スペースシャトルのエンジンに亀裂 40
ストーリー by Oliver
寄る年の波 部門より
寄る年の波 部門より
GetSet 曰く、 "sahi.comの伝えるところによると、米スペースシャトルの4機すべてに、燃料の液体水素を主エンジンへ流すパイプに亀裂が見つかったとのこと。NASAは事故につながる恐れがあるとして、今月と8月に予定されていた打ち上げ日程の見直しを決めている。
野口さんの初飛行は年明け早々だったような。大丈夫でしょうか?また、記事にもあるとおり、国際宇宙ステーションの建設がさらに遅れるだろうことは必至。宇宙への夢がまた、遠のいていくような気がします。"
NASAのSTS-107ページによると、7月末までには2機のシャトルの修理が完了し、どちらかが早くて9月に打ち上げられるそうな。ちなみに野口さん搭乗はSTS-114で打ち上げスケジュールは来年 。
10年も使えば (スコア:5, 興味深い)
本体は(煉瓦で保護されているので)50年くらいは持つでしょうが、
低温系は数年で交換しないと駄目なんでしょうね。
(新素材開発よりは交換の方が低コストでしょうし)
# ここまで「しつこく使用するロケット」ってシャトル以外にないんじゃなかろか?
# いろいろ不具合がでるのも仕方ないような…
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Re:10年も使えば (スコア:2, 参考になる)
ちなみに,飛行機の寿命は一般に15~20年 [jas.co.jp]だそうですが,ちゃんと整備されていれば60年前のDC-3でも元気に飛んでいる [jas.co.jp]そうです(リンク先のQ2)。
あと,亀裂部の写真が掲載された記事 [spaceref.co.jp]もありました。
Re:10年も使えば (スコア:2, 参考になる)
#旅客機と単純比較はできませんが、C-141戦略輸送機はかれこれ50年近く飛んでますし、DoDは本気でB-52を90年飛ばすつもりみたいです
Re:10年も使えば (スコア:1)
参考になります。
シャトルのミッション自体が110回だから,各機体に関して言えば設計寿命としてはまだ大丈夫,という事でしょうか。
# 経年劣化もあるから一概には言えないんでしょうけど。
あと,日本語でもう少し詳しい情報が載っているページ [moriten.com]も見つけました。
>DoDは本気でB-52を90年飛ばすつもりみたいです
こうしてみると,航空機って,いわゆる『乗物』の中で一番寿命が長いように思えるのですが…。50年前や90年前の機体が現役で使われているような『乗物』って,他にあるんでしょうか?(戦車とか艦船ではありそうですね)。
Re:10年も使えば (スコア:3, 興味深い)
列車とか船の場合、実際に使用されている時間が長いです。
(特に船の場合、陸揚げしている期間は非常に短いです)
これに対して航空機の実際の使用時間(飛行時間)は短いです。
(船とは逆に殆どの期間を陸揚げ状態で過ごす)
もっとも大きな差は、整備状況です。
航空機ほど入念な整備の行われる乗物はありません。
余裕が無いため整備の手を抜くと簡単に墜ちます。
(整備が一番ひどいのは列車で、次が船でしょうか?
列車に航空機並みの整備を行った場合、300年くらい使えるんでは?)
航空機の場合、機体にかかるストレスを離着陸回数と飛行時間で表します。
シャトルの場合、2つとも少ないので機体そのものの寿命は長いでしょう。
ただ、低温系に関しては前例がないため予測がつかなかったと思われます。
# 液体水素を燃料とする環境に優しいジェットが飛び回るようになれば今回のトラブルが生かされるでしょう。
>B52
設計されてから50年って事で、機体そのものはもっと若いです。
# 絨毯爆撃以外に使い道のない爆撃機なので退役を延ばしても意味無いような…
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Re:10年も使えば (スコア:0)
ミサイルのプラットホームとしては十分なんでしょう。ペイロードも大きいですし。
B-1やB-2よりも寿命が長くなるのは結局ペイロードの差なんじゃないでしょうか。
Re:10年も使えば (スコア:2, 参考になる)
ただ運用コストに倍近い開きがあるんですね。
だから米軍としてはB-52を残してB-1をお払い箱に、という傾向。
運用コスト以外の点ではほとんどの点でB-52はB-1に劣りますが
今後の目的としては「制空権を握ってる状態で堂々と敵頭上に
侵入、バクダンの雨を降らせる、というモノですからその場合高
性能機はいらないわけですな。
B-2に関してはこれはもうB-1/52あたりとはまったく性格の違う
機体なのでこれがいつまで生き残るかは米軍がB-2に期待してい
る任務をいつまで重視し続けるか、に拠るのかな。
Re:10年も使えば (スコア:1)
音速超えて飛ばないからです。(B52Hの場合)
# B52って大体800機くらい作られたって言われてます。
# そのなかの報復核搭載の地上待機の長かった機体なら、
# あと30年は保つんでしょう。(飛ばない航空機...)
機体寿命の長い航空機のトップは、成層圏まで上がらない,
上がっても余圧しない機体です。(当然、超音速もなし)
余圧する事で生じる応力が機体虐めになるのです。
# あとはコストですね...B2って1機500億くらいでしたっけ?
# こんな値段の機体を大量に抱え込んでも…ねぇ?
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Re:10年も使えば (スコア:1)
> 侵入、バクダンの雨を降らせる、というモノですからその場合高
> 性能機はいらないわけですな。
第(一 or 二)次大戦以後、全く変わってないすねぇ。
ローテクでも済む事以外は(笑)
Re:10年も使えば (スコア:1)
ステルス&精密爆撃でしたっけ?
これならF16をF15で護衛したほうが安上がりなような...
(ランニングコストは高いけど、その方が何か事ある度に空爆っていう嫌な行動が減って良かったりして)
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Re:10年も使えば (スコア:1)
もちろん兵装は近代化されてトマホークだの満載してるわけですが。
Re:10年も使えば (スコア:0)
もしホントだとすると艦齢 200 年くらいか?トラファルガーって19 世紀の初めの頃だよな。
Re:10年も使えば (スコア:1)
まぁFRP船とか木造船はダメですが、鋼船でちゃんと防錆塗装などのメンテナンスがされていれば、船体自体は100年でも平気で持ちます。
もっとも、船体の大型化とか二重船殻とか、船体寿命以外の原因で実用的にはそれ程長くは使わない事が多いですが
Re:10年も使えば (スコア:0)
ルノーにしても中東戦争の最初の頃には実戦参加したらしいです。
Re:10年も使えば (スコア:1)
子供の頃読み漁ったシャトル関係の本には100回の使用を想定って書いてあった気がしますが・・・>エンジン。これって1981年当時の話なので、実際どうなってるのかなぁ。
機体はドンガラだからそれなりに使えそうですけどね。 ロケットエンジンはちょっと怖いなぁ。
Re:10年も使えば (スコア:1)
> シャトル以外にないんじゃなかろか?
> # いろいろ不具合がでるのも仕方ないような…
ロケットって今でも「使い捨て」が主流なんですかね。
大気圏を脱出する速度を得る必要上、重量の大半が
燃料(を持ち上げるための燃料(を持ち...))ですから、
部分品の殆どは「燃料タンク」の筈で、使いまわしが効きそうな
気もしますけど。回収が面倒だから?
Re:10年も使えば (スコア:2, 参考になる)
>> シャトル以外にないんじゃなかろか?
>> # いろいろ不具合がでるのも仕方ないような…
>
>ロケットって今でも「使い捨て」が主流なんですかね。
というか、2回以上使う事を想定しているエンジン自体、
SSME(Space Shuttle Main Engine)以外、世界に無いと思います。
もっともSSMEにしても、一回使う度に交換する部品も多いと聞いたことがありますが。
>部分品の殆どは「燃料タンク」の筈で、使いまわしが効きそうな
>気もしますけど。回収が面倒だから?
体積的にはタンクがメインですが、金銭的にはエンジンがメインです。
タンクは、製造コスト < 回収コスト なのだと思います。
Re:10年も使えば (スコア:2, 参考になる)
再着火機能がついてますよね。こうすると効率がよい、という話です。
2回以上使う、というのに当てはまるかどうかわかりませんけれども。
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Save our starry skies; Jump into the Universe.
Re:10年も使えば (スコア:2, 参考になる)
>再着火機能がついてますよね。こうすると効率がよい、という話です。
再着火機能があるのは1段目のLE-7ではなく、2段目のLE-5です。
再着火機能があるのは世界でも日本のこれだけです。
燃料タンク (スコア:1)
重くなる、打ち上げコストそのものがとんでもなく跳ね上がる。
かえって高くつく。
てなとこでは。
Re:10年も使えば (スコア:1)
>気もしますけど。回収が面倒だから?
スペースシャトルの固体ロケットブースター(両端についているやつね)は回収して再利用しています。(同じ目的で)再利用されていないのはメインタンクくらいでしょうか。
masamic
Re:10年も使えば (スコア:0)
RTV-6 [isas.ac.jp]
これ見てたら、すっごいふるいSF(宇宙に掛ける:うろ覚え)に出てくる垂直離着陸の宇宙船思い出しちゃった
チャレンジャー事故の教訓 (スコア:1)
チャレンジャー号の打ち上げ時の爆発事故を
思い出します。
スペースシャトルを運用するには大勢の人が必要で
人が大勢で仕事を進めると、時として
日程を変更するのは大変だと思いますが
事故を繰り返さないためにも万全に整備して欲しいものです。
#でも、整備ばかりしていれば使い捨てのロケットの方が
経済的ではないか という疑問も生れます。
使い捨てのほうがローコストだよね (スコア:3, 参考になる)
特に、自力で宇宙へ飛び出し、帰って来る飛行機タイプの シャトルはいまだに存在しません。 (米国のは固体燃料ブースター+使い捨て燃料タンクの 2段ロケットと見るのが正しいと思います)
ほんとうにコストダウンになるのなら、商業的にシャトルを 作る所が必ず出てくると思うのですよ。 スペースシャトルに関しては、既に開発が終っていて、 かなり予算をかけていることで、いまさらボツにできる 状況ではなかったということではないでしょうか。 詳しいことは野田司令の 日本独自の有人宇宙船構想 「次期フラッグシップミッションの提言 を読んでみると、いろいろ書いてあるので参考に してください。シャトルの打ち上げコスト等についても 指摘されています。 [nasda.go.jp]
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:2, 参考になる)
疑問の余地などありません。
シャトルは1フライト30億で済む計画で作ってみたけど、現実には500億円もかかっているそうですよ?
技術的な問題が解決できないのでシャトル後継機の開発の目処も立たないのですし、現在の技術水準では経済的な再利用型の宇宙船は実現不可能ということですかね。
個人的にはふじ [nasda.go.jp]とか期待してますよ。
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:1)
に降ろしてくる)を使い捨てでやろうとした場合、果たして安く
つくのか、ということを考えると「疑問の余地などありません」
とまで明確には言い切れないと思うけどなー。
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:1, 余計なもの)
逆に、このジャンルではシャトルという1実装しかこの世に存在しないがゆえに、
比較研究(?)が出来ない、という面は無いんでしょうか?
シャトルの反省を活かしたうえで別の実装をゼロから「作れば」、
シャトルより色々な面がもっと良くなるっていうようなのは…?
ほら。過去の資産の継承って、しばしば非効率を産むじゃないですか(^^;
まあ次世代機種は、おかねの都合で実際には作れない、作れないとコストを下げようもない、古いままでだらだら使う、という
悪循環なのかも知れませんけど…
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:1)
旧ソ連の「ブラン [nasda.go.jp]」は?って思ったけど、
有人飛行をせずにお蔵入りでしたねこれは。
それに(程度は分からないが)スペースシャトルのコピーみたいだし。
masamic
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:1)
>比較研究(?)が出来ない、という面は無いんでしょうか?
現状で他の実装が存在しないということは机上の計算でも後継/対抗システムを急いで用意するメリットが見出せないということになるかと思います。
「急いで」というのは、計画/構想だけならいくつか存在しているので将来的には必要になる可能性があるということで。
#NASAの後継機のプロジェクトには中止されたものもありますが。
大金をつぎ込むだけに、どれだけメリットがあるかはっきりしないものを比較研究のために作ってみるというわけにはいきませんから。
現行の使い捨てロケットと比較するにはシャトルのシステムは古くなってきているのは確かですけどね。
>シャトルの反省を活かしたうえで別の実装をゼロから「作れば」、
>シャトルより色々な面がもっと良くなるっていうようなのは…?
シャトルにしても基盤技術の多くは他のロケット/航空機と共用されていると思いますが。(モノが特殊だけにシャトルのみの技術も多いでしょうけどね)
>ほら。過去の資産の継承って、しばしば非効率を産むじゃないですか(^^;
「車輪の再発明」ですか?
多くの教訓/ことわざには正反対の意味を持つものが存在しますね。
どちらにしろ、現時点で構想中のものが必ずしも現行シャトルの継承というわけでもないので指摘としては的外れな気がします。
うじゃうじゃ
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:1)
必然でそうなったのか、それとも偶然の積みかさねで現状が有るのか、は
俺は判りません。
「作れば」とはいっても、「実際作って確かめてみろ」とまでは言いません(^^;
台所事情はどこも…(???)
>「車輪の再発明」ですか?
車輪は、人類誰もがその圧倒的な存在意義(機能と性能)に抗えない、という例ですよね。
それに「車輪」という語は、1実装を指す言葉ではなく、設計理念(^^;を指してます。
コロもブリジストンタイヤ(笑)も、ここでいう「車輪」に含まれるわけで、
実装の改良をする余地を否定してるわけではないと思います。
で、コロの実装を引きずれば多分ブリジストンタイヤはヤバくなるわけでして…
>現時点で構想中のものが必ずしも現行シャトルの継承というわけでもないので
まぁそれならばなおさら、過去は直接的には不要ってことですね。
間接的には当然色々あるでしょうけど。
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:1)
まあ実際に運用されているシステムが1種類しかないですし、現行システムも「機体」単独で成立するものではなく打ち上げ、管制、船内/船外作業、帰還といったさまざまなシステムの集合だということもあって、どこまでが地球往還機という設計理念でどこからが現行シャトル固有の実装なのか切り分けは難しいでしょうね。
というか、後継/代替システムの構想というのはそれを切り分けることから始まると思うのですが。
私は現在の構想/計画中のものの多くはそういう過程をそれなりに通ってきていると考えているのでG7さんの意見には多少「今さら感」があります。
どうせアメリカ以外の国ではかなりの部分を独自で実装しなきゃいけないだろうし。
うじゃうじゃ
なぜ? (スコア:0)
ほんとうか?
「しばしば」で逃げる (「非効率を産むことも、そうでないこともある」) のなら、もともと言う価値がなかった文章だし、 そうじゃなくて因果関係がある (「過去の資産の継承は、 非効率を産みやすい」とか) と主張するのなら、理由が知りたいなあ。
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:0)
500億っていう数字も計画当初からの物価変動を考慮した数字なのかな。
いずれにせよ、将来へと繋がる航空宇宙技術を育むという観点からすれば、
近視眼的な経済論理でシャトルの存在意義を判断すべきでないと考えます。
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:2, 参考になる)
商用衛星を打ち上げる場合、使い捨てタイプで打ち上げた方が余程安いです。
貨物輸送に関しては逝ったきりの使い捨てに分があります。
これは、シャトルが重量の大部分を地上に戻すため軌道上に残せる「有効分」が減るためです。
裏をかえせば、軌道上で得られた物を地上に運ぶ能力は比類ないです。
ロケットは大型化すればするほど輸送効率が上がる傾向がありますので、原料を上げるのには使い捨てを、人員と成果物の回収にシャトルを使用するってのが良さそうです。
日本で開発中の耐熱タイルはシャトルのタイルの半分程度の重量で、コストは10分の1とか...
ペイロードを増やす余地は まだありそうです。
# 月あたりから原料調達するのが一番いいんですけどね~
#(燃料消費は静止軌道に上がるのと大差ないから...)
notice : I ignore an anonymous contribution.
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:0)
スペースシャトルの貨物室と同じサイズしてあるとか聞いたこと
ありますけど…
「スペースシャトルで運べる物は全部H-IIでも運べる」と。
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:0)
Saturn V ロケットなら月までいけますよ:)
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:0)
ところで、ロシアの重量機は「生産中」とみなしていいのかなあ…
あちゃ~ (スコア:1)
ごめんなさい。
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:1, 参考になる)
打ち上げスケジュールに押されすぎて、
無理な条件下での打ち上げを避けるべきです。
チャレンジャーの事故は、打ち上げ日程を重視するあまり、
Oリングの動作保証が無い、低温の状態で打ち上げてしまったのが
原因なのですから。
Re:チャレンジャー事故の教訓 (スコア:0)