないのであれば、会社をつぶすのも辞さないと思う。米国では会社は従業員のものではなく、あくまで株主のもの。株主が「そんな株はいらない」と言えば、終わってしまう。
フィオリーナという人、それを取り巻く経営陣の一人一人も、時代を超えた器を持ち得なかったんだね。フィオリーナ氏が女性だから言うわけではないが、
「女子と小人は養いがたし」
という言葉もある。
カネの話ばかりで文化というものをまるで理解できない「小人」には、こういった会社の経営には無理があるんじゃないかな?NASDAQ銘柄の「上場命!」の企業ならこんなんでもよかったんでしょうけどね。
Re:これでフィオリーナ女史も終わりか? (スコア:2)
現下の経済情勢やCompaqとHPの企業体質の違い(統合効果が現れるとしても時間がかかりそう)を考えると、短期的に増益を図れる状況には無さそうで、そうなれば責任追及されるのは間違い無いでしょう。
経済的合理性から言えば「合併」という選択肢はあり得るのかもしれませんが、「心情」という部分まで考えて総合的な得失が判断されていたのかどうかは確かに疑問ですね。