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2140 story

「DNAコンピューター」開発に成功 35

ストーリー by wakatono
プログラミング言語はなんだろう 部門より

halhal 曰く、 "前に出てきたネタのような気もするんですが、読売新聞によると、生き物の遺伝 子に含まれている微小なDNAを使い、病気の人の遺伝子の異常パターン などを高速に見つけられる「DNAコンピューター」の開発にベンチャー企業 のノバスジーンが成功したとのこと。特に、「家から駅までの経路のなかで、どれを選ぶと最短か」といった経路選択や、特定の病気に関連 する遺伝子を見つけたりするパターン選択の問題が、従来型のコンピューターより格段に速くこなせる、そうです。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • そうです。電卓の中には (スコア:2, おもしろおかしい)

    by Wildcat (2067) on 2002年01月29日 11時28分 (#58192) 日記
    小人が入っていて計算しているのです。

    追伸.
    もちろんPCの中には小さいおじさんが入っています。
    --
    (´д`;)
  • オリンパス (スコア:2, 参考になる)

    by dai (252) on 2002年01月29日 16時28分 (#58311) ホームページ 日記
    ニュースリリース [olympus.co.jp]を見ました。
    1. 遺伝子発現頻度計測を高精度、高速、低価格で実現可能
    2. DNA反応に用いる汎用性のある人工DNA断片を専用の設計ソフトウェアで設計
    3. 磁性粒子を用いた分離技術※4の導入により反応の信頼性を向上
    が主な特徴だそうです。
    ニュースリリース [olympus.co.jp]にはもう少し詳しく説明が記述されています。
  • by Anonymous Coward on 2002年01月28日 20時07分 (#58020)
    DNA Tipなんかを作ってるメーカーだし、やっぱりDNA断片同士のハイブリダイゼーションを使ってると思うのだが、
    「家から駅までの最短経路」
    なんて問題をどうやってDNAにコード化するんだろう?
    • by benjo-kohrogi (5193) on 2002年01月28日 22時31分 (#58068)
      DNAライブラリから標的配列を拾い上げる操作を自動化した装置みたいですね。ゲノム解析の高速化は期待できると思います。 インストラクションセットをみると、
      • merge:DNA分子の混合
      • amplify:DNA分子の増幅と分注
      • get:指定配列をもったDNA分子の抽出
      • append:DNA分子の結合
      • detect:DNA分子の検出
      どうも、DNA配列を文字列みたいな電子情報で扱うより、本物のDNA分子のまま記憶させて、DNA分子のまま切り貼りや検索を行わせるという設計のようです。今は、いちいち電子情報に変換しては配列検索していますが、これを hybridizationですませようという発想でしょう(hybridizationのstringencyがこの技術の要みたいです)。

      通常の論理演算をやらせるには実行速度が問題になりそうです。Hybridizationや Enzyme reactionには短くても秒単位の反応時間を要するはずですから。

      親コメント
      • by tomitomi (6315) on 2002年01月28日 23時42分 (#58100)
        酵素反応に数秒かかるなんて事はなくて、数ミリ秒ですべて完了するはずです。
        例えば、生体内では、150個のアミノ酸からできているたんぱく質を作るのに、1分かからないそうですから、それに比べるとチョロい反応でしょう。
        今回の反応がどの程度かわからないので、はっきりいえませんが、NP完全問題をミリ秒単位で解けるなんて今の機械では不可能なことですから、かなりすごいことでしょう。

        反応は簡単そうだけど、測定がボトルネックになりそう(爆)

        親コメント
        • Re:ゲノム解析用 ? (スコア:2, すばらしい洞察)

          by benjo-kohrogi (5193) on 2002年01月29日 10時30分 (#58164)
          > 酵素反応に数秒かかるなんて事はなくて、数ミリ秒ですべて完了するはずです。

          理屈上はそうかもしれませんが、実際の操作(マニュアルの場合)は、

          • 試薬を汚染させないよう注意しながら、酵素、DNA溶液、その他を試験管に入れる(通常は管壁の別々の場所に試薬をつける)。
          • これらの溶液を混ぜて、均質化する(通常は、遠沈によって溶液を管底に集めたのちに攪拌する)。
          • 反応完了を待って、次のステップへ(場合によっては、未反応物を除去する操作が必要となる)。
          試薬を混ぜる操作に秒単位の時間がかかると思います。
          親コメント
        • 日経ナノテクの記事 [nikkeibp.co.jp]によると、DNAの複製に3時間、計測に3時間で合計6時間で処理できるそうです
          親コメント
        • 手もとにあるちょっと古い教科書によると、別のボトルネックとして、必要な分子および溶液の量が挙げられています。頂点100の有向ハミルトニアン経路を解くのに、特別な工夫をせずにそのまま DNA に「コード」化すると最低でも 2
    • by maezoh (4657) on 2002年01月28日 20時29分 (#58031)
      >「家から駅までの最短経路」
      例えば、でしょ(W
      巡回セールスマン問題。NPコンプリートだったっけ?
      実用化レベルになったとすれば凄いこと。
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        いや、だから。(^_^;)

        具体的にどうすれば、その「例えば」という問題をDNAコンピュータに入力できるんですか?

        数学的な問題だというのはわかってるし、「○○問題」って名前がわかったからって…。
        • by maezoh (4657) on 2002年01月28日 22時35分 (#58070)
          失礼。
          簡単な仕組みの説明は読売のもと記事に書いてあったと思ったので。

          量子コンピュータの話においても同様だけど、「コンピュータ」と
          きくと「コーディング」に短絡するのはどうかと。
          結果として得られるものは計算結果だけれども、普通に言うコン
          ピュータと原理が違うし。

          #名前の付け方が悪いのかな…
          親コメント
          • by maezoh (4657) on 2002年01月29日 3時29分 (#58133)
            瞬時にポアソン方程式を解く夢のコンピュータが実現!!
            材料
            ・電子
            ・正確に位置と電場を測定できる装置
            ・理科年表
            以上。

            人呼んで「電子コンピュータ」;-)
            親コメント
        • by Anonymous Coward
          数年前の日経サイエンスに具体的に
          書いてあったような気がします。
          接着末端をもつヌクレオチドを
          どばっとまぜて計算させるわけですが
          その接着末端をなににするかが結局

          >問題をDNAコンピュータに入力

          に相当するのではないでしょうか。
        • by Anonymous Coward
          ようするにTSPを遺伝的アルゴリズムで記述してDNAでコードを表現して解いた、っていう感じでしょう。遺伝的アルゴリズムが分からなければこれも分からないでしょうが。。。
          • by Anonymous Coward
            遺伝的アルゴリズムは全く関係ないと思うんですよね。DNA による計算の肝心なところは、単なる massive parallelism でしょう。
            • by Anonymous Coward
              最初のACです。

              >DNA による計算の肝心なところは、単なる massive parallelism でしょう。

              これに同意。

              結局、現実的応用として、現在DNA Tipを使って出来ること以上に、何か出来るんだろうか?
              というのが疑問。
              • Re:よく わからん (スコア:2, 参考になる)

                by HIRONOBU_SUZUKI (2058) on 2002年01月29日 11時39分 (#58197) ホームページ
                Springerから出ている Gheorghe Paun, Grzegorz Rozenberg, Arto Salomaaの"DNA Computing (ISBN 3-540-64196-3)"を読むといいかも。 おととしくらいに買ったんだけど、とても内容がまとまっていて、いいと思うよ。

                ところで、この本には Salomaaが描く 毛むくじゃらの謎の生き物 のイラストがまた入っていた。Salomaaの本には必ず出てくるけど、これっていったい何?誰か教えて。

                --
                すずきひろのぶ
                親コメント
              • by Anonymous Coward

                結局、現実的応用として、現在DNA Tipを使って出来ること以上に、何か出来るんだろうか?

                DNA chip のタイポだと仮定しますが、DNA による計算と、いわゆる DNA chip (cDNA microarray など) とは全く関係がありません。前者は試験管内で並列に進む DNA の断片間の反応をうまく利用して、例えば NP-complete のような広大な探索空間を持つ問題も


              • 日本語版もでてたみたいです.
                [amazon.co.jp]
                生協でみかけるたびに買おうか迷うのですが,
                いまだ未購入です(^^::
                親コメント
              • by Anonymous Coward
                でた時に買いました(笑
                勝手に「なんちゃってバーバパパ」と命名。はやらせてください
                とりあえずGAは関係ないっすね。
                コンピュータはコンピュータでもノイマンじゃないですから
                DNAコンピュータ関連で修論を書かなきゃいけないので
      • >「家から駅までの最短経路」
        例えば、でしょ(W
        巡回セールスマン問題。NPコンプリートだったっけ?

        「DNAコンピュータ」がNP完全問題を現実的時間内で解ける力を持ち得ると 期待される点については その通りと思いますが、 「家から駅までの最短経路」は「巡回セールスマン問題」とは違って、 完全解を得る効率的なアルゴリズムがすでに存在しますね、 ってことで念のため。:)

        Dijkstra's Algorithm [acm.org]が定番。

        NP完全問題の例のつもりで挙げたのを読売新聞が間違えた、とかいうこ

        • by brake-handle (5065) on 2002年01月28日 23時24分 (#58094)

          Dijkstraを実際に用いている身近な例としては、OSPFがありますね。Topological Databaseの構築を受け、各ルータやネットワークへの最短経路木を求めて(SPF)経路表を作る [wide.ad.jp]ために使います。

          SPFの計算量はO((リンク数) x log(ノード数)) [wide.ad.jp]だそうで。最も、めったやたらにリンク数を増やしているのでなければ、問題はむしろlink stateの交換 [wide.ad.jp]だったりするようですが。これもネットワークの構造が複雑になると大変だけど。

          親コメント
        • NP完全問題の例のつもりで挙げたのを読売新聞が間違えた、とかいうことでなければ、 単にDNAコンピュータでプログラミングしやすい例を挙げただけなんじゃないでしょうか。
          例えば、ダイクストラのアルゴリズムを O(V) や O(lg V) で解けたら、「従来型のコンピューターより格段に速くこなせる」と言えると思います。
    • Re:よく わからん (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2002年01月28日 22時00分 (#58056)
      同じ絵のジグソウパズルを何セットも一つの袋に入れて、 かき混ぜて、お互いにくっつき合うのを待つ、 十分にくっついたところで条件に合う組合せのなかで、 一番短いのを探す。 こんな原理じゃないっすか? ジグソウパズルの条件は全ての種類の破片を1つずつ使うこと。かなぁ?
      親コメント
    • by taz3 (5225) on 2002年01月29日 5時19分 (#58137) 日記
      なんて問題をどうやってDNAにコード化するんだろう?

      リンク先にある説明を 読んだところでは,そこにあるプログラムはコードというよりも ロボット操作手順書というようなものですね.

      Affymetrics s 社 [mscience.com.au]の GeneChip 作成を光学的ににではなくロボットによる ハイブリで行おうとしているように読めます. 任意のチップを作成できるのなら非常に興味のあるところですが,
      # ロボット化による省力化
      エラー率を考えると無理なのかもしれませんね

      --
      Koichi
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        Affymetrics とかマイクロアレイの話とは全く関係がないと思います.あちらはいわゆる DNA チップ,こちら DNA コンピューティング,混同されているようなので念のため.
  • by dodonga (4178) on 2002年01月28日 23時46分 (#58101) 日記
    この朝日の記事だけを読んだ限りでは、眉唾物でしかないのですけども…。
              記事内容をそのまま鵜呑みにしても…。
    #ホントのDNAコンピューターの意味を明確にしないと(理解していなと)。

          ”DNA”コンピュータの言葉にだまされない事です。

    #ホントに出来るならまがい物でないMAGIが作れます。
    --
    閑話休題
  • by Net2000 (6704) on 2002年02月04日 14時03分 (#59729)
    DNAコンピュータなどというから、ニューロコンピュータをDNAレベル
    まで落としたものかと思ったらぜんぜん違いますね。
    名前を変えてもらわないといかにもトンデモアレゲですね。
  • by Anonymous Coward on 2002年01月29日 2時31分 (#58129)

    先ほど、Asahi.comにも記事 [asahi.com]が出ました。

    オリンパスは何か技術供与をしたのかなあ、と色々想像してみたりする。光学系の機器とか。核酸関係なら使うだろうと。

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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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