naocha曰く、"毎日新聞の記事より。江崎グリコが、樹木をはじめとする植物の繊維の主成分であるセルロースから、デンプンの成分であるアミロースを作り出す技術を開発したと発表しました(プレスリリース)。セルロースの分解物であるセロビオースに5種類の酵素を組み合わせて作用させ、アミロースに変換することに成功したもの。将来の食糧危機を救う技術になる可能性があるとのことです。また、アミロースは、廃棄後に微生物によって分解される生分解性素材としても期待されており、液晶フィルムなどにも利用可能です。
この成果は、3月28日より札幌で開催される日本農芸化学会2005年度大会にて発表される予定です。"
というか (スコア:3, 興味深い)
樹木を生産せずに使うだけなら、「これ以上、樹木を減らしてどうするよ?」ってなりそうだし。
アミロースを作る技術という認識でいいような...
Re:というか (スコア:2, 参考になる)
Re:というか (スコア:2, すばらしい洞察)
繊維が短くなって再生できなくなった紙
とかいいかもしれませんが、
サーマルリサイクルとどっちがいいかは
判断しなくてはいけないと思います。
# 高校の化学の時間セルロースが多糖類と聞いて
# 紙に希硫酸混ぜて熱し砂糖にできないかなと
# ぼんやり考えたことはある
Re:というか (スコア:2, おもしろおかしい)
杉を原料にした食品を売り出せば、大ヒットしたりしないかな。
伐採したあとには無花粉杉 [srad.jp]を植林するってことで
少しぐらい高くても買う人はいそうです。
Re:というか (スコア:2, 参考になる)
書いてますよ。
これだけ違うと、食糧生産したほうが早いってことにはならないでしょう。
Re:というか (スコア:1, 興味深い)
え、食いたくない?
飼料に出来るだけでも充分だし、酵母に食わせてアルコール生産に回せば、燃料問題も解決っすよ。
Re:というか (スコア:1)
でもアミロースを主原料とした食品って思いつかないんですよね。
#うどんとかは主成分だけど主原料にはできないでしょう。
#それとも頑張って人工小麦粉とか作っちゃうのかな?
結局思いつくのは芋焼酎粕焼酎とか(笑)
でも単に醸造アルコール作るならブドウ糖からでよいので、以前のグリコのプレスリリースにある通り、当面は高分子素材の原料としてでしょうね。
今回の技術の基礎技術:砂糖を原料とした『酵素合成アミロース』の量産化技術開発 [ezaki-glico.com]
Re:というか (スコア:1)
(たとえば溶媒の例 [arysta-ls.com])
今回の技術も、セルロースを分解した先のセロビオースが再結晶等で精製できるので、不純物が混じる可能性はないでしょう。化学的に精製された、食料あるいは飼料として使えると思います。
#薬局でクエン酸が買えるのと同じような感じで
「バイオマスによるほにゃらら」とか書けばかっこよくて売れたり…しないかな。
#個人的には5段階の酵素変換より超臨界水の方が使えそうとか思うけどID
Re:というか (スコア:1)
シャープ(#)って、いちいち突っ込むな、って意味だっけ。まあいいや。
より詳しい内容 [ezaki-glico.com]によると、工程としては2段階のようですね。ムタロターゼ、グルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼは収率を上げるために加えると書いてある。完鎖状のポリマーだけとはいえ、分子量を厳密に制御することが可能で、収率が35%もあるというのが売りか。
あと、超臨界水で加水分解はわかるんですが、重合させることもできるんでしょうか。
Re:というか (スコア:0)
それで育った家畜の肉を食べたいかっていうと微妙ですよね。
少なくとも敬遠する人は多そうな。
Re:というか (スコア:0)
昔の沖縄など便所の下に豚小屋作ってましたし。
Re:というか (スコア:1)
どうでしょう?焼畑を少なくするって考えもできますし。
今回の研究が実用化できたとしても簡単に判断できること
ではないと思います。
> アミロースを作る技術という認識でいいような...
私もそう思います。今まで植物が普通に行っている現象を
人間ができなかったのが、今回一つ行えるようになったって意味で
意義があると思います。
食料生産の話は全く別次元の話だと思います。
効率やコスト、農業の慣習や食生活など全てクリアしないと
ってことで将来につながるものかどうかは少なくとも私には
わかりません。といってその点で今回の研究を否定して
いる訳でもないです。研究しないと始まりもしませんからね。
#コメント見当違いかもしれないけどID
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Re:というか (スコア:0)
Re:というか (スコア:0, 余計なもの)
Re:というか (スコア:0)
Re:というか (スコア:0)
古新聞なんかも食えるようになるのでは?
えらく昔からの研究? (スコア:2, 興味深い)
でも出来なかったそうですが。
その研究をずっと続けていたのでしょうか。それなりにすごいなと思った。
戦前の研究の目的は草やワラクズみたいなものから食料を作るという事だったらしいですが、今回のはそういう目的では無いのかな。
Re:えらく昔からの研究? (スコア:2, 参考になる)
http://sym-bio.energy.kyoto-u.ac.jp/sym-bio/reports/kenkyu/energy13/saka.html
超臨界水で行えばセルロースがグルコースに変換されます。
Re:えらく昔からの研究? (スコア:0)
でも,常温・常圧でできるのは素晴らしいことだと思いますよ.
Re:えらく昔からの研究? (スコア:1)
を加水分解して得たブドウ糖というのがあって、茶色かったけど
なめたら甘かったとのことでした。
基本的には塩酸入れて圧力釜にかけるだけですからねぇ。でも他
に何が入ってるか分からないし、エネルギー効率的にもどうかな、
出撃前のパイロットに与えるならともかく、みたいな。
Jubilee
Re:えらく昔からの研究? (スコア:0)
戦前の研究も、おそらくそうした近代以前からの「飢饉食」にヒントを得たものではないか、と。
Re:えらく昔からの研究? (スコア:0)
研究をしている博士の話が出てきたような。
安部公房も書いてます (スコア:0, 参考になる)
安部公房の小説『透視図法』にも,おが屑を酸で変性させて,糖にしようとする老人が出てきます.セルロースがブドウ糖の連鎖だと知った人なら,誰もが夢みた技術ではないでしょうか.
Re:えらく昔からの研究? (スコア:0)
でも月面に取り残された人たちが持ち込み品の中で繊維質の物をなんとか食料に変換しようとする様が描かれていますね。
燃料電池 (スコア:2, 興味深い)
食べたいか食べたくないかというと、やはり食べ物は自然なものがいいなぁとか、食べるものがなくなったときに役立ちそうだとか、非常に微妙な感じですが……。
それよりも、発酵させて高純度のアルコールにして燃料電池の素材として注目できそうな技術だと思いました。
処理に困っている木材クズや、(元々廃材利用の)使用済み割箸なんかも燃料になりますしね。
#使用済み割箸からとれたアミロースは、いかに問題なくても口にしたいとは思わないです。
某回転寿司屋では使用済み割箸を木炭として再利用・販売しておりましたが、将来アミロース転化が可能なゴミは「リサイクルゴミ」になって、「可燃ゴミ」「不燃ゴミ」に混ぜると自治体とかに叱られるようになるかもしれませんね。:-P
コストパフォーマンスは (スコア:1)
(一瞬人工ウシの胃袋みたいなのを想像した人は素直に手を挙げるように ^^;)
Re:コストパフォーマンスは (スコア:1)
生分解性樹脂の生産は体外でやってもらうとして、 セルロース食料化に関しては、
異質の細菌だと人の腸内では飼えないだろうから、
乳酸菌に遺伝子導入するなんていうのはどうでしょ。
次は (スコア:0, おもしろおかしい)
ばらんす (スコア:0)
Re:ばらんす (スコア:0)
Re:ばらんす (スコア:0)
Re:ばらんす (スコア:2, 参考になる)
一説に拠れば地球上の肥料(ウンコ含む)さえ持ち込めば、月の土壌で色んな作物が栽培できる可能性もあるって話を聞きましたが…なんか色々必要みたい。 [moon.jaxa.jp]
あのSF小説みたいに、何でも現地調達しちゃう程だったら、それこそ雑草の種一粒でも利用したかも。
一方、無重量状態でわざわざ土壌栽培に挑む研究 [affrc.go.jp]もあって興味深い…って、こりゃ完全にオフトピ失礼
# 爆言のち漏電中… :D
中の虫など・・・ (スコア:0)
あるいはシロアリをつぶして体内にあるセルロース分解酵素を・・・
生分解性 (スコア:0, 余計なもの)
わざわざアミロースにしなくても、セルロースのままでキノコぐらいは平気で生えてくると思うのですけど。他のコメントで指摘されていたシロアリの腸内細菌やウシなんかの消化器内細菌もセルロースOKな類ですよね。
# というか誇大広告?
Re:生分解性 (スコア:2, 参考になる)
さらにキノコの栽培には時間と場所が必要であり、大量のセルロースを処理するためには不適当です。
収穫されたキノコはキノコとして食べるならばそのままでも結構ですが、パンやお菓子といったほかの食物の原料にするには不適当ですので
これからアミロースをはじめとする汎用性の高い食物原料を抽出するにはコストがかかります。
(いったんアミロースにしてしまえば用途が広がることは、コーンスターチが広く利用されていることからもおわかりいただけますよね?)
総合的に考えて、人類の食料としてセルロースを転用するための手段としてキノコを利用することはコストに見合わないでしょう。
セルロース異化細菌につきましては、これを用いたバイオリアクターでセルロースを工業的にアミロースあるいはグルコースなどに転換できるのであれば今回の話題にマッチするとは思いますが、
シロアリや牛の腸内細菌はセルロースを異化できますよね?というだけでは、セルラーゼやセロビオースホスホリラーゼで今までだってセルロース分解できましたよね?と言っているのと変わりません。
今回の技術の要点は複数の酵素を組み合わせたセロビオースのアミロースへの転換で35%の収率が得られたという点であって、セルロースを栄養にできるよ!と言っているわけじゃないのです。
Re:生分解性 (スコア:2, 参考になる)
コスト以前に、キノコでは人間の主食になりえないでしょう。ほとんどのキノコは、カロリー源として効率が悪すぎます。キノコのバイオマスの大部分は細胞壁であるキチンだと思いますが、人間はキチンを分解できないはずです。
# (#711324) のACさんには釈迦に説法のような気がしますが、
# 疑問に思われる方は食品成分分析表でも見てもらえば
# 納得していただけるかと。
まあ、クォーン (Quorn) というカビから作った代用肉もあるそうですし、菌類の利用も考えられなくはないかもしれません。いわゆるキノコ(子実体)ではなく菌糸体を利用するのであれば、バイオリアクターなどを利用して効率的に生産ができるかもしれません。
# クォーンはたしかイギリスで開発され、
# ヨーロッパではそれなりに利用されているようです。
## ただし、クォーンについては健康被害が出たという話もあります。
## 伝統的に食べられてきたわけではない食品には、
## やはり注意は必要ということかもしれませんね。
Re:生分解性 (スコア:1)
世間の皆さんはきのこに対して変な幻想を抱いているようです
けど、きのこというのは腐ったゴミを食べ物に変える魔法の生
き物じゃないのですよ。
現在の原木シイタケを除くきのこ栽培においては、きのこは木
材(おがくず)から生えているわけではありません。おがくずと混
ぜたふすまや米糠などの栄養材の方を主な栄養源として発生
します。菌床シイタケではまあそこそこおがくずの方も分解し
ますけど。
セルロースをきのこで転換するってのはそもそも的はずれです。
Jubilee
Re:生分解性 (スコア:0)
>アミロースは、廃棄後に微生物によって分解される生分解性素材としても期待されており、
>液晶フィルムなどにも利用可能です
開発者がセルロースが生分解性であることぐらい知らないわけないだろうに。
Re:生分解性 (スコア:0, 荒らし)
だからデンプンが腐るなんてのはあたり前すぎて, わざわざ言うほどのことでもないでしょう? 近頃生分解性という言葉が流行っているので言ってみたってだけじゃないの? それともあなたカビたモチやパンを見たことないの?
# と言うか流行追随?
Re:生分解性 (スコア:1)
セルロース分解酵素を使っても分岐部分で分解が止まっちゃいますよね。
Re:生分解性 (スコア:0)
「セルロースは腐る」
という今回の技術とまったく関係のない主張にしか読めないんですが私の読解力不足でしょうか?
プレスリリースなどのアミロースの説明部分に「生分解性」をわざわざ付けたのは
Re:生分解性 (スコア:0)
> # と言うか流行追随?
いきなりケンカ腰。
文句つけたいだけのオヤジでしょう。
Re:生分解性 (スコア:1)
[ケロロ軍曹] アンゴル・モア [sunrise-inc.co.jp]
Re:生分解性 (スコア:0)
液晶フィルム素材としてセルロースが使えるのでしょうか。
#まあ、生分解性の部分だけ余計っぽいが
Re:生分解性 (スコア:1)
ポリビニルアルコールは生分解性がひくいみたいなので、そういうの(あと、
ポリプロピレンとかナイロンの代替にもなる?)に比べれば生分解性が高いという
意味でしょう。
これできっと (スコア:0)
江崎グリコだしー。
#一粒300メートルなのでAC
Re:これできっと (スコア:0)
「※このお菓子はセルロースより作られています」
という注意書きができるのか?
セルロースでオマケを作れば、セルロースだけで
お菓子を作ることが可能となる、と。
# 400mって憶えてた・・・恥ずかしい
Re:♪学校にヤギの大群が~(オフトピ) (スコア:1)
CMだったらACC [acc-cm.or.jp]でしょう。
[udon]
発ガン物質 (スコア:2, 興味深い)
発ガン物質なのです。家具工房の職人が鼻の粘膜のガンにか
かる確率は有意に高いという報告があり、WHO の下部機関で
ある International Agency for Research on Cancer は
Wood dust を発ガン物質と認めています。
http://www-cie.iarc.fr/htdocs/monographs/vol25/furniture%26cabinet-making.html
どの程度リスクがあるかは上記資料をしっかり読んで判断し
てください。
おが屑に含まれる発ガン物質を問題にするなら、転換処理後
の残存量を調べてからのことですね。ま、木材も天然素材で
すから何が入っているか完全にはわかるわけもないし、未知
の毒性分があるかも知れないけれど。
木材の関連の発ガン物質といえば、健康によさげなイメージ
のあるらしい「木酢液」も、うっかり作ると発ガン物質の塊
みたいなことになると知人の木材の研究者が言っていたけど、
世間的にはなぜかおっけーらしいですね。木酢液業界でも品
質管理に努力はしていますが。
Jubilee
Re:未知の毒性 (スコア:1)
きのこ業界人なもので。
伝統的に食べていたものなら安全ってのは確かに大間違いです。
伝統的に食べていたもの以外が危ないってのも同じように間違
いですけどね。そもそも人間の体は火を通したものを食べるよ
うにはできていませんから。進化的な時間単位では。
Jubilee