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NASAがネットオークションで買ったものは8086 66

ストーリー by Oliver
倉庫を漁れ 部門より

Ikke曰く、" ニューヨーク・タイムズの記事(登録が必要)によると、スペースシャトルの部品に生産中止のものが多くなってきたため、ついにNASAではeBayで8086を入手するために、それが搭載された旧型の医療機器を購入したとの事。なんでも、ブースーターロケットの点検装置らしい。他にも、8インチフロッピードライブとかを調達したそうだ。"

本家にも同じネタが掲載されていて、それによるとこの様に調達されたパーツがシャトルに載ることはないが、操作や点検装置につかわれるとか。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by GPH (8223) on 2002年05月13日 19時16分 (#92653) 日記
    数年前のテレビ番組で、日本製ロケット制御用の宇宙用超信頼製品って事ででていたのがZ80系互換?のNECのマイクロPD何とかを使った回路だったのを思い出しました。

    無重力だと熱の対流も変わるため、パーツがハンダ付けされる部分をコイル状にして熱による変形から守るとか、結構大変だったようです。
    今ではどうなってるか分かりませんが、間違ってもPentium4なんて積めないでしょうね。

    *そういや之またずっと前、Niftyの書き込みで40MHzと書かれた68000を見たという怪しいコメントが有りましたが、もしかして宇宙/軍用でしょうかね?
    • CPU事情@NASA (スコア:4, 参考になる)

      by H_Hucke (8626) on 2002年05月13日 22時10分 (#92725)
      FlightLinux のサイト [nasa.gov]を見るといろいろ楽しいです。
      #私には内容を細部まで正確に理解する事はできませんが、
      #それなりに楽しいです。あとでゆっくり読もうかな♪

      Embedded Testbed [nasa.gov]やTarget Architecture Technical Report [nasa.gov]等で、NASAで最近、実行された、あるいは計画中のmissions で使用されるCPU についてまとめてたものを読めます。

      intel 系だけでなく、PPC 系やMIPS 系の様々なCPU が使われています。やはりあまり新しいものはないようですが、私はもっと枯れたものが使われていると思っていたのでけっこう驚きでした。まぁ、当たり前なのでしょうが、複雑な制御や多量のデータをさばけないと最近のmissions はこなせないのでしょう。
      親コメント
      • Re:CPU事情@NASA (スコア:3, すばらしい洞察)

        by copper (2040) on 2002年05月13日 22時58分 (#92743) 日記
        >やはりあまり新しいものはないようですが、

        計画してから実際に使うことになるまでに、優に1世代分は時間がかかってしまって
        いるはずなのでそういうことになるのでしょう。

        で、ペイロードとして乗るものはその程度の遅れだと思いますが、運行に関わるもの
        は誰が見ても十分に枯れていると思える世代のはずです。
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    • by Anonymous Coward on 2002年05月13日 19時58分 (#92670)
       宇宙もそうですが、軍事にも枯れた部品は多いですね。
       十年故障せず保管できて、稼働するのは10G以上で数分なんて物に、実績でのデータのない最新の部品は使えません。

       また、軍事にはアメリカのお古が多く、その維持器材もアメリカのお古にならざるを得ないという事情もあります。
       うまく日本オリジナルに更新出来れば良いのですが、機を逃すとアメリカでの製造終了後十年以上も部品を探す羽目になります。

       かといって、うかつに更新すると、これはこれで痛い目に合う。
      #いきなり生産終了はないだろ、、>某メディア
      親コメント
    • そういえば、トマホークには100MHzのZ80が乗っているって
      話を聞いたことがあるんだど、本当なのかな?
    • Z80系互換?
      なるほど,これが「バイファム」の時代まで続くのですね。
    •  そういえば、最新鋭のジャンボ機でも使っているCPUは80486を使っているという話を聞いたことがあります。ある程度実績があり枯れた技術でないと、いけないんでしょうな。
    •  昔intelがNASAにi386のライセンスを供与したという話を
      聞きました。NASAはSOIプロセスを使って耐放射線i386を
      作ろうとしていたとか。

        やはり宇宙用LSIで重要なのは放射線対策なのではないで
      しょうか?
  • 現役です (スコア:3, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2002年05月14日 1時41分 (#92809)
    仕事柄ACで。 一部に8086やZ80が絶滅した様なコメントがあります。 確かに枯れているかもしれませんが、まだまだ現役で、 新規開発品で使われていますよ。 それぞれ、単体のチップとしての需要は低下しているかも しれませんが、SOC(System on Chip)的なASICの世界では、 それなりにみかけます。 Z80はソフトマクロで簡単にシステムの中に組み込めますし、 あのV30(PC9801で使われていた8086互換チップ)だって ハードマクロとして存在し、結構、使われています。 この手のコアを使えば…VRとか…そこそこの性能の1chipPCを 作れるのだけど、なんで無いのだろう? どこかが気の迷いで開発しても良いものなのにな。
  • by Technical Type (3408) on 2002年05月13日 18時54分 (#92647)
    > パーツがシャトルに載ることはないが、

    当時でも、 68000 は暴走しないけど、8086 は暴走するのでミサイルの制御とかには使わなかったような。(いまだに 68000 はシャトルに使われているはず) やはり、長年使う製品は部品のライフサイクルとかを最初から考えないとこういう羽目になりますね。軍用や宇宙用は購入する時に「何年間は廃品種にしない事」という条件を付けて高値で買うはずですが・・・でもまあ、検査装置に使われていたのではねぇ、、、「見落とし」という奴かな。

    民生品でも半導体部品がどんどん廃品にされて、新しい IC に置き換えて「思わぬトラブルは出ないかな、EMC 規制はパスするかな」、とヒヤヒヤ物だったり。他人事とは思えないですね。
    • by bugbird (4706) on 2002年05月13日 20時07分 (#92679) ホームページ 日記

      >長年使う製品は部品のライフサイクルとかを最初から考えないとこういう羽目になりますね

      オブジェクション! スペースシャトル自身が既に当初のライフ サイクルを超越して使われ続けているんじゃないでしょうか ?

      --
      --- Toshiboumi bugbird Ohta
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2002年05月14日 1時56分 (#92812)
        >スペースシャトル自身が既に当初のライフサイクルを超越して使われ続けているんじゃないでしょうか ?


        スペースシャトルというシステムのオービター、と云わないといかんと思うのですが、
        再利用回数についてなら100回と見積もられてたと思います。
        もちろんそんなに飛んだ機体はありません、と。

        当初のライフサイクルとはどういう意味でしょう。
        同じオービター一機のレベルでも改良は加え続けられているわけですし、
        現行シャトルのシステムの運用自体が次世代のもの(ベンチャースターとか)にとっくに
        変わってるはずだった、という想定かな?

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        • by hatano (124) on 2002年05月14日 9時33分 (#92878)
           元々シャトルは4機体制で年間50回は飛ばすつもりでいたはずです。
           一機辺り大体12回/年ぐらいですね。
           まぁ10年かそこらで切り替えのつもりでいたんじゃないでしょうか。

           ところが既に初飛行から20年以上経過しているわけで。

          >現行シャトルのシステムの運用自体が次世代のもの(ベンチャースターとか)にとっくに変わってるはずだった、という想定かな?

           ということだと思います。
          親コメント
  • NY Timesの記事 (スコア:2, 参考になる)

    by Dubhead (1033) on 2002年05月13日 19時50分 (#92665) ホームページ 日記
    > ニューヨーク・タイムズの記事(登録が必要)によると、

    http://www.nytimes.com/2002/05/12/technology/ebusiness/12NASA.html?ex=1021953600&en=cb37aacef08e2d09&ei=5038&partner=ASAHI

    # このページから辿ると登録不要らしい
    # http://www.asahi.com/english/nyt/technology.html
  • by Anonymous Coward on 2002年05月13日 23時40分 (#92760)
    ええと、昔の8086をNASAが宇宙開発で好んで使うのは、枯れているからとか
    開発中に世代が進むからではなく、バイポーラだからだ、と開発部の人から
    聞いたことがあります。
    MOSでも、NMOSだけみたいな、古い"静電気で計算するCPU"なら、チップ内に
    破壊的な宇宙線が飛び込んできても、データが破壊されることは無いのです
    が、CMOSだと保持しているデータが最悪入れ替わってしまう場合があるとか
    で、とかくMOSは敬遠されがちです。

    ただ、8086なら何でもいい訳ではなく、リバースエンジニアリングさせない
    為の究極対処法であった"金蒸着"をされていて、倍クロックジェネレータみ
    たいなアナログ回路をもたない品物を選択しているらしい、という話です。

    ですから、ペンティアムがバイポーラで作られていて、ウラン対策なんかし
    てあるようなチップが存在すれば、8086なんかは使わなくなると思います。
    でも、もうバイポーラプロセス技術を維持している会社は、日立とモトロー
    ラ、TIなどアナログや高周波を扱う一握りの会社になってしまいました。
    • >開発中に世代が進むからではなく、バイポーラだからだ、と開発部の人から

      世代が進んでしまうのは、ペイロードの中身の場合だけです。 「積んでく物」にたいしてはあまり頓着してなかったと思います。

      ちょっと古い記事 [zdnet.co.jp]にこんなのがあるので、そのうち新しいのが出るのでしょう

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    • by Anonymous Coward on 2002年05月14日 1時56分 (#92813)
      うーん。バイポーラの8086って存在することをしらないんですが。

      8086のオリジナルはN-MOSのはずです。

      それから、N-MOSが静電気でうごくというのは意味不明です。
      親コメント
  • 電子部品の中古屋 (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Futaro (2025) on 2002年05月14日 0時43分 (#92780) ホームページ 日記
    同じ8086でもセラミックパッケージのものですよね。きっと。プラスチックパッケージは何年かするとやられるし、温度の問題もあるから、通常はMIL規格にはならないし。それに、マスクのバージョンが限定されるとか、外形寸法とか、けっこうシビアな選択が必要なんじゃないかと思いますが。

    そうだとすると、これからのMIL規格品やその同等品ということであれば、いろいろと難しい問題がある可能性がありますね。

    電子部品の中古屋というのも、デバイスを選べばけっこういける商売になるのではないか?うまい商売にならなくとも、小使い稼ぎくらいになるのではないか?と思う今日このごろ。
    • これからのMIL規格品やその同等品ということであれば、いろいろと難しい問題がある可能性がありますね
      MIL 品自体がどんどん手に入らなくなっているので、これまでの「苛酷な環境に耐えられる部品を使う」アプローチから、「脆弱な部品でも耐えられる環境をつくる」アプローチに向かっている模様。自衛隊の SH-60J 改 [usiwakamaru.or.jp]にはそういう思想が一部採り入れられていると聞いています。
      親コメント
  • 状態になってきているんでしょうねぇ。8086 は Intel は当然生産してないでしょうし、中古市場からででも確保しておきたい気持ちは良くわかります。NASA などでは、すでに稼動実績があがってきて信頼性があがっているものを新しいものにリプレースするのはためらうようなので、現状維持のままにしておきたい意向があるんでしょう。

    実際、スペースシャトルに搭載されているコンピュータはかなり以前の古いコンピュータのようですし、ソジャナーも(宇宙仕様の) 8085 [fuchu.or.jp] でしたし(^^;。

  • by take0m (4948) on 2002年05月13日 19時09分 (#92651) 日記
    インテルにラインを動かさせるよりも、稼働している機材を買った方が何桁も安そうですけど・・・・・・CPLDやFPGAでエミュレーションするって手もあるか、でもこれも高そうだ・・・・・・
    そういう意味では骨董品から収集ってのはベストなのかもなぁ。たしかに私も古いキーボードとか買ったりしたし。
    • by Anonymous Coward
       多分駄目でしょう。
       耐宇宙線って考えるとデザインルールの荒さが必要と思うです。
       最近ののCPLDやFPGAがOKならそこまでして8086を入手したりしないでしょうし。
       懐しいなぁ、みんなCPUクロックが変だった時代...

      #uPD70116じゃ駄目? ステート依存?
      #頼み込めば試作工場で作ってくれたりしなかったのかしら...
      • Re:CPLDやFPGAで... (スコア:4, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2002年05月13日 20時33分 (#92694)
        NASAは ここ [tanomi.com]のことを知らなかったのでしょう。
        親コメント
      • by take0m (4948) on 2002年05月13日 19時28分 (#92655) 日記
        > 多分駄目でしょう。
        > 耐宇宙線って考えるとデザインルールの荒さが必要と思うです。
        > 最近ののCPLDやFPGAがOKならそこまでして8086を入手したりしないでしょうし。
        > 懐しいなぁ、みんなCPUクロックが変だった時代...

        XilinxのFPGAやCPLDには、民生用の他に、軍事・宇宙用の製品がありました。(型番が違いました)
        なので、ある程度は行けると思いますよ。金額は知りませんけど・・・・・・
        親コメント
  • 天下のNASAなら、自分で造ればいいのに。。

    # NASA志向ブランド
  • まじめな話、 (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2002年05月14日 1時43分 (#92810)
    http://www.rocelec.com/

    じゃいかんのか?

    いかんのだろうな.......
  • by rsato (1724) on 2002年05月14日 6時56分 (#92842) 日記
    これも現在のものよりも頑強なんですかね。大体、まだ媒体が製造されているんで しょうか。

    歴史学の分野でも、こうした古い媒体に記録された史料をどうするかは結構話題に なっているようです。肉眼でも読める状態で残しておかないと不安な気がするのは、 私が前時代の遺物だからでしょうかね。

    --
    佐藤亮一 in Frankfurt Germany
    • by t-miyoshi (5339) on 2002年05月14日 8時50分 (#92858)
      > 大体、まだ媒体が製造されているんでしょうか。

      8”より先に5”が消滅(製造中止)したのは有名な話かもしれません。
      # 現在8”を生産しているかは不明。
      --
      Tak.Miyoshi
      親コメント
    • >これも現在のものよりも頑強なんですかね。

      素人考えですが、5インチFDと比べて記録面の面積(≒磁性体の数?)が倍以上あるのに、保持するデータ量は(ほぼ?)同じ、ってことは、1ビットあたりに使用できる磁性体の数が倍。

      こーゆーのって、信頼性が倍って言うんじゃないでしょうか。

      いえ、5インチFDが「現在のもの」かというと……
      親コメント
    • 西陣織で使う織機がありますが、織柄の自動制御を昔は紙カードとリーダーでやっていて、それがコンピュータ+紙テープになり、PC+8インチフロッピー(たぶん1S)になったんですね。
      情報量として(今となっては)たいした事ではないし、悪環境に強くコストもそう高くないのでだいぶ普及したと思います。
      当然寿命の長い機械ですから、今でも現役でしょう。もちろん昔からの柄はカードで残っているので磁気媒体が死んでも大丈夫。コンピュータ上で作成した「柄」というのもあるはずですが、それもカードに穿孔しておけば良いんでしょうね。
      親コメント
  • by who-am-i (2922) on 2002年05月14日 9時27分 (#92874)

    各所の余剰電子部品調達サイトみたいなところを見て回ると、 各社の生産中止マイコン(含むCPU)が高値で取引されているのが わかるかと思う。
    工業向けのように安定した品質のものを長期間に渡って少数ずつ生産継続しなくてはいけないような場合、簡単にはCPUを変えたりしにくいのです。
    これには、当然技術力や開発コストの問題もあるのだろうけど、それよりも、業界団体や法規制の「ほげほげ規格型式認定」みたいなので、 設計変更時は再度認定を取り直しになったりするから、という話も絡んできます。

    いくらASIC全盛になったとはいえ、小企業が紙の上で設計できるような16ビット程度の小規模マイコンはまだまだ需要があると思う。> NEC Vシリーズ!

    # 自宅の8088(セラミックパッケージ)、売れないかなぁ。

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「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常

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