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アルツハイマー病の遺伝子治療がマウス実験で成功 4

ストーリー by yourCat
惚けない鼠 部門より

MIYU曰く、"独立行政法人理化学研究所自治医大の共同グループが、アルツハイマー病の原因物質である「ベータアミロイド」を分解する「ネプリライシン」の遺伝子を病原性のないウイルスに組み込み、マウスの脳細胞に注入するという手法で実験を行い、ベータアミロイドの分解促進に成功したと、読売新聞が報道しています。
アルツハイマー病は徐々に進行する痴呆症状を特徴としますが、全体の9割以上を占める“孤発性アルツハイマー病”は、ベータアミロイドの代謝が滞った結果として発症すると見られており、加齢に伴い誰でも発症する危険性があるといわれています。
人口の高齢化に伴い患者数の増加が予測されていますので、「対症療法でない、根本的な治療につながる」という今回の実験が、人間にも成果を上げる事を期待したいと思います。"

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  • 情報追加 (スコア:2, 参考になる)

    by y_tambe (8218) on 2004年01月30日 17時10分 (#484648) ホームページ 日記
    元論文は28日のJournal of Neuroscience [jneurosci.org]に掲載されてます。
    遺伝子導入はアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター [ocn.ne.jp]を使って、何種類かのアルツハイマーモデルマウス(ネプリライシン欠損マウスを含む)に脳内接種して解析してます。非常にクリアな結果に見えますね(門外漢なので、専門の人から見るといろいろ問題点もあるのかもしれませんが)

    以下、オフトピですが
    リンク先の比較表には書いてませんけど、アデノ随伴ウイルスベクターの最大の(といってもいい)利点は、染色体に組み込まれる位置が決まっていること(19番染色体上のAAVS1領域)です。レトロウイルスベクターによる遺伝子導入では、染色体への挿入がランダムに起こることから、偶然にがん遺伝子近傍に組み込まれてそれを活性化する可能性があると考えられてました。これまでは、あくまで「可能性にすぎない」と考えられてたんですが、つい最近その実例 [tanabe.co.jp]が報告されています。
    • by isi (4853) on 2004年02月02日 1時23分 (#485931) 日記
      きちんと情報見れてないんですが、
      このままsageられてしまうのも惜しいので。

       体内での感染範囲はどの程度なんでしょうか。
       脳内に限られるのか、全身に行き渡ってしまうのか。
       感染する細胞は決まっているのでしょうか。

      このあたりが特定されていれば、
      安全な治療が可能になるでしょうし、
      ほかの病気、たとえばパーキンソン病などへの応用も
      可能になりそうな気がします。

      期待がもてる治療法ですね。
      親コメント
      • Re:情報追加 (スコア:2, 参考になる)

        by y_tambe (8218) on 2004年02月02日 12時15分 (#486130) ホームページ 日記
        体内での感染範囲はどの程度なんでしょうか。
        脳内に限られるのか、全身に行き渡ってしまうのか。
        感染する細胞は決まっているのでしょうか。
        正直、私も基本的な部分しか判っていないので、誤りがあるかもしれませんが。
        体内での感染範囲は、基本的に投与部位と投与量、投与する条件に依存すると思います。
        ウイルスベクターは細胞に感染しても、その細胞内で新しいウイルス粒子を作れないように、ウイルス増殖に必須な遺伝子を除いた形で用いられます。だから、遺伝子導入された細胞から別の細胞への感染は起こらないようにしてあります。
        で、通常のアプローチだと、白血球などに遺伝子導入するのなら、白血球を取り出してきて、in vitroでその細胞だけに入れた後で体内に戻してやればいいのですが、神経細胞などのように非分裂細胞ではその手段が使えない。
        そこで、非分裂細胞にも感染可能なウイルスベクターの出番になるわけです。細胞を取り出して入れる代わりにウイルスベクターそのものを投与する、と。
        この方法では、確かにいろんな細胞に感染する可能性がありますけど、体内で増殖するわけではありませんから、最初に投与したウイルスがどっかに感染しおわれば、それ以上は気にする必要がなくなる。血中への投与とかだとどこにいくか判りませんが、少量を脳室内投与するとかだと感染できる細胞はある程度限定することが可能でしょう。
        また、ウイルスベクターを細胞内に導入する場合は、そのときに使う溶液の組成などで導入効率が変わったりしますから、条件を検討すれば特定の細胞にある程度の特異性を持たせた導入も可能かもしれません。

        ただまぁ、それでも完全に「ある細胞にのみ」導入するというのは難しいと思いますから、むしろ特定の細胞でのみ発現するようにプロモーター/エンハンサーの方で制御する方向に進んでいくと思いますけど。
        親コメント
  • 東京都精神医学総合研究所 [nttpc.ne.jp]の秋山治彦副参事研究員らが「ミクログリア」が、ベータアミロイドを取り除けると発表するようです。
    朝日サイエンスの記事 [asahi.com]

    ミクログリアがアルツハイマー病に有効かもしれないという事は平成11年のスナネズミの実験 [inetmie.or.jp]で推定されていたようですが、今回の話はアルツハイマー病で死亡した患者さんたちの脳を没後に調べてみて、脳梗塞を起こしかけた部分にアミロイドの蓄積が少なく、ミクログリアが集まっていた事から、人間でも同様らしいと 結論されているようです。論文は2日のネイチャーメディシンに発表されます。

    ミクログリアは、活性化し過ぎると細胞を傷つけるそうですが、 ミクログリア活性化の制御因子の研究 [affrc.go.jp]も進んでいるようです。

    1月31日には住友化学工業が、 ダウン症やアルツハイマー病の症状改善につながる働きがある遺伝子を発見した [asahi.com]事も報じられています。 治療薬の開発が進められるそうです。

       # 有効な手段が現れる事を熱望 ・・・・ 明日は我が身かもしれない
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日本発のオープンソースソフトウェアは42件 -- ある官僚

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