Network Associatesの特許受理、スパム対策の将来に影 83
ストーリー by wakatono
下手するとSpam対策総崩れ 部門より
下手するとSpam対策総崩れ 部門より
asmodeus_mt 曰く、 "本家でも話題になっているが、McAfeeで有名なNetwork Associates Inc.が2002年12月に出願した「様々なメールフィルターリング技術」に関する特許がこの度受理された。ベイズ式識別法やCompound Filters, Paragraph Hashingといった有名なスパム対策ソフトに実装されている技術がこの特許には盛り込まれていて、影響を受けると懸念されているプログラムにはSpam AssasinやSpam Bayesなどが含まれている。特許を受理されたNetwork Associatesの今後の動向が気になる"
本家コメントからの情報で恐縮ですが (スコア:4, 参考になる)
18世紀のアルゴリズム [slashdot.org]もあるとかないとか。
さらに、SpamAsassinについてはNetwork Associatesの特許を利用する権利をもらっているから100%安全 [slashdot.org]などという元中の人のコメントもありました。
特許の範囲は狭いから問題ない [slashdot.org]という見解も、
最初の行と最後の行に着目してハッシュとベイズ統計を利用するのでなければひっかからないということですか
# 蓋をあけてみないとどうだかわからないですが……。
/.configure;oddmake;oddmake install
Re:本家コメントからの情報で恐縮ですが (スコア:1)
#本当に新規性があるのかどうかは別問題ですが。
一体何のために (スコア:2, 興味深い)
見事丸儲け成功!となった例は(私は)見たことが無い。
逆宣伝くらいしか効果がないと思われるのだけど、
成功した例ってあるんでしょうか?
Re:一体何のために (スコア:4, すばらしい洞察)
> 見事丸儲け成功!となった例は(私は)見たことが無い。
私見ですが、株主に対して収益性があることを見せなければならないため、経営陣がこういう判断を下さざるを得なくなる、ってことが背景にあるのではないでしょうか。
長期的に云々とか、社会的に云々とかって理屈は普通の投資家に対してはあまり説得力を持ちませんし。
そういった意味では、こういう特許戦略を防止する観点からの SRIとかが出てくるといいんですが。
#それにしても NAI は結構投資家の方しか向いてないんじゃないかと思われる判断が多いような気がするのは私だけ?。
Re:一体何のために (スコア:1, すばらしい洞察)
むしろ、弊害が起こった方が儲かるなら、積極的にそちらに誘導したりして:P
Re:一体何のために (スコア:1)
昔から、兵器メーカー等には資金を投じないというポリシーの投資かもいたみたいですし。
Re:一体何のために (スコア:1, すばらしい洞察)
Re:一体何のために (スコア:1)
とかだったらNAIへの見方が変わるんですが。
# 企業は利益を追求するものだからないだろうなぁ
Bayesian 方式の時期 (スコア:2, 興味深い)
ちなみに,和訳はこちら [dreamhost.com]ですね.
Re:Bayesian 方式の時期 (スコア:3, 参考になる)
これは米国の話ですよね?
米国の、いわゆる特許法では、俗に「一年条項」というのがあります。
これは理解も難しいし、私も完璧に理解していないので説明がとても
難しいものです。
日本では、出願日または優先日以前に公知である場合、
一部の学会や博覧会等で公知になった場合を除いて基本的に
新規性が無い、とされますが、アメリカではそうとは限らない、
というものです。出願日より一年以上前に公知になっていた
ものは、新規性が無いものとするので、2002年の8月と12月の
関係であれば、問題ない可能性があります。
それから、米国では発明主義です。この特許について具体的な
書誌データを参照していないので確かではありませんが、
出願日はともかく、発明日は2002年8月より以前である可能性があります。
Re:Bayesian 方式の時期 (スコア:2, 参考になる)
>それから、米国では発明主義です。この特許について具体的な
「先発明主義」ですね。
「先願主義」(先に出願した人に優先権がある)に対するものです。
Re:Bayesian 方式の時期 (スコア:1)
補足、ありがとうございます。
そのとおりでございます。
失礼いたしました。
Re:Bayesian 方式の時期 (スコア:2, 参考になる)
まぁ、そこまで遡るかどうかはクレームの範囲次第でしょうけどね。それに、それを言うなら式をちょっと変えたりすればオッケーだったりするのかもしれず。
# そんな私は scbayes [namazu.org] 使い。ベイズ判定法にかなり助けられているので、仮になくなるとなると辛いなぁ……。
Re:Bayesian 方式の時期 (スコア:2)
特殊な、先発明主義と特許の範囲が異常に広い米国に合わせて考える必要があるのだろうか?
米国に輸出する物ならば、米国内では米国の法律が適用されるが、ソフトに国境ってあるのだろうか?と疑問を感じる。
Re:Bayesian 方式の時期 (スコア:2, 興味深い)
あれもたしかベイズ統計を応用してましたよね。
And now for something completely different...
公共の利益 (スコア:1)
Re:公共の利益 (スコア:2, すばらしい洞察)
「技術を生み出し特許を取り、(法外な)ライセンス料は請求しない」というのが最大の公共の利益では?
Re:公共の利益 (スコア:1, 興味深い)
「公共の利益」と言うとすごく口当たりがいいけど、意味としては「私権を制限する」ということだよ。私権を制限しなければならないほどのことって、どの程度のことを言うのだろう、と真剣に考えてみることをキボンヌ。
Re:公共の利益 (スコア:1)
「私権」とはあまり言えないような...
# 確かに「公共の利益」の濫用は厳につつしまなければいけませんが。
Re:公共の利益 (スコア:1)
>意味としては「私権を制限する」ということだよ。
言葉の意味と言うのはいくつもあって、本来の「公共の利益」と言うのは憲法に謳われているように、「必要最低限の私権制限で最大多数の最大幸福を目指す」と言う意味なのではないかと思うのですが、
日本で「公共の利益」と言うと、裁判所が過去に出した判例(主に軍事関係や政治運動関係)で「国や行政の利益が公共の利益とイコールなのだから、そのためにはなるたけ私権を制限せねばならない」と言うふうにされてるような具合に「公共」の意味がねじ曲げられているように見えますよね。
だから、我々の間で「公共」の意味を書き換えていく作業が求められている様に思うのですけど。
Re:公共の利益 (スコア:1)
勘違いしてました。
#マイナスモデよろしく。
業界発展のため (スコア:1)
無償公開したと言う会社があったようですな。
#ラジオだっけ?
======= nandabe =======
日本ではないのですが (スコア:2, 参考になる)
リンク先の5をご覧ください。
このような行動がブランドイメージ(ボルボ=安全)を高めるのだと思います。
この話を知って以来のボルボファン。買えないけど...
Re:業界発展のため (スコア:1)
Re:業界発展のため (スコア:1)
デンソーウェーヴ [denso-wave.com]
Re:業界発展のため (スコア:1)
Re:業界発展のため (スコア:1, 興味深い)
1932年に松下電器製作所の松下幸之助氏が
発明家からラジオの重要部分の特許を買収し
同業メーカーに無償公開したのだそうです。
Re:業界発展のため (スコア:1)
Re:業界発展のため (スコア:1)
つまり、de facto standardを決める争いに勝つために 無償公開した。
Re:業界発展のため (スコア:1, 興味深い)
クォーツの普及に寄与したが、その一方でスイスの機械式時計産業に壊滅的打撃を与えた。
今後の方針 (スコア:1)
妥当な物であれば、発明者に対して感謝の意を表し特許料を払いつつ、
特許料がたいした額じゃなけりゃ現状維持でもいいかなって気になるし、
暴利だなあ、と感じれば何か新しい物を作ってやろうという意欲が高まるでしょう。
Re:今後の方針 (スコア:1)
ニーズがあれば誰でも考え付くような技術だから、
他人より一歩先んじたことに対する敬意は払ってもいいけど、
感謝する必要は全く無いのでは。
そりゃ、テクノロジを20年進めるような、
天才でないと思いつけない技術だったら大いに感謝しますけど。
# もちろん、druagaさん個人が感謝することには、意見はありません
Re:今後の方針 (スコア:1, フレームのもと)
>ニーズがあれば誰でも考え付くような技術だから、
>他人より一歩先んじたことに対する敬意は払ってもいいけど、
>感謝する必要は全く無いのでは。
後出しジャンケンはダサいです。
Re:今後の方針 (スコア:1)
# いや、Elberethさんの主観なので私には関係ないですけど。
Re:今後の方針 (スコア:1)
#「そ、そんなもん俺でも思いついてたわい!」
確かにカッコ悪い(笑
Re:今後の方針 (スコア:1)
>#「そ、そんなもん俺でも思いついてたわい!」
>確かにカッコ悪い(笑
後者の方です。大雑把に引用範囲とりすぎて
どこを指してるのかで意味が全く違ってきましたね。
#やっぱ投稿する前に3分寝かして熟成させんといかんですね orz
特許ネタって事で (スコア:1, 参考になる)
もうなんつーか...
Re:特許ネタって事で (スコア:1)
#WindowsでもLinuxでも久しくダブルクリックしてないなぁ。
Spam Assasinを使っている電子メールサービスについて (スコア:1)
ところが、Network Associatesの許可がないと使ってはいけないとなれば、困りますよね。
Super Souya
Mozillaも (スコア:1)
# どのくらいの範囲に適用される特許なのかよくわかりませんが。
Your 金銭的 potential. Our passion - Micro$oft
Tsukitomo(月友)
スペルは assassin (スコア:1, 興味深い)
×assasin
○assassin
Re:スペルは assassin (スコア:1, 参考になる)
ただし、そうやって覚えたいかどうかは自分で決めてください
パブリックのための特許って。。。 (スコア:1)
この特許申請をされたものは、一企業の独占は一切できない。もちろん、周辺特許も認めない。
もちろん、申請にかかる金銭は一切かからないみたいな・・・
ただし、申請する人間はいるのだろうかね。。。
Bayesを使わなければいいのかなあ (スコア:1)
# さあ,これで上記の方法は公知だぞ
Re:Bayesを使わなければいいのかなあ (スコア:1)
/.の場合は公知例になりうるだけのエビデンス残っているのでしょうか?心配ならCD-Rに毎日コツコツ焼いておくしか...
ここ [nifty.ne.jp]が参考になります。(が、少し古い?)
Re:ところで (スコア:2, 参考になる)
「審査」は単独の審査官の判断ですが、「審判」は合議制で行われます。
さらに、それでも不服な結果になったら、高裁・最高裁で争えます。
(っていうのは、日本の場合。本件は米国特許なので、日本の特許庁は無関係。)
で、アメリカの場合、不服審判の制度はないので、特許の妥当性については、いきなり裁判で争うことになります。
基本的に、USPTOは、細かいところまで調べるわけではなくて、比較的容易に特許を成立させてしまう傾向があるらしく、問題があるなら裁判しなさいという姿勢かと。まあ、裁判が日常なお国柄ですから…。
#ちなみに、特許が「受理された」では、受付られたというだけの意味に
#なってしまいます。今回の場合は、「受理」じゃなくて、「取得した」
#または、「成立した」とするべきでしょう。
Re:ところで (スコア:1)
>特許庁は法律を超えられないから、特許法を改正するのが正しい道です。
法律は超えなくても、新規性、進歩性については、結果的に疑問が残ってしまう特許が通る(可能性がある?)のが現状なのではないでしょうか。 そのために、審議官査定機関を作って、結果的には無効となってしまう特許をばんばん量産してしまう審議官に違う仕事をしてもらうようにするという案もなかなか良いのではと思ってしまいます。
# 特許庁の内部にそういう機能があったりするのかなぁ?
Re:ところで (スコア:2, すばらしい洞察)
来てもらっては困ります。
(今でさえ充分複雑な)手続きがさらに複雑になり、専門の弁理士軍団を抱えた大企業だけが特許を取得。
零細業者や個人はとてもじゃないがそんなものに手が出ず安値で放出するかタダでもって行かれるのを指をくわえて見てるだけ。
控えめに言っても末世かと。
#ていうかなんでこの手の論調の人間は「特許は覆し得るもの」という事実を無視して語りたがるんだろう。
Re:ところで (スコア:1)
> ていうかなんでこの手の論調の人間は「特許は覆し得るもの」という事実を無視して語りたがるんだろう。
なるほど、前は必要だった利害関係は、今は必要なくなったのですか [kitapat.com]。
# それにしても。特許法123条2項はとても読みづらい (;_;))
まぁ、高い訴訟費用が必要なので、誰でもってわけにもいかないでしょうが。
Re:ところで (スコア:1, 参考になる)
実際その通りの、小額の手数料を伴い異議の事由を特許庁に伝えると特許庁が新規性を再確認して適切に処理してくれる、異議申立という制度がこの前まで存在していたが去年あたりに廃止された。
現在は無効審判という、意義申立に比べて金銭も手間も非常に多く掛かるシステムのみになっている。
異議申立は簡易な物で制約も大きかったが手数料は1件あたり8700円、1請求項あたり1000円と安価であったし請求人の手間も少なかった。
対して無効審判請求は本格的なもので手数料は1件あたり49500円、1請求項あたり5500円と高額であり、請求人が審理に参加する必要がある等手間も多い。
>審査官がすべて担当分野の最先端かつ最高の権威であれば、別ですけど、
>人間なんだから間違いはあるし、それを正す手段があるのなら文句はないと思うけど。
人が間違いを犯すのは仕方の無い事だが、その間違いをどれぐらい許せるかはその間違いを改める為に掛かるコストに比例する。
上記のように、特許に関しては間違いを改めるコストが非常に高い(しかもそれを支払うのは間違い起こした者ではない)ので、何らかの手段で間違いを減らすか、あるいは間違いを改めるコストを下げるか、のどちらか又は両方を行う必要があると考えられる。
#審査官がもっと頑張って間違いを減らせば良い、ってのは現行法で出来る範囲ってだけの話でそれに固執している訳ではないし、俺も一審査官の能力には限界があると思ってるのでその辺はヨロシク。