moreau 曰く、 "朝日新聞の記事によると、京都大学は「法人化後、特許や実用新案といった知的財産を生む発明などを「職務発明」とみなして原則的に大学に帰属させ、特許などの出願・維持を一元化して行う」という「京都大学知的財産ポリシー」をまとめたそうです。「学問・科学の世界の良識を尊重し、成果をあえて権利化せずに自由に利用してもらう選択肢も明記した」とのことですが、著作権は原則として大学に帰属するとのことなので、京大にいるフリーソフトウェア作家の友人の活動がこれから疎外されることになりやしないかと心配です。識者の解説を求む。"
俗な考え方かもしれないけれど (スコア:3, 興味深い)
って気もするし、
報酬もない上にろくに管理もしてないくせに成果は大学のものだなんて言うのかよ
って気もする。もっと言うと、
税金使って研究した成果を特定の団体や企業や個人が独占しようなんて裏切り行為だ、大学を商売の種に使うな
って気もする。 大学の研究成果は誰のもの?
Re:俗な考え方かもしれないけれど (スコア:0)
研究成果を適当に野晒しにしておくよりも、
きちんと権利化してマネジメントしておいた方が、
結果として(より)世の中の役に立つ、ってなことも
あろうかと思います。
つーか、TLOとかって、「研究成果の独占」とかよりは、
「より効率的に社会に還元する」って方が重要なのではないかな。
Re:俗な考え方かもしれないけれど (スコア:1, すばらしい洞察)
一番世の中の役に立つのは、*へたに*権利化しないことなんじゃないかな。
「より効率的に社会に還元する」ってのも主観の問題で、誰にとって
効率的で、誰のための社会かっていう判断を誰がするかってことでしょう。
Re:俗な考え方かもしれないけれど (スコア:1, すばらしい洞察)
といっている間にアメリカさんに権利を持っていかれて莫大な御金を日本として払うわけですな。大きく見れば日本の消費者に余計な金を遣わせているわけですよ。
#世の中の仕組みが見えてない子供だな。
Re:俗な考え方かもしれないけれど (スコア:1)
日本だってそれなりの規模の市場なわけで、(EUとも協力して)日本で知的権利として認められるための敷居を高くすれば、この変な風潮も少しましにできるんではないかと期待してしまうんですが。
真似得になってしまうのは健全とはいえないとは思いますが、今のプロパテント政策は、思いつきや難癖で金を稼ごうとする風潮をあおるようでどうも居心地が悪いです。
やはり、相応の労力に相応の報酬というのを(本当にここは難しいですが)目指してバランスをとっていかないと。
Re:俗な考え方かもしれないけれど (スコア:0)
他人のアイディアで勝手に取得出来るような種類の権利があるのですか?
米国ではやられっぱなし (スコア:4, 興味深い)
例えば,稲などの農学分野は日本の研究者は強いのですが,大半が日本語の論文です(需要と供給の関係で)。フィリピンの国際稲研究所などでは組織的にこのような非英語の論文を英訳してデータベース化しています(バイトでやったことがあったなぁ)。
こんな非英語のアングラ情報を売りさばく組織も米国ではネットワーク化されており,勝手に米国で特許化されている事例はゴマンとあります。
正確には,公表成果の他人による特許化ですので,法律上は特許無効なのでしょうが,日本語で書いた御本人が米国の裁判所に特許無効の裁判を起こす訳もなく,やられっぱなし,というのが現状でしょう。
生命科学の分野で,米国人に煮え湯を飲まされてきた者としては,実態を良く知って欲しい!と訴えたい。彼らは実にしたたかで堅実で,それ以上にこちらもしたたかにならねばなりません。
大学の研究者は,脇が甘いというか,やっぱし,良い国際誌に良い論文を掲載することが,業績を上げる上でも,研究者世界での名誉を上げる上でも,至上命題なのですね。特許よりもNatureに掲載だ!となってしまうのですね。
そんな現状をみかねて,TLOとか知的残産の権利化の組織づくりが叫ばれているのではないでしょうか? 対米国戦略(グローバル化とか国際化とかいう言葉でごまかされている米国化に対する戦略)の一環でしょうか。
Re:米国ではやられっぱなし (スコア:1)
発明の内容が、それ以前に公知である客観的証拠(この場合だと元の論文とその公表時期)を
提出できれば、考案者本人でなくても特許の無効性は示せますよね。
ちなみに、米国に限らず、国内でも割と良くある話ですが、今のところ、
特許クレームを受けたら、国内外等の特許や関連した文献を良く調べるしかないですね。
Re:米国ではやられっぱなし (スコア:1)
Re:俗な考え方かもしれないけれど (スコア:0)
NAOシフトとか(w
Re:俗な考え方かもしれないけれど (スコア:0)
次に、企業は金儲けできない技術には興味を示しませんので、産学連携をうまく動かすためには技術が特許化されている(=排他的独占権が得られる)技術であることが要求されます。
Re:俗な考え方かもしれないけれど (スコア:1)
大学で応用研究に注力する意味は薄い、ってのは同意です。私が大学院(半導体物理系)で感じたことは、設備もノウハウも装置のメンテ要員もがっつり揃っている企業に、大学が応用研究でかなうわけが無いってことです。かなうだけの力を持っている所なんて本当に一握りで、大多数の国立大学は、何十年も前のボロボロ装置で実験しては年代物のオンボロ測定装置で測定しますし、装置のメンテも素人の学生がやることが多いし。
スタッフが優秀ならまだなんとかなると思いますが、国立大学のアカポスをgetすれば、もう安泰でしたからね(過去形。今後改善されることを期待)
産学連携自体は、企業と共同研究という形にして金を出してもらうとかありますから、反対しません。むしろ欧米のように、ガツガツと企業から金取って来るべきかと。そして大学院生にも、アメリカのように給料を払う。
ただ、それでも大学はその研究の中で、基礎研究的なことに力を入れていれば良い気が。どうせすぐに製品化に繋がるようなことやったって、企業にかなうわけないんだし。
問題ないと思うけど (スコア:2, 参考になる)
Re:問題ないと思うけど (スコア:0)
Re:問題ないと思うけど (スコア:2, 参考になる)
ではなくて、企業との共同研究でも、自ら起業する場合でも、
ただ単に研究しているだけでも、関連してくるように、
研究成果すべてを対象にしていますね。
最近、知財ポリシー [google.co.jp](Google)は京大以外でも出始めていて、
他の大学が京大案に合わせて来るかは分かりません。
でも大体は、知的財産を組織で管理する目的は、ベネフィットだけでなく
リスクも組織がカバーすることを明示的にしています。
まあ守ってやるから手数料よこせ、みたいなもんですが。
あれ、ベネフィットしか書いてないとこが多いかも・・・。
副業問題とか起業問題とか、知的財産問題で絡むすべての側面
に筋を通せるポリシーを作ってから、運用段階の検討に移るの
でしょう。
ところで他のコメントで話題になってましたけど、申請費用は
きっと研究費からも引かれるんじゃないでしょうか。
予算は有限でしょうから、なんでも良いから申請したもん勝ち
なポリシーっておかしいですよね。
たとえば役に立たないビジネスモデル特許とか、実用化の見通しの立たない特許とか。
サブマリンはありかと言われると、税金でサブマリンは無しだろう、
と答えて欲しい気はします。
とりとめないので、日記に書こうかとも思いましたが、こっちで。
京大といえば (スコア:2, おもしろおかしい)
大学で管理という事になるのでしょうか…?
Re:京大といえば (スコア:2, おもしろおかしい)
マラソンで二位を抜いたら何位?
Re:京大といえば (スコア:0)
の管理は?
この例に限ったことではないが、大学のクラブ・サークル活動で知的財産が生み出されたとき、帰属はどうなるんだろ?
Re:京大といえば (スコア:2, 参考になる)
密接な関係にある各種団体というだけで下部組織ではないだろうから、
大学が権利を主張することは原則的にはないかと。
たとえば教官の研究と連動する形でのプロダクトだったりするとか
であれば、これまでなあなあだったのを切り分ける必要がでたりは
すると思うけど。
要するに切り分けの問題ですわ。その大学に雇用されて生みだされたのかそうではないのかという話。
「一元管理」の裏側 (スコア:2, 参考になる)
ちょっと前までは「大学の教官も特許をとれ」と大学当局は かけ声を かけるだけで、申請/売り込み/特許料回収/無断使用者の訴訟などなど全ての労力と費用は発明者たる教官のポケットマネーで出す 事になっていた。特許を成立する迄だけでも、弁理士費用を 加えるとン十万円になるので、とても大変。
Re:「一元管理」の裏側 (スコア:1, 参考になる)
学生は? (スコア:1)
学生の協力無しに行われる研究ってもの少なそうなイメージがあるのだけれども。
職務 (スコア:0)
Re:職務 (スコア:1, 参考になる)
当該ソフトウエアに関する著書については、著書に欄に書いてはいますが、専門とは一致しないので、どの程度、業績として評価されているかは分かりません。
Re:職務 (スコア:1)
Re:職務 (スコア:1)
Re:職務 (スコア:3, 興味深い)
もっとも論文を書くために作ったソフトウェアが他人の役に立つかどうかという問題もありますが.それなりのポテンシャルを持ったソフトウェアも,エラー処理が甘くて使えなかったり,特定の環境でしか動かなかったり,マニュアルがダメだったりなど,人に使ってもらう状態以前のものが多いようです.比較的最近,研究に関連して作成したソフトウェアを公開して配布するという経験をしましたが,我々にとってはソフトウェアを頑健にして他人が使えるように整備する作業が非常に大変でした.
疎外されるぶんには (スコア:0)
Re:疎外されるぶんには (スコア:1)
いいんじゃない? (スコア:0)
嫌なら他に移るか、独自に研究するかだしょ。
優秀な研究者が他の大学へ流出すればそれもヨシ、
それでも残って研究するもヨシ。
大学のネームバリューに拘るような人は
どーせ真っ当な研究なんてしてないんで無関係な話だと思われ。
Re:いいんじゃない? (スコア:1, 興味深い)
私立大学に職員として在籍しているものとしてマジレスすると、そういう話ではなかったりします。
この記事では、京大だけの話ですが、本質的なところとしては
この流れが全国的に波及していくだろうということだったりする訳です。
とくに国立大学等だと独立行政法人化の影響で、これまで全体の平均像的に見て、そういうところにおおらかだったろうところが、だんだんとシビアになっていく流れになりつつあるというのが重要だったりします。
すでに私立大学ですと、私が見たり聞いたりするところでは、そういうところはかなりシビアになっています。(何しろ、経営ということがもろに絡んでくるので)
今回、京大がこのような方針を出しましたが、元来、他(この場合、東大・京大以外かな?)の国立大学あたりは、予算の確保に関して京大以上に厳しい(かった?)わけですから、予算というか、お金をかき集めることに関してより必死な他の国立大学は今後、このような方針をとる可能性はかなり高いと考えられます。
で、「嫌なら他に移る」の嫌が、そういう部分に対する嫌悪ならば、今後、居場所は確実に狭くなることでして。
#ですから、コメントで「いいんじゃない?」と言っていることに関しては、全く同意ではあるのですが。
Re:いいんじゃない? (スコア:0)
また事実ではありますが。
だからこそ「バリュー」って言うんでそ。
Re:いいんじゃない? (スコア:0)
某◯ECの「バリュースター」は?
Re:いいんじゃない? (スコア:0)
反例に対する反証
○ECにバリューがある。
Re:いいんじゃない? (スコア:0)
ふむ、ばりゅーすった、と(ごめんなさい
ちゃんと表明しただけでも良いと思う (スコア:0)
後は当人が職務としてやるのか個人としてやるのか、その辺りの区切りをしっかりすれば良いだけですし。
Re:なんとゆーか・・・ (スコア:0)
Re:なんとゆーか・・・ (スコア:1)
#婦女子にはKとかWとかの私大の方が人気だし :-(
東工大の方が、理工系以外の学部がないぶん、イロイロな横槍とかも入りにくいような気がするんですがどーなんでしょ?予算配分とか。
ついでに、トリビアを一つ。
阪大には設立当初は工学部(理学部もかな?)はなく、のちに旧大阪工業大学が吸収合併されて現在の形になったそうです。(c.f.藤原工業大学)
蔵前工業会<東工大の同窓会)だかの冊子に「かつて姉妹校であった~」とか書いてあったのを( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェーと思って見た記憶があります。
Re:なんとゆーか・・・ (スコア:0)
はじめて聞いた
Re:なんとゆーか・・・ (スコア:2, 興味深い)
ちなみに、阪大の恨みってのは、「すぐ近くの京都に帝国大学がある のだから、大阪には不要」という理由で設立が遅くなったことらしい。できたときも医、理学部のみしかなかった。
Re:なんとゆーか・・・ (スコア:0)
Re:なんとゆーか・・・ (スコア:0)
普通は10大学って言わないか?
そもそも、「文系の東大」「理系の京大」としてこの二つは設立されたような記憶があるんですけど。(うろおぼえ)
だから妬みも何も分業体制だったわけだし。
そもそも設立当初は2(東京、京都)+5(北海道、東北、名古屋、大阪、九州)+3(ソウル、満州、台湾)の10校が帝大だったような。そして、それぞれ
Re:なんとゆーか・・・ (スコア:1, 参考になる)
東京帝国大学は1886年の帝国大学令によって東京大学から改組。この段階で法医工文理の5学部が既にあり、文系に特化などしていない。もともとこれら5学部の中でも歴史的に古くからあるのは法学部と医学部(の前身)だし。
京都帝国大学は1897年創設(法、医、文、理工の4学部)。1907年東北帝国大学、1910年九州帝国大学、1918年北海道帝国大学設立と続く。京城は1924年、台北が1928年、大阪が1931年、名古屋は1939年。これで合計九帝国大学(当然のことながら満州に大日本帝国の帝国大学はない)。
なくなってしまった京城と台北を除くと、大阪と名古屋だけ昭和になっての設立でずっと新しいため今でも格下に見られることもある。
米国のように若い国でも各州の中心的州立大学の多くは100年以上の歴史を持つ。それと比べたら日本の近代高等教育というのはかなり日が浅い。
Re:なんとゆーか・・・ (スコア:0)
私の出身小学校や中学、高校の創立は1870-80年だから、
旧帝大よりも歴史が古いということになるな。
Re:なんとゆーか・・・ (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:なんとゆーか・・・ (スコア:1)
ちゃんと調べるべきでした。
参考になります。
Re:なんとゆーか・・・ (スコア:1)
そもそも大学(帝国大学)という制度よりも尋常・高等小学校の制度のほうが早くできていると思います。明治になって教育制度が確立していく経緯では、高等教育よりもまず初等教育に重きがおかれたのではないでしょうか。
そもそも、明治に本格的な(西洋風)高等教育を行う人材の厚みはなかったのでは。
まあ、小学校は慶應義塾よりは設立は後ですから、慶大のほうが古いとは言ってもいいのかもしれません。でもそんなこと言ったらうちの高校のほうが古いし。
Re:なんとゆーか・・・ (スコア:1)
反対 (スコア:1)
私は反対で、もう一部の大学だけに人為的に毎年莫大な税金を注ぎ込むのはヤメロ!と思ってます。
御存じのとおり、一部の旧帝国大学と言われている所の学生(特に理系)は、私大も含めた他大学の学生にくらべ、何倍もの税金が投入され、特権的な環境を与えられているわけですが、その様な環境を与えられている理由は、(使った分の税金を社会に返す)「実力」があるからではなくて、センター試験を初めとした入試の結果でしかないんですよ。
このままじゃ、「実力が足りないってことで、分相応に生き」るべき人に特権的な環境が与えられて、社会への還元も出ずスラドに入りびたる、といった悪い事態を生むだけです。
学生の間から格差を付けるのではなく、同じ水準でスタートさせて頭角をあらわしてきた者に、税金を与えればいい。 国立大学が無くなることが決まった今、国立私立大学間等にある税金投入の格差を無くすことが、次の課題なのは明白です。
Re:反対 (スコア:1)
違います。
>実力主義の時代
実力主義の時代に「実力」でない要素が、区別の理由になっている事を問題にしています。「入試」は、社会へ研究成果を還元する実力がある、という指標にはなり得ません。このように、合理的で無いない区別が行われている事を差別といいます。
>金だけよこせっていう
違います。国立大学への補助金を削減し、私学助成と同じ水準まで引き下げるべき、と言ってます。