Linuxの仮想メモリマネージャ解説文書が先行リリース 5
ストーリー by wakatono
超大作 部門より
超大作 部門より
momokuri 曰く、 "Mel Gormanが大変な力作を21日に公開しました。まだあまりメジャーなニュースサイトで取り上げられていませんが、日本ではマイナーなタイ版/.(?)や、ポルトガルのLinux Newsはすばやく注目しています。
Linux Kernel MLへの12日の投稿によれば、Linux Kernel 2.4.20をベースにVirtual Memoryの解説書(PDFで140ページの大書)と、 コードへのコメント(PDFで260ページ!!)を公開しています。なぜ2.5系じゃないかというと、まだまだ変更が激しくあるため、すぐに文書が陳腐化してしまうから。Melは、「2.4.20のVMをよく理解すれば、2.5系のVMの80%は分かったことと同じだよ。」とは、いってくれています。
Melはフィードバックを求めています。われこそは!という方、ぜひ読んでコメントをしてくださいね。"
Abstract なぞ (スコア:5, 参考になる)
まぁ、参考まで
それにしてもこんな大変な仕事をやり遂げるのはMelさんすごいなぁ。
アブストラクト
Linux の開発は、理論的というより実践的な面が重視されるため独特の面がある。 仮想メモリ(VM)システムでは、理論家がデザインした多くのアルゴリズムが使われてきたが、実装では理論上考えられるものとはかなり異なったものが使われてきている。 実装におけるデザインの伝統的な開発サイクルに従う代わりに、’実世界’でのシステムの振る舞いや開発者の直感的な判断等にあわせて、コードの変更がされている。
これは、僅かな数の書籍やWebにより若干の一般的な概説がされている以外、 VMがほとんど文書化されておらず、完全に理解しているのは若干名のコア開発者のみ という状況を生み出してきた。そして、それらの関数がどう働くか情報を探して いる開発者は、ソースを読めと皆に言われている。 これは通常のオブザーバに、コードを読むために膨大な時間をつぎ込まなければ ならないことを要求する。コードは単に開発者へ、とても小さなインスタンスで 何が起こるかを教えているに過ぎず、システム全体の機能を見ることを難しく していることから、問題はさらに複雑になる。大雑把にたとえれば、家具の断片 から顕微鏡を使って、その家具は何か当てるようなものだ。
Linuxは、アカデミックな世界だけでなくビジネスの世界でも人気を博している ので、より多くの開発者がニーズに合わせるLinux開発に興味を示している。 しかし詳細な文書の不足は、新しい開発者やVMを学ぼうとする研究者にとって 大きな参入障壁となっている。
この論文の目的は、2.4.20のVMがどのように働いているか、構造や使われている アルゴリズム、その実装とLinux独自の機能について完全な文書化を行うことに ある。姉妹編の``Code Commentary on the Linux Virtual Memory Manager''では、 ほぼ一行一行コードの説明を行いながら、VMの処理がどのように行われるかを 詳細に見ていく役割を果たす。これはまた、容易にコードを読みブラウズし 理解するのを目指したツールを含め、カーネルソースを読み通すことでどのように カーネルに迫るのかも、示そうとしている。
この文書が、開発者や研究者がLinux VMの内側で何が起こっているのか、理解に 費やす必要のある時間を劇的に削減しうると考えている。本文書が記述するVMよ りも新しいVMが読者の興味の対象であっても、VMに加えられる新たな変更点の理 解に必要な時間が、最初から学ぶのに比べて相当削減させるのに役立つと思う。
Re:Abstract なぞ (スコア:1)
特にオライリー出版さん、宜しく!!
問題は日本語でも、読む暇があるかどうか (- -;;;;;;
#読んだときにはkernel 2.8.xが出てたりして。
出版(Re:Abstract なぞ (スコア:0)
商売になるんだろうか。
それとも商売抜きで出すべきものなんだろうか。
たのみ.com みたいなシステムでリクエストする?
このタレコミがトップページから見えない (スコア:0)
理由(Re:このタレコミがトップページから見えない) (スコア:1, 参考になる)
# 本題とは違う話ゆえ、スコアを 0 にする目的で AC にて投稿します。