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フランスで「Eメール」という言葉を追放か? 174

ストーリー by wakatono
まさに言霊狩り 部門より

targz 曰く、 "CNN.co.jpの記事によると、フランスの文化省は、「Eメール」という用語が英語であるという理由で、公文書や出版物、ウェブサイトなどで使用を禁じると発表した。代わりの用語として、フランス語「courrier electronique(電子手紙)」を使うよう促しているらしい。

フランスでは英語が嫌われているようですが、ここまでやるとはびっくりだ。アメリカで「フレンチフライ」が「フリーダムフライ」に書き換えられたことに対する仕返しなのかもしれない。"

オレなんかは「やりすぎだろう」と思っているが、そう思うのは当事国以外に住んでいるからだろうか…

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Circlive (12651) on 2003年07月20日 5時17分 (#362355) 日記

    フランスは、もともと外来語を自国語に取り込むことについて非常に慎重な文化を持っていて、新語も非常に少ないという特徴をもっています。日本語は逆に外来語を取り込むのが非常に得意な言語文化を持っています。たとえば中国語では外来語を取り込むにあたって何でも意味的に近い漢字に置き換えてしまい、日本語でいうところのカタカナ語は使わないですよね。それと似たようなものだと思います。

    言葉狩りという文脈なら、カルフォルニア州だったかが公用語に英語を採用しようとして議論を巻き起こしたことがありましたね。この法律によると、フランス料理店に入ったときにメニューにフランス語しか書いていなかったら店を訴えることができたんですよね。この法案が可決されたかどうかは記憶にないんですが(すみません)。

    --
    ...芸というものは一生勉強だと思っています...
    • 逆にフランスでは、Toubon法 [nifty.com]を根拠に、フラン晃譽據璽犬里覆ぅ侫薀鵐垢砲△webサイトを禁止しよういう動きもありました (参考 [kicon.com])。
      もともとは、ハリウッドにやられてフランス国内の映画産業が衰退するのを文化浸食と憂いて、そこから1990年代に母国語保護の気運が高まりました。そんな中、Toubou法は1994年に制定されています。ところが、コンピューター関係はフランス語訳が追い付かず、勢い英語が叛乱します。英語表記がすっかり広まった頃に「これからはフランス語でこう言いましょう」となるのがお決まりのパターンです。「e-mail」は後手すら回らず、フランスの辞書に載った [hotwired.co.jp]ことでニュースになっていました。

      CNN.co.jpの記事はこうした背景を無視し、さらには関係ない「freedom potato」を持ち出すあたり、相当根性が悪いと言わざるを得ません。対仏感情を悪化させるのが目的かと、勘ぐりたくもなります。
      親コメント
      • うわ、化けた。「フランスにあるサーバーでフランス語ページがないwebサイトを禁止」です。
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      • Re:言葉狩りねえ (スコア:2, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2003年07月20日 7時21分 (#362378)
        CNN.co.jpの記事はこうした背景を無視し、さらには関係ない「freedom potato」を持ち出すあたり、相当根性が悪いと言わざるを得ません。
        CNN.comの 同様の記事 [cnn.com] にはなぜか件の最後の一文に相当する記述がありません。さらに面白いのは、the Academie Francaiseのことを指して
        the prestigious institution that has been one of the top opponents of allowing English terms to seep into French.
        とまで言いきっていて、このあたりはCNN.co.jpの表現の方がより中立的ですね。

        それにあたが自身がおっしゃるように"freedom potato"の話は今回の件と直接関係がないし、さらにそれはアメリカ側での出来事であって、仮に読者が今回の件をフランスの報復措置と解釈したとしてもそれが日本人読者の「対仏感情」を「悪化させる」とはちょっと思えないです(先にくだらんことをしたのはアメリカだし、当のアメリカ人たちでさえもうその話はうんざりしてるくらいですし)。フランスの母国語に関する歴史的経緯に加えて、米仏どちらの当時国でもない日本の読者のために、現在のぎしぎしした米仏関係いうパースペクティブを思い起こさせようとして単に付け加えられたように思いました。

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  • by Anonymous Coward on 2003年07月20日 7時44分 (#362384)
    フランスの中の日本の人です。 私の経験だと、イーメールより、結構この単語聞きますので 違和感ありません。まあ、 それより、日本の人としては盆栽をボン*ザ*イ、 アイモードをイモード、と呼ぶのを何とかして頂きたい。
    • イモードの方は語感が萌えるので許す(ォ
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      --
      Ath'r'onならfloatあたりに自信が持てます
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2003年07月20日 8時40分 (#362400)

    まってくれ。"email" は元々フランス語じゃないか!

    email [emaj, -o]
     1.エナメル 2.七宝細工 3.(歯の)エナメル質

    # ウケるかどうか,ドキドキだね!(怯

  • cnn.comを読むと (スコア:2, 参考になる)

    by norimaki (8719) on 2003年07月20日 6時06分 (#362362)
    cnn.com のほう [cnn.com]にもうちょっとだけ詳しく書かれています。

    co.jp だとよく読まないとわかりにくいですが、原文を読むと「仏のネット利用者は "courrier electronique" の方をより多く使っている」という政府の主張は、フランス国内のプロバイダによって否定されているんですね。

    ちなみに別のかたのコメントにある Web という語はフランス語でも Web のようです。なにより internet がフランス語でも internet です。(参照 [www.ksm.fr])
  • メール以外だと (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2003年07月20日 11時02分 (#362472)
    以前、仕事でフランスのサイトのローカライズをやったことがあるのですが、コメントはともかくJavaScript内の変数名や関数名が全部フランス語になっていたので、ちょっと驚きました。解読するのに妙に時間がかかったし(笑)。 日本でも確かに変数名とか日本語読みアルファベットにしたりするときあるけど、上記の例ではかなり徹底していたので、やはり相当こだわってるのかなと思った。
    • Re:メール以外だと (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2003年07月20日 12時04分 (#362500)
      >日本でも確かに変数名とか日本語読みアルファベットにしたりするときあるけど

      これは単にコーディングする時に対応する英語が頭に思い浮かばなかっただけだと思われ(笑)

      #経験者なのでAC

      親コメント
  • こんな例も (スコア:2, 興味深い)

    by crouton (9) on 2003年07月20日 20時07分 (#362707)
    私の父は職業柄フランス語堪能なのですが、フランスに旅行に行った際に、現地で公衆電話を使おうと説明書きを読んでいたところ、近くでだべっていたフランス人学生グループの一人がやってきて、日本人学生並みに下手な英語で一生懸命使い方を説明してくれたそうです。
    せっかく英語で話しかけてきたんだから、と英語で礼を言ったのち、電話をかけ、フランス語で喋りだしたら、去り際のその学生は思わずずっこけたらしい。
    まー、気位のほどはともかく、コミュニケーションツールとしての英語を完全に黙殺しているというわけではないという例になろうかと。
    --
    "Quidquid latine dictum sit, altum videtur."
  • by Anonymous Coward on 2003年07月20日 4時15分 (#362339)
    オレなんかは「やりすぎだろう」と思っているが、
    そう思うのは当事国以外に住んでいるからだろうか…
    或いは,日本人が自国語に拘りを持たなすぎているから,
    「やりすぎだろう」と思うのかも.

    # 下手な鉄砲撃ちゃ当たる..
    • by Anonymous Coward on 2003年07月20日 5時02分 (#362351)
      あるフランス人に「オープンソースって日本語で何って言うんだ」と聞かれて、「日本語でも"オープンソース"だよ」っていったら、「フランスではきちんとフランス語に直していている」と言われた。
      言語の性格から考えて、直しやすいというのもあるけど、こういうこともあるんだな、と思いました。
      親コメント
    • Re:日本人と日本語 (スコア:1, すばらしい洞察)

      by arainorika (16504) on 2003年07月20日 5時18分 (#362356) ホームページ
      う~ん、日本人でも、例えば明治期(以前?)の日本人は、外来語をそのままカタカナで取り入れないで、その単語の意味なり、音なりをうまく利用して「日本語」にしていましたよね。
      だから、フランス人がなるべく自国語を用いて表現をしよう、って考えるのはそれほどやり過ぎ、ってわけでもないと思います。
      その頃と比べて、技術用語が複雑になったから用語を訳しにくくなった、って言えばまあそうなのかもしれないですが・・・。
      カタカナで書くと本質を見抜かれずに、ちょびっと最先端っぽく誤魔化すことができるという魔法も働いているような気もしますが:P

      コンセンサスとかマニフェストとか、ねぇ?:D
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      • by Anonymous Coward on 2003年07月20日 17時19分 (#362655)
        【放談ざっくばらん】漢字が表す二つの世界 文 中国社会科学院文学院 [peoplechina.com.cn]

         率直に言えば、現在の中国で使われている中国語の語彙の多くは、
        20世紀初めに日本から導入されたものだからだ。
        たとえば、「金融」「投資」「抽象」など、現代中国語の中の社会科学に関する語彙の60~70%は、
        日本語から来たものだという統計がある。
         漢字文化圏に属する多くの国家や民族を見回して見ると、漢字をこのように創造的に「すり替え」、
        もう一つの漢字王国を樹立し、かつまた中国語へ「恩返し」しているのは、日本だけだ。
         日本のすごいところは、中国の漢字に対して、受動的にそのまま受け入れるのでもなく、
        愚かにも高慢にそれを拒否するのでもない、自発的にそれを手に入れ、徹底的にそれを消化した後、
        自分の必要に応じて大胆な改造を行い、自分の言語にしてしまうところだ。
        だからこそ漢字は、日本にしっかりと根を下ろし、西洋文化の猛烈な襲来に耐えることができたのである。
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      • by hpn_smile (11442) on 2003年07月20日 9時29分 (#362423) 日記
        公約違反なんて大したことないと首相が思ってるからじゃないですか。
        http://www.yomiuri.co.jp/hochi/news/jan/o20030123_10.htm
        きっと、マニフェストになれば守るつもりなんでしょ。楽しみですね。
        親コメント
  • >公文書や出版物、ウェブサイトなどで使用を禁じる
    これからすると、民間にも適用なんですかね…
    "英語だから禁止"とすると、Eメールどころでは済まないような気もする。
    プログラミング言語なんかほぼ全滅の悪寒。
    --

    --
    Ath'r'onならfloatあたりに自信が持てます
    • by volvox (6843) on 2003年07月20日 4時33分 (#362345)

      なんか罰則規定とかあるのでしょうか?

      # ざっとwebを調べた限りでは見つからなかったんですが。

      webも対象ということは、民間の中でも法人だけではなく、個人も対象になるのでしょうかね?現実的には規制のしようもなさそうですが。

      親コメント
  • もともとメールはインターネットにつながる前、パソコン通信の時代からありました。

    同じ会社(今のプロバイダ)の中しかやりとりできなかったときには、「Eメール」「メール」の両方が使われていました。「メイル」という呼び方を使った方もおられましたが。

    今でもケイタイのメールをEメールと(わざわざ)言う人は少ないかと。

    振り返って考えると、日本では「Eメール」という表記は定着していると言えるでしょうか?
    • 一応「電子郵便」なんて単語があった記憶があるんだけど。

      あと、今となっては「メル」になってますね(^-^;
      --
      「なんとかインチキできんのか?」
      親コメント
      • E-mailを指す言葉として使っている人もいるみたいですが、
        昔、リアル郵便のサービスで同名のがあったような。
        昭和56年に"電子郵便の取扱いに関する省令"ってのが出てたんですが、
        既に廃止されてて資料が見当たらなくて詳細不明。
        その代わり、こんなの発見。たぶん別物ですよね。
        http://www.post.japanpost.jp/service/yakkan/2-1.pdf

        # 逸般的な中文表記"伊妹児"がcool
        --

        --
        Ath'r'onならfloatあたりに自信が持てます
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    • 1987年ごろにjunetで使っていたときは、電子メール、あるいは mail という呼び方をしていたように記憶しています。e-mail、Eメールという言葉は後から再輸入されてひろまったように思います。

      しかし、今の日本では、Eメールの他にもCメール、Pメール、インターネットメールなど事業者が勝手につけた名前のものが多数存在しており、大多数の人には、一般名詞としてのEメールというのは通用していないのではありませんか。今は、「メール」が電子的な手段で配信される信書を指す一般名詞として通用しているのが現状のように思います。

      今、妻に聞いたら、携帯電話から送るのが「メール」、コンピューターから送るのが「Eメール」だそうです。持っている携帯電話に「Eメール送信」というメニュー項目があるのですけどねえ。

      私は安易なカタカナ語の使用は好まないのですが、残念ながら適当な漢字を用いた言葉は今の日本語にはなさそうです。「電信」が電気的な手段によって行なう通信、あるいは信書をあらわすという意味で本来は適当な言葉だと思いますけど。
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  • by Anonymous Coward on 2003年07月20日 9時39分 (#362424)

    が、フランスには根強くあるのです。僕の経験した例では、

    • 国際会議で、質疑応答が英語で行われているセッションの中、 堂々とフランス語で口頭発表していた人
    • ドイツの論文誌にフランス語で論文を投稿していた人
    • 英語で質問しても(英語を理解しているのに)分からないふりして答えないフランス人
    なんてのがあります。最後のはよく聞く話ですけどね。
    • by Anonymous Coward on 2003年07月20日 10時31分 (#362453)
      以前に新聞記事で読んだ話ですが....

      そもそも歴史的には欧州では仏語が(実質的に)公用語として通用していた期間が非常に長く、昔は「仏語=上品、英語=下賎」というイメージだった(今でも、多少はそういうイメージがある)らしいです。ところが、英語圏の国が経済的に台頭するにつれ英語が急速に広まり、欧州で50年くらいの間に普及してしまったんだそうで、他言語と共存しながらゆっくりと普及しているわけではないので、意識的に守らないと仏語以外でも独語なども消えていく可能性が高いそうです。「英語が使われるようになって、すでに(実質的に)消えてしまった単語も大量にある」みたいなことも書かれていました。
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    • by Anonymous Coward on 2003年07月20日 11時41分 (#362488)

      「自分たちが使用している言語を至上のものとする」ってのは、程度の差はあれどんな民族でも(少なくとも一部の人には)見られるものですね。ただ、たしかにフランスという「国家」にはそういう態度が際立っています。

      とは言え、今はどうなっているのか知りませんが、たしかフランスにも少数言語(公用語ではない)がいくつかあったはず。でもそうした言語(の使用者)は常に迫害されてきた。文化にまつわる対外的な態度だけ見るとフランスはそれなりに「誇り高い」立派な国のようにも見えますが、同時に中央集権の著しい国で、自国内の「異文化」を圧迫してきた国だということも忘れてはいけませんね。

      しかし、この「自国語」とか「母国語」というのは、特に日本のように1種類の言語だけが公用語となっているような国の人間にとっては要注意概念ですね。複数の言語を公用語としている国もあるわけですから。公用語としては認められていない言語を使っている民族にとっては、国民の多数派が「自国語が一番」と思っていたとしても、それには同意しがたいんじゃないのかな。○○国の国民は○○語を誇りに思っているだろう、とか、うかつに言ってはいけませんね。

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    • by Anonymous Coward on 2003年07月20日 11時56分 (#362495)

      そういう傾向はフランス語ネイティブ、に拡大して考えられるかもしれません。

      カナダではフランス語は少数言語なのですが、カナダの公的機関の発行する論文誌には、abstractが英語とフランス語の両方で付きます。また、たまにですがフランス語の論文も載ります。もちろんフランス語での投稿は認められているのですが、フランス語の分からないポンニチとしては「どうして英語で書いてくれないのよー」と思ってしまいますね。

      まあ、「明晰でないものはフランス語ではない…明晰でないものはといえば、英語、イタリア語、ギリシャ語あるいはラテン語で ある」なんて言葉を産んだ言語ですからねぇ。

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  • 電子メール (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2003年07月20日 10時23分 (#362447)
    って言葉はもう使われなくなっちゃったのかな?
    ここまで一度も出てこない・・・。
    割と好きな混ぜ方なんだけど。
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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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