遺伝子の箱舟 92
ストーリー by Acanthopanax
復活の日 部門より
復活の日 部門より
灰色の時間を生きるSIA 曰く、 "朝日新聞の記事によると英自然史博物館などの研究機関が絶滅寸前の生物の遺伝情報を保管する計画を発表(公式リリース)しました。旧約聖書にあるノアの箱舟伝説にあやかって「凍結箱舟計画」と名づけられたこの計画では、絶滅危惧種の組織片とDNAを冷凍保存し、「知の銀行」づくりを目指すのだそうです。ノアの箱舟では各生物のつがいを乗せるものでしたが、21世紀の箱舟では外国の研究機関と連携して「バックアップ」を持つのだとか。"
日本でも、国立環境研究所が絶滅危惧動物の生殖細胞などを凍結保存することにしている。
「箱船」と言うからには (スコア:3, 興味深い)
水を差すようですが,ここで出たような議論のほぼ全ては,絶滅危惧種の保全に関わった人たちが,さんざん議論してきたことです.だからといって /.J で議論することに意味がないわけではありませんが,この計画を立てた人たちは,そういう議論は全て認識した上でやっているのだと思います.
# 彼らのやっていることが本当に「正しい」かどうかは別の話です.
で,自然史博物館の公式リリースを読むと,研究と保全が目的ではありますが,スタンスはやや研究寄りに見えます.
(強調は引用者による)という書き振りにそれが現れていると思います.
それと,朝日の記者も誤解しているようですが,このプロジェクトでは,最終的には現生の全動物種の収集を目指すようです.
とありますから(強調は引用者による).ただ,優先されるのは絶滅危惧種だ,
ということです.全種を保存するからこそ「箱船」と名付けたんでしょうね.
# それにしても,趣味の問題ではありますが,
# 「凍結箱船計画」ってのはちょっと格好悪い訳だなあ.
# 「凍れる箱船」計画 くらいにならんか.
Re:「箱船」と言うからには (スコア:1)
素人考えですが、植物とかは収集しなくてもいいのでしょうか。研究目的であり、いざという時に生態系を復元する目的ではないからいい、とか?
Re:「箱船」と言うからには (スコア:1)
「種子銀行」でぐぐって [google.co.jp]み。
残せるものなら・・・ (スコア:2, おもしろおかしい)
未だパートナーが見つからず、
絶滅が危惧されているワタシの遺伝子も
ぜひ残して下さい(泣)。
世界にたった1人しかいないんです(号泣)。
Re:残せるものなら・・・ (スコア:1, すばらしい洞察)
といわれておしまいのような。
Re:残せるものなら・・・ (スコア:1)
人間という種はすでにkeep済ですので, どうしても とおっしゃるならば 人間をやめて頂く必要があります:-p
おそらく こーゆーの [geocities.co.jp]が必要になると思いますが.
Re:残せるものなら・・・ (スコア:1)
Re:そいつの問題は (スコア:1)
# 18禁につき注意 :)
Re:残せるものなら・・・ (スコア:1)
じゅらしっく (スコア:1)
頭からどぼんと入っときなさい。
Re:じゅらしっく (スコア:1)
映画の展開からすると、本体よりも
食ったものとか、寄生虫とかのほうが重視されて終わりそうな気が…(笑)
絶滅種 (スコア:2, 興味深い)
人間が絶滅危惧種を勝手に保護するのは 人間が意図的に種を絶滅させるのと同じくらい罪深い気がして好きになれないです。 ましてや絶滅した種のクローン再生など。
知的であるとして捕鯨を嫌う某団体の人たちが未来にも居るか分かりませんが、鯨をクローン再生しようとするとき彼らはどう思うのかが気になります。
進化は僕らの手の中 (スコア:1)
生命が生きるための環境が存在しなければ、仮に分子生物学の進歩
のおかげで生命を「再生」できても意味はないわけですから。
ほら、データをバックアップしてあると無茶したりするでしょ。
上記の誤解にもとづいてことが進むと、むしろこれで安心して絶滅種を消せるぜ、
ということにもなりかねません。
でもこのプロジェクトの肝は、それが「再生」だの「保存」だのではなく、
種の「創造的な」エンジニアリングを目指しているということでしょう。
過去の遺伝情報を用いて将来の環境に相応しい形の生物を作り出す
可能性の確保が、科学者の真の関心事じゃないのかな。
なにが残り、なにが滅びるか、それは人類の意思決定にゆだねられる。
「進化は僕らの手の中」というわけです。人類最大の野望ですね。
Re:進化は僕らの手の中 (スコア:1)
一緒くたにしないでください。私も人類ですが、そんなことやりたくありません。
Re:進化は僕らの手の中 (スコア:1)
進化をヒトが制御することはすべきではないと考えています。そもそも、ヒトが勝手に生命体に与える特性を「進化」と呼んでいいのかどうか、特性を付与するとしたらどんな特性を付与すればいいのか。(ヒトと問題なく共棲できる特性?)
ヒトの身勝手で滅ぼされた生物種の再生なら賛同しないでもないですが。
ま、ヒトクローンの是非のような、感性とか宗教とかそういう領域の問題なので、議論しても水掛け論にしかならないですね。
# 「人類の科学技術文明など、そのすべてが自然現象のご都合主義化に過ぎん」 By SCEBAI所長 岸田博士
## 完結記念てことで。
Re:絶滅種 (スコア:1)
そういったものも入れられるのでしょうか?どぶねずみとか、蚊とかゴキブリとか。
#絶滅しないか(笑)
#選別されるDNAの基準ってなんだろ…。
Re:絶滅種 (スコア:1)
Re:絶滅種 (スコア:1)
武器としてでしょうけど。
Re:絶滅種 (スコア:1)
何処にでも居るんでは?
病原性のヰルスとか細菌の類は、わざわざ保護する必要もなかろうに。
Re:絶滅種 (スコア:1)
人類の進歩を妨げることのほうがよほど『罪深い』と思いますぜ。
人間はもう、知恵の実をたらふく喰っちまったんです。
いまさら自然の中に帰ったりはできんのです。
科学で環境を変え科学で食糧を増産し科学で病気を治し科学で遺伝子を保存する。
科学はもう人類の一部であり、べったり癒着融合しきってすでに分離はできないのです。
宗教に精神の根幹を置く人たちはよく、「神にでもなったつもりか!思い上がるな!」と科学者を批判しますが、
そりゃ逆です。神にならねばならんのです。
自然を改変し素粒子を操り生物種を改造する能力を持った者は
自然を理解し素粒子を知り生物種を保護しなくてはいけない義務があるんです。
それが宇宙の理を知るものの「高貴なる義務」というものでしょう。
うーん。。わたしゃ (スコア:3, すばらしい洞察)
神としてよりも、人類にも他の動物達にも一様に無慈悲な自然・環境において、ただただ生き延びることだけ。
そのためにあらゆる可能性を捨てず、あらゆることを行う用意が必要で、これもその一貫に該当するかと思います。
人類が生き延びるためならば、地球や太陽系をブっ潰してもかまわない。
現状では地球環境に依存せざるをえないので、代替手段の無い今はその延命が必要であって、エゴロジーせねばならん。。。と。
Re:うーん。。わたしゃ (スコア:1)
都合が合えば生き残るし合わねば消える、それだけでしょう。
#んでもって人間の営みだってそりゃあ自然の一部だわな。
#んでもって、自分で環境を破壊して滅んだとしても、まあ、それは人類が始めてって
#訳でもなかろうから気にするなって、言ってもやっぱ人類には長命でいて欲しいですな。飽くまで個人的な趣味ではあるけども。
Re:絶滅種 (スコア:1)
このプロジェクトはあくまで組織片とDNAの保存が目的です。絶滅種の再生を主目的としたものではないでしょう。
われわれの世代が勝手にDNAの保存はいけないと判断して後の世代に渡さないよりも、とりあえず保存して、どう活用するかは後の世代に判断してもらったほうが良いような気がします。
ここで急いで結論を出したとして、それが正しいかどうかはわかりませんし、組織片とDNAから生物を作り出せるような技術力を得た世代がやはり保存は必要ないと判断すればそこで破棄すれば良いだけの話です。
それにわれわれが考え付きもしなかったような全く別の活用法を見つけ出してくれるかもしれませんし。
捕鯨とクローン再生を一緒くたにしてはいけないと思います。在るものを守ろうとするのと、無いものを作り出そうとするのは別レイヤーの問題で本来一緒に議論できないはずです。
従いましてどう思うと関係ないと思いますし、彼らがどう言い出すかを心配する必要も無いと思います。
見もしない番組の録画を溜めておくこと (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:見もしない番組の録画を溜めておくこと (スコア:2, 興味深い)
でも,たとえば分類学者たちは,必要ならば外国の博物館であっても出かけて行って,百年以上も前の標本を見たりすることも(さすがにいつもではありませんが)あるはずですよ.私の知人からもそういうことをしたと聞きました(標本の保存状態が悪くてガッカリ,だったらしいですが).
10年とかのスパンで見てしまうと「誰も利用してない,無駄だ」となってしまうかもしれませんが,数十年,100年という期間で見ると大きな意味があるでしょう.浮世離れしすぎと言われてしまうかもしれませんが,学問とか文化というのはそういうものです.そして博物館といった施設はそういう活動を保証するために(も)存在しているのです.
あと,DNAのシークエンスを読む作業は,どんどん人手のいらないものになっていくと思うんで,意外に早く活用される可能性もあるかと.
Re:見もしない番組の録画を溜めておくこと (スコア:1)
よくあります。いつか読もうと思って保存した記事はたいてい読まないとか。
情報の収集が、事実上、情報の廃棄と同義になるという逆説ですね。
その意味でもこのプロジェクト、どういう結果になるのか人類学的に
とても興味深いです。
スプリガン (スコア:2, おもしろおかしい)
当然のように米軍が生物兵器開発に利用しに来るはずだ!
そんな舟は深海の底に沈めるべきだ!
#漫画の読みすぎですか?
遺伝子ってのは (スコア:1, 参考になる)
この前、クローン猫のCcってのがあったでしょ?生まれて1年たったら、元の遺伝子は同じなのに、体の模様とか性格なんかも、まるで違うのになっちゃった。どこでどういう県境の変化があると、そうなるのか?それはまだまだわかってないことなんだよね。
Re:遺伝子ってのは (スコア:1)
#ご自分でも言及されてますけど、そもそも「完全なクローン」というモノ自体あり得ないわけで。
要は、単に「種」を遺したい、けど、難しいからせめてその遺伝子だけでも遺したい、という人間のエゴによるモノなんでしょうし。
-+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
Re:遺伝子ってのは (スコア:1)
情報だけでは足りませんでした、ちゃんちゃん、ってことになる
可能性ってもう絶対ないもんなんですかね?
Kiyotan
Re:遺伝子ってのは (スコア:2, 興味深い)
科学の進歩でなんとかなりそうですけどね。(いや凍結受精卵くらいはないと無理が多いか?)
現在見られているような生態を再現するためには、生態系そのものを凍結せにゃならんでしょうな。
まぁ鳴き声だの知識伝達だのは差し引くとしても
ある限られた食物しか摂取できない種とか
成長時における光量や水温で体型や体色が変わる種とか
そもそもある特定の環境下でないと孵化しない種とか
そのへんはその環境そのものを再現しない限り再現できないですよね。
こればかりは単に生態の情報を一緒にパッケージングすればOKともならない。
要は、養殖手段がはっきりしてる種(品種?)以外はDNAだけじゃダメじゃん、ということで(^^;)。
#良く知られている動物でも繁殖過程が不明な種もあったりするわけですし……<うなぎもだっけ?
っていうかぁ、 (スコア:1, 参考になる)
で膨大な遺伝子以外の部分ってのは、それにどんな意味があるのか、まだ全部解明されてない。さらに、よく考えればDNAだって生物環境の一部、ってかんがえかたもあるよね。
既に「遺伝子がすべてではない」「遺伝子以外のファクターも形質の形成に大きな影響がある」という意味で、最近は「ネットワーク」ということばが使われてます。「遺伝子ネットワーク解析」とか「XXネットワーク解析」みたいな言い方で。
いま、バイオ研究って、まさにそこに踏み込みつつある(既に踏み込んでいる)ところなんだよね。遺伝子だけがすべてであれば、あとはコンピュータの中に入ったATGCの列の解析だけに専念すれば良いわけなんだけど、いろいろやっていると、そうはならなかった、ということですね。
自然は複雑。
Re:っていうかぁ、 (スコア:1)
「そもそも論」になっちゃうんだけど、遺伝子(gene)というのは「生物の遺伝(形質を次世代に伝えること)情報の担い手となる因子」に対する「概念」なので、「遺伝子がDNAの一部」と言われるとちょっと違和感がありますね。後の研究によって「遺伝子を化学的に分析したところ、核内のDNA分子がその機能を担っていることが判った」という感じなので。
Re:おお!(オフトピ -1) (スコア:1)
# とりあえず水(海か川)しかないみたいではあるが。
Re:おお!(オフトピ -1) (スコア:1)
とけんざかい(都県境)と発音しております。
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何故生体凍結? (スコア:1)
「来るべきとき」を想定しているのであれば、遺伝子と細胞構造を解析してデータの形で保管する方が確実だと思うのですが。
勿論、情報が悪用や独占されないように可能な限りの処置を行う必要がありますが。
Re:何故生体凍結? (スコア:1)
生体凍結なら実物があればほとんど一瞬で出来ますが、一つの生物のゲノムプロジェクトを1つ完成させようと思ったら、複数の研究所と数千万規模の金額と数年単位の時間が必要ですから。ましてやゲノム以外の情報まで含めると、そのロードマップすら見えないわけで。
いずれはデータ化まで考慮に入れてるとは思いますけど、とりあえずの出発点としては生体凍結が妥当でしょう。
ヤママヤー (スコア:1)
Re:ヤママヤー (スコア:1)
当然、絶滅危惧種である、ピカニャーももちろん含まれます。
関係ないですが、遺伝子つながりで (スコア:1)
Re:関係ないですが、遺伝子つながりで (スコア:1)
えーと,普通は「クリック」と表記すると思いますが.Dr. Francis Crick なんで.あと,「遺伝子の構造」じゃなくて,DNAの構造,ですね.別ストーリーが立ってもいい話のような気がしますが,参考までに関連ページを紹介します.
学生さんなんかは,いい機会(夏休みですよね)ですからこの論文を読んでみてもいいかもしれませんね.なにしろ2ページしかないんで.ノーベル賞を受賞した業績の一次資料としては最も短いんじゃないかなあ.X線回折のこととかが分かってないと本当には理解できないかもしれないんで(だから私には本当には理解できない),生物系の人より,むしろ物理系の人の方が読みやすいかも.
子供のころ憧れた偉大な学者もだんだん亡くなっていって,なんだか寂しいです.合掌.
英自然史博物館などの研究機関 (スコア:1)
#アニメ [jcstaff.co.jp]の観すぎ?
Re:おそい (スコア:1)
あんま時間が経ってたらやっぱ無理か?
Re:おそい (スコア:3, 参考になる)
取り出せますが,その生物の情報のほとんどを含む核DNAは難しいというのが実際のところです.
たとえ部分的に読めてもかなり近縁な種がいなければ並び方がわかりませんし.
アルコール保存されたものなら十年単位で大丈夫ですが(水が入ってこなければ),ホルマリン付け
にされたものはDNAが還元されてしまってばらばらなのでミイラよりも難しくなってしまいます.
希少生物のホルマリン標本を持って来て「この生物の進化を調べてくれ」といわれてトホホとなるこ
ともあるとかないとか・・・
kaho
Re:おそい (スコア:1, 参考になる)
部分的なDNA断片ならば、クローニングに成功した例はありますけど。
http://osaka.cool.ne.jp/yumeomoi/darkangel/jany.shtml [cool.ne.jp]
Re:箱船? (スコア:1)
ところで、絶滅危惧種とかって、生体を見つけづらいってのもありますけど、生態がほとんど分かってなかったりするわけで、もし遠い未来に再生させることができたとして、きちんと飼育できるのでしょうかね?
#なんぼでもコピーを作れるから、失敗し放題で生態を解明できる、とかは止めて欲しいが…
-+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
Re:箱船? (スコア:1, すばらしい洞察)
なんか変だと思ったら、googleが「方」「船」に分けて検索してませんか?
「”」付で検索すると、"方船"875件 [google.com]
Re:箱船? (スコア:1)
箱船/箱舟/▽方舟
だそうで。
なぜか方船だけ無いようです。
Re:箱船? (スコア:1)
Re:絶滅しそうにもないし…… (スコア:1)
絶滅はまず無いと思います。