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3677 story

個々の原子が見える電子顕微鏡 45

ストーリー by Oliver
目で見て理解する化学 部門より

skimsr 曰く、 "日経D&M ONLINEの記事(登録が必要)および日経BizTechの記事より。IBM社が米Nion社と共同で,個々の原子を観測可能な走査型透過電子顕微鏡(STEM)を開発しました(プレスリリース)。
「多重極子レンズ」と呼ばれる電子レンズで電子の収差を補正する事で,個々の原子の識別が可能になったとの事。点分解能は0.075nm。実際の画像を見ると,シリコンの結晶構造や金結晶の個々の原子を観測できている様子が分かります。Nature誌にも論文"Sub-angstrom Resolution Using Aberration Corrected Electron Optics"が掲載されています(登録が必要)。
走査型トンネル顕微鏡(STM)が試料表面の構造をより精密に観測できるのに対して,STEMでは,STMで困難な試料の内部構造の観測が可能という特徴があります。また,透過型電子顕微鏡(TEM)では日立と東大が0.0498nmの格子分解能を達成していますが,(今回のIBMの研究成果である)電子レンズの収差補正をうまく適用すれば,点分解能でも同じ分解能が得られる可能性があるそうです。装置そのものの利用や他への応用を含めて,今後のナノテクの発展に大きく寄与する研究成果と言えそうです。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by marusa (2274) <hsaruyamaNO@SPAMgmail.com> on 2002年08月21日 13時05分 (#150008) 日記
    シリコンや炭素の表面観察であれば、AFM(分子間力顕微鏡)でもできる
    わけですが、STEMのいい点というのは、STMやAFMと違って表面現象では
    なく、内部現象の観察ができるというところなのでしょうね。

    STEM(やSTM)だと、トンネル電流を使っていて試料を真空にさらさないと
    いけなかったはずなので有機物の観察は面倒ですね。
    (あらかじめ導電物質でコーティングしておかなければならないので)
    試料を見ているのか、めっきされた抜け殻を見ているのかという議論が
    あるかもしれない。
    (でも原子レベルの話ならもはや関係ないか)

    AFMは試料を真空にさらす必要はなく、じかに試料との分子間力で
    走査するので、そういう意味でのメリットはありますか。

    いずれにしても、STEMという新たな手段を手に入れたことで、新たな
    発見がされるといいですね。
    --
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    • by locate (5848) on 2002年08月21日 14時47分 (#150056) 日記
      > シリコンや炭素の表面観察であれば、AFM(分子間力顕微鏡)でもできる

      分子間力ではなくて「原子間力」です。

      > STEM(やSTM)だと、トンネル電流を使っていて試料を真空にさらさないと
      いけなかったはずなので有機物の観察は面倒ですね。


      STEMはトンネル電流を使っていません。
      それと、真空にさらすことと、有機物の観察は矛盾しません。電子顕微鏡の一種であるSTEMでは有機物でも見ることが出来るはずです。

      > (あらかじめ導電物質でコーティングしておかなければならないので)

      コーティングなんかしたら、そもそもそのコーティングを見ること
      になってしまい、何の意味も無いと思います。それともこのような
      観察法についての資料がどこかにありましたでしょうか?
      基本的にはトンネル顕微鏡(STM)では導電性の物質しか観察できないはずです。

      > STEMという新たな手段を手に入れたことで、新たな
      > 発見がされるといいですね。

      新たな手段では無くて
      「これまでにもあった電子顕微鏡をより高精度にしました」
      ということです。
      親コメント
    • by locate (5848) on 2002年08月21日 15時06分 (#150064) 日記
      たくさんあって、分からなくなるのでリストしておきます。

      • TEM 透過型電子顕微鏡
      • STM 走査型トンネル顕微鏡
      • AFM 原子間力顕微鏡
      • STEM 走査型透過電子顕微鏡
      • SEM 走査型電子顕微鏡
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2002年08月21日 14時38分 (#150055)
      あのー、STEMは透過型電顕なのでトンネル電流とは無関係だし、導電性物質でコーティングする必要もありません。STMもガス中だろうが液体中だろうがトンネル電流の流れる条件下なら利用できますし。AFMも分子間力顕微鏡ではなくて、原子間力顕微鏡だなあ。

       導電物質でコーティングが必要なのはSEM(走査電顕)のことだろうけど、これも色々改良されて、ずいぶん前からウェットな試料も観察できる機種があります。

       今回のIBMの技術は、リアルタイムで収差補正ができるということがキモではないかな。
      親コメント
      • by SteppingWind (2654) on 2002年08月21日 16時28分 (#150092)

        スルメの黒焼きが見えるという話を聞いたことがありますが

        > 導電物質でコーティングが必要なのはSEM(走査電顕)のことだろうけど、これも色々改良されて、ずいぶん前からウェットな試料も観察できる機種があります。

        ってことで焼きイカ程度にはなったのでしょうか. そういえば教育テレビのドキュメンタリで, 生の(生きて動いている)ノミを走査電顕で撮ったものが出てきましたが, これもこうした改良の賜物なんでしょうね.

        親コメント
    • あいたたたたた・・・・。

      間違いばかりじゃん<私

      AFMも分子間力なんて書いちゃってるし。
      Atomic Force だから原子間力ですよね。

      突っ込みいれていただいたみなさま、ありがとうございました。

      #電子顕微鏡についての知識がなさすぎました。
      --
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      親コメント
    • このスレッドが一番専門家が集まってますね(笑。
      正しい突っ込みが入っていて安心できます。
      私も電顕は専門ではないですが、長年の懸案である収差が
      小さくできたのはすごいなと。
      AFMやSTMはどんなにProbeを小さくしても原子一個以下には
      なりませんが電子ならドブロイ波長までいけるんで
      最高の解像度になり得そうですね。
    • 透過型電子顕微鏡の難しさは、観察できる試料を作成することにあるん ですけど。顕微鏡だけ良くなってもねえ...
      • その通りですねぇ。
        あと振動とかの観察環境もありますよね。

        私は昨年までHVEMで電子線照射やってましたけど、
        試料は薄く出来ないわ、振動で格子像見えないわで悩まされました。

        私が研究室出たところで、Tenupol5が入って悔しい思いをしましたねぇ(遠い目
  • 個々の原子を観測可能な解像度を実現した,というだけでも,私にとってはインパクトの大きい研究成果なんですが(素人なので),この成果の実用的な意義についてはよく分かっていないです。

    ・このくらいの解像度が実現されると○○の分野で××できるようになる。
     (逆に,××できるようになるためにはこれ以上の解像度が必要…とか)
    ・個々の原子が観測可能になる事で,△△の研究の進歩に寄与できるはず。

    という辺りを,識者の方にお聞きしたいです。

    あと,今回の成果が電子顕微鏡の進歩の単なる1ステップなのか,それとももう少し大きなステップアップなのか,という辺りもお聞きしたいです。少なくとも,今回の成果である電子レンズの収差補正をうまく適用すれば,日立・東大の透過型電子顕微鏡もより大きな解像度を得られるようなので,適用(応用)可能という意味で意義のある成果なのかな,と想像していますが…。

    # "教えてクン"で申し訳ありません。
  • >「多重極子レンズ」と呼ばれる電子レンズで電子の収差を補正する

    トンボのメガネは水色眼鏡、ですか?

    #すいません、イメージだけで想像(妄想)してます。
  • by Anonymous Coward on 2002年08月21日 11時07分 (#149937)
    原子顕微鏡。
  • by Anonymous Coward on 2002年08月21日 15時11分 (#150067)
    やっぱりこの規模のものになってくると、開発時に不確実性原理の影響に悩まされるのでしょうか。
    • >不確実性原理
      「不確定性原理」です.

      不確実だと起きているかどうかが怪しい,
      不確定は正確に定まらない,ではないですかね

      #ネタにマジレス?
      親コメント
    • > 不確実性原理

      普通は不確"定"性原理だと思いますが・・・。

      それはさておき、被測定側は、電子が点としては見えないように、
      量子力学が支配する世界を観察しているわけですが、、
      装置自体は、電極や、磁場(や電場)の発生装置などでできてますから、
      量子力学とは無縁の世界ではないかと。

      # 私が無知で、磁場発生装置で量子的なゆらぎが問題になっていることを知らないだけかも。
      親コメント
      • by locate (5848) on 2002年08月21日 15時50分 (#150079) 日記
        細かい突っ込みで、申し訳ないのですが。。。

        > <i>電子が点としては見えないように、 </i>

        量子力学でもやっぱり電子は「点」です。
        波動関数は実在の波ではありませんから。
        親コメント
        • by kubota (64) on 2002年08月21日 16時31分 (#150093) ホームページ 日記
          波動関数は実在の波ではありませんから。
          もし仮に物質波が、 その2乗が物質「粒子」の存在確率を表している、というだけのものなら、 「実在」とは言えないかも知れません。しかし、 物質波は干渉したり回折したりしますよ。
          親コメント
          • by locate (5848) on 2002年08月21日 23時53分 (#150364) 日記
            >もし仮に物質波が、 その2乗が物質「粒子」の存在確率を
            >表している、というだけのものなら、 「実在」とは言えない
            >かも知れません。しかし、 物質波は干渉したり回折したりし
            >ますよ。

            その昔、シュレディンガーが「波動関数(の2乗)は物質波だ」
            と言ったのですが、今では否定されて、確率波ということに
            なってます。
            なので、干渉したり回折したりしている様に見えるのは数式上の話です。
            そもそも、波動関数は計算の便宜上取り入れられた関数で、
            電子そのものではありません。(2乗値も含めて)

            電子1個の波動関数を考えると、物質波みたいに見えてしまいますが、
            電子2個の波動関数を考えれば、物質波で無いことがよく分かります。

            結局、電子には広がりなんて無くて、
            どこで電子を観察しようと、無限に小さい点にしか見えません。
            親コメント
            • by kubota (64) on 2002年08月22日 10時46分 (#150613) ホームページ 日記
              電子は、現に回折しますが。

              でないと、LEED や RHEED などの実験手法が存在しえないです。

              もちろん、確率波と呼んでも構わないのですが、 それは、物質を粒子として解釈したときに確率を表すだけであって、 物質の本質は粒子であって波動性は計算上だけのことにすぎないという ことはありません。

              電子は、無限に小さい点に「見える」こともありますが、 それは、そのような観測手法を選択したときのみです。 つまり、運動量の不確定性を大きくすることで、 位置の不確定性を小さくしたときのみです。 (たとえば、蛍光板にぶつけてみるとか)。

              親コメント
              • by locate (5848) on 2002年08月22日 11時17分 (#150633) 日記
                >電子は、無限に小さい点に「見える」こともありますが、

                前にも言ったように電子は大きさを持たない無限に小さな点です。
                大きさがあると様々な不都合が生じます。

                もし電子自体が広がっているなら、広がっている部分同士にクーロン力が働いて斥力で爆発します。そんなこと無いですよね。

                大きさがあるとそれを分割できることになって、電子の電荷量が電気素量の整数倍であることが説明つきません。

                観測結果が回折している様に見えるからと言って、電子が実在波であるとは結論付けることは出来ません。

                もし量子力学の教科書をお持ちしたら、
                ヘリウム原子(2電子原子)の波動関数の導出の所をみて下さい。
                波動関数が電子を表すわけでは無いことが分かりますから。
                ヘリウム原子中の電子の波動関数は6次元空間で定義されてますよね。
                密度のような解釈は出来ないことが分かるはずです。
                親コメント
              • by kubota (64) on 2002年08月22日 15時20分 (#150768) ホームページ 日記
                ふつうの物体のような意味合いで、「大きさ」があるとは思ってませんよ。

                で、電子などの物質には波動性というものがなく、波動関数はたんに計算上のことだ、 とするなら、電子線の回折とかは、どうやって説明するのですか。 「回折している様に見える」とおっしゃいますが、回折でなければ、 それは何なのですか。

                親コメント
              • by take0m (4948) on 2002年08月22日 15時34分 (#150784) 日記
                先の方は波動性がないとは言ってないように感じます。

                ですが、現状で計算上というか、計算がよく合う
                というレベルのものだとも思います。
                回折するってことが波の性質なので、波動関数を
                導入しましょうみたいな。

                あと、ヘリウム6次元も、実は余次元は相互作用が
                ないという解釈もありかとも思います。
                親コメント
              • by locate (5848) on 2002年08月22日 16時35分 (#150822) 日記
                >ふつうの物体のような意味合いで、「大きさ」があるとは思ってませんよ。

                電子は大きさの無い、ただの点である、というのは納得いただけましたか?

                > 電子線の回折とかは、どうやって説明するのですか。
                >「回折している様に見える」とおっしゃいますが、回折でなければ、
                >それは何なのですか。

                「電子線の回折」が「波の回折」と同じか、と言われれば違うと
                答えますし、回折という言葉の中に電子の回折も含めるならば、
                それはそうでかまいません。言葉の問題ですから。。
                模様は似てるので、回折と呼びたければ呼べば良いし、
                だからといって電子が実在波だという結論にはならない。

                >電子などの物質には波動性というものがなく、

                電子に波動性がないとは言っていません。
                波動関数は、電子の実在波ではないと言っているだけです。
                電子一個をスリットに飛ばしても、回折模様は見えません。
                10の23乗個ぐらい飛ばせば、回折模様が見えてきます。
                つまり、電子の波動性というのは統計的な概念なわけです。
                これをもって、電子は波動性をもつと言いたければ言えば良いし、
                これも言葉の問題ですね。
                親コメント
              • by kubota (64) on 2002年08月22日 19時38分 (#150923) ホームページ 日記
                「電子線の回折」が「波の回折」と同じか、と言われれば違うと 答えますし、回折という言葉の中に電子の回折も含めるならば、 それはそうでかまいません。言葉の問題ですから。。 模様は似てるので、回折と呼びたければ呼べば良いし、 だからといって電子が実在波だという結論にはならない。
                なぜ「波の回折」ではないのですか? 「波の回折」でないとしたら、それは何ですか? ぼくは、「波の回折」以外で電子回折が説明されるのを、見たことがありません。
                親コメント
              • by take0m (4948) on 2002年08月23日 11時04分 (#151293) 日記
                お二人の波の定義がちがうから
                議論が平行線なんでしょ
                とくに波動「性」の考え方が違うみたいですし・・・
                親コメント
              • by Anonymous Coward
                それこそ、「二重性」の話になってくるのではないでしょうか?
              • by albireo (7374) on 2002年08月24日 15時57分 (#152196) ホームページ 日記
                もはや素人にはついていけない話題になってますが、

                >波動関数は実在の波ではありませんから。

                >結局、電子には広がりなんて無くて、
                >どこで電子を観察しようと、無限に小さい点にしか見えません。

                >つまり、電子の波動性というのは統計的な概念なわけです。

                確率的に表すから広がりを持っているように見えるだけで、
                その実在は点であることには変わりないということでしょうか?
                「神はさいころ遊びをしない」という言葉を思い出しました。
                勘違いしてますか?
                --
                うじゃうじゃ
                親コメント
              • by Anonymous Coward
                確率的に表すから広がりを持っているように見えるだけで、その実在は点であることには変わりないということでしょうか?
                連続な確率密度関数のある一点での確率はあくまでゼロですよ、サポートがゼロですから。
              • by locate (5848) on 2002年08月25日 3時39分 (#152525) 日記
                まだ見ておられるかどうか分かりませんが。。。

                >確率的に表すから広がりを持っているように見えるだけで、
                >その実在は点であることには変わりないということでしょうか?

                まず、波動関数を電子だと思う時点で間違いが始まります。
                量子力学では、ある初期条件を与えた時に、任意の場所・時間に
                電子が見つかる確率を与える理論です。
                初期条件から観測されるまでの電子の軌道については何もいいません。
                そこが同じ波動でも、普通の流体力学とは違うところです。
                波動関数はあくまで、計算の為に導入されたただの関数(複素数の値を返す)で、
                あえて解釈すれば、その2乗の値が電子の見つかる確率に一致しています。

                みんなニュートンの運動方程式を習った後に、量子力学を習うから、
                波動方程式を電子の運動方程式だと勘違いしている人が多いです。
                親コメント
              • by albireo (7374) on 2002年08月26日 2時28分 (#153011) ホームページ 日記
                >まだ見ておられるかどうか分かりませんが。。。

                見ていま~す。

                >波動関数はあくまで、計算の為に導入されたただの関数(複素数の値を返す)で、
                >あえて解釈すれば、その2乗の値が電子の見つかる確率に一致しています。

                なるほど。ありがとうございます。

                てことは、波動関数のほうがむしろ「実在」でありわれわれが観測できる電子などはその投影にすぎない、観測することができる部分を実在として捉えてしまうから波動関数などが数式の上でのものに過ぎないように見えるという解釈もできてしまうということはないでしょうか。

                たとえば電界や磁界も、それそのものを直接観測することはできませんよね。
                運動方程式も電磁波の方程式なども観測結果とうまく一致するから使われているだけで数式の上での概念にすぎないと解釈するか、物理現象として「実在」するものだとするか、そういうやりとりに近くなってしまうような気がします。

                観測結果とうまく一致すれば「実在」なんてものは人間の気持ちの問題にすぎないのかもしれないと。

                >波動方程式を電子の運動方程式だと勘違いしている人が多いです。

                という風に、あまり気にしないと誤解を招く恐れはありそうですが。
                --
                うじゃうじゃ
                親コメント
              • by take0m (4948) on 2002年08月26日 10時04分 (#153107) 日記
                > たとえば電界や磁界も、それそのものを直接観測することはできませんよね。

                これってどういう意味で書いているのでしょうか?
                親コメント
              • by locate (5848) on 2002年08月26日 15時30分 (#153244) 日記
                > たとえば電界や磁界も、それそのものを直接観測することはできませんよね。

                電場も磁場も観測できます。
                波動関数は観測できません。
                電子(正確には質量や電荷量)は観測できます。

                運動方程式に使われている、速度や力も測定できます。
                もちろんMaxwell方程式に出てくる量も全て測定できる量です。

                > 観測結果とうまく一致すれば「実在」なんてものは人間の気持ちの問題にすぎないのかもしれないと。

                「実在」というのは物理用語だとは思えないので、
                ここでいくら議論しても収束しないと思います。
                「観測可能量かどうか」という意味なら、上記にあげた通りです。

                結局、物理に出てくる方程式は何か?というと、
                実在する、しない、を表しているわけではなくて、
                初期条件を与えた場合に、ある物理量がどのように時間発展するか、
                というのを数式で表現しているだけです。

                Newton力学では、ある時刻の位置と速度を与えると、
                任意の時刻での位置と速度が正確に求まりますが、
                量子力学では確率的にしか求まらないと言うだけです。
                これが理論の不備から来るものなのか、自然の性質なのかは
                決着が付いていません。

                もちろんできるだけシンプルで、できるだけ適用範囲の
                広い方程式が好まれ、歴史上に残っていきます。
                あの一般相対性理論と同じ結果を導く理論は他にもありますが、
                アインシュタインの作ったものが最もシンプルなため、
                現在のところ広く使われているわけです。
                もちろん、数式の美しさなども歴史に残る理由になり得ると思います。

                結局、シュレディンガーの波動方程式もこれまでの電磁気学や
                流体力学と同じ波の概念が多くの人に理解しやすかったために、
                残ったのでしょうね。
                その代わりに、電子が広がりを持っているかのように誤解する
                人が増えてしまいましたが。。。

                もう一つの量子力学、ハイゼンベルグの行列力学の方には
                波動なんて出てきませんが、波動力学と全く同じ結果を
                与えます。シュレディンガーの波動力学が無かったら、
                今頃、みんな「電子は行列だ!」なんていってたかも。
                んなわけないか。。

                行列力学は、有用な面もあるので、もちろん今でも使われています。
                波動力学ほど一般うけしていないというだけなので誤解なく。。
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              • by albireo (7374) on 2002年08月27日 1時03分 (#153547) ホームページ 日記
                >もう一つの量子力学、ハイゼンベルグの行列力学の方には
                >波動なんて出てきませんが、波動力学と全く同じ結果を
                >与えます。

                やはりつじつまさえ合えば別のアプローチもアリなのですね。
                勉強になりました。

                >結局、シュレディンガーの波動方程式もこれまでの電磁気学や
                >流体力学と同じ波の概念が多くの人に理解しやすかったために、
                >残ったのでしょうね。

                猫にとっては波動方程式の方が都合がよかったとか。(冗談です)

                さらに脱線してしまいますが、物理学悪魔の辞典 [kobe-u.ac.jp]を見つけて妙に気に入ってしまったので。
                19世紀の力学講義: 「これが振り子の運動を記述する運動方程式です。」
                                  「先生、時間はどうやって計るのですか? 」
                                  --- 「時間は振り子で計ります。」
                20世紀の量子力学: 「これが原子のシュレディンガー方程式です。」
                                  「先生、時間はどうやって計るのですか? 」
                                --- 「時間は精密な原子時計で計ります。」
                --
                うじゃうじゃ
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              • by albireo (7374) on 2002年08月27日 1時10分 (#153550) ホームページ 日記
                >> たとえば電界や磁界も、それそのものを直接観測することはできませんよね。
                >
                >これってどういう意味で書いているのでしょうか?

                電界や磁界はそれによって作用を受ける現象によって間接的に観測することしかできませんよね。
                それどころか「見る」というのも光によって媒介されて間接的に認識しているにすぎませんが。
                あらゆる観測は間接的な認識でしかないというぐらいの意味です。

                とんでもなく乱暴なたとえ話であることは承知の上ですので、あまり深く考えないようお願いします。(^^;
                --
                うじゃうじゃ
                親コメント
        • 書きかたが悪かったですね。

          被測定物の電子状態を座標空間で観測したときに、電子の存在確率が
          座標空間上でひろがりを持って観測されるように、

          とかかくと、わりかし正確かな?
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      • by Anonymous Coward
        外部から波を粒子に当てて観測する以上、不確定性原理⊿x * ⊿pがプランク定数以下になることはないということですよね。
        なんで、装置がどうだろうと、粒子を観測するには量子力学の影響を受けると思いますよ。
  • by Anonymous Coward on 2002年08月21日 16時21分 (#150090)
    DNA配列を直接読んじゃったりできるのかな?
    • 透過電顕 (TEM) は、薄~いサンプルに電子線を当てて、透過してくる電子線を 用いて像を作るのですが、いくら薄いサンプルといえども、原子1個の 厚さということは、ありえません。

      サンプルを透かして見たとき、うまいぐあいに方向を選ぶと (結晶軸の方向)、結晶中の等価な原子がずーっと一列に (視線方向に) 並ぶので、それが「ひとつの原子」として見える、という イメージのほうが近いと思います。

      実際には、電子線の回折を積極的に利用するので、「ずーっと一列」 は透過電顕での原子像の観察に必要不可欠な要素です。

      というわけで、透過電顕で DNA を読み取るのは無理だと思いますが、 ぼくは専門じゃないので間違ってるかもしれません。

      親コメント
    • 見れたら面白そうだけど (^^)

      結晶化させたりすれば、もしかしたら「部分的に見る」ことはできるかもしれないけど、塩基配列読み取るのは労多くして実り少なかろうね。塩基1つを確定するために見なければならない原子の数を
    • 一瞬で変質して、曲がりくねるかも。見れないだろうなあ

      それに、STEMは原子番号に依存して濃淡が出るような気がするので 有機物は見てもつまんないかも

      格子欠陥屋なので、点欠陥が見えるかどうかキーと理解しています

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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー

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