Groklawの執筆者の個人情報が報道される 101
内容に嘘がなければなにを報道してもいいのか 部門より
戸高 曰く、 "SCOのLinux訴訟の解説ブログ、GrokLawを管理しているPamela Jones氏の住所、電話番号、宗教がSCO寄りジャーナリストのMaureen O'Gara氏の取材で、インターネット上に報道記事として公開された。
Pamela Jones氏が匿名である事を望んでいたにも関わらず記事を掲載した事に対しスラッシュドット本家の読者を中心に反発が広がっている。記事を掲載したSys-Con Media社のオーナーであるFuat Kircaali氏はthe Free Software Magazineのインタビューに対し、報道記事自体は正確であり掲載は問題なく、記事を削除したのは同社へのDOS攻撃を沈める為だと答えた。この言動はさらなる反発を招き、同社のLinuxWorldのボランティア編集者達が抗議の辞職をする事をブログ上で宣言している。
はたしてFuat Kircaali氏が言うようにSCO裁判で影響力が大きくなったと言われるブロガーPamela Jones氏の匿名を政治家や、芸能人と同じように報道という名目で奪う事は適当だったのだろうか?スラッシュドットJPの皆様はどう思われますでしょうか?
(問題の記事は簡単に見つける事が可能ですが、このタレコミはPamela Jones氏の個人情報を広める為に書いたのではないので、記事へのリンクは張りませんし、できれば張らないようお願いいたします。)"
解説(by Oliver):Pamela Jones (PJ)とMaureen O'GaraはSCO裁判に絡み、たびたび衝突。「インサイダースクープ」系の優良ニュースサイトLinuxGramを運営するMaureen O'Garaの記事は以前からPamela Jones個人攻撃の色合いが強かったが、PJがたびたびインタビューを断ったのを理由に、最新の記事では私立探偵を雇い、PJの自宅を調査、その住所と写真を記事にしている。Maureen O'Garaはその後、さらにPJの母親に突撃取材、PJに脅迫状が届き、嫌がらせを受けているという証言と共に、まるで脅迫状の送り先として告知するかのように、母親の家の住所や写真も記事に掲載している。
これを受け、記事を掲載したのと同じ出版社によって運営されているLinuxWorld Magazineの編集者達がジャーナリストとしてあるまじき記事の撤回とMaureen O'Garaとの縁切りを要求。一度はMaureen O'Garaの記事がすべて削除されたが、出版社の社長がインタビューで記事そのものに問題はなかったと発言したため、その様な倫理の欠如した会社のメディアのためには働けない、とLinuxWorldの編集者達が総辞職することとなった。
個人情報流出をちらつかせた脅迫の可能性 (スコア:4, 参考になる)
今回のブロガーの個人情報流出事件と菊地成孔事件が示したように、ウェブで匿名で批評したとしてもその匿名が剥がされ個人情報が暴露される可能性があります。例えばこれを悪用して、政治家やミュージシャンがウェブで自分達に都合の悪い意見を書いている者に対して、個人情報流出を脅迫の材料にそうした意見を封殺することも考えられることです。
私としては、そうした脅迫の可能性に萎縮して、ウェブで自由にものを言えない雰囲気が形成されるのを懸念しています。確かに匿名での言説はお世辞にも批評とは言えないものばかりですが、昔のようにマスメディアを受動的に信じ込むのはご免こうむりたいところです。このような「個人情報流出をちらつかせた脅迫の可能性」に対して何ができるでしょうか。法の介在なしに抵抗の道を見つけたいものです。
反監視・反管理・反権力!!
反石原・反小泉・反ブッシュ!!
生きづらい社会を終わらせよう。
Re:個人情報流出をちらつかせた脅迫の可能性 (スコア:1)
実名で最初から堂々としていれば気にもなりません。
ただし、
自由にモノを言うにはそれ相応の責任が必要ですけどね。
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責任と個人情報 (スコア:4, すばらしい洞察)
発言に責任を持つために「個人情報」が必要かどうか、
その辺りはどうかな、と考えていました。
私達は、「個人を特定する」事でどんな利益を得るのだろう?
例えばPamela・Jones氏の場合、リアルサイトで有名だった人がWeb に進出した、という形で注目されたわけでは有りませんよね。
WEBという媒体には基本的に「どんな言葉も存在しうる」ので、そこに有る言葉が信頼に値する物であるかどうかは、読む人間が判断します。そこには(基本的に)検閲は存在しないのですが、逆に多数の人間が注目する人物の場合は、長期間周囲を騙し続ける事は非常に難しい気がします。(多数によるチェックは、本質的にほころびを見逃さないのです)
そういう性質を持つ空間で「個人を明示する」理由は、その情報を信頼してその場所から話を進められるという、「信頼性の担保」なんじゃないのかと、個人的には思うんですけどね。ですから、リアルサイトでの個人情報は必ずしも必須要件では無いだろうと思っているのですが …
根本的な疑問
WEB上で、多数の人間のチェックによって「信頼に値する」と判定されたものを、一体何によって傷つける事が出来るのでしょう?
今回の話に関して言えば、記事自体がジャーナリズムの原則を踏み外していますので、「報道の名には値しない」と思います。それは電柱に個人情報を貼って歩く類の「嫌がらせ」をWebという媒体を使って行った物に過ぎないでしょう。どんな媒体でも、そのような行動をとる人間を排除する事は難しいのが、悔しいところです。
# 実名で報道を行う場合、リスクは個人持ちです
Re:責任と個人情報 (スコア:1)
タイトルは逆の印象を与えやすいものでしょうけど、ここで「匿名」の定義は、「発言者の(Web上での)同一性, 特定可能性を消したもの」です。
# 「個人情報は必ずしも要しない」という主張は、議論の補足としてわずかばかり、触れられているだけです。
Re:個人情報流出をちらつかせた脅迫の可能性 (スコア:3, すばらしい洞察)
実名を出して力を持ってる所を非難すると例えば他の会社からの
受注がなくなったりしませんかね。
あとちょっと話が違いますが中の人は守秘義務がある場合が多いので
公表できない場合が多いです。
一応法に反することならば内部告発しても責任を問われないことに
なっているようですがそれはあくまで建て前で実際には
裁判の費用がかかったりいろいろ厄介です。
いずれにせよ実名を出してモノを言うのは相当の覚悟がいるので
「実名で言えば良いじゃないか」という意見ならば賛成できません。
Re:個人情報流出をちらつかせた脅迫の可能性 (スコア:1)
雪印の内部告発と公益通報者保護法 [rondan.co.jp]
内部告発を保護する法律が2006年に施行されるらしいですが、この法律にも欠陥があるかもしれません。
雪印の事件の例から、内部告発が法律で保護されていない現状では匿名や無記名での告発はやむを得ないと考えます。雪印の内部告発の例を見て、社会の利益のために内部告発をしようという勇気のある会社・個人はあまりいないでしょう。また、法律で保護されていても、仰る通り
>実名を出してモノを言うのは相当の覚悟がいるので
匿名・無記名の内部告発・批判は許されるし、また効果もあると思います。
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Re:個人情報流出をちらつかせた脅迫の可能性 (スコア:1)
逆のケースも考えて物を言わねば。 (スコア:3, 興味深い)
たとえば匿名で Linux 批判とか GNU 批判とかを繰り広げる
「有力ブロガー」が出現したとしよう。
その人物の個人情報をあくまで尊重するという覚悟が持てるだろうか?
「やっぱりあいつのバックには***社がついていた」といった類いの
暴露情報をもてはやすことはない、と言い切れるだろうか?
Re:逆のケースも考えて物を言わねば。 (スコア:1, すばらしい洞察)
無断で公開するようなことは、まず無い。
Re:逆のケースも考えて物を言わねば。 (スコア:1)
主語を欠いては意味が無いのでは?
この場合、団体戦(結託)をしてるのでない限り、
各自は自分自身のことについてしか約束できないんで。
Re:逆のケースも考えて物を言わねば。 (スコア:1)
舐めた真似をしている輩を可及的速やかに鎮圧しますのであしからず。
と、いうよりも今回の問題点はSCO云々より、関係者の家族とはいえ、
問題自体には無関係な人物を巻き込んでいることではないだろうかと思います。
#まあIDで良いでしょう、違法行為で鎮圧するわけでもないし
#状況はいつも最悪、でもそれが当たり前
私には自信が無い (スコア:1)
もちろん「踊らされてはいけない」と常に意識している。諸兄もそうであろう。
しかしながら、時々踊らされている自分に気がつくことがある。
Re:逆のケースも考えて物を言わねば。 (スコア:1)
暴露情報
それと個人の住所や電話番号を暴露すること、さらには母親にまで嫌がらせをすることは全然別だと思います。
Re:逆のケースも考えて物を言わねば。 (スコア:1)
むしろ (スコア:2, すばらしい洞察)
Re:むしろ (スコア:0)
Re:むしろ (スコア:0)
not (個人情報 and 情報に嘘がない)≠(個人情報) and not(情報に嘘がない)
Re:むしろ (スコア:0)
/.としてはどうよ (スコア:2, 興味深い)
例えばこのPJの敵のひとが/.にぽいぽいと個人情報付きのpostを投げまくった場合。/.や/.jpとしての対処方針はお決まりですか?
# 意固地に消さない、とかいうのだけは聞いた事がある
同じ報道側として、簡単にスルー出来ない問題だと思いますよ。
ログ開示 (スコア:1)
屍体メモ [windy.cx]
Re:ログ開示 (スコア:0)
Re:ログ開示 (スコア:1)
/.-J初のコメント削除:シェアウェアの登録キーを伏せ字化 [srad.jp]
今回の問題の記事に対してはどうかはわかりませんが。
巧妙に潜伏したバグは心霊現象と区別が付かない。
Re:ログ開示 (スコア:0)
と言うだけ状況では、同時に「何も期待できない」とも言える。
少なくとも運営者の中でのルールは決めておくべきだし、
そのルールによって我々は運営者を信用する事が出来るのでは?
Re:/.としてはどうよ (スコア:1)
前からぶつくさ言っていますように(^^;、スラドの(垂れ込みの受付とかの)処理は「速くない」です。
まあ、そういう処理能力な団体なのだろうと想像します(ごめんね>該当者)。
で、プライバシーさらしのような、
対処に「即時性」を期待したいような事件が生じた場合、
スラドの中の人は、「すばやく」対処できるのでしょうか?
…なんか、あんまり期待できないような気がするんですが、気のせいであることをお祈り申し上げておきます。
「インターネット上の誹謗中傷と責任」によると (スコア:2, フレームのもと)
Re:「インターネット上の誹謗中傷と責任」によると (スコア:1, すばらしい洞察)
アメリカ(?)で通用するかどうかはまた別な話でしょ。
違う国の法律って難しいよね。
法的に問題ないの? (スコア:1)
とか以前に、個人情報を本人の了解無くWebで公開した時点で問題だと思うんだけど。
Re:法的に問題ないの? (スコア:0)
以前あった、田中真紀子議員の長女の離婚騒動が週刊文春に掲載され、出版差し止めされた件を思い出します。
(もっとひどいと思いますけど。)
うーん (スコア:0)
・離婚記事を掲載した
・それに出版差し止めの仮処分申請をした
・その仮処分申請を認めた
の、どれが問題だとお考えで?
で、このMaureen氏の行動は (スコア:1)
それとも探偵やらを雇っても懐が痛まない魔法の壷でもあるのでしょうか。
Re:で、このMaureen氏の行動は (スコア:2, 興味深い)
>探偵やらを雇っても懐が痛まない魔法の壷
書いたモノを、買って貰える話さえつけば必要経費扱い。
ライター自身が接近できない、デリケートな部分を探偵に
やらせるってのは珍しくは無いですね。
それを、自分の足で得た取材とか言うと信用が揺らぎますが。
彼が探偵まで雇って書いたことに興味を持つ、
好事家や利害関係を持ってる人間は少なからずいた
買いそうな相手というのは誰でも解ったでしょう。
買われる事が予想できれば、探偵を雇うにも迷いは無いはず。
もちろん、誰かが後ろで糸を引いていたから踏み切る状況
って陰謀説もわかるけど、糸を引かれなければ誰もやらない
という性善説では考えられないだけです。
それを行う、掲載するモラルってどうよ?とは別の話。
そのうち・・・ (スコア:0)
Re:そのうち・・・ (スコア:1, すばらしい洞察)
あるのかな?
# しかし、2chの個人情報暴露力は毎度毎度すごいなあ。
# 湯沢市のWinny職員も、監禁の木村一族の放蕩息子も
# つぎつぎムカれてく・・・
Re:そのうち・・・ (スコア:1)
もっとひどいことされそうな気がする
すくなくともこんなモラルに欠けた人物と
仕事するのはいやだし
こんなことやったら社会的に抹殺されるんじゃないかとかえって心配
なんでSCOごときのために人生棒に振ったんだろう
Re:そのうち・・・ (スコア:2, 参考になる)
同業他社に差をつけたいと思った時、珊瑚に傷をつけてまで
記事を作ったなんて話が日本にもありますし、英国のパパラッチが
ダイアナ死亡事件で注目された時もありましたね。
金さえ出せば、質の高いバイアス記事を書いてしまう人間が
ことごとく失業するような性善説を信じているのは日本人的美徳
のなせるワザでしょうが、金さえ出せば危ない橋を渡る人間が
必要とされてしまうのが良くも悪くも欧米の懐の深さですからね。
名前が売れたという一面があるのではないかと。
日本でも、街宣車を出す団体ってありますよね。
右翼とか言われてるけど、実態は金さえ貰えば誰にでも噛み付く圧力団体。
彼らは、社会的ヨゴレと認識されているから諦めが先にきてしまう。
一方、この件ではジャーナリストだからモラルが問われている…
日本と欧米では、ジャーナリストという人種に対する見識が違うので、
彼にどれだけ社会的制裁があるか、彼がどれだけモラルに欠けているか
っていう評価には温度差があるように思います。
西山事件 [wikipedia.org]というのがあり、これは取材方法にモラル等が問われました。
日本では、「道義的に遺憾」とジャーナリズムにモラルを求める事を優先させました。
きちんとしたデータは無いですが、欧米では、どんな手を使ってでも取材する
ヨゴレとしてのジャーナリストに寛容さがあるようです。
それの悪い面が機能して、今回のような結果になっただけでしょうね。
そういうヨゴレに逆制裁というのは、マイナー芸人イビリと同じ構図で
下手に行うと売名に手を貸す事になるから、過度にエスカレートはしないかも。
素朴な疑問 (スコア:0)
とあるのにそれが反故にされたことを記事にするのに
ブログ管理の名前を晒していいの?それが仮名だったらすみません
こうして拡散するのも一因だと思ってしまうのは考えすぎですか
Re:素朴な疑問 (スコア:3, 参考になる)
GrokLawがかつての単なる法律寄りブログからここ数年でとんでもなく大規模で影響力のあるサイト(F/OSS界の対SCOストロングホールドというか)になるにつれて主PJも愛称で呼ばれるくらい有名になって、各媒体で長編インタビューを受けたりはしていて、経歴や活動の背景についてなんかは語ってる。
でもそれと電話番号やら親の住所を、なんの必然性もなく批判された「仕返し」として「報道」するのとは大違いだよなふざけんなわれらがPJになにしやがる!といった感じです。
Re:素朴な疑問 (スコア:1)
とあるので大丈夫かと。
LinuxWorld編集者の辞職に関する (スコア:0)
そういえば、 (スコア:0)
Re:そういえば、 (スコア:0)
今回の事件のような個人情報の公開は到底容認できるものではないが、他方で記事を執筆した記者や報道機関がどのような立場にあるのかを自発的に表明することも重要なことであると思う。
というのは、立場が違えば記事の内容に主観が入る可能性が生まれ、記事から受ける印象も変わってくるからだ。 もちろん、主観の入っ
Re:そういえば、 (スコア:1, すばらしい洞察)
こんなことをやるとまともに取材に応じる人がいなくなります。
ということで自分で記事をかけない状況を作っているようなもの。
もっとも紐付きで書いている連中は関係ないかも知れないが、
今回の行為はまともなジャーナリストにあるまじき行為として
徹底的にやらかした輩を日干しにすべし。
Re:そういえば、 (スコア:0)
私立探偵雇って記事書くからいいや、という考えなんでしょう。
これが SCO のやり方 (スコア:0, フレームのもと)
金のためにはここまで汚くなれるのか、SCO と、その飼い犬的なジャーナリストは。奴らの言う事がどれほど正当性があるか、これで一般の人も良く判っただろう。
Re:これが SCO のやり方 (スコア:0)
Re:これが Technical Type のやり方 (スコア:2, すばらしい洞察)
対症療法と書いてフレームの元と読む。
もし本人がそれを療法と「信じて」そうしているのなら、なおさらである。
#民間療法もほどほどに、なのでG7
Re:SCOがどうのという問題ではない (スコア:1, おもしろおかしい)
>我々のレベルでできることは,芸能人にしろ有名人 (ただし、政治家はプライベートなところと本業の癒着が激しすぎるので除く)にしろ そのプライベートな部分に興味を持たないようにすることではないだろうか?
「他人からプライベートに興味を持ってもらえない芸能人=芸能人として終わっている」
だと思う。
Re:SCOがどうのという問題ではない (スコア:1)
---- 6809
Re:SCOがどうのという問題ではない (スコア:1)
近代以前を「知っている」ひとが、
今スラドにものを書いていたら、
スラドの七不思議の1つになると思う。
いったい何歳なんだろう?
#あとの6つは知らないのでG7
Re:SCOがどうのという問題ではない (スコア:1)
ん?いや、素でそう思ったんだけど。
つまり、それくらいの(くだらない)意味にしか取れないよなあ、と。