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8310 story

日亜化学:特許出願しないという企業戦略 144

ストーリー by Oliver
次の発明の糧にできません 部門より

SIA 曰く、 "朝日新聞の記事より。青色発光ダイオードの特許発明をめぐる裁判(過去の/.のストーリー)で敗訴した日亜化学工業が、特許の出願を見合わせるということを検討しているそうです。今後の発明は社内の機密情報扱いをしたいとのことですが、そもそも特許制度が本来目指していた技術水準の向上における考案者(個人とは限らないが)の保護という観点からは逆を行く発想と考えられます。「ついにボタンの押し方にまで特許が成立」のように、何かと特許にしたがる流れの中でこの動きは気になります。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 技術の持ち出し (スコア:2, すばらしい洞察)

    by tea_cup (14249) on 2004年06月06日 20時11分 (#564376) 日記
    ここの会社から持ち出された特許を(偽の)第三者が出願した場合、ここの会社ちゃんと対抗できるのでしょうか。
    • by NAT33 (17123) on 2004年06月06日 20時15分 (#564378)
      そもそも、入社時の契約に、成果物が会社に帰属すると書かれていれば、こんな閉鎖策をとる必要もないわけで、基本的に何も分ってない場当たりな施策に見えてしかたないんだけどな。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2004年06月06日 20時20分 (#564381)
      取り合えず、表に出ないだけで内部資料などとなっているわけで
      表にでたら出たで問題が明るみになったら、証拠を提出する事で前後の背景がわかるかと・・・さすれば問題無いと。

      有る意味、トップレベルの技術は隠して技術を小出しにしていく究極の戦法ですなぁ。

      Ps、いい加減、劣化しないバッテリーの技術を小出しにせず出してほしいこの頃
      親コメント
      • by KAMUI (3084) on 2004年06月06日 20時56分 (#564403) 日記
        日本の特許制度は先願主義 [avice.co.jp]ですから
        後出しジャンケンみたいに「先に発明していた」と言った処で
        あまり意味はない気がするのですが。

        「内部資料」が証拠として信頼出来るかという問題もありますし。
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2004年06月06日 21時01分 (#564405)
          公証役場で資料を「封印」しておけば信頼性を確保できますよ。
          そうしておけばたとえ先願されても先使用を主張できます。
          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2004年06月06日 22時03分 (#564451)
            (#564403)の反論になっていませんよ。
            公証役場に置いておいても「先に発明していた」と言える程度のことっでしょう。
            出願してこその先願主義ですからそれではだめです。
            親コメント
            • by Anonymous Coward on 2004年06月06日 22時23分 (#564459)
              先使用が認められれば、相手の特許が成立してもこれまで通り 技術を使用できますよ。
              いきなり生産中止とか、莫大な特許使用料を逃れられます。
              特許化しないノウハウについてよくやる手だと思います。
              親コメント
            • by Anonymous Coward on 2004年06月06日 22時32分 (#564467)
              「先使用」について不勉強ですよ。
              場合によっては特許を制限することさえあるのです。
              でもどっちみち制限されるだけで先願側に特許が認められることに変わりはないけど。
                      
              特許公開が諸刃の剣であるように、秘密主義もその裏返しの意味で諸刃だね。

              こんなおもしろい時代に生きていられることを、神様に心から感謝するよ。

              しかしこの日亜の宣言は、なんとなく被害者ヅラしたい意図が垣間見えて虫酸が走る。
              「この画期的な技術開発に積極的に関わらなかったくせに独占だけはしたいなんて汚い」
              「お前らだけで何か開発して特許とってみろよ」
              の世論に対する予防線ともとれる。
              ってのは、意地悪すぎ?
              親コメント
        • by futo (10691) on 2004年06月06日 22時44分 (#564480) 日記
          特許法 [houko.com] の第79条に、『先使用による通常実施権』と言う条文があって、
          先に発明していれば、少なくとも通常実施権は与えられます。
          親コメント
  • by Anonymous Coward on 2004年06月06日 20時38分 (#564389)
    新しい発明をした場合に、特許という形で公表せず、秘密のままにしておくことは、
    別に、目新しいものではないですよ。

    知的財産権の枠組みでは、トレードシークレットとか営業秘密と呼ばれており、日本
    では不正競争防止法などにより保護されます。

    有名な例では、コカコーラの原液の調合法が、特許をとっておらず、トレードシーク
    レットになるし、そんな大層なものでなくても、ラーメン屋の秘伝のタレなどいわゆる
    「企業秘密」がトレードシークレットになります。
    • by futo (10691) on 2004年06月07日 0時00分 (#564538) 日記
      確かに、トレードシークレットとか営業秘密といった
      知的財産の保護の方法はあるとは思います。
      ただ、コカコーラの原液は、確か、創業者一族と弁護士の
      ほんの数人しか秘密を知らないようですし、秘伝のタレはもちろん
      ラーメン屋のおやじだけの頭の中にあるだけだったりしますよね。

      (秘伝のタレの場合、特許化しないのは、トレードシークレット戦略を選択したと言うよりも、
      特許にしてもマネされるだけで、いちいちマネした個人ラーメン店相手に訴訟を起こしてもペイしないって言う事情があるかもしれませんが。
      それとコカコーラの製法は特許権の有効な数十年程度では、とても解析できないような秘密なのでしょうし)

      で、大掛かりな研究開発で、複数の研究者を必要とするような発明の場合、
      もちろん不正競争防止法や入社時の誓約書で、
      ある程度は秘密の漏洩を防ぐ事はできるかもしれませんが、
      一方で職業選択の自由・転職の自由も研究者にはあるのだし、
      発明者本人である彼らの知識やノウハウ、経験が、
      そもそもキャリアとして転職先から採用される理由の一つになってるのですから、
      特定の発明そのものの保護はできるかもしれませんが、
      応用形や発展形、改良形などまでをも、トレードシークレットや営業秘密で
      保護しきれるものではありませんよね?

      むしろ、そういうものが転職した研究者により他社から特許化された場合に、
      利用関係にある「発明の基本特許部分」を出願していないだけ、
      不利になるような気がします。

      確かに製法特許の場合、侵害の立証が困難という事情もありますが、
      一方で、挙証責任の転嫁により、訴えられる側が、
      その特許を使っていないという事を証明する必要があるように、
      特許法自体も少しずつ変わってきています。

      特許として出願した方が良いか、それともノウハウとして秘密に保護した方が良いか、
      は、熟考の上、ケースバイケースで対応した方が良いのではないか、
      一律に出願せずとするのは不利では無いか、と、個人的には思います。

      日亜の場合、こういう戦略をとるのならば、
      基本発明をたくさん(秘密の状態で)持っていた頃にやらないと、
      今さらやっても、かえって他社にどんどん応用特許を出願されて
      困った状況になるのではないかな、と危惧しますが、
      余計なお世話でしょうか。
      また、そうする場合も、技術者を優遇して、他社に転職しないように
      きちんと報償を与えていかないと、いけないでしょうし…。

      どれだけ他の会社が欲しがるような特許を持っているかが、
      他社との交渉の決め手になる場合もあるので、
      やっぱり個人的には日亜の戦略は疑問です。
      親コメント
      • by hmr (4234) on 2004年06月07日 1時54分 (#564611) 日記
         コカコーラの製法が秘密なのは、特許を取得して公開されてしまったら困るようなものが原料になっているからではないでしょうか。

        # 例)炭酸水・砂糖・カフェイン・カラメル・枯葉適量・馬糞少々 とか
        親コメント
    • by taka2 (14791) on 2004年06月06日 21時28分 (#564420) ホームページ 日記
      タレコミの

      > 特許制度が本来目指していた技術水準の向上における考案者の保護

      ていうのは順番が逆でしょう。
      特許法には、
      ---
      第1条 この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。
      ---
      とあります。特許法の目的は「考案者の保護」じゃなくて「技術水準の向上」のほう。

      元々、「トレードシークレット」というのが発明本来のあり方なんですよね。

      でも、それだと
      ・各社が車輪の再発明をしなきゃいけないから効率が悪い。
      ・だから、発明は公開された方が社会全体としてはメリットが多い。
      ・でも、発明した側には、発明を公開するメリットがない
      ということがあるので、
      ・じゃあ、発明者には発明を公開したら特許権という権利を与えることにしよう
      というのが特許の出来た理由ですから。

      現状の「特許にひっかかる技術は使わないようにする」とかいった方向からすれば、発明は秘密にして各社が車輪の再発明する方がよほど健全だと思います。
      親コメント
    • by metatron (19810) on 2004年06月06日 22時43分 (#564478)
      製造は工場で行われますが、他社の工場内を調査して侵害を立証するのは難しいので、
      製造方法については公開して特許を取るのではなく、営業秘密にしておく、というのは
      大企業でも普通に行われていることで、確かに目新しいことではないですね。
      例えば、ここ [sanzeebaa.co.jp]参照。

      今回の日亜の方針も、おそらくこのあたりのことも考えた戦略なんでしょうけど、
      朝日の記者が短絡的に職務発明とだけ結びつけて記事にしちゃったんでしょうね。
      もっとも、中村氏の貢献をマイナスだと主張したような会社なので、
      ホントに職務発明対策だけで出願しないといってるのかもしれませんが。
      親コメント
    • by virtual (15806) on 2004年06月06日 20時53分 (#564399)
      そうですね。確かに、日亜の青色発光ダイオードの場合も製法に特徴があるので特許にするより一切製法を秘密にした方が他社が追従できないという利点がありますからね。製法は製品をリバースエンジニアリングしてもほとんど分からないでしょうから有効な手です。
      親コメント
    • たしか、そうしておくことによって、特許には制限年度があるけれども、秘密にしておくことで、特許によって制限年度がこえた後(みんなに真似されて)商売が終わってしまうことを防ぐためにやるっていう理由だったと思います。

      逆をいえば、特許というのはこういった各社が秘密主義にならないために作られたものということで、保護期間っていうのはある意味企業に対する「飴」で、最終的には、公開された技術が社会全体の技術となり基盤となるはずのものなわけで。

      しごくまっとうに、公開という対価を払ってその「飴」をもらってる人もいるわけだから、そういう「飴」をなめてる人たちをみて、いちがいに「飴」をなめるな(=特許をなくせ)とは言えば、秘密主義になるのはあたりまえのことで。
      どう本来の目的と離れた使い方をさせない方法とか、無くすなら無くすで、こういった自体にどう対策させるかっていう現実的な議論をしていかないと、特許はずーっとこのまま本来の目的から離れたところにいってしまうような気がします。

      個人的には各所でよく聞くように、ソフトウェアに関連する特許は期間を短く設定するのがいいのかなと思っています。

      # いまいちまとまってない・・。
      親コメント
  • へぇ。 (スコア:2, 参考になる)

    by cyber205 (4374) on 2004年06月06日 20時43分 (#564393) ホームページ 日記
    カセットテープレコーダを開発したフィリップスは、
    これが広く普及することを願って技術を公開し、
    わざと特許も取らなかったと聞きますが、
    # 確かこれで大きな恩恵を受けたのがSONYではなかったか。

    どうもこれに関して言うと、そういう理由ではなさそうですね。
    日亜さん、裁判で負けたのがよっぽどこたえたのかしらん。

    でも秘密の製法が漏れた場合に、
    特許を他で勝手に取ってしまうってのは不可能です。
    このへんで資料を見付けたのですが、 [toyro.co.jp]
    >(1 )刊行物記載
    >国内外の刊行物に印刷、またはインターネット等で閲覧可能だった場合。
    >(2 )公然実施
    >国内外で製品が製造または販売されるか、方法が実施されていた場合。
    >(3 )公 知
    >国内外の講演会で発表されるか、展示会に出品されるなどで
    >公然と知られていた場合

    これらにひっかかる場合、特許を新規に申請するのは不可能だとされています。

    材料技術ならそれなりの設備があれば、リバースエンジニアリングしてパクれるでしょうな。
    ソフトウェアは規約で禁止できるのかもしれないけど。
    • Re:へぇ。 (スコア:2, 興味深い)

      by junnno (19418) on 2004年06月06日 22時52分 (#564486)
      材料技術のリバースエンジニアリングはソフトウェアよりも難しいと思います。
      原料から材料を作る上で、本質的に不可逆な過程を伴うためです。

      たとえばセラミックスの製品なんかだと、
      原料粘土を水で練ったか、アルコールで練ったか、油で練ったか、
      なんてことは、焼結してしまうと分からなくなってしまいます。

      ソフトウェアの場合は、Cで書いたかJavaで書いたかに限らずロジックは一緒ですし。
      親コメント
    • by messo (7339) on 2004年06月06日 21時55分 (#564444) ホームページ 日記
      うろ覚えなんだが、携帯電話でお馴染みの四角電池の金属は
      非常に硬く整形しにくい金属だそうで、
      どこかの町工場が独自のノウハウで作っている事を耳にした事があります。
      社長さん曰く、特許を出すと作られる からだそうで
      考えてみれば、素材が分かってもどうやって作ったか分からないものは
      結構あると思いますよ。

      #アーモンドチョコで表面を鏡のようにするのは特許が出てた気がするけど。
      #製造方法に疑問をもつようなものは結構ありますよね。
      親コメント
    • by metatron (19810) on 2004年06月06日 22時22分 (#564458)
      リンク先の公然実施の解説はちょっと不正確ですね。
      製品を製造、販売などしていても、
      だれにも製造しているところを見せず秘密にしていれば、
      その製造方法を公然実施したことにはなりません。

      「秘密の製法」であれば、刊行物にも記載されていないし、
      公然とは実施されてもいないし、知られてもいないので、
      同様の製法が他で発明されていなくて、他の要件を満たしていれば、
      特許が取れます。
      親コメント
  • 個人的には現状の特許の問題のひとつに過ぎないような気が。

    今の特許は縛りがきつ過ぎ、結果、特許を公開したとしても結局は特許逃れの類似品が増えるだけってパターンが多い。
    ならば、特許を出さない方が相手に対してヒントを与えることも無く、暫くはアドバンテージを得ることが出来るって判断しているっぽい企業ってそこそこありますよね。

    結局、権利者への過ぎた利益優遇が権利者自体の足を引っ張ると判断される事が増えてきているという事では無いでしょうか?

    #現状では技術力以前に相当の営業力や政治力が無いと特許商売は辛いのでは?

  • パテントノーガード戦法、と呼んでみてはどうでしょうか。

    # ぃゃ、だってほら、他の企業に開発されて出願されたらそこまでだしさ……。
    --
    /.configure;oddmake;oddmake install
  • by Anonymous Coward on 2004年06月06日 20時32分 (#564386)
    この会社、大丈夫かなあ…

    こんな政策を取っていたら、既存の社内技術者の流出のみならず、新規技術者の採用にも影響を与えかねないよな。
    技術者ってのはカネのみに生きてるわけじゃないけど、社会還元への道も狭くなったんじゃモチベーション下がりまくり。
    • Re:技術者をなめすぎ (スコア:2, すばらしい洞察)

      by hokuto (16888) on 2004年06月07日 0時26分 (#564560) ホームページ
      「莫大な報酬はあげられないけれど、たいした成果が出なくてもポストは確保してあげるよ」と言えばいくらでも研究者は集まってくるでしょう。
      金儲けのためや社会への還元のためだけに研究者が存在するわけではないでしょう。
      それこそ研究者をなめすぎです。

      あえて技術者ではなく研究者と書きました。
      工学畑の人間であっても、即座に金になるような研究をしている人間ばかりではないんです。
      そういう人間にとっては、従来の日本の技術者に対する態度は理想的でこそなくても、そこそこ満足できるものだったでしょう。

      今回の件で研究者にも一攫千金の道が拓けたこと自体はおおいに結構。
      しかし、研究者の目がそちらにばかり向くようになってしまってはマズいと思います。

      経営者を「こちら側」に向かせることが理想だと思っていたのですが、いつから研究者までもが拝金主義の奴隷になっていたのでしょうか。
      日亜の件は、ただそれが残念でした。
      親コメント
  • 日亜ってだけで.... (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2004年06月06日 21時58分 (#564445)
    皆さん、

    >> また、特許取得が必ずしも海外企業の違法コピーを止められない現状も指摘する。

    の一文は無視ですか、そうですか。

    本来、どうがんばっても真似できないうような素晴らしい技術だったら、特許なんていう制度があろうが無かろうが、「金払うから***の秘密を教えてくださいよ」って会社は出てくるはずなんですよ。だって自分で開発できないのに、凄く良い技術なんだから。で、それを拒否されたりすると(他にも書かれてるみたいに)世間一般の技術の発展とかいう観点からはもったいないから、特許という制度ができて、「一定期間は独占的に権利を認める代わり、その後は自由に使わせてね」ということになったわけです。

    それなのに、最近は「こんなもん、誰でも思いつくだろ」とか、「他社がその技術に追いつくのは時間の問題でしょ」みたいなレベルのものまで何でもかんでも特許にしちゃうから、「独占権利を守るための武器」みたいなおかしなことになってくるわけで。だから、日亜が新方針を(中途半端にではなく)本当に実行するなら、それはそれで非常に潔いというか、「そこまで自信があるのか。がんばれよ」って感じで逆に見直す部分はありますけどね。
    • Re:日亜ってだけで.... (スコア:2, すばらしい洞察)

      by tsuya (14020) on 2004年06月07日 2時32分 (#564627) 日記
      >> また、特許取得が必ずしも海外企業の違法コピーを止められない現状も指摘する。
      の一文は無視ですか、そうですか。

      そうなんですよね。それと、

      小川社長は、携帯電話やデジタルカメラの液晶画面の背面照明として需要が急増している白色LEDの売り上げまでが、中村氏に支払う対価の計算の基礎にされたことに強い不満を表明。

      という部分もね。上記のようなさまざまな状況を勘案し、特許の利点は認めつつも、リスクとリターンを計算した上でさまざまな戦略・戦術を採用するという考えは、理にかなっていると思います。

      ところで、

      それなのに、最近は「こんなもん、誰でも思いつくだろ」とか、「他社がその技術に追いつくのは時間の問題でしょ」みたいなレベルのものまで何でもかんでも特許にしちゃうから、「独占権利を守るための武器」みたいなおかしなことになってくるわけで。

      現在の特許制度は、良くも悪くも、「誰でも思いつきかねない発明」を保護する制度になっていると思います。現実問題として特許として申請可能なのは、文書化が可能な程度に単純な構成の発明か、もしくはそのような形に抽象化することが可能な発明に限られてしまいます。いわゆる職人芸や、あまりにも込み入ったシステムになる老舗企業のノウハウなどは、再現性のある文書にすることが困難で特許明細書を書けないし、先願される恐れも少なくて無理に特許化する必要もないということでトレードシークレット止まり、また容易にマネできなくて秘密にする必要さえないことも多いと思われます。逆に、誰かの手によって明日にでも公知にされてしまいそうなアイデアを先を争って出させようとすることによって、着実な進歩を促そうとするのが、今の特許制度なのでしょう。

      話は替わりますが、普段の/.Jはこの件 [srad.jp]のようにアンチパテント傾向が強いと思われる一方、この会社の話になると急にプロパテントな意見が増えますね。まぁ何事もバランスが大事だということなんでしょうけど。バランスと言えば、プロパテント傾向の中にも、トレードシークレットや親記事のような視点も登場するバランス感覚は、誉められてよいと思います。

      親コメント
    • Re:日亜ってだけで.... (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2004年06月06日 22時56分 (#564491)
      >「こんなもん、誰でも思いつくだろ」
      こういうものは特許にならんわけですが。

      あと、真似できる真似できないは必ずしも技術のすごさによらないっつーのはあるな。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2004年06月06日 23時56分 (#564535)
      >>> また、特許取得が必ずしも海外企業の違法コピーを止められない現状も指摘する。

      >の一文は無視ですか、そうですか

      実際問題、中国などへの技術流出を防ぐ手段としては「現地企業とNDAを結ぶ」だけではぜんぜん駄目です。特許を取得してもあの国は海外での先発明を無視して先に自国で出願できちゃう(海外の技術は公知としない)らしいので日中同時出願くらいしないとヤバいということです(最近改善されたような気がしますが未確認)。

      そういうことから、現地生産をする際には、特許だけに頼るのではなく、(どこでもできるような技術は最初から買ってくるとして)普通に独自性がある技術は特許で、本当に競争力のある部分はあえて出願せず秘密にすることで守る、という方法を採用する企業が増えているときいています。
      親コメント
  • by akanada (18370) on 2004年06月06日 23時24分 (#564513)
    先に発案した証明が出来れば勅許取れるけど、
    届出順制の日本だと先に届け出られたりした場合この戦略はとても不利だと思うけどなあ。
  • by vn (10720) on 2004年06月07日 0時49分 (#564584) 日記
    日亜の社長って客観的に見れば「勝者」である筈なのに、
    きっと本人は巨額訴訟に負けた「敗者」だと思ってるんだろうね。

    だから、破れかぶれみたいな発言が飛び出してくる。

    この発言だって、元従業員の発明のおかげで何百億円も
    企業価値を高めさせてもらった経営者のものとは思えない。
  • by norimu (19779) on 2004年06月07日 1時35分 (#564604)
    社員が個人で特許出願してから、会社が会社設備使用分を請求する、という順序にかわるわけですね?
    --
    norimu
typodupeerror

私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike

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