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5997 story

匿名発言の濫用は匿名発言の制限を招く 264

ストーリー by Oliver
枝に一度に乗れるACの数は有限 部門より

krias_zero 曰く、 "法政大の白田秀彰氏の新しい記事がHOTWIREDで公開されています。題名は「匿名発言について」。WinnyのVer.2は匿名掲示板システムを組み込んでいるが、そもそも匿名発言というのはなぜ守られているのか、ということについて書かれています。みなさんはエンター・キーを押す瞬間に、自分の発言が及ぼすかもしれない影響に思いを馳せていますか?"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Futaro (2025) on 2003年06月28日 9時20分 (#347190) ホームページ 日記
    要するに、ちょっと前と今の状況が違うところは、情報流通の手段の劇的なコストの低減なんだな。

    誰も彼もがおなか一杯に毎日遊んで飲んで食べて暮らせたとすると、盗みなんて犯罪は(なくならないとは思うが)、激減するはずだね。誰がどんな食べ物を持っていようが、それを盗んだとしても、盗まれたほうもどうでも良い、ということにもなるしね。

    いま、ネット上の個人の発する情報って、そういうものに突然なったんじゃないかな?つまり情報伝達手段の過剰供給で劇的なコストダウンがされた状態。匿名情報だって出し放題。受けるほうは、もういいよウソばっかりなんだから、という状態。

    すでに、記名情報であっても、匿名情報とあまり価値が変わらない。トラブルのあったときだけ、どちらかが気になる程度。

    だからさ、結局「権力が」「国家が」「自由が」といったって、そう身構えて発言もしなくてよくなった。blogみたいなものは、まさに「タレ流し」でしょ。たとえ記名であっても、匿名であっても、情報の価値は変わらない。要するに発言者は誰であってもよいわけです。

    だから、記名の価値で生きていた文筆業者なんかは価値が低下するからいやなことだと思うよ。でも、それが時代の趨勢なんだ。

    法政大学の先生のこの方は、「匿名」というもののこういった面が見えてないんじゃないかね?やっぱ古い人なんだな。そういう人にはそういう人の価値があるから、べつにそれはそれでもいいのですけれど。

    あなたも、気軽に「匿名」。でも、それって「記名」と実はあまり変わらない。いま、そんな時代のように思うな。
    • by zxqk (2425) on 2003年06月28日 13時23分 (#347279) ホームページ
      「匿名」と「無記名」は区別するべきなんじゃないか
      という話はさておいて。

      自分としては、記名の記事と、無記名の記事とでは
      たとえ同じことを言ったとしても、
      情報としては明らかに中身が異なってくると思います。

      記名の場合、どういう環境的、思想的なバックグラウンドで
      この発言がなされるのか、言い換えると
      発言する側がだいたいどういう文脈・前提の上で
      この発言をのっけるのかということが判断可能になるわけです。
      というのは過去の発言が追跡可能になわけですから。

      よく無記名式掲示板に対して
      「意見の中身だけが吟味されるから、記名式より公平」
      という意見が出ることがありますが、個人的には疑問ですね。

      お互いどういうパラダイムの上で話をしてるのか、
      それが明らかにならなくても成り立つ議論なんてのは、
      トピックがごく限られた雑談的なものでもない限り、無意味だと思いますし、
      そもそも議論として成り立つのかどうかも疑わしいです。

      そういう意味では、無記名と記名があまり変わらない時代なんてのは来ないでしょう。
      せいぜいネットの一部で、大して意味を持たなくなる、といった程度じゃないでしょうか。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2003年06月28日 14時32分 (#347316)
        そのあたりの問題点は匿名掲示板では良く知られていることです。

        そこでいくつかの匿名掲示板では、議論の最中に発言者の追跡が必要になった場面で
        「捨てハン」と呼ばれるその場限りの記名を使うという方法が取られることがあります。
        また、そのサポートとしてID(リモートホストと日付をつかったハッシュ)や
        トリップ(発言者が決めたフレーズを元にしたハッシュ)という機能が利用できるものもあります。

        これら「匿名且つ記名」を用意しやすいシステムが解決策になるのかもしれません。

        ただ、本当に中身のある発言ならば無記名であっても有用になりえるでしょうから、
        記名と無記名に差が無い、とはならないのと同様に、
        無記名発言は無条件に無意味、というほど差がつくこともないと思います。

        #中身のある発言であってほしい、と思っているのでAC
        親コメント
    • Re:おなかいっぱい (スコア:2, すばらしい洞察)

      by ZooMD (16314) on 2003年06月28日 23時54分 (#347710) 日記
      そうかな?
      記名発言の場合、発言者のステータスにも結びついてくるから、いちおう違いはあると思う。

      たとえば /.j で、発言者の名前が「Oliver」だったりしたら、みんなそれなりに重要視するでしょ?
      (軽視する人もいるかも知れんが)

      同じ記名を使い続けるなら、過去の発言を追跡して、その発言者の傾向を知ることも出来るしね。
      対して匿名発言は、基本的にはそれ1回きりの単発になる。

      と言うわけで、やはり「匿名」と「記名」には違いがあると思う。
      # ま、たいした違いじゃないかもしれんが。
      --
      *-----------------------*
      -- ウソ八百検索エンジン --
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2003年06月28日 10時08分 (#347204)
    企業内で問題を感じた人が内部告発するとその人がひどい目に合う日本では匿名書き込みは貴重なものと思います。
    アメリカがいかにひどい国であっても、内部告発が守られる制度や風土があるからまだましです。
    確かに匿名書き込みの99%以上は非常識極まる書き込みかもしれませんが、それを規制することによって、残り1%が見えなくなってしまうことに恐ろしさを感じます。
    それこそが権力を独占したい人たちにとっては好都合なだけでしょう。
  • by no_name (15898) on 2003年06月28日 7時47分 (#347153)
    Winnyの中身が全くのブラックボックスで
    プログラムを実行させている人全員が”何をしでかすかわからない恐ろしい代物”だということを前提に使用していると解説をつけなくていいのかなと、ふと思いました。
    ASCIIも解説本も出すみたいですが、自己責任だとか隅っこのほうに記載されるのかな。
    • by Anonymous Coward on 2003年06月28日 10時13分 (#347210)
      コードがいくらオープンにされていても、運用してる人間が
      オープンでなかったり、信用に足らない人間/組織ならば、
      ブラックボックスと大差ない。

      コードがオープンかどうかばかり基準にしがちなのも
      どうかと思うが。

      # ま、それは書いてる内容より匿名かどうかだけを重視する
      # のも一緒だけどね。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2003年06月29日 2時28分 (#347819)
      winnyは個人が趣味で開発していると言う建前になっているようだが、
      法人または団体が何らかの利潤追求のためにやっている事は
      間違いないと私は確信してます。
      根拠は
      ・手間
      ・完成度
      ・ソース公開しない
      辺りでしょうか。
      いずれかのバージョンからspywareが組み込まれるなり
      なにかの中継点にされるなりされ(てい)るでしょう。
      インフラとしての立場が確立してしまうと、多少の事がバレても
      オッケーだろうしなぁ
      親コメント
  • by coco-natade (13903) on 2003年06月28日 8時00分 (#347157)
     戦中の日本で、「贅沢は敵だ」というスローガンに対して、

    『贅沢は素敵だ』

    …との匿名スローガンが秘かに喝采されていたという話を思い出しました。

     「弾圧」から逃れるための匿名と「責任」から逃れるための匿名では、重みが違うということを感じます。
    だから(一応)言論弾圧のない現在の日本では、匿名は軽く扱われるんでしょう。

     私も一回だけ匿名にしましたが、後で見返したときに妙な「無責任感」を感じましたんで。

    >みなさんはエンター・キーを押す瞬間に、自分の発言が及ぼすかもしれない影響に思いを馳せていますか?

     いつも緊張の瞬間です。
    幸いにして、未だに胃に横穴は開いておりませんが。
    • Re:匿名発言は両刃 (スコア:3, すばらしい洞察)

      by Aisya (6363) on 2003年06月28日 8時29分 (#347168)
      あからさまな言論弾圧は無いけれど、和をもって尊しとなす文化
      では和を乱すものとして異端視されることはあると思います。

      また立場の違いで上下の差があるときに自然に抑止力が働くとか。

      例えば会社の問題点を指摘するときに。
      あるいは病院などの問題点を指摘するときに。
      「まず、氏名と所属を名乗ってから意見を言ったらどうか?」
      と言われているのをよく見ます。

      確かに、言いがかりである可能性はありますけれども、「名乗れ」
      という人に対する不快感を、うまく言葉にできないものか、と
      考えています。今は思いつかないのですが。
      親コメント
      • by ababincho (14851) on 2003年06月28日 9時10分 (#347185)
        「名乗れ」 という人に対する不快感を、うまく言葉にできないものか、と考えています。

        名を名乗れというのは、上下の差の立場をはっきりつけたいっていう気持ちがあるんじゃないかと思う。年齢や立場ではなから対等に話す気はない、という態度は、不快ですね。

        ネット上のコミュニケーションで、年齢や立場はわからないが話の内容のみで議論をするようなことに慣れてくると、立場を理由に理不尽に押さえつけられることが苦痛になってきます。

        敬語というのは、かならず立場の上下を必要とされるシステムですが、匿名掲示板である2ちゃんねるで、「お前ら、何何を何何して下さい」なんていう言い回しがされているのはおもしろいとおもいます。
        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2003年06月28日 9時37分 (#347194)
        名乗る必要はない、と突っぱねれば良いこと。

        「あなたが私の言うことを無視するのは勝手だが、私の言っている内容が正しいかどうかはあなたが判断するのではなく、この発言を見ているもっと大勢の人に判断をしてもらうことになる。私はそれだけで十分に満足なのでね」

        くらいは言ってあげたほうがいいと思いますよ。
        こちらを見下す相手には、こちらから相手を見下すような自信を持って立ち向かったほうがいいです。そのぶん、強力な「中身」を用意しておかないといけないですが。
        親コメント
        • by Aisya (6363) on 2003年06月28日 12時35分 (#347260)
          なるほど。
          言わんとすることを放っておいて、言った人の立場によって
          判断しようとされているから、腹が立つのか。

          それに対して、内容で判断しろ、と言うわけですね。

          これは良いです。使わせていただきます。
          親コメント
    • >だから(一応)言論弾圧のない現在の日本では、匿名は軽く扱われるんでしょう。

      サーバルールが強襲を受けてサービスを停止させられることがおきうる
      日本で、本当に権力者(この場合、暴力の力)をもっている人たちによる
      弾圧がないと思えますか?
      レンサバ板休止の真相 [2ch.net]
      2ちゃんねるのサーバ会社 襲撃される [2ch.net]
      --
      by rti.
      親コメント
      • by coco-natade (13903) on 2003年06月28日 11時21分 (#347230)
         こういう「犯罪的」弾圧はありうると思って、「一応」という文字を付けておいたんですけど…その「一応」をもっと強調した方が良かったんでしょうか?
         少なくとも、その襲撃者は「公安」や「憲兵」のような国家権力の関係者とは思えません。

         もし連中が法の下で執行したのなら、前言を取り消します。

        (少々きつい表現が含まれているかもしれませんが、別にケンカ腰ではありませんので)
        親コメント
        • by coco-natade (13903) on 2003年06月28日 11時28分 (#347231)
           「前言取り消し」までではないけども、誤解をさけるために。

           別の書き込みで「内部告発」の話題を見つけました。
          この点は失念でした。
          反省。
          親コメント
    • by G7 (3009) on 2003年06月28日 16時39分 (#347427)
      >「弾圧」から逃れるための匿名と「責任」から逃れるための匿名では、重みが違うということを感じます。

      「弾圧」が今まさにそこで生じているのかどうかは、第三者からは観測不可能であることが
      多い(過半数かどうかはさておき)んじゃないかなあ?
      弾圧の過程が隠されることは、弾圧というものの性質上、きっと珍しくなかろう。

      で、そういう時には、弾圧が「ない」にも関わらず匿名を使っている、かのように
      第三者からは見えてしまうんじゃないかな。

      というわけで、その匿名発言行為がほんとに「重い」かどうかは、当人(と謎の弾圧者)にしか判らないのかも知れません。

      #幸運なことに大抵の場合は身軽なのでG7

      ところで、

      >贅沢は素敵だ

      これ、今の我々から見れば確かに、重みのあるパロディ(=戦い)なんだけど、
      当時の"常識"から見れば、ただの破廉恥だったんじゃないかなあ。
      もちろん、あの時代の"常識"を否定することで今の我々が成り立ってるわけだから、
      食い違いがあるのは当たり前なんだけど、
      問題は、重いかどうかを判定する我々も、相対的な視点からしかモノを見れない、ってことかと。

      そういう意味では、今の国家に潰されないように程ほどにしとけ(^^;という意見は、
      よしあしはさておき、なんか相対的であって弱いよなあ、という印象がある。

      うーん。他人の戦いが、自分の目に価値有るものとして映るかどうか、という問題だったりしないだろうか?
      リスクを冒してでも戦い続けるべき事柄なのか、リスク回避を優先すべきなのか、の線をドコに引くべきかが、
      各人の思想信条によって判定されてるという類の…
      親コメント
  • 根本的な話 (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2003年06月28日 10時06分 (#347203)
    根本的な話p2pで暗号化したからって完全に匿名化されるとは思いません。
    2chだって/.だって本気で調べたら個人を特定できるだろうし。
    エシュロンが実在するのかどうか知らないけど、ある程度組織的に調べればネット上に完全な匿名ってないと思う。
    難しそうでも某かの方法があると思う。
    取り敢えず匿名ってスタンスをとることは出来ても特に権力に対して完全に匿名だと思うのは考えが甘いと思う。
    僕は生き方を貫く思想として匿名にしてるけど。

    誰でもない偏在する存在の一部
    社会的な評価から逃れる快感

    注意書きに”絶対に個人を割り出せない訳じゃないですよ!”て書いとけばもう少し責任感のある書き込みが増えると思う。
    もっとも”赤信号みんなで渡れば怖くない”って感覚の人の方が多いと思うが。
  • by shinmk (8986) on 2003年06月28日 12時51分 (#347264) ホームページ 日記
    匿名発言という行為自体を否定するわけじゃないけど、
    いざ、個人のWebの掲示板などで、個人対匿名で、意見対立する
    状況になったときなどに、個人側は何かと大変だと感じています。

    まず、匿名さんの多くは、自分が誰か特定できない安心感や、
    都合が悪くなれば、いつでも議論から逃げられるためか、
    少々挑発的な文章になりがちです。
    一方、個人の側がそういう挑発的な文章に安易に振り回され、
    感情的な反応をするのは、何かと損なことが多いので、
    ぐっと我慢しなきゃならないのが結構大変なこと。

    それと、そういう書き込みをしている相手が
    本当は何を考えているかわからない不安も大きいです。
    相手が署名して書いてる場合でも、書いてる事と、
    心の中とが一致するわけじゃありませんが、
    匿名だと一層相手の考えが不明瞭になり、いろいろ疑心暗鬼になります。

    だから、できるだけ議論には応じたいと思うときでも、
    相手が匿名の場合は、結局、ある程度距離をとって、
    相手にするしかない事も多いです。

    それでも、単なる議論だけならいいんだけど、
    書いた事を削除しろだの、掲示板のルールをこう変えろだの、
    ある人の書き込みを注意しろだの、多くは乱暴な言葉遣いで、
    書き込む人もいるわけで、そうなると、他の参加者のこと
    も含め、なかなか神経を使うことになります。

    そういう人達に振り回されたり、対処にうんざりしたりして、
    掲示板やWebページを閉じる人や、Webで少々強い意見を述べることを
    やめる人も結構多いのではないかと感じています。

    私はそういう状況も一種の言論の封殺ではないかと思ってますが、
    ちょっと大袈裟ですかね。
    • 同意します。
      だいぶ前、/.-jで匿名の臆病者を相手に遊んでみた事があるんですが、同様のめんどくささというか、手間を感じました。

      名前を出すことに責任感やその他の事を考慮しない人もいるようですが、普通気にしますよね。

      無責任で無意味な詭弁を働いたり重箱の隅をつついたり、あるいは偏見やその他他人を傷つける事を口にしたりしてくる匿名が相手では非常に分が悪いですね。なんせ向うは失うものは何もありませんから。
      その時はたまたま暇で遊んでみただけだったので、たいしてこちらも消耗しませんでしたが、こういうやり方で個人を消耗させることは可能なのだなあと感じました。それがおっしゃるように言論封殺に繋がる事も、充分にあり得るでしょう。
      それ以来、基本的に/.-jでは匿名の臆病者の発言は読まない事にしてます。相手にするだけムダということがよくわかりましたので^^;

      逆に全員が基本的に匿名の2chなんかでは、最初からそれが前提のせいか、匿名でもうまくいくのが面白いですね。煽りを上手に放置する習慣が身につくんでしょうかね?
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2003年06月28日 15時42分 (#347385)
      かつて見たことのある掲示板のいざこざのときには、
      他人の名前を使った荒らしが出てきたことがありました。
      その掲示板の持ち主のページのリンクをたどって拾ってきたらしい名前だったんですが、
      そこの掲示板には一度も来た事の無い人の名前だったので
      掲示板の常連がその人に攻撃しかねないような状況でした。
      掲示板の主はその名前に心当たりがあったので、他の知り合いをたどり
      騙りだという事を確かめられたのですが…

      記名であろうが書き込んだ人を特定できなければ対応にはそれなりに苦労するということだと思います。
      ちなみにその掲示板の主は、その荒らしよりも荒らしに反応した常連を静めるほうに苦労したようです。
      荒らしは無視という原則を守れる人だったんですが、常連が管理者に対して、
      荒らしに言い返せと突き上げるような状態で…

      ところで、レス元さんの内容は、匿名であるか無いかではなく、
      連絡個所が特定できる人とそうでない人の対立のように思えます。
      親コメント
  • by Namo (14104) on 2003年06月28日 15時08分 (#347355) 日記
    ざわざわと、匿名というネットの大河の砂州に人だかりが出来ている。

    『このごろネットで流行るもの、スパム、フレーム、偽情報…。』

    名も無き京童1「…んんんんまだまだあるぞ…、スゴいもんだ。」

    名も無き京童2「しかし、大胆な、ここって当局も使っている通信運河だろう?

    名も無き京童3「そこよ!ワザとしているんだよ」

    名も無き京童1「ふむ、要は、私らが期待した情報集積世界が期待倒れだったんで、その当てつけか?」

    名も無き京童2「御親政から、間接民主制、更に直接民主制にと動くと思ったんだがなぁ」

    名も無き京童1「誰でも情報流せるってんだ、座(マスコミ)のヤツらも、相当焦っているのさ。」
    名も無き京童3「ふーん、つまり、この落書ってそれ系のリークの線も在り?」

    顔を見合わす京童達。

    「オレ達が礎を築いた京(最初のネットワーク)は」
    「今や後醍醐さま(匿名情報を利用しつつ進化する、既存情報権益を守るニュータイプマスコミ)や…」
    「逆賊だか、なんだか良く分らん足利の将軍さま(情報の大河を上手く渡ろうする人々)で…。」

    「大混乱だな……」

    「ところで、聞く所によると、その戦いを逐次嗅ぎ廻っているヤツとか居るらしいぜ…?」
    「へえ、誰だい?」
    「良く分らん、名も無き僧だったり…商人だったり…」
    「ただ、余り関わるとロクな事はないって噂だ。」

    そこに僧が現れた。

    ネット太平記蒐集の僧A「もしもし、その話しもう少し詳しく聞かせてくれんか?」

    「ふへ、噂をすれば、曹操か……?」

    という訳で、日本でも結構昔から、
    無記名でこういう歴史に残る落書を書いたヤツがいたり
    てくてく、地方を歩いて、聞き込みを繰り返し、
    未だ作者が良く分らないが、南北朝の軍記物の一つである太平記が
    今に伝わってその当時の事がおぼろげに分かったり
    どちらが正統なお上か、と神皇正統記を綴った、北畠親房居たりと
    よく考えれば、別段、今の状況は目新しいものではないと思う。(光の速度でと言う点は別にして。)

    やはり、頼るべき物は、自分の目と耳と勘か……。

    二条河原の落書の精神は日本人に脈々と受け継がれているようですな。

    • by kiyotan (3912) on 2003年06月28日 15時35分 (#347380) 日記

      二条河原の落書の精神は日本人に脈々と受け継がれているようですな。

      精神は受け継がれているのかもしれないけど、
      あれは相当「おしゃれ」だと思うんですが。
      あれぐらい「おしゃれ」にきめてくれたものって
      最近あるんですかね?
      #現代に伝わってるのはそれなりに「おしゃれ」だから
      #なのかもしれませんが。

      ついでに二条河原の落書をやった人(達)は
      相当な覚悟をもってやったんじゃないかと思います。

      #相当やばいレベルの怪文書でも作ってる人じゃないかぎり
      #殺される可能性を考慮して情報発信してないでしょう。

      ##あのフレーズ本物より先に必殺仕事人で知りました。
      --
      Kiyotan
      親コメント
      • by Namo (14104) on 2003年06月28日 16時38分 (#347425) 日記
        ##あのフレーズ本物より先に必殺仕事人で知りました。

        そういえば、あれから井伊直弼を暗殺したのは
        主水であり、飛行船で中国に渡った日本人は仕事人達であったかと…
        若い私は、思わず信じたりしたなぁ

        まぁ、それは別の話として

        >あれぐらい「おしゃれ」にきめてくれたものって
        >最近あるんですかね?

        いや、まったくその通りですなぁ。(笑)
        私は、今の匿名の発言において問題なのは、
        1行でも、華麗に決めてくれるセリフをかます人々が少なくなったなぁって事です。

        >相当な覚悟をもってやったんじゃないかと思います。

        今の世は大多数の国家群において、自由な発言と言う「自由を」
        どこに定めるか苦労していると思います。
        だって、自由とか正しいとか、匿名とか実名とか言う以前に、
        そんな事を問う事が、非現実的な夢物語であろう現実に直面している、
        これまた多数の国家群が、この星には溢れている気がするしね

        「お前…自由ってコトバ知ってる? 知らねえだろうなあ…」
        「モラルと現実の界面で生まれた言葉ね。」
        「理念は判るけど見た事ないわ…」
        (アップルシード)

        この前のレスに「言葉遊びが好きな人が多い」というを読み、
        もって、目の前に飛び交う言葉の持つ限界が見える気がしたし

        スレッドから関係無い枝葉になったので…この辺で。

        親コメント
      • by G7 (3009) on 2003年06月28日 17時07分 (#347449)
        自分の目耳やハートが本当にそんなに信頼できるなら、誰も流言飛語に「惑わされ」たりはしない、
        ってのが味噌なんだと思う。
        自分が事件のオリジナルを目撃するチャンスは幸運によってしかもたらされないし、
        もし幸運に巡り合ったとしても、正しく「認識」出来る保証は必ずしも無いし。

        >あれぐらい「おしゃれ」にきめてくれたものって
        >最近あるんですかね?

        幾万のものの中から、えりすぐりのものが、数百年を経て我々の目に触れてるんじゃないんですかね?
        時間という過酷なフィルタを経て。

        >ついでに二条河原の落書をやった人(達)は
        >相当な覚悟をもってやったんじゃないかと思います。

        覚悟とお洒落度はあまり関係ないでしょう。

        普段から碌なことを言う能力を磨いてない人間は、いざ命がかかっても、
        揮うべき能力が不足してるんじゃないか、と思っています。

        覚悟があるのを「感じて」情報の内容の解釈に色眼鏡をかけてしまったら、
        それこそ情報を歪めているわけでして。

        あと、「世知辛い世の中」を糾弾する告発文が、必ずしも「お洒落」になれるとは限らないしさ。
        克明(露骨)に書けば書くほど、美しさそのものは損なわれるリスクが有るかと。

        ま、いずれにせよ、長い目で付き合うしか無いんじゃないかな。
        長さに我々の寿命のほうが追いつかないことがしばしばでしょうけども(^^;。
        つまり数百年経ってみないとなんとも言えないんじゃないかと。
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        • by kiyotan (3912) on 2003年06月28日 18時12分 (#347485) 日記

          覚悟とお洒落度はあまり関係ないでしょう。

          おっしゃる通りです。
          関係ないけど、二条河原の落書には両方ある。
          それで僕はすごいなぁと思うわけです。
          で、

          二条河原の落書の精神は日本人に脈々と受け継がれているようですな。

          ん?どの辺が?あのレベルの「らくがき」が「受け継がれている」と
          感じられるくらい散見されたりするの?と言いたくなったってことです。


          覚悟があるのを「感じて」情報の内容の解釈に色眼鏡をかけてしまったら、
          それこそ情報を歪めているわけでして。

          これは難しそうですね。覚悟があろうとなかろうと
          所詮すでに人間というフィルタがかかってるわけでして。
          むしろ、その辺のバイアスは情報受信者の方でさっぴけ
          というのが最近のコンセンサスになりつつあるような
          気がします。で、匿名だとその辺のオフセットが
          ようわからんからいやんって話が出るんだと思います。

          #しかしまぁ、「譜代非成ノ差別ナク、
          #自由狼藉ノ世界也。」ってのは
          #まさに匿名掲示板の世界だなぁって思ったり。
          #白河院は「賀茂川の水、双六の賽、山法師、
          #是ぞわが心にかなわぬもの」って言ったらしいけど、
          #今は、「インターネット、経済、民族問題」なのかなぁ...
          --
          Kiyotan
          親コメント
    • by Joga (8113) on 2003年06月28日 17時11分 (#347452)
      > 二条河原の落書の精神は日本人に脈々と受け継がれているようですな。

      似たような趣旨の本が出てますな。
      美しい日本の掲示板 [amazon.co.jp]
      親コメント
  • by rohi (5663) on 2003年06月28日 6時01分 (#347122)
    いくら食べ放題の店だからといって、食べ放題の権利を濫用しすぎると、制限時間等が導入され、食べ放題の権利が十分に行使できなくなるとう話ですね。

    ...ちがうって?
  • 私は、「匿名性を保った形で容易に情報交換を行うことが可能」
    という社会的なコンセンサスが得られたら、個人や組織が持っている
    「情報を秘密にする権利」が根こそぎ失われてしまう可能性がある という点を、
    非常に問題視しています。

    企業の機密情報も個人のプライバシも、一度匿名ネットワークの大海に
    解き放たれてしまえば、あとはそれを再び自分の管理下に取り戻す事は
    できません。この損失を回収することは不可能でしょうし、
    犯人の責任を追求することもほぼ不可能でしょう。

    # たとえば、P2Pネットワークで大量の個人情報がデータベース化されて扱われたら、
    # って思うと恐ろしくありませんか?

    だから、白田さんとは違い、規制の方法を考えるべき、というのがわたしのスタンスなのですが、
    とはいっても、法制化で解決するかどうかというと、正直疑わしいものがあります。
    ちょっとソフトウェアの仕組みに手を入れたり、現実世界とリンクさせたりすることにより、
    簡単に抜け道を作られてしまうだけでしょう。

    # そもそも、お上が自分達以外の集団の利益侵害に敏感になるとは思えませんから、
    # 個人や一般企業が法制化で保護する対象にしてもらえるかどうかもわかりませんが・・・。

  • by Anonymous Coward on 2003年06月28日 14時17分 (#347305)
    仮に「制限される気運が高まった」として、
    80番ポートでhttpに偽装するとか、ipフォンのトラフィックにステガノするとか、
    誰でも思い付くインプリメントが登場するよね。

    そうなると極論「インターネットをあきらめるか」「規制をあきらめるか」の
    2択になるわけで、現実問題として「規制はできない」ってのが
    「定説」じゃないかな?
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