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遺伝子の箱舟 92

ストーリー by Acanthopanax
復活の日 部門より

灰色の時間を生きるSIA 曰く、 "朝日新聞の記事によると英自然史博物館などの研究機関が絶滅寸前の生物の遺伝情報を保管する計画を発表(公式リリース)しました。旧約聖書にあるノアの箱舟伝説にあやかって「凍結箱舟計画」と名づけられたこの計画では、絶滅危惧種の組織片とDNAを冷凍保存し、「知の銀行」づくりを目指すのだそうです。ノアの箱舟では各生物のつがいを乗せるものでしたが、21世紀の箱舟では外国の研究機関と連携して「バックアップ」を持つのだとか。"

日本でも、国立環境研究所が絶滅危惧動物の生殖細胞などを凍結保存することにしている。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by basidium (22136) on 2004年07月30日 1時12分 (#598122)

    水を差すようですが,ここで出たような議論のほぼ全ては,絶滅危惧種の保全に関わった人たちが,さんざん議論してきたことです.だからといって /.J で議論することに意味がないわけではありませんが,この計画を立てた人たちは,そういう議論は全て認識した上でやっているのだと思います.
    # 彼らのやっていることが本当に「正しい」かどうかは別の話です.

    で,自然史博物館の公式リリースを読むと,研究と保全が目的ではありますが,スタンスはやや研究寄りに見えます.

    ... 1,130 species (24%) of mammals and 1,183 species (12%) of birds are expected to disappear and along with them their genetic material and any chance of future scientific research.
    For future biologists and conservationists and for the animals they seek to protect this global network will be of immeasurable value.

    (強調は引用者による)という書き振りにそれが現れていると思います.

    それと,朝日の記者も誤解しているようですが,このプロジェクトでは,最終的には現生の全動物種の収集を目指すようです.

    This new project will collect DNA samples from all kinds of species ...

    とありますから(強調は引用者による).ただ,優先されるのは絶滅危惧種だ,

    Priority will be given to species most in danger of extinction ...

    ということです.全種を保存するからこそ「箱船」と名付けたんでしょうね.

    # それにしても,趣味の問題ではありますが,
    # 「凍結箱船計画」ってのはちょっと格好悪い訳だなあ.
    # 「凍れる箱船」計画 くらいにならんか.

  • 残せるものなら・・・ (スコア:2, おもしろおかしい)

    by StrangeBird-Radon (20290) on 2004年07月29日 19時10分 (#597924)
    余命50年~60年(推定)。
    未だパートナーが見つからず、
    絶滅が危惧されているワタシの遺伝子も
    ぜひ残して下さい(泣)。
    世界にたった1人しかいないんです(号泣)。
  • 絶滅種 (スコア:2, 興味深い)

    by MeeD (18266) on 2004年07月29日 19時24分 (#597932)

    人間が絶滅危惧種を勝手に保護するのは 人間が意図的に種を絶滅させるのと同じくらい罪深い気がして好きになれないです。 ましてや絶滅した種のクローン再生など。

    知的であるとして捕鯨を嫌う某団体の人たちが未来にも居るか分かりませんが、鯨をクローン再生しようとするとき彼らはどう思うのかが気になります。

    • by korpus (17224) on 2004年07月29日 22時07分 (#598019)
      「種の保存」を「遺伝情報の保存」と取り違えたら愚かなことでしょうね。
      生命が生きるための環境が存在しなければ、仮に分子生物学の進歩
      のおかげで生命を「再生」できても意味はないわけですから。

      ほら、データをバックアップしてあると無茶したりするでしょ。
      上記の誤解にもとづいてことが進むと、むしろこれで安心して絶滅種を消せるぜ、
      ということにもなりかねません。

      でもこのプロジェクトの肝は、それが「再生」だの「保存」だのではなく、
      種の「創造的な」エンジニアリングを目指しているということでしょう。
      過去の遺伝情報を用いて将来の環境に相応しい形の生物を作り出す
      可能性の確保が、科学者の真の関心事じゃないのかな。
      なにが残り、なにが滅びるか、それは人類の意思決定にゆだねられる。
      「進化は僕らの手の中」というわけです。人類最大の野望ですね。

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      • by mocona (23547) on 2004年07月30日 10時49分 (#598240)
        マジで言ってんのか、そうでないのかようわからんが。

        「進化は僕らの手の中」というわけです。人類最大の野望ですね。

        一緒くたにしないでください。私も人類ですが、そんなことやりたくありません。
        親コメント
    • by ta98 (10561) on 2004年07月29日 22時54分 (#598041) ホームページ
      特定の動物や虫などが媒介して、病気が蔓延することがあり、人間は薬など使って駆除しますが
      そういったものも入れられるのでしょうか?どぶねずみとか、蚊とかゴキブリとか。
      #絶滅しないか(笑)
      #選別されるDNAの基準ってなんだろ…。
      親コメント
    • by simon (1336) on 2004年07月30日 11時29分 (#598261)
      「自然に人為的に干渉するのは罪深い」だなんて概念を持ち出して
      人類の進歩を妨げることのほうがよほど『罪深い』と思いますぜ。

      人間はもう、知恵の実をたらふく喰っちまったんです。
      いまさら自然の中に帰ったりはできんのです。
      科学で環境を変え科学で食糧を増産し科学で病気を治し科学で遺伝子を保存する。
      科学はもう人類の一部であり、べったり癒着融合しきってすでに分離はできないのです。

      宗教に精神の根幹を置く人たちはよく、「神にでもなったつもりか!思い上がるな!」と科学者を批判しますが、
      そりゃ逆です。神にならねばならんのです。

      自然を改変し素粒子を操り生物種を改造する能力を持った者は
      自然を理解し素粒子を知り生物種を保護しなくてはいけない義務があるんです。

      それが宇宙の理を知るものの「高貴なる義務」というものでしょう。
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      • うーん。。わたしゃ (スコア:3, すばらしい洞察)

        by kamakama (18535) on 2004年07月30日 12時01分 (#598275)
        人類に課せらた義務は生き延びることだけ。 と、思っています。
        神としてよりも、人類にも他の動物達にも一様に無慈悲な自然・環境において、ただただ生き延びることだけ。

        そのためにあらゆる可能性を捨てず、あらゆることを行う用意が必要で、これもその一貫に該当するかと思います。

        人類が生き延びるためならば、地球や太陽系をブっ潰してもかまわない。
        現状では地球環境に依存せざるをえないので、代替手段の無い今はその延命が必要であって、エゴロジーせねばならん。。。と。
        親コメント
        • まあ、全ての生命体なんて、言ってしまえばライフゲームの点みたいなもの。
          都合が合えば生き残るし合わねば消える、それだけでしょう。

          #んでもって人間の営みだってそりゃあ自然の一部だわな。
          #んでもって、自分で環境を破壊して滅んだとしても、まあ、それは人類が始めてって
          #訳でもなかろうから気にするなって、言ってもやっぱ人類には長命でいて欲しいですな。飽くまで個人的な趣味ではあるけども。

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    • by nabe_specter (19185) on 2004年07月30日 19時49分 (#598519)
      人間が絶滅危惧種を勝手に保護するのは 人間が意図的に種を絶滅させるのと同じくらい罪深い気がして好きになれないです。
      なぜ罪深いとお思いになられたのでしょうか。宗教的理由からならともかく、そうでないとしたら、きちんと理由をお伺いしたいです。

      ましてや絶滅した種のクローン再生など。
      このプロジェクトはあくまで組織片とDNAの保存が目的です。絶滅種の再生を主目的としたものではないでしょう。
      われわれの世代が勝手にDNAの保存はいけないと判断して後の世代に渡さないよりも、とりあえず保存して、どう活用するかは後の世代に判断してもらったほうが良いような気がします。
      ここで急いで結論を出したとして、それが正しいかどうかはわかりませんし、組織片とDNAから生物を作り出せるような技術力を得た世代がやはり保存は必要ないと判断すればそこで破棄すれば良いだけの話です。
      それにわれわれが考え付きもしなかったような全く別の活用法を見つけ出してくれるかもしれませんし。

      知的であるとして捕鯨を嫌う某団体の人たちが未来にも居るか分かりませんが、鯨をクローン再生しようとするとき彼らはどう思うのかが気になります。
      捕鯨とクローン再生を一緒くたにしてはいけないと思います。在るものを守ろうとするのと、無いものを作り出そうとするのは別レイヤーの問題で本来一緒に議論できないはずです。
      従いましてどう思うと関係ないと思いますし、彼らがどう言い出すかを心配する必要も無いと思います。
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  • by kokugojiten (22778) on 2004年07月29日 22時00分 (#598012)
    に似ている。人間の根本的収集本能というべきか・・・。
    • でも,たとえば分類学者たちは,必要ならば外国の博物館であっても出かけて行って,百年以上も前の標本を見たりすることも(さすがにいつもではありませんが)あるはずですよ.私の知人からもそういうことをしたと聞きました(標本の保存状態が悪くてガッカリ,だったらしいですが).

      10年とかのスパンで見てしまうと「誰も利用してない,無駄だ」となってしまうかもしれませんが,数十年,100年という期間で見ると大きな意味があるでしょう.浮世離れしすぎと言われてしまうかもしれませんが,学問とか文化というのはそういうものです.そして博物館といった施設はそういう活動を保証するために(も)存在しているのです.

      あと,DNAのシークエンスを読む作業は,どんどん人手のいらないものになっていくと思うんで,意外に早く活用される可能性もあるかと.

      親コメント
    • そういうこと。せっせと録画するとかえって見かったりしますね。ネットでも
      よくあります。いつか読もうと思って保存した記事はたいてい読まないとか。
      情報の収集が、事実上、情報の廃棄と同義になるという逆説ですね。
      その意味でもこのプロジェクト、どういう結果になるのか人類学的に
      とても興味深いです。
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  • スプリガン (スコア:2, おもしろおかしい)

    by ledsun (16719) on 2004年07月30日 2時44分 (#598142)
    いかん!
    当然のように米軍が生物兵器開発に利用しに来るはずだ!
    そんな舟は深海の底に沈めるべきだ!

    #漫画の読みすぎですか?
  • 遺伝子ってのは (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2004年07月29日 19時27分 (#597936)
    遺伝子ってのは、それだけじゃぁ、生物のコピーは作れないもんなんだけどなぁ。遺伝子が置かれた環境やその変化なんかも、遺伝子と一緒になって初めて、「同じ形質」の生物ができる。だから、遺伝子で完全なクローンが作れるのは、その生物が置かれた環境がほとんど同じ場合のみなんだけどな。。。極端な話、分裂しつつある細胞にどういう光が当たった、とかいう程度でもそこから先が違う形質になることもある。それくらい、生物って複雑なものなんで、「遺伝子ですべてが決まる」なんて思ってると、大変なわけで。

    この前、クローン猫のCcってのがあったでしょ?生まれて1年たったら、元の遺伝子は同じなのに、体の模様とか性格なんかも、まるで違うのになっちゃった。どこでどういう県境の変化があると、そうなるのか?それはまだまだわかってないことなんだよね。
    • 別に「飼ってたペットを再生」するとかが目的でもないわけで、「全く同じ形質の完全なクローン」である必要自体がないのでは?

      #ご自分でも言及されてますけど、そもそも「完全なクローン」というモノ自体あり得ないわけで。

      要は、単に「種」を遺したい、けど、難しいからせめてその遺伝子だけでも遺したい、という人間のエゴによるモノなんでしょうし。
      --
      -+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
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      • by kiyotan (3912) on 2004年07月30日 3時22分 (#598152) 日記
        結局、生物を復活させるには今現在で言うところの「遺伝子」って
        情報だけでは足りませんでした、ちゃんちゃん、ってことになる
        可能性ってもう絶対ないもんなんですかね?
        --
        Kiyotan
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        • by digoh (17917) on 2004年07月30日 13時26分 (#598338) 日記
          単にある媒体(凍結DNAとかね)から何でも良いからナマモノが生まれればいい、ってんなら
          科学の進歩でなんとかなりそうですけどね。(いや凍結受精卵くらいはないと無理が多いか?)
          現在見られているような生態を再現するためには、生態系そのものを凍結せにゃならんでしょうな。

          まぁ鳴き声だの知識伝達だのは差し引くとしても
          ある限られた食物しか摂取できない種とか
          成長時における光量や水温で体型や体色が変わる種とか
          そもそもある特定の環境下でないと孵化しない種とか
          そのへんはその環境そのものを再現しない限り再現できないですよね。
          こればかりは単に生態の情報を一緒にパッケージングすればOKともならない。

          要は、養殖手段がはっきりしてる種(品種?)以外はDNAだけじゃダメじゃん、ということで(^^;)。

          #良く知られている動物でも繁殖過程が不明な種もあったりするわけですし……<うなぎもだっけ?
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        • っていうかぁ、 (スコア:1, 参考になる)

          by Anonymous Coward on 2004年07月30日 6時03分 (#598183)
          「遺伝子」って、長い長いDNAのごくごく一部で、生物の形質をつかさどっている「部分」のことだよね。

          で膨大な遺伝子以外の部分ってのは、それにどんな意味があるのか、まだ全部解明されてない。さらに、よく考えればDNAだって生物環境の一部、ってかんがえかたもあるよね。

          既に「遺伝子がすべてではない」「遺伝子以外のファクターも形質の形成に大きな影響がある」という意味で、最近は「ネットワーク」ということばが使われてます。「遺伝子ネットワーク解析」とか「XXネットワーク解析」みたいな言い方で。

          いま、バイオ研究って、まさにそこに踏み込みつつある(既に踏み込んでいる)ところなんだよね。遺伝子だけがすべてであれば、あとはコンピュータの中に入ったATGCの列の解析だけに専念すれば良いわけなんだけど、いろいろやっていると、そうはならなかった、ということですね。

          自然は複雑。
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          • >「遺伝子」って、長い長いDNAのごくごく一部で、生物の形質をつかさどっている「部分」のことだよね。

            「そもそも論」になっちゃうんだけど、遺伝子(gene)というのは「生物の遺伝(形質を次世代に伝えること)情報の担い手となる因子」に対する「概念」なので、「遺伝子がDNAの一部」と言われるとちょっと違和感がありますね。後の研究によって「遺伝子を化学的に分析したところ、核内のDNA分子がその機能を担っていることが判った」という感じなので。
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  • 生体凍結だと遺伝情報の経年劣化や不意の事故による種の破損は避けられないと思うのですが…
    「来るべきとき」を想定しているのであれば、遺伝子と細胞構造を解析してデータの形で保管する方が確実だと思うのですが。

    勿論、情報が悪用や独占されないように可能な限りの処置を行う必要がありますが。

    • データ解析に必要なリソースが大きすぎるからですね。

      生体凍結なら実物があればほとんど一瞬で出来ますが、一つの生物のゲノムプロジェクトを1つ完成させようと思ったら、複数の研究所と数千万規模の金額と数年単位の時間が必要ですから。ましてやゲノム以外の情報まで含めると、そのロードマップすら見えないわけで。
      いずれはデータ化まで考慮に入れてるとは思いますけど、とりあえずの出発点としては生体凍結が妥当でしょう。
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  • by YO1201 (17300) on 2004年07月30日 12時40分 (#598303)
    ヤママヤー(orヤマピカリャー) [tbs.co.jp]も対象なんでしょうか
  • 遺伝子の構造を解析した、クリーク博士が死去された記事が載ってましたね。学生時代に書いた論文の根拠が遺伝や遺伝子に関するものだったので、とりあえず哀悼。
    • >遺伝子の構造を解析した、クリーク博士が死去された記事が載ってましたね。

      えーと,普通は「クリック」と表記すると思いますが.Dr. Francis Crick なんで.あと,「遺伝子の構造」じゃなくて,DNAの構造,ですね.別ストーリーが立ってもいい話のような気がしますが,参考までに関連ページを紹介します.

      学生さんなんかは,いい機会(夏休みですよね)ですからこの論文を読んでみてもいいかもしれませんね.なにしろ2ページしかないんで.ノーベル賞を受賞した業績の一次資料としては最も短いんじゃないかなあ.X線回折のこととかが分かってないと本当には理解できないかもしれないんで(だから私には本当には理解できない),生物系の人より,むしろ物理系の人の方が読みやすいかも.

      子供のころ憧れた偉大な学者もだんだん亡くなっていって,なんだか寂しいです.合掌.

      親コメント
  • 大英図書館は含まれるんですかね?
    #アニメ [jcstaff.co.jp]の観すぎ?
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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

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