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大学法人化後、知的財産権は大学が管理? 69

ストーリー by yoosee
金のなる木を育てましょう 部門より

moreau 曰く、 "朝日新聞の記事によると、京都大学は「法人化後、特許や実用新案といった知的財産を生む発明などを「職務発明」とみなして原則的に大学に帰属させ、特許などの出願・維持を一元化して行う」という「京都大学知的財産ポリシー」をまとめたそうです。「学問・科学の世界の良識を尊重し、成果をあえて権利化せずに自由に利用してもらう選択肢も明記した」とのことですが、著作権は原則として大学に帰属するとのことなので、京大にいるフリーソフトウェア作家の友人の活動がこれから疎外されることになりやしないかと心配です。識者の解説を求む。"

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  • by Anonymous Coward on 2003年12月25日 16時25分 (#461523)
    税金使って研究してるくせに成果は個人のものだなんて言うのかよ
      って気もするし、
    報酬もない上にろくに管理もしてないくせに成果は大学のものだなんて言うのかよ
      って気もする。もっと言うと、
    税金使って研究した成果を特定の団体や企業や個人が独占しようなんて裏切り行為だ、大学を商売の種に使うな
      って気もする。 大学の研究成果は誰のもの?
    • 「デスバレー」ってなことを考えますと、
      研究成果を適当に野晒しにしておくよりも、
      きちんと権利化してマネジメントしておいた方が、
      結果として(より)世の中の役に立つ、ってなことも
      あろうかと思います。

      つーか、TLOとかって、「研究成果の独占」とかよりは、
      「より効率的に社会に還元する」って方が重要なのではないかな。
      • by Anonymous Coward on 2003年12月25日 16時59分 (#461552)
        ほっといても自分の研究成果くらい自分で管理するよ。
        一番世の中の役に立つのは、*へたに*権利化しないことなんじゃないかな。

        「より効率的に社会に還元する」ってのも主観の問題で、誰にとって
        効率的で、誰のための社会かっていう判断を誰がするかってことでしょう。
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2003年12月25日 17時10分 (#461559)
          >一番世の中の役に立つのは、*へたに*権利化しないことなんじゃないかな。

          といっている間にアメリカさんに権利を持っていかれて莫大な御金を日本として払うわけですな。大きく見れば日本の消費者に余計な金を遣わせているわけですよ。


          #世の中の仕組みが見えてない子供だな。
          親コメント
          • 米国自体が巨大市場ですから容易ではないでしょうが、プロパテント政策自体に反抗するという道はないものでしょうか。
            日本だってそれなりの規模の市場なわけで、(EUとも協力して)日本で知的権利として認められるための敷居を高くすれば、この変な風潮も少しましにできるんではないかと期待してしまうんですが。

            真似得になってしまうのは健全とはいえないとは思いますが、今のプロパテント政策は、思いつきや難癖で金を稼ごうとする風潮をあおるようでどうも居心地が悪いです。

            やはり、相応の労力に相応の報酬というのを(本当にここは難しいですが)目指してバランスをとっていかないと。
            親コメント
          • 特許なら公開してしまえば他人が権利を持っていったり出来ないはずですが。
            他人のアイディアで勝手に取得出来るような種類の権利があるのですか?
            • by Anonymous Coward on 2003年12月25日 17時58分 (#461596)
              日本語などの非英語で書かれたマイナー学会誌の論文や,国内雑誌,報告書の記事などは,各所で意外なくらい英訳されて,狭い範囲で流布しています。

              例えば,稲などの農学分野は日本の研究者は強いのですが,大半が日本語の論文です(需要と供給の関係で)。フィリピンの国際稲研究所などでは組織的にこのような非英語の論文を英訳してデータベース化しています(バイトでやったことがあったなぁ)。

              こんな非英語のアングラ情報を売りさばく組織も米国ではネットワーク化されており,勝手に米国で特許化されている事例はゴマンとあります。

              正確には,公表成果の他人による特許化ですので,法律上は特許無効なのでしょうが,日本語で書いた御本人が米国の裁判所に特許無効の裁判を起こす訳もなく,やられっぱなし,というのが現状でしょう。

              生命科学の分野で,米国人に煮え湯を飲まされてきた者としては,実態を良く知って欲しい!と訴えたい。彼らは実にしたたかで堅実で,それ以上にこちらもしたたかにならねばなりません。

              大学の研究者は,脇が甘いというか,やっぱし,良い国際誌に良い論文を掲載することが,業績を上げる上でも,研究者世界での名誉を上げる上でも,至上命題なのですね。特許よりもNatureに掲載だ!となってしまうのですね。

              そんな現状をみかねて,TLOとか知的残産の権利化の組織づくりが叫ばれているのではないでしょうか? 対米国戦略(グローバル化とか国際化とかいう言葉でごまかされている米国化に対する戦略)の一環でしょうか。
              親コメント
              • > 正確には,公表成果の他人による特許化ですので,法律上は特許無効なのでしょうが,日本語で書いた御本人が米国の裁判所に特許無効の裁判を起こす訳もなく,やられっぱなし,というのが現状でしょう。

                発明の内容が、それ以前に公知である客観的証拠(この場合だと元の論文とその公表時期)を
                提出できれば、考案者本人でなくても特許の無効性は示せますよね。

                 ちなみに、米国に限らず、国内でも割と良くある話ですが、今のところ、
                特許クレームを受けたら、国内外等の特許や関連した文献を良く調べるしかないですね。
                親コメント
              • 考案者でもないのにわざわざ調べて、訴えまでするわけないだろ。
                親コメント
            • 最近はそんなのばっかりじゃん。
              NAOシフトとか(w
    • 大学での研究を特許化しようというのは、産学連携の流れから来ている話です。そのため、この議論は大学の技術を産業に活かそうという前提で行われています。

      次に、企業は金儲けできない技術には興味を示しませんので、産学連携をうまく動かすためには技術が特許化されている(=排他的独占権が得られる)技術であることが要求されます。
  • by you-you (4108) on 2003年12月25日 13時12分 (#461382) 日記
    元記事にもありますけど、独立法人化は単なるタイミングで、大学知的財産本部整備事業 [mext.go.jp](文部科学省)の流れの話ですね。大学のリソースを使って発明したものには、大学も恩恵を受けるべきである(職務発明っていうんですか)、というこれまで曖昧だったところをすぱっと線を引いています。勤務時間外に大学のリソースを一切使用しないで開発するソフトウェアについては、副業の制限に抵触しなければ関係ないはずです。知財がらみでいろいろなリスクがあるので、勤務時間とそれ以外をしっかり切り分けてね、と理解しておけば良いのではないでしょうか。
    • TLO [google.co.jp]でぐぐると各大学いろいろ受け皿を作っているところですね。それと連動した動きの一つという理解でよいでしょうか?
      • by you-you (4108) on 2003年12月27日 9時52分 (#462614) 日記
        へい、そう思います。でも、必ずしも技術ライセンスの話だけ
        ではなくて、企業との共同研究でも、自ら起業する場合でも、
        ただ単に研究しているだけでも、関連してくるように、
        研究成果すべてを対象にしていますね。
        最近、知財ポリシー [google.co.jp](Google)は京大以外でも出始めていて、
        他の大学が京大案に合わせて来るかは分かりません。
        でも大体は、知的財産を組織で管理する目的は、ベネフィットだけでなく
        リスクも組織がカバーすることを明示的にしています。
        まあ守ってやるから手数料よこせ、みたいなもんですが。
        あれ、ベネフィットしか書いてないとこが多いかも・・・。
        副業問題とか起業問題とか、知的財産問題で絡むすべての側面
        に筋を通せるポリシーを作ってから、運用段階の検討に移るの
        でしょう。

        ところで他のコメントで話題になってましたけど、申請費用は
        きっと研究費からも引かれるんじゃないでしょうか。
        予算は有限でしょうから、なんでも良いから申請したもん勝ち
        なポリシーっておかしいですよね。
        たとえば役に立たないビジネスモデル特許とか、実用化の見通しの立たない特許とか。
        サブマリンはありかと言われると、税金でサブマリンは無しだろう、
        と答えて欲しい気はします。

        とりとめないので、日記に書こうかとも思いましたが、こっちで。
        親コメント
  • 京大といえば (スコア:2, おもしろおかしい)

    by akatory (12152) on 2003年12月25日 13時16分 (#461383)
    うまい塔 [srad.jp]に関する記録とかも
    大学で管理という事になるのでしょうか…?
    • Re:京大といえば (スコア:2, おもしろおかしい)

      by WestEast (7267) <{rvr} {at} {ac.auone-net.jp}> on 2003年12月25日 14時10分 (#461433) 日記
      そうなるのだったら、せっかくだから 折田先生 [infoseek.co.jp] に関する記録も管理して欲しいですね。
      --
      マラソンで二位を抜いたら何位?
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      京都大学教育ソフト研究開発クラブが開発した数式ワープロ LABO System 123 に含まれていた 32 ドットのフォント

      の管理は?

      この例に限ったことではないが、大学のクラブ・サークル活動で知的財産が生み出されたとき、帰属はどうなるんだろ?
      • Re:京大といえば (スコア:2, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2003年12月25日 16時58分 (#461550)
        クラブ・サークルと大学との関係にもよるけど、普通はその大学と
        密接な関係にある各種団体というだけで下部組織ではないだろうから、
        大学が権利を主張することは原則的にはないかと。

        たとえば教官の研究と連動する形でのプロダクトだったりするとか
        であれば、これまでなあなあだったのを切り分ける必要がでたりは
        すると思うけど。

        要するに切り分けの問題ですわ。その大学に雇用されて生みだされたのかそうではないのかという話。
        親コメント
  • by saitoh (10803) on 2003年12月25日 15時05分 (#461465)
    大学が一元管理しますって事は、申請にかかる手種の費用も大学が出しますってことだと理解して良いのかしら。 もしそうなら、福音という面もある。

    ちょっと前までは「大学の教官も特許をとれ」と大学当局は かけ声を かけるだけで、申請/売り込み/特許料回収/無断使用者の訴訟などなど全ての労力と費用は発明者たる教官のポケットマネーで出す 事になっていた。特許を成立する迄だけでも、弁理士費用を 加えるとン十万円になるので、とても大変。

    • by Anonymous Coward on 2003年12月25日 15時16分 (#461475)
      特許使用料など知的財産の運用収入は、特許出願費用などを差し引いた後、(1)発明・著作者個人(2)所属する学部や研究所などの部局(3)大学で分ける。
      という事なので、出願費用は大学持ちなのでは。
      親コメント
  • by harux (9573) on 2003年12月25日 15時47分 (#461504) ホームページ 日記
    学生の研究はどうなるんでしょうね。
    学生の協力無しに行われる研究ってもの少なそうなイメージがあるのだけれども。
  • by Anonymous Coward on 2003年12月25日 12時58分 (#461373)
    大学関係者でフリーソフトの開発が職務と言いますか業績として認められることは多いのでしょうか?肩書きとして大学名を出していますけど、実際には職務外の場合が大勢と認識していました。
    • Re:職務 (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2003年12月25日 13時10分 (#461378)
      自己評価等、様々な書類に、社会貢献の欄があれば、そこには書くようにしています。
      当該ソフトウエアに関する著書については、著書に欄に書いてはいますが、専門とは一致しないので、どの程度、業績として評価されているかは分かりません。
      親コメント
    • by ncube2 (2864) on 2003年12月25日 13時22分 (#461388)
      ワシ、KCL [axe-inc.co.jp]は立派に職務&業績だと思っていたんだけど、ちゃうの?
      親コメント
    • by saitoh (10803) on 2003年12月25日 14時11分 (#461438)
      業績評価においては、(著名な学会の論文誌に掲載された)論文、査読つき国際会議、それと、著書(学術書)以外は余り重きを置かれていないのでは?
      親コメント
      • Re:職務 (スコア:3, 興味深い)

        by moonbear (4602) on 2003年12月25日 16時31分 (#461530)
        最近は特許やフリーソフトウェアの類もそれなりに評価されるようになってきています.コンピュータサイエンス分野のまとまった予算(科研費特定領域研究など)でも,研究成果物として作成したソフトウェアを公開することを推奨していますし,報告書に明記させられることも多いです.もちろんそれらは関連する論文があってこそ評価されるわけで,ただソフトを作るだけでは(学術的には)あまり評価はされません.

        もっとも論文を書くために作ったソフトウェアが他人の役に立つかどうかという問題もありますが.それなりのポテンシャルを持ったソフトウェアも,エラー処理が甘くて使えなかったり,特定の環境でしか動かなかったり,マニュアルがダメだったりなど,人に使ってもらう状態以前のものが多いようです.比較的最近,研究に関連して作成したソフトウェアを公開して配布するという経験をしましたが,我々にとってはソフトウェアを頑健にして他人が使えるように整備する作業が非常に大変でした.
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2003年12月25日 13時58分 (#461424)
    勝手にやっていればいいんですが、阻害されるとイヤですね。
  • by Anonymous Coward on 2003年12月25日 16時06分 (#461513)
    その通りだと思うよ、
    嫌なら他に移るか、独自に研究するかだしょ。
    優秀な研究者が他の大学へ流出すればそれもヨシ、
    それでも残って研究するもヨシ。

    大学のネームバリューに拘るような人は
    どーせ真っ当な研究なんてしてないんで無関係な話だと思われ。
    • by Anonymous Coward on 2003年12月25日 18時29分 (#461619)
      >大学のネームバリューに拘るような人は

      私立大学に職員として在籍しているものとしてマジレスすると、そういう話ではなかったりします。
      この記事では、京大だけの話ですが、本質的なところとしては
      この流れが全国的に波及していくだろうということだったりする訳です。

      とくに国立大学等だと独立行政法人化の影響で、これまで全体の平均像的に見て、そういうところにおおらかだったろうところが、だんだんとシビアになっていく流れになりつつあるというのが重要だったりします。
      すでに私立大学ですと、私が見たり聞いたりするところでは、そういうところはかなりシビアになっています。(何しろ、経営ということがもろに絡んでくるので)

      今回、京大がこのような方針を出しましたが、元来、他(この場合、東大・京大以外かな?)の国立大学あたりは、予算の確保に関して京大以上に厳しい(かった?)わけですから、予算というか、お金をかき集めることに関してより必死な他の国立大学は今後、このような方針をとる可能性はかなり高いと考えられます。

      で、「嫌なら他に移る」の嫌が、そういう部分に対する嫌悪ならば、今後、居場所は確実に狭くなることでして。

      #ですから、コメントで「いいんじゃない?」と言っていることに関しては、全く同意ではあるのですが。
      親コメント
    • ネームバリューが研究に大きく貢献する(予算とか)ことも
      また事実ではありますが。

      だからこそ「バリュー」って言うんでそ。
  • by Anonymous Coward on 2003年12月25日 17時38分 (#461583)
    ウヤムヤの中で権利と利益について裁判で争う程無駄な事は無いですからね。

    後は当人が職務としてやるのか個人としてやるのか、その辺りの区切りをしっかりすれば良いだけですし。

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192.168.0.1は、私が使っている IPアドレスですので勝手に使わないでください --- ある通りすがり

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