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10239 story

セラミックスを熱して発電 42

ストーリー by yosuke
ヘソで茶を沸かしながら携帯に充電 部門より

KAMUI曰く、"産業技術総合研究所はセラミックス材料を用いた「熱電変換モジュール」の開発に成功した事を発表した(プレスリリース )。
半導体や金属の接合部に温度差がある時に電位差が発生する「ゼーベック効果」を利用して熱を電気に変換する「熱電発電」は,少量の熱エネルギーでも電気に変換出来るなどの特徴がある。従来のものでは熱電変換素子に金属材料を使用しており,溶融や酸化による性能低下の他,毒性を持つ鉛や希少金属が使われているなどで民生への応用が難しかった。今回実用化されたモジュールは,セラミックス材料を用いる事で空気中や 800℃の環境でも劣化が無く,毒性を持たず,希少金属も使っていないので安価という優れモノ。
現在,我々が使用しているエネルギーの 70%は利用される事無く大気中に廃熱として捨てられている。例えばゴミ焼却炉や工場,自動車(エンジン)や最近流行(?)の燃料電池からの排熱などもだが,これらを発電に利用する事で省エネルギー・地球温暖化問題の緩和策として期待出来るという。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • うちの開発の中の人も熱電変換モジュールの試作品とか作ってますけど・・・
    それなりの発電量を得るためには、熱源とその反対側で、「大きな温度差」が必要です。つまり断熱をいかにきっちりするか?がものすごく大きな技術的課題になるんですよ・・・
    特に今回のような800℃レベルでの熱電変換だとモジュールを小型化できても使い道がないとかになりやすいんです。
    orz
    --

    幸せ≒やまびこ [slashdot.jp]
    • by Anonymous Coward on 2005年06月01日 1時01分 (#744274)
      とは言ってもプレスリリースの画像 [aist.go.jp]では断熱は要らないか、考慮しなくても良いようです。

      理由は短い熱電素材を積層化しているのと、高温域であるため対面は比較的低温(とはいっても300℃)にするのが容易だからじゃないかな。

      また、積層化に際して電極材料から接合材料、接合方法などで新技術を開発したというのが画期的なんじゃないかと
      親コメント
    • そこでペルチェ素子の出番ですよ(嘘)
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      熱電対と同じ原理だから、間に適当な導電体(高温だから半導体?)をいれてしまってもいいんじゃないですか?
      (小型化とは逆の方向ですけど...)

      プレスリリースでバーナと鍋の間にモジュールいれているので、形状を工夫したモ
    • by Anonymous Coward
      たとえばこの発電素子の裏側に冷却のために水を循環させたパイプを通したらどうでしょ?
      で、その温水でお風呂を…いえ、スターリングエンジンで二次発電とか

      そこまで欲張らなくても、ご家庭用コジェネとガス温水器を組み合わせてもよさげ?

      #ああ、俺の知恵熱も携帯電話とか充電するのに使えないかな
  • by boo (899) on 2005年05月31日 23時16分 (#744150) 日記
    と思って探したら、
    「たき火にかけて数十Wを発電」,東芝が熱電変換モジュールを開発 [nikkeibp.co.jp]
    ってのを見つけました。
    誰か違いを教えてください。
    --
    あぁ、「ン」が消えてるんですよ。「ビーフン・カレー」ね。
    • by Anonymous Coward on 2005年05月31日 23時23分 (#744156)
      東芝のは、使用可能温度が約500℃以下のようです。
      今回の産総研のは800℃でも使えるので、そのままゴミ焼却炉などにも使えそうな点が違いではないでしょうか。 
      親コメント
      • それと、火力、原子力発電所のタービンを廻した蒸気の熱でも。
        --

        /* Kachou Utumi
        I'm Not Rich... */
        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2005年06月01日 2時56分 (#744346)

        プレスリリースより
        「(前略)その約70%は100~300℃の低温熱エネルギーであり、未利用のまま大気中に廃棄されている。」

        あらぁ?じゃあ東芝のやつでも相当な貢献が可能なのではなくって?

        いやすごい技術なんでしょうが使い所は未知数な気がしますよ。 ゴミ焼却炉にしても「空気中で安定」程度ではNOx・SOx・Cl化合物を含む排ガスにさらされて大丈夫か安心できません。「従来のボイラーチューブより格段に耐食性に優れます!」とかなら素晴らしいですけどね。

        親コメント
        • by SteppingWind (2654) on 2005年06月02日 12時01分 (#744972)

          熱エネルギの70%が利用されずに捨てられているというと, とてつもなくもったいない気がしますが, これは原理的に損失を皆無にしたとしても改善できないのです.

          というのも一般的な熱機関(これは熱エネルギを他のエネルギ形態に変換するという意味で, 今回のような熱発電も含みます)の理論的な熱効率は高温側の温度をTh, 低温側の温度をTlとすると
          1-Tl/Th
          となり, ここでThとTlは絶対温度で効いてくるので, 例えば沸騰したお湯(373K)と周辺の気温(約300K)との間では損失を0にしたとしても80%の熱エネルギは廃棄されるのです.

          この理論的な効率を改善するにはTlを下げるか, Thを上げるかしかないのですがTlを下げるのは, まあLNGの冷熱(約110K)を利用するとか宇宙背景輻射(4K)を使うとかはあるのですが, あまり現実的ではありません. そこで主力は, 高温は高温のまま使ってThを上げようということになるわけです. 発電用蒸気タービンなどで高圧蒸気を使って温度を上げているのもそのためですし, MHD発電で1000℃以上の高温プラズマを直接利用しようとしているのも根は同じです.

          今回の物も800℃でいけるのなら100℃に比べてベースラインで3倍近い効率の差が出てくるので, 高温が直接使えるというのは大きいです.

          親コメント
  • by sameshima (10060) on 2005年05月31日 23時50分 (#744189) 日記
    発電に使えないでしょうか?
    • by xeros (10510) on 2005年06月01日 0時15分 (#744222)
      太陽電池とどっちが効率いいんだろね。
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        エネルギー源が片や光、片や熱と異なるものを単体で比較しても意味がないと思いますが。

        効率といってもエネルギー変換効率とは限らず、
        対重量、対容積、対費用、様々な分母が考えられますし。
    • by 306m5 (11617) on 2005年06月01日 0時16分 (#744223)
      空気のような冷媒が無い環境では効率よく放熱できない(=温度差が稼げない)てことはないですか?
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        下スレの温度差関連で
        太陽光照射面と影の真空側で
        恐ろしいほどの温度差が出来ないかい?
        真空で上手いこと放熱出来るかどうかは・・・教えてその道の人
        • by Anonymous Coward
          対流・伝導・放射の三種の熱移動形態があリますが、宇宙では事実上放射のみなので、人工衛星ではどう熱を効率良く排出するかが問題になっていると聞いたおぼえがあります。(ソ一スが出なくてすいません、、、)
          • by Anonymous Coward
            以前関わっていた衛星でヒートパイプか何かを使おうとしていたはずなので 対流を使おうとすれば使えなくもない(放熱じゃなくて熱伝導だけど)。
            • by Anonymous Coward
              対流は重力があることによって生じます。ので、ヒートパイプの場合は伝導となリます。問題は最終的な処理先が、宇宙に放射するしかないという所かと。
              • by Anonymous Coward
                気体分子の運動や毛細管現象等による液体の移動は伝導ではないと思いますが?
                また重力下のヒートパイプの作動も対流とは異なるように思いますが?

                #だから親コメントもまた間違ってると思いますが?
            • by Anonymous Coward
              ヒートパイプには重力が必要では?
              • by Anonymous Coward
                重力に依存しないタイプのヒートパイプの実験は春のJAXA公開の会場で見ました。まだ研究中のようですが。

                お湯につけるとあっというまに手元まで熱くなります。
                ほとんど同じぐらいのサイズの金属板はなかなか熱くなりませんでした。
                (熱伝導率のいい金属板と比べて有意な利があるかどうかについては、頭悪いのでイマイチよくわかりませんのでAC)
              • by Anonymous Coward
                えっと、それは所謂ヒートレーンの事かいな?

                もしまったく別の話なら無駄はやめて素直にヒートレーンを使って欲しいなぁ。

    • by Anonymous Coward
      衛星に積んでるプルトニウム電池とか熱電変換材料使ってるときいたことありますよ。
      なんでも崩壊熱を利用して温度差をつくるんだとか。
      • by Anonymous Coward
        ここでちょっと説明が出てきます。(文字読むのが苦手な人向け)
        http://sc-smn.jst.go.jp/8/bangumi.asp?i_series_code=C032506&i_renban_code=005
  • 脳内妄想 (スコア:1, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2005年06月01日 0時21分 (#744230)
    100度以下の世界なのでオフトピックなんですが・・・
    熱電変換素子とペルチェ素子を交互に土星の輪の如く半径方向に多層化して、それぞれの輪を薄膜導電金属でつないで回路構造を得て、プレスコットのヒートシンクに装着するとか・・・
    #ツッコミどころ満載なのでAC
    #(^^;;;
    • by Anonymous Coward

      いやあのペルチェ素子って温度差かけると発電するんですけど…。

      昨日テストしてた簡易凍結ミクロトームの冷却ヘッドのペルチェ素子、電源を落としてテスター当てたら確かにわずかに(250mVくらい)発電してました。冷えたままの凍結ヘッドと排熱部の冷却水との温度差は40度くらいか。

      ペルチェ効果とゼーベック効果は表裏一体だそうです。

  • 流星で発電 (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2005年06月01日 12時17分 (#744518)
    これをたくさん打ち上げて、空から落とす。
    大気との摩擦熱で発電し、エネルギーを蓄える。
    地上で回収して、次回打ち上げ分のエネルギーを差し引いて活用する。
    これで、ザクも大気圏に突入できるぞ!

    #思いつきで書き殴ったのでAC
  • 以前見た、Thermo Life [adsx.com]というのを思い出しました。
    体温で発電するもの?(というより、これも表裏の温度差によって発電するものか)と記憶していますが、その理解も含め、今回の件とどう違うのかはワタクシにはイマイチ判っておりませんが…。
    --
    - Sparklegate, Yam.
  • by Anonymous Coward on 2005年05月31日 23時13分 (#744146)
    とりあえずPCのヒートシンクに使って自家発電。

    FDDぐらい動作するだろうか?
    • Re:自家発電 (スコア:3, 興味深い)

      by keybordist (3572) on 2005年05月31日 23時56分 (#744200) 日記
      >>FDDぐらい動作するだろうか?

      それよりも、電源ファンを動かすってのは?

      熱が蓄積>発電によりファン駆動>温度低下>電圧降下、ファン停止
      ってな流れでファンの動作が最適化されて、騒音の緩和になるんじゃないかと思うんだが。
      親コメント
      •  熱が出れば出るほどそのエネルギーで冷却ファンが勢いよく回るってのはアレゲで面白いのですが…。
         真面目に考えると、熱電変換で電力を取り出すためには温度差が必要で、温度差を発生させるには熱抵抗が必要です。わざわざCPUとヒートシンクの間に熱抵抗の源を挟むなんてのは無駄この上ないですよねぇ。
         デモンストレーションとしては面白いですけど、実用性はなさそうなのが残念です。
        親コメント
        • by tukuyomi (23535) on 2005年06月01日 19時18分 (#744747)
          はじめは私もそう考えたのですが実はそうでもないです.
          空気の移動によりヒートシンクの低熱側を低い温度に維持できるなら
          熱抵抗が増えても冷却効果が期待できます.

          一見永久機関ぽいですが系が閉じていないので永久機関では無いです.
          空気という低熱源を消費してエネルギを得ています.

          #あるいはエントロピーの増大を加速してエネルギを得ているとも言える.かな?
          親コメント
          •  シリーズ 材料の素顔に迫る 熱電素子(PDF) [smt-inc.co.jp]によると、温度差100℃での熱電素子の効率は5%以下のようです。仮に温度差20℃での効率が1%だとすると、うちのパソコンに積んる最大消費電力50Wの Athlon XP-M 2500+ の発熱で自分用のファンぐらいは回せるかもしれません。
            (熱電素子に関しては全然知識がないので、詳しい人の突っ込み求む)
             でも、CPUとかが動いているってことは電力があるのですから、素直にCPUとかに電力を供給している電源から1Wほど電力をもらってファンを回すのが効率的かと。CPUと大気との間の温度差で発電するってことは、発電のために熱電素子の両端に作り出した温度差が、熱電素子無しの場合のCPUと大気との温度差に加算されますから。

             制御回路無しに温度制御ファンになるのは面白いと思ったのですけど、盲点がありました。
             強制空冷と自然空冷とでは熱抵抗が全然違ってきます。ファンが回り出すまでは低温側を冷却することができず、低温側が冷却されないので電力を発生できず、電力が発生しないのでファンが回らず…、ファンが回る前にCPUがお亡くなりになるかもしれません。
             更に、一旦動き出したら正のフィードバックがかかりそうです。ファンが回り出す→熱電素子の低温側の温度低下→発生電力増大→ますますファンが勢いよく回る→熱電素子の低温側の温度低下→以下繰り返し…。

             繰り返しになりますけど、動くことは動くけど実用的には全く無意味ってのが、ネタがアレゲで面白いだけに残念です。
            親コメント
            • by Anonymous Coward
              ツリーをさかのぼってよく読め。
              #744200 のアイデアは「電源」のファンだぞ。
              ・電源内部の温度が上がると発電
              ・内部の温度が高いほど勢い良くファンが回る
              ・ファンにより内部の温度が下がれば発電も抑制される

              ばっちりじゃないか。
              ただし外部の気温が高い、つまり冷却が苦しいときほど
              発電量も落ちるという欠点はまだ残る。
          • by Anonymous Coward
            >空気という低熱源を消費してエネルギを得ています.

            素直にCPUの放出する熱がエネルギー源て解釈じゃダメ?
            #ということは電力に変換される分の放熱量が減るのか…
        • by Anonymous Coward
          でも温度差発電だから周囲が暑くなるほど効率は落ちるような…
      • by Anonymous Coward
        余剰発電分を電力会社に売電できると更にうれしいです。
      • by Anonymous Coward
        アレだな、永久機関だな。第五種くらい。
      • 某CPUの発熱量を知ったとき
        いわゆる Stirling Engine で空冷できないかと思ったものだw
    • 考えることはみな同じ。

      CPUの廃熱で発電して冷却ファンをまわすというのを、確か東芝でやってました。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      済みません、自家発電という文字を見て
      違うところに巻き付ける想像をしてしまいました orz
typodupeerror

未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー

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