きみは安部公房を知っているか? 193
文学の秋 部門より
Futaro 曰く、 "安部公房という作家をご存知でしょうか?1993年に没するまで、日本の文壇のみならず、世界の文学界で評価を得た作家です。コンピュータなどのハイテク機器が大好き、ということで、日本の文学界でいちばん最初にワープロを導入した人ですが、その作品の中にもかなり多くのコンピュータへの興味がわかる記述があります。「プログラミングとは質を量に変換する仕事である」などの、本質を突いた洞察をベースにした言葉が今も印象に残っています。"
"この人の没後10年を記念して、現在、世田谷文学館で「安部公房展」が開かれています。先日行ってきましたが、小さい規模の企画展ながらも、コンピュータ業界にいる人間にとっても、なかなか興味尽きない内容でした。11月3日までやっていますので、お時間のあるときに行かれるのも良いかと思います。
なお、彼の持ち物を見ると、クルマは三菱パジェロ、ワープロはNECのNWP-5N(懐かしの8インチFDD)、カメラはCONTAX RTSとか、多いのはミノルタのαシリーズ(α7700iもありました)、KORG、EMS SYNTHI AKS(ミュージックシンセサイザ)、TEACのデッキなどなど、懐かしいものが出てきます。東大に東芝が大型コンピュータを共同研究で持ち込んだとき、それを見に行ったときの写真などもあります。この計画は2年間の計画だったのが大幅にズレこんだそうで。。。。
しかし、私のようなおじさんはともかく、もう30代前半の人はあまり知らないと思うのですが、いかがでしょう?。文学部でも安部公房は異端っぽい扱い、というかあまり日本人好みのウェットな雰囲気じゃなくて、むしろ技術者のような乾いていて論理的な感性がある人と作品だったからなぁ。だからこそ、世界には受け入れられた人ではあったのですが。でも技術者や研究者には合う感性と思います。是非ご覧ください。"
画面と向かい合うだけじゃなく、たまには紙の本、それも文学書と向き合うのも悪くない。ちなみにオレも安部公房は一時期読んだが、非常に興味深い作品群だったと記憶している。
日本語入力の本質 (スコア:5, 興味深い)
記事とは直接関係ないのですが。
ワープロ(ハードとソフトを含めて)で書く日本語とペンで書く日本語の間には、根本的な違いがあると思うのです。
(コンピューターでの)日本語の入力は、まずひらがなで入力して、それから仮名と漢字が混じった文章に変換します。この過程、つまり、ひらがなで日本語の文章を書いている段階が発生する、と言うのは、それまでの日本語の書き方と根本的な違いがあるのではないかと思うのです。
ペンで書くと言う事が意味するのは、書きながら、同時に確定されている言葉の流れ(リズムとも言えるかも知れません)によって次々と言葉が紡ぎ出されていく、と言う世界のどの言語にも存在する、言葉自身に内在する「力」がある事です。マイナーな引用で恐縮ですが、日本語以外でも、極端な事例として、ポール・エリュアールの「自動筆記」等が挙げられます(端的過ぎるかも知れないので、この例は無視して下さって構いません)。
しかし、この「変換」と言う方法は、これに一つの断絶をもたらすものです(善し悪しを主張するものではありません。事実としてそうだ、と言う事です)。表意語圏独特の問題であるだけに、(ワールドワイドな)市場の論理だけに任せて良い事でもないと思うのです。
欧米で生まれたタイプライターの進化形であるワープロと、そこに仮名漢字変換と言う作業が加わる日本のワープロとは、質が異なるのではないでしょうか。
言い換えれば、この場合は、単に仮名漢字変換エンジンの問題と言えるのかも知れません。今日一般に普及している連文節変換エンジンが最良のものなのかどうか、と言う事も問えるのかも知れません。例えそれが、最大公約数的に需要を網羅していたとしても、それが日本人の言語観に極めて大きい変化をもたらした事は間違いないでしょう。漢字で物事をイメージすると言う事が将来的に無くなるのかも知れません。これは、価値観や思考方法にとって本質的な事の一つです。また、非常に端的な事例ですが、Webにおいては、変換ミスによるtypoへの拒否感が減ったと言うのは代表的なものでしょう(例えば/.Jでは、書いてある内容を特に重視するので、こうした間違いを指摘する人はいないでしょう?)。
この辺り、ATOKやMS-IMEなどのFEPを作っている会社の功罪は大きいと思います。今後の製品作りには、こうした事への考察がなされて欲しいと思います。例えば、連文節変換と言う以外のアプローチがあるかも知れないのです。
(義務)教育の問題でもあるでしょう。こうした事への取り組みがなされるべきだと思います。
現在、作家でワープロを使って執筆している方は結構います。彼らの作品を、半分機械任せで作られたと批判するつもりはありませんが、この事に言及している作家があまりいないのも事実です。
/* 文学部でまさにこれを研究しているのでID */
Re:日本語入力の本質 (スコア:2, 興味深い)
なっていて、苦笑したことがあります。あ~、ワープロ買ったのねと。
一二行入力したら、すぐに印刷しなきゃいけない時代でした。
数年後、ワープロの進歩に合わせて氏の段落の長さも元に戻ってました。
Re:日本語入力の本質 (スコア:2, 参考になる)
また、京極夏彦など(というかこれくらいしか思いつかない…すみません)のように、コンピュータを利用しながらも非常に漢字(表記)にこだわる方もいますので、一概には言えないのかなぁ?と思います。
ただ、ジャストシステムなんかは「自分たちが日本語を変節させてしまったかもしれない」としていろいろな活動を行なっています。そこらへんも確認してもらいたいです。
参考:http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0331/gyokai53.htm
Re:日本語入力の本質 (スコア:1)
SKKは興味深いと思います。「連文節変換と言う以外のアプローチ」の一つだと思っています。
リンクは参考になりました。少し(だいぶ?)前の月刊アスキーでも、ジャストシステムへのインタービューで似たようなことが出ていましたね。色々考えているのだとは思います。
Re:日本語入力の本質 (スコア:2, 興味深い)
ハッキリ言って、極少数です。
打ち間違いのことについても言及されておりますが、もし本当に連文節変換をしているならば、あり得ないような(連文節では変換のしようがないような)誤変換とかってありますよね。勤め先で見るほとんどの人は文節どころか単語単位って漢字で入力してますし。
それと、以前どこかに書いた気もしますが、最近ATOKが強化している入力支援機能の類も、連文節変換を使用しているならば気にも留めないようなトコロばかりに重点が置かれているようです。
なので、そんなに神経質になっているのは、連文節変換なんて妙なことをしている我々くらいなのではないでしょうか(笑)
#ちなみに、上記の文のほとんどは「。」で区切られる一文を丸ごと入力してから一気に変換させてます。
#更に、思考してから発声するのよりは速い速度で打てますので、ほとんど引っかかることには気付けません。
『最後 に 、 私 が よく 目 に する 入力 の 仕方 を エミュレート する と 、 このように なる って コト を お知らせ して おきます 。 』
-+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
安部公房自身は? (スコア:2, 興味深い)
安部公房自身は「なぜワープロを使うのか、というと、それはこの時代のスピードについていくため」とか「作品は結局活字になってみんなに読まれるものだが、今までは(ワープロができる以前は)活字になったときの文章をその場で確かめ、直す、ということができなかった」というようなことを言っていました。
また、安部公房と生前から親交のあった、日本語の達者な英国人にして安部公房ウォッチャーのHenry H.Stokes氏とお話をしたことがあるのですが、安部公房の前記の作品と後期の作品の違いの話に及んだとき、彼は「安部公房の作品の、後期における堕落、とも言える緊張感の欠如ともとれるようなものは、結局ワープロなどの機器に頼り始めたところからはじまった」というようなことを言っていました。
Stokes氏自身もその当時N.Y.Timesの特派員をしていましたから、文章とは無縁の世界で生きていたわけではないので、私はかなり正確な批評と思いました。
しかしながら、今になって思い返してみれば、「緊張感の欠如」などを含めたその「流れ」は、結局時代の流れそのもので、安部公房はその流れを、ああいうやりかたで体の中に取り込んでいったのではないか?とも思います。その時代の批評家としての安部公房に、彼が死んだその1993年という年にできた、Webブラウザを伴ったこのインターネットの世界を語らせたかったなぁ、と今でも思います。立花隆なんかより、よっぽど面白いものができたのではないか、と思っています。個人的にはそう思います。
とりあえず、文学部でのご研究の助けになれば良いのですが。
Re:日本語入力の本質 (スコア:2, 参考になる)
これに根拠がかけらなりともあるとするならば、SKK のような単語変換、2ストロークのような直接入力と ATOK などの連文節変換を使っている人の間に有意な違いが見えなければ変ですが、残念ながら全くそうとは思えませんね。属人的なものの方が遙かに大きい。かな漢字変換を使っている人と、手書きしか使えない人 (とあえて書こう) が同じような傾向の文章を書くとは、こちらの方は思えないので、きちんとした手法を用いて比較しないといくらでも恣意的な結論が引きずり出せているし、こういう学説が絶えない由縁でしょう。
但し、かな漢字変換を用いて書く場合、Style 的な面、例えば漢字が多めになるなどの影響が出るということは認識しています。
Re:日本語入力の本質 (スコア:1, 興味深い)
ある活字化あるいはテキスト化された文章が与えら
れた場合,その文章のオリジナルがペンで書かれた
ものなのか,ワープロ打ちされたものなのか
識別可能だと主張されますか?
「根本的な違い」があると主張されるのであれば
これは識別可能なのでしょうね?
あと世の中には口述筆記つうものもありますが,これは
どう考えます?
#実はペリカンを愛用するAC
Re:日本語入力の本質 (スコア:1)
根本的に違う事が、必ず識別可能を意味するものでは無いと思います。一概に全てそうだとは言えないのですが、そこで即座に識別できる差異は、本質の予兆になるかもしれません。
親コメントでも書いた通り、思考方法、価値観、そういった目に見えないものを変えていく事が注目すべき事なのです。無論、その結果、将来の日本人が作る日本語は今と比べれば大きく変わり、その点においては識別可能と言えるかもしれません。
口述筆記については、こうする(こうしなければいけない)事で文章を頭の中で組み立てる人と、書く作業をする人は別になりますが、ここで問題にしているのは、考える人と書く人が同じ場合の話だと思います。
Re:日本語入力の本質 (スコア:1, 興味深い)
だったら IME を使った方が、書けない文字は増えるかも知れないけれど、イメージできる文字はかえって増えるのではありませんか?
知っている漢字の量の少ない人は元々漢字でイメージしていないのだろうし。
記事と直接は関係のない話題でスレッドがあまり長くなるのも良くないのかも知れませんが、興味があったのでちょっと意見を伺いたい次第。
Re:日本語入力の本質 (スコア:1)
例えば、多くの文学作品(小説とか詩とか、現代批評と呼ばれるものもそうでしょう)では、一つの言葉に多重な意味を付与したり、連想をうながしたりします。一つの言葉をストーリー全体と関連させ、凝縮や伏線等の意味合いを持たせたりします。それは、推敲の結果であったとしても、最初から確定された文章で構成されたものばかりではないです。こうした言葉同士のつながりを作る言葉のリズムを、作品の本質として最重要と見なす作家や詩人は極めて多いですし、このリズムは、書きながら次の言葉が生まれることであると言う作家も非常に多いです。
文学作品は特異な例ですので、一般の人にとっての方が重要ですが、これもやはり影響はあるはずです。
変換性能に文章の作り方が依存すること(性能が良ければいいということではなく)だけでなく、入力の仕方(繰り返しの事例で恐縮ですが連文節変換と言うアプローチもそうです)も、FEPが担当している事も言語の使い手の、「頭での思い浮かべ方」を変えるのでないでしょうか。
IMEが悪いと言うのではないです。ですが、IMEに思考を左右される度合いが、根本的なものであるのです。
イメージできる文字がかえって増えると言う考え方には同意できません。人は、多くの文章(文学作品に限らず)を読んで、「国語力」を付けるからです。
Re:日本語入力の本質 (スコア:1)
頭で描いていることをストレートに表現しようとすると、手書きの方がスムーズに流れる。しかしワープロ化すると変換ごとに漢字や区切りがイメージ通りか確認する作業が入るので途切れ途切れの作業となりもどかしい。
片や長文をセンテンスごとに区切って、文章を作っていこうとすれば、どちらもそんなに差はない。逆にパーツを集めてまとめる段階になってワープロの方が自由に変更できる分便利。
これは小生の感覚ですが、文を作る人の感覚は皆似たようなものでないかと思う。いや、勝手に思っているだけかもしれませんが(笑)。
上記の思いが正しければ、文章を作る過程によって手書きとワープロの良し悪しが変わるであろう。と言うことは、文を作る人の作り方でどちらが良いか変化すると思うのだが。
その結果は微妙に変わるかもしれないが、こだわる必要もないと思うのだが。。。手書きでもワープロでも作品は作品なのだから。
Re:日本語入力の本質 (スコア:1)
確かに一長一短です。
しかし、一方が一方を駆逐する可能性も考えれば、今のままではいいとは思えないのです。特にこの問題はそうなる可能性があながち低くはない。文化の駆逐がどれほどの罪悪かはよく言われますが、これもその一つになりかねません。
文章を考える事と、書く事の境界は微妙です。それだけに、その変化に気付きにくい。
Re:日本語入力の本質 (スコア:1)
SKK [ring.gr.jp]はいかがなもんでしょうか。
変換という動作は伴いますが、実質「効率の良い単文節変換」なので、
ペンで書くのと思考のサイクルはあまり変わらないと思います。
インタラプトが比較的短時間で済む -- そのかわりたくさん発生します --
ので、漢字を「思い出す」のとそう大差無いのか、それともやっぱり
大きい影響を受けているのか。
ちなみに、SKKのキーストロークはオプションによって差異がありますが、
以下のようになります。
Bungakubu (変換)demasanisorewoK(ここで「文学部」が確定)ennkyuuShi(「研究する」送り変換)teiruK(ここで「研究している」確定)ata (変換)nioU(ここで「方」確定)kagaI(「伺う」送り変換)shitainodesuga,(「伺う」自動確定)
Re:日本語入力の本質 (スコア:1)
なるほど。参考になります。
ここまで連文節変換が普及してしまうと、そうでは無いアプローチがなかなか広まらないのも問題です。
また、異なる変換方法が広く知られたとして、それらが混在する中で、どのように使いこなすか(使い分けるか以上に重要と思います)が日本語の使い手として考えるべき問題になるのかも知れないと思っています。
Re:日本語入力の本質 (スコア:2, 興味深い)
って、それだけではなんなんでもう少し。
えと、入力する時のお作法って、パソコンの類をどのくらいの時期に使い始めたかに依るって気もしてますが、どうですかね?
例えば、私(1994~95辺り?)よりも以前からパソコンとかを使っていた人たちって、文節変換な人が結構多いような気がします。
逆に、比較的最近始めたような人、特に、タイピングゲームの類が流行りはじめた辺り以降からの人たちって、単語変換な人が大勢を占めているって感じが…
で、私はと云うと、ちょうどATOKが「連文節変換で効率アップ」みたいなことを言い始めた頃くらいからまじめにパソコンを使うようになりましたので、連文節(正確には一文丸ごと)変換な入力様式となっております。
んで、私と同様な時期にパソコンを始めたような人でも、誰かに聞きながらパソコンを学んでいったというような人は、師に倣って文節変換な人が多いようです。
よって、連文節変換なんてホントーに少数派って感じしかしてません。
勤め先とかでも、私が長文を入力している様を見た方々は、結構珍しそうな目で見られますし(笑)
…おっと、肝心なのを忘れてました。私、かな入力です(笑)
#まあ、ここに来ればそれなりに連文節変換派って人にも出くわしますが、/.Jなんぞに書き込みするような層って統計的に意味ないし(笑)
-+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
Re:日本語入力の本質 (スコア:1)
現在では、FEPが単に変換作業のみに関わるだけで済まない場合があると思います。
例えば、連文節変換は、日本語として自然な形に変換を試みますが、それは、日本語の思考を作者から機械に委ねる事でもあります。これは当然な事ですが、それが書き手自身の思考方法にも影響をもたらすのではないでしょうか?
日本語入力の方法は、まだまだ多くの可能性があるのではないでしょうか?
例えば、予測入力は単に変換にとどまらない、日本語入力の別の(追加機能的ですが)アプローチの一つです。
もちろん、単純な変換だけと言うのも方法としてあると思います。携帯のように処理能力が限られる場合などでは有効だと思います。そして、そういう方法を、日本語入力の方法として最良と思う人にとっても。
>あなたなりの「FEPを作っている会社がなすべき」考察
いくつかありますが、長くなるのと、具体的な考察の内容は僕のコメントの要旨では無かったので書きませんでした。言いたかったのは、日本人の言語感覚が仮名漢字変換の登場によって大きく変わった(あるいは変わる)、と言う事なのです。
Re:日本語入力の本質 (スコア:1, 参考になる)
「機械入力+かな漢字変換」による日本語記述の手段が定着したことで、
日本人の言語感覚が大きく変わった。
それは、文章をイメージの集合としてでなく音として捕らえるようになったことと、文章を構成する要素の内、表意文字である漢字、即ち「イメージ」の選択を機械にゆだねることになったからだ。
ということですな。
Re:日本語入力の本質 (スコア:1)
手書き日本語には「えーと, これ字?」というのもあります. 書いた当人が言っているんだから間違いないです.
私のスネには貝割れ大根が生えていますが何か (スコア:3, 参考になる)
焚き火を前に、酒など片手に読むのが良いです。
なんというか、頭の中でモヤモヤしてる雲みたいなイメージを、
具体的に形として取り出してくれるような文章が良いです。
「しなびた茄子のような●」
「干し椎茸のような○」
とかの、独特の表現を読むと、なんかすごく視覚的に「腑に落ちた」
感じがするんですよねぇ。
君はウンベルト・エーコを知っているか (スコア:1, 参考になる)
一方、ウィンドウズはプロテスタントだ。ウィンドウズは「困難な個人的決定を要求し、微妙な解釈学をユーザーに強要し、またすべての者が救済されるわけではないのを自明のことだとする。システムを作動させるためには自分でプログラムを解釈する必要がある。つまり、どんちゃん騒ぎをする奇怪なマック集団とは対極で、ユーザーは自らの内なる苦悩の孤独に閉じ込められるのだ」 [hotwired.co.jp]
Re:Charles Babbageを知っているか? (スコア:1)
どういうセンス?もしかしてデファレンシャルエンジンつながりで
ギブスンを持ち出そうという魂胆?
#多分ネタがまったく通じてないものと思われます
どっちが先? (スコア:1)
http://www.horagai.com/www/moji/int/ito.htm
では安部公房がワープロを使い始めたのが1984年、他に早くからワープロを使い始めた作家ってことで思い付いたのが曽野綾子で、
http://www.asahi-net.or.jp/~tq8r-tnk/wpr-con.htm
によると1982年から。
さて元祖は誰? (安部公房は脱走兵の話を読んだことがあるような、曽野綾子はどうも生理的に嫌いだ)
Re:どっちが先? (スコア:1)
世界で最初にタイプライターで小説を書いた作家は誰?
Re:どっちが先? (スコア:1)
ヘミングウェイだと思ってた。
君は石川九楊を知っているか (スコア:1, 参考になる)
この辺りの掲示板のログから石川で検索すると人となりがわかります。
http://salonweb.s35.xrea.com/text/strangeworld/bbslog/200002pyonyan.html
http://salonweb.s35.xrea.com/text/bbs/200103.html
真夜中の毛筆が
真夜中のインターネットよりも
はるかに現在的で未来的であることを
知れ
なぜなら、情報は過去の残骸に過ぎないから
あやふやな過去の残骸を
世界中から拾い集めてかけ算してみたところで
過去の化け物しか生れやしない
なんてことも書いていましたねえ。
Re:君は石川九楊を知っているか (スコア:1)
でも、それを言ったら、白川静大先生はパソコン、ワープロをどのように思っているか、ぜひとも知りたいですなぁ。
Re:君は石川九楊を知っているか (スコア:1)
「徹夜明けで書いたんじゃねえの」とかいって。
# 例の文章はかなり濃密な電波のオンパレードなので
# そういうのが楽しめる人ならちょっとお勧めです。
Re:君は石川九楊を知っているか (スコア:1, 興味深い)
短大でこの人の講義を受けましたけど、とても面白い人でした。
授業の中で、文章を書くという行為と、タイプライターやワープロなどで文章を打つという行為は本質的に異なるものなだという言っていたのが印象深いです。
手書きの文字というのは書くという行為の痕跡であって、一文字一文字異なることに意味があり、そこに表現があるのだということを言われたかったのだと僕は理解してます。
モノカキの価値は作品で決まる (スコア:2, すばらしい洞察)
他の多くが信じる現実とすら相容れない価値観というのはあるのです。
それを表明するのが「老害」ですか?
あの文章が他の多くの優れた才能の妨げになったってんなら別ですが、
単に「俺の使ってる道具は超イケてるからおまえらも使っとけ」って
主張してるだけなら「老害」なんてえげつない言葉で揶揄されるような話ではないと思うのですが。
日本人の名前は分かりにくい (スコア:1)
結局、「日本人の名前は姓/名の順番だ」と言い出す人がいて決着がついたのですが、そのときの表記は "KOBO ABE" でした。
誰が間違っているわけじゃないけど…。
Re:日本人の名前は分かりにくい (スコア:2)
海外出張でベラルーシの女性に会った。なぜか文学の話となり…
ベ「コバーベーという日本人の小説家はベラルーシでも有名だよ」
私「コバーベー??」
ベ「そう」
私「聞いたことないなあ」
ベ「ほら、有名な女の話があるじゃない」
私「女の話ねぇ…」
ベ「海岸に住んでいる」
私「海岸に住んでる?」
ベ「コバーベーだよ、コバーベー!!」
私「コバーベー、コバーベー…」
ベ「そうそう」
私「コバアベエ、コバアベエ、コーボーアベ、ああ『砂の女』ね」
ベ「それそれ」
iida
質問(っていうか、/.らしい話題を振ってみる。) (スコア:1, 興味深い)
ってどういうこと?
Re:質問(っていうか、/.らしい話題を振ってみる。) (スコア:3, おもしろおかしい)
「仕様書なしプログラミングとは開発室に悪霊を召喚する仕事である」
バグ退治にお金がかかるのは… (スコア:2, おもしろおかしい)
どこにどんな悪霊が潜んでいるかを察知する霊能力は大切ですので、この業界を目指す人は、普段から心を静め、強靭な精神力を持つために、時給250円でもめげてはいけません。
# もちろんコンピュータ業界の話じゃないぞ。(笑)
vyama 「バグ取れワンワン」
誰かきちんと説明してください (スコア:2, すばらしい洞察)
「プログラミングとは質を量に変換する仕事である」
とは、どこがどう本質を突いているのか小生にはわかりません。
誰かきちんと説明していただけませんか。
optimized for /.
Re:質問(っていうか、/.らしい話題を振ってみる。) (スコア:1)
Kiyotan
Re:質問(っていうか、/.らしい話題を振ってみる。) (スコア:1)
30代半ばですが (スコア:1)
古本屋にあるのを片っ端から買ってたらダブリまくって困りました。
個人的にはSFはハードな短編集が好きなので、ツボにはまった感じ
でした>安部公房
Re:30代半ばですが (スコア:1, 興味深い)
という熱い思いでもって、小説を読んでいた人がいたですよ。
大江健三郎や安部公房は、
そんな読み方をされていた作家ではなかったかな。
今の人には、ちょっと通じないかもしれない。
「砂の女」は読みました (スコア:1)
死後、書斎に残されたフロッピーディスクの中から、未発表の
作品が発見されたと言うニュースが印象深かったです。
私の場合、死後に書斎から発見されるのは、HDDやCD-R果ては
DVD-Rなどに残された、大量の猥褻画像ですが(爆)
======= nandabe =======
Re:これって (スコア:1)
でも、「文学の秋」とかいうスタイルで取り上げられるのは、却って好きになれません。
Re:これって (スコア:4, すばらしい洞察)
「そんなことどうでもいいじゃないか」といつも思います。
何がアレゲか否かなんてどうせ結論は出ないし
参加したくない話題なら自分が参加しなければいいだけなのに。
個人的な意見としては、むしろ妙な基準を設けて、
取り扱うストーリーが減ってしまう事の方を懸念します。
Re:義務教育で習いますよ? (スコア:1)
国語の資料集や教科書の年表には、彼の名前なら、必ず出ていると思いますが。
まあ、取り上げない先生はいるでしょうけど。
Re:SF読みなら (スコア:1)
Re:SF読みなら (スコア:1)
40代のSF読みですが, 名前や著作は知っていても読んだことは無し. ハードSF一辺倒ですから, どうしても翻訳に偏るんですよ. 日本だと石原藤夫や堀晃ってことになりますし.
Re:SF読みなら (スコア:1)
19歳で、あまり良いSF読者ではありませんが、知ってます。『箱男』が一番のお気に入りだったはずだけど、あまり内容を覚えていません。
安部公房は、あの独特の雰囲気が何とも言えません。トマス・ピンチョンやフィリップ・ディック、フランツ・カフカに似ているような、何と言うか、何とも言えないな。
Re:『他人の顔』 (スコア:1)
箱男とかディックとか… (スコア:1)
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…人は、ある日、個人としての"顔"から開放されたい、と願い、「箱男」となる。のぞき窓から世界を観察しながら、"顔"のない暮らしに安らぎを覚える。
だが、いずれ気がつかざるを得ない。箱の外に住む人々も、箱男自身も、そもそも最初から"顔"なんてなかったのだ。最初は、あったのかもしれない。しかし、いくつもの顔を使い分けながら暮らしているうち「あれ?どれがほんとの顔だったっけ?」ということになってしまう。
まぁ、気にすることはない。自分が箱男なのか、箱男に観察される者なのか、箱男を観察している者なのか、はたまた箱男の贋物なのか…もう、誰にもわからないし、確かめる方法もないのだ。
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ほんとに、個人的な感想なんだけど、ディック好きのわしとしては、安倍公房の物語から放たれる加速感やいかがわしさは、たとえば「暗闇のスキャナー」などと通じるものがあるんじゃないか、と思ってしまう。
でも安倍公房の話には、個人的な悲痛さはぜんぜん含まれていない。やっぱりどこまでも「理性的な観察者」なんだと思う。安倍公房がもうちょっとイカレていたら、きっとレムの「捜査」みたいな物凄いSFを書いたんじゃないか、と、ときどき空想するっす。
「第四間氷期」などは、あの「あとがき」がなければ、めちゃかっこいいSFなんだけど、安部氏は、どこまでも理性の人なのであった (-u-) う~む、ちょっと残念
/* ところで、/.における「Anonymous Coward」の役割って、ちょっと「箱」に似てません? わしはまだ、かぶったことないんだけど、楽しいのかな? (^_^) */
Re:箱男とかディックとか… (スコア:2, 興味深い)