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6638 story

日本電子が高性能キャパシタを開発 94

ストーリー by yourCat
夢の蓄電装置? 部門より

KIRIU曰く、"日本電子は充電時間を大幅に短縮できる上に半永久的に使える高性能の蓄電装置を開発した (プレス・リリース日経新聞の記事)。開発したのは「ナノゲート・キャパシタ」と呼ばれるコンデンサの一種で、エネルギー密度で従来比10倍以上となり、ニッケル水素電池を上回った。電気エネルギーを化学エネルギーに変換する必要がなく、瞬時に充・放電できる (携帯電話ならフル充電に1分以内!)。主構成要素が炭とアルミ箔であるため廃棄時の環境への影響も低い。
ちなみに10月2日の日電子 (6951) はストップ高。
参考: 岡村迪夫氏のサイトによるキャパシタ蓄電の説明。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 早く実用化を (スコア:4, 参考になる)

    by poko_hide (18134) on 2003年10月03日 16時58分 (#408012)
    TVでも、太陽電池と組み合わせると、送電線要らなく なるとか、、、。 その前にノートパソコンのバッテリーをこれに変えて欲しい。
    • Re:早く実用化を (スコア:2, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2003年10月03日 18時00分 (#408056)
      > 送電線要らなくなるとか

      いらなくなることで電気代が大幅に下がるとしたら

      ・「こんばんは~、電気の配達に参りましたー」
      とか、
      ・「今年も年越しに備え、スーパーで電気を買い貯める家族の姿がみられるようになりました。」
       「これを見ると年越しって感じがしますね~。」
      とか、
      ・「今日未明、世田谷区で、連続して電気ボックスが盗まれるという事件が起きました。」

      なんて光景が見られるようになるんだろうか。
      親コメント
    • by jussoku_m (6945) on 2003年10月03日 18時13分 (#408070)
      > その前にノートパソコンのバッテリーをこれに変えて欲しい。
      ノートパソコンは、
      ニッカドからリチウムになって、あまり不便ではなくなりました。

      それより、
      パソコン用の無停電電源装置の鉛をこれに替えてもらえれば、
      定年ごとの交換が要らなくなって、嬉しいです。
      親コメント
      • by kicchy (4711) on 2003年10月04日 1時02分 (#408337)
        >ノートパソコンは、
        >ニッカドからリチウムになって、あまり不便ではなくなりました。

        そうかなぁ
        充電速度の向上が著しいから出先のコンビニで充電って使い方とか考えたんですけど・・・
        燃料電池の燃料を買う時間とあんまり変わらなかったら燃料電池危うし!
        # 山や池などの行楽地では活躍です・・・・
        親コメント
    • 電源ユニットにこれを突っ込むと瞬断知らずのPCになるのだろうか…。

      # C3だと今でも少々の瞬断ぐらいではびくともしませんが
      親コメント
  • by Shidho (5649) on 2003年10月03日 19時37分 (#408117) 日記
    昨日(10/2)のニュースステーションで結構大々的に特集していましたね。

    いちおう、使い道としては、
    ・一時に大電流を取り出せるので、電気自動車のスタートダッシュに使う。
     (ハイブリッド車で同じ用途に使っているのがここでも既出してますね)
    ・充電スタンドの上に太陽電池を置いて、おっきなキャパシタを置いて電気をためておく。
    ・半永久的に使えるので、電池の廃棄問題が解決できる。
    ・鉛蓄電池よりも温度特性が良いので、僻地の電化に都合がいい。
    ・高性能になったので、家庭用の1日分の電気をためるのに小さめの冷蔵庫くらいの大きさのもので実現できる。
    なんてことを言ってました。

    作った方も「広く公開していろんな人に使ってほしい」なんて
    ことをとりあえずは言ってましたが。

    どの程度の話なのか検証はしてません。覚え書きと言うことで。
  • by Anonymous Coward on 2003年10月03日 17時39分 (#408041)
    これは期待してしまいますね。 巷では燃料電池車が未来の低公害車なんて言ってますけど、 それは水素がただで手に入るようになったらの話。 現状は天然ガスから作っているので、製造過程でCO2ができてしまう。 そこで、太陽電池で水を電気分解して水素を作ることになっているけど、 電気で水素を作って、それを燃料電池でまた電気にして・・・ とするより、高性能な電池に電気を貯え、電気自動車を走らせた方がよっぽど 効率も良いし、現実的と思うのですが。。
    • > 現状は天然ガスから作っているので、製造過程でCO2ができてしまう。
      一部ではこんな取り組みも行われているようです。
      http://www2.saganet.ne.jp/farmer/metan.html
      http://www.kajima.co.jp/news/press/200108/3c1to-j.htm
      この場合はカーボンニュートラルなので新たな炭素の
      生成(流出?)がないという点で、原油や天然ガスより有利なのだとか。

      導入するには燃料電池がかなり高いし、発酵した後の発酵残渣が
      問題らしい。未来は自宅で生産?(笑:そんな量ないって。
      燃料電池を作っているのは、先日RDFの火災のあった時
      名前がでてきた会社だとか。
      原因究明・対策は当然だけど、めげずにがんばって欲しい。
      親コメント
    • by Wildcat (2067) on 2003年10月03日 23時42分 (#408289) 日記
      低公害ならエアカー [yahoo.co.jp]の方が上じゃないかな。空気だけで動くらしいし。

      # まだ実用段階ではないが。
      --
      (´д`;)
      親コメント
  • そんなに速く充電できて、かつ半永久的に使えると言うことは、
    究極の「つぎたし充電」をすることで、今までのバッテリーとは
    かなり発想を変えられるんじゃないでしょうか。

    電気自動車だったら信号待ちの間に充電するとか。
    あんまり良い例じゃないのかもしれないけど。
    • by yatobi (7117) on 2003年10月03日 21時02分 (#408165) 日記
      チョロQのようにプルバック充電も夢では無いかも

      「つぎたし充電」と云う意味では「ゼンマイを巻くと使えるストロボ」とか「自動巻き機能の付いた電熱ライター」とか「持ち歩いてる限りは絶対に電池の切れないPDA」とか
      --
      # 爆言のち漏電中… :D
      親コメント
    • そうそう。
      「つぎたし充電」に強いのが電気自動車には必要なのです。

      回生ブレーキを積極的に、かつ有効に使えるようになりますからね。
      自動車ってのは加速するのと同量に減速する場面があるわけで。
      もし、減速するときに余剰になったエネルギーを次回の加速に
      流用できるとしたら素晴らしいことになりそうな気がするでしょ?

      極端な話、ニッカド電池だとこんな使い方したらすぐ寿命が
      来そうです。でもキャパシタは充放電に強いので、こういう
      使い方には適しているのです。
      今までは、キャパシタはデカイくせして容量が少ないのが難点
      だったのですが、今回の技術でその欠点がかなり改善されそう。
      親コメント
  • by inanzu (14392) on 2003年10月04日 8時51分 (#408472) 日記
    重量エネルギー密度がNiCd電池に匹敵したとしても、
    NiCd電池と同じ容量にするためには
    どう少なく見積もっても2~3倍は体積が必要っぽい・・・

    単に既存の電気二重層キャパシタを徹底的に軽量化しただけ?

    とか疑ってかかっちゃ駄目ですかね。数値的にそんなこたないと思うけど。
    体積エネルギー密度の公示は無いのかな~?

    --
    いなんず[いつでも前向きでイタい]
  • by ginjin (10967) on 2003年10月03日 17時15分 (#408022)
    色んな電池がこれに置き換われば、エネルギー革命モノかもしれないですね。
    かなり期待してしまいます。

    まずは身近なところでノートPCとデジカメから…(笑)

    ----
    --
    "吟"遊"人"---
  • by sasa (2343) on 2003年10月03日 17時26分 (#408028) ホームページ
    昔オーディオ関連の自作をしていたんで、そっち方面の応用がパソコンなんかより先に浮かんだんだけど、岡村氏のページによると内部抵抗が高そうなのでちょっと残念。
    そういう目的にはまだまだ Ni-MH の天下が続くんでしょうね。
  • by sukehira (11808) on 2003年10月03日 18時30分 (#408085) 日記
    電圧平滑用のアルミ電解コンデンサの代わりに出来ないかなとか考えながらプレスリリース見ていたんですけど,
    そういう件が無いのは何でなのか疑問だったりします。
    仕事で充放電電流が大きい電解コンデンサが欲しかったもので。

    電子回路との組み合わせという点で,充電・放電のタイミングが分かっている部分でしか使えないのでしょうか?
    そういう意味でやっぱり二次電池の置き換えなのかなと勝手に解釈してしまいました。
    急速充放電用途には運動エネルギーに変えるフライホイールもあるんだけどそういうことには触れていませんね。

    あとはキャパシタンスと充電時の電圧がどの程度まで上昇するのか気になります
    でも興味あるからモノがあったらアレゲにいろいろ試したい
    • Re:興味津々 (スコア:2, 参考になる)

      by ogochan (18) on 2003年10月03日 20時04分 (#408133) ホームページ
      >電圧平滑用のアルミ電解コンデンサの代わりに出来ないかな

      一般論として、この手の超大容量キャパシタは、いろんな事情から平滑用とかフィルタ用とかには使えません。あくまでも直流を充放電するためのもものです。
      親コメント
      • Re:興味津々 (スコア:2, 参考になる)

        by cyber205 (4374) on 2003年10月04日 15時29分 (#408616) ホームページ 日記
        そもそも絶縁層を薄くして容量を稼いでるから耐圧、低いし。
        それに、高速充放電特性も電極の間に電解液を介しているから、
        普通のコンデンサより内部抵抗が高くなって不利。

        平滑用で使おうにも、内部抵抗が高いからレスポンスが悪く、
        ゆっくり充・放電できる低い周波数範囲でしか効果が無い。
        抵抗の分はエネルギーロスで発熱してくるし、
        下手すりゃ耐圧低いからリップル電圧で絶縁破壊。
        確かに「使えたもんじゃない」って結論に、なるでしょうな。
        親コメント
    • by pu-shiki (17076) on 2003年10月04日 0時52分 (#408327)
      電気二重層コンデンサは交流に対する特性(瞬発力と言い
      換えてもいいかもしれない)がやたら悪いのです。
      蓄電池のように長周期で充放電するためにある、と割り切って
      使うのがよろしいかと。

      一般的に、コンパクトで大容量のコンデンサほど高周波特性を
      はじめとして、理想コンデンサから逸脱してくると考えて
      よいと思います。

      最近のアルミ電解コンデンサって、コンパクトで大容量という
      のも大切ではあるのですが、高クロックで大電流を要求する
      ディジタル機器のために俊敏であることも必要だったりします。
      親コメント
      • by pu-shiki (17076) on 2003年10月04日 1時22分 (#408352)
        すいません、sukehiraさんには釈迦に説法な書き込みをしてしまいました。
        以前、趣味のオーディオ用途に使えないかなぁと思っていろいろ調べた
        ことがあるのですが、電気二重層って内部抵抗がやたら高いんですね。
        こりゃ電池だと思って割り切って使わないといけないや、とがっくり
        してしまい興味が失せたことを思い出しました。。
        親コメント
  • by nq (16642) on 2003年10月03日 20時06分 (#408134) 日記
    電気二重層コンデンサ [google.co.jp]はすでに実用化されていると思うのだけど、何が本質的な革新なのだろうか?
    • 基本的に電気二重層コンデンサというのは、炭素で作られた
      2個の電極の間に電解液を満たすことによって、電解液と
      炭素電極の境目に電気を蓄えるものです。

      ですので、電極の表面積が大きければ大きいほど大容量の
      コンデンサができます。

      従来の電気二重層コンデンサは活性炭が多孔質で表面積が稼げる
      ことを頼りにしていたのですが、ナノテクノロジを活用して
      炭素電極の表面積を飛躍的に増やすというのが肝のようです。
      親コメント
      • 日本電子のニュースリリースを読み直すと、さりげなく、一箇所だけ「電気二重層キャパシタ」を使ったと書いてあるのに気づきました。じっくり岡村研究所の解説を読んで、電流を低く制御して充放電時の損失を小さくするのが肝らしいということがわかってきました。

         上に不愉快な言い方のコメントがありますが、日本電子のリリースだけ読んでも、この肝はわかりません。逆に、充放電時間が短いと書いてあって、これは、今までの電気二重層コンデンサーよりも時間をかけて充放電するという岡村氏の解説と一見矛盾しています。もちろん、コンデンサでなく二次電池との比較のつもりで書いてあるのでしょうが。この日本電子のリリースは、すでに蓄電用途に使える電気二重層コンデンサが多くのメーカーから出ていることをまったく書いていないので、完全な新発明と思わせる誇大宣伝気味です。それに惑わされました。

        電流を小さくすれば損失が小さい、というのは少し式を書いたら理解できました。

        充電電力 P = IV - I^2R, I=C*dV/dt
        (Rは内部抵抗、Vはコンデンサの電圧)
        として、時間で積分すると、
        E=∫(IV-IR^2)dt = ∫(C*VdV/dt-RCI*dV/dt)dt

          Iを一定とすると、E=CV(V/2-IR)
        となるわけです。実に簡単。誰でもわかる簡単な理屈を実現する回路を考案し、ちゃんと製品化したのが、えらい、ということですな。
        親コメント
  • by stosh (4158) on 2003年10月03日 20時59分 (#408164) 日記
    キャパシターは、中学時代に技術家庭の授業でコンデンサーと
    習いました。英語を本格的に勉強するまでは知らなかったんですが、
    なぜ濃縮させる意味の condense が名称に使われているのでしょうか?
    キャパシターの方が機能的には名前として正しいと思うのですが、
    なぜでしょう?教えてえらい人。
    • by espy (3615) on 2003年10月04日 13時02分 (#408551) ホームページ 日記
      1745年頃に発明されたライデン瓶の頃は、電気が凝縮できる液体の
      ようなものだと考えられていたのでcondenserと呼ばれたものが、
      1930年頃からは欧米でcapacitorという呼び名に変わったそうです。

      #今月のトラ技より.
      親コメント
    • by sotanaka (9676) on 2003年10月03日 22時21分 (#408218)
      コンデンサーの発明はアメリカ英語の発生よりは歴史が古そうですよね。 ドイツ語などのギリシャ語由来から考えないといけないのではないでしょうか。
      親コメント
      • OED 2nd Ed.によるとcondenseはラテン語起源で、
        英語にはフランス語経由で入ってきたもののようです。
        condenserの(電気での)解説は次のとおりでした。

            An apparatus for accumulating or increasing the
            intensity of an electric charge. (Cf. condense
            v. 1 c.) (Now largely superseded by capacitor.)

        単位面積あたりの電荷強度を蓄積あるいは増加させる、
        ということのようで、そういう見かたからは、たしかに
        condenseする装置なのでしょうね。
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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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