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IC発明者のジャック・キルビー氏が死去 62

ストーリー by yoosee
世界を変えた人の逝去 部門より

prankster 曰く、 "ICの発明者で「半導体の父」とも呼ばれるジャック・キルビー氏が 6月20日に死去しました。享年81歳。Texas Instruments からのニュースリリース が出ています。
キルビー氏は 1958年、就業先の TI社にて、半導体の中にトランジスタ・抵抗・キャパシタを作り込んで電子回路を構成するという概念を提唱し、実際に回路を作成しました。これが IC (integrated circuit - 集積回路) の発明で、現在の半導体発展の基礎となっています。同氏はその後も世界初の計算機用集積回路の作成を始めとして多くの実績を残しており、ICの発明により 2000年のノーベル物理学賞を受賞しています。

私はICブロックで色々な回路を組み立てて遊んだ口なので、そのICの発明者の死去には色々と思うことがあります。 とりあえず、素晴らしい世界を垣間見せてくれたこと、今の世界を構築した力であったことに感謝をささげます。ありがとうございました。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 叔父 (スコア:3, 興味深い)

    by __hage (7886) on 2005年06月22日 14時17分 (#755825)
    私の叔父がいわゆるキルビー特許と呼ばれるICのアイデアと同じものを思いついたのですが
    キルビー氏/TIとタッチの差で特許を取れなかったことを思い出しました。

    20年くらい前までは会うたびに悔しそうに語っていましたが、
    今では話題にもしなくなりました。

    …微妙にオフトピックというか、かなりどうでもいい話のような気がするけど、まあいいか。
    • by parsley (5772) on 2005年06月22日 14時36分 (#755846) 日記
      叔父様は、ロバート・ノイス [chienowa.co.jp]さんですか?
      --
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      • Re:叔父 (スコア:2, 興味深い)

        by __hage (7886) on 2005年06月22日 14時46分 (#755857)
        ち、ちがいます。そんな畏れ多い :)

        ひとつ上のACさんがおっしゃってるように、シンクロニシティというか、
        当時、半導体技術が熟してICというアイデアが生まれるのは時間の問題だったんでしょうね。
        おそらくノイス氏や叔父以外にも同様のアイデアに到達した人は
        数多くいたんじゃないかと思います。
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        • by Anonymous Coward
          確かに、多くの人が同じアイデアに到達していたのかもしれませんね。

          ジャック・キルビー氏はもちろんですが、多くの先人の方々に敬意を表したいと思います。
      • by yamau6809 (10165) on 2005年06月22日 14時48分 (#755863) ホームページ

        ちなみにそのノイス氏も6月になくなっているのですね。参考 [computerhistory.org]

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    • by bikeman (14466) on 2005年06月22日 16時04分 (#755924)
      プリント配線基板もそうですね。イギリス人の発明となってますが、同じ頃大阪の宮田製作所というところで、ほとんど同じものが作られていたそうです。
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    • by Anonymous Coward
      同じ時代に同じアイディアを思いつくシンクロニシティ(共時性)というものには興味を覚えます。

      もっとも、相互の情報ベースがまったく異なる場合にはそういった現象を似通った言葉や図で表現するということはありえないので、発想のみを共有するということはないと思いますが。
      • Re:叔父 (スコア:2, 興味深い)

        by juan (3871) on 2005年06月22日 14時49分 (#755864) ホームページ 日記
        エジソン、ベル、あと誰か一人がほとんど同時期に電話を特許申請したという例がありましたね。エジソンがほかの2人より一ヶ月早かったけど、図面だけだったので、実物を持ってきたベルに敗れたということですが。

        ハリウッド映画の世界だとやたらかぶってる作品が短い時期に集中することがよくありますが、あれは単に情報が流れてるのかな?
        ボルケーノとダンテズピークとか、バグズライフとアンツとか、アルマゲドンとディープ・インパクトとか…
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        • >エジソン、ベル、あと誰か一人
          グレイだったと思います。昔読んだ本ではベルが特許申請を終えて階段を下りてくるのとすれ違いにグレイが申請に向かうというシーンが描かれていました。多分これは創作だと思いますが、それほどにきわどいタイミングだったということなのでしょう。
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        • by Anonymous Coward
          >ハリウッド映画の世界だとやたらかぶってる作品が短い時期に集中することがよくありますが、あれは単に情報が流れてるのかな?

          ハリウッドだけじゃありません。
          スターウォーズとか、惑星大戦争とか、宇宙からのメッセージとか…

          #ネタがネタとして通じますように…
        • by Anonymous Coward
          > ハリウッド映画の世界だとやたらかぶってる作品が短い時期に集中することがよくありますが、あれは単に情報が流れてるのかな?

          最初から情報が流れてたらむしろ避けますって。

          映画のプリプロダクションが始まるのは公開の2年前とか、フルCGアニメーションだと5
      • Re:叔父 (スコア:2, 参考になる)

        by taka2 (14791) on 2005年06月22日 14時56分 (#755869) ホームページ 日記
        タレコミのジャック・キルビー氏のリンク先 [wikipedia.org]にも、

        > He invented the integrated circuit in 1958 while working at Texas Instruments.
        > At about the same time Robert Noyce made the same discovery at Fairchild Semiconductor.
        (1958年にTIでICを発明。同じ頃、ロバート・ノイスもフェアチャイルドで同じ発見をしていた)

        ってありますね。

        昔、キルビーの考案したICのイラストを見た覚えがありますが、
        なんか、単に素子をくっつけただけの、集積回路というより集合回路って感じで、
        とても今のICからは想像できないようなものでした。

        トランジスタなどの素子を個々にモールドしてから配線するの体積効率が悪いですから、同じ素子を使うのでも
        「複数の素子をまとめて配線してからモールドすれば、体積を格段に小さくできる」というアイデアが出てくるのは自然な流れな気がします。
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        • Re:叔父 (スコア:2, 参考になる)

          by saitoh (10803) on 2005年06月22日 15時54分 (#755915)
          ICの基本特許という意味キルビーとノイスの二つの特許が上げられますが。ノイスの発明はプレーナー特許と呼ばれるもので、キルビー特許とは内容が違います。現在のICの直系の先祖はノイスの方式のほうといっていいでしょう(別名プレーナー特許)。  キルビーの特許方は、素子は集積したものの配線は半導体の外に導線をくっつけています。
          親コメント
        • by Anonymous Coward
          でも、寄せ集めただけじゃなくて、ちゃんとモノリシックですよね (抵抗は不純物濃度制御で実現、もちろん能動素子は同一板に組み込む)
      • >同じ時代に同じアイディアを思いつくシンクロニシティ(共時性)

        目に見えないレベルまで含めた世の中を分かっていない連中
        から見ると胡散臭いと思うかもしれないが、

        ・人の意識は深いところで全ての人々、生き物が繋
  • by juan (3871) on 2005年06月22日 14時39分 (#755849) ホームページ 日記
    キルビー特許事件なんてのもありましたね。もう特許は切れてるようですが。

    それはさておき、キルビーといえばTI、TIといえば7400。

    小中学生時代、キットや雑誌の回路図の引き写しでラジオ工作やってたんですが、オームの法則もろくに知らない子供じゃあ、あんまし応用が利かないんですよね。そんな時に、デジタル工作の本が出てきて、田舎の模型屋にも7400が売られるようになって、これやってみると、簡単な論理ゲートの組み合わせでいろんなことが出来る。NANDの7400があれば、組み合わせでANDもORもNOTも作れるってのもわかりやすくてよかったし。

    というわけで、一時期7400ばっかりいじってました。だもんで、僕の中ではTIといえば、7400を作った会社なんですね。
    • by ef (25263) on 2005年06月22日 17時27分 (#755974)
      NANDの7400があれば、組み合わせでANDもORもNOTも作れるってのもわかりやすくてよかった
      4つとも使い切りますが XOR もつくれますね。
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    • ところで、キルビーさんはいくら手にしたのだろう。
      日本で話題になったあの技術より世界に大きな影響をあたえてるから、
      あれ以上だよねー?
      ICは一世帯に何個あることか、あの技術はどう考えてもICより少ないわい
      僕はあれよりキルビーさんの方に手を上げたいなあ

      人の懐が気になるなんて、悪趣味でメンゴ
      --
      -- island
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    • まだ買えるぽい [ti.com]でつよ.
      LSでもHCでもないでつ.パッケージはいろいろでつが.
      --
      はてな日記 [hatena.ne.jp]継続ちう
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      • 秋葉原でもかなーりDIP品を売ってますよ。

        # FとかLSもあるけど、無印もなぜか店によってはあったりする…

        とはいえ、最近はフラットの74(AC,HC,LVTなど)シリーズを置いている店も多くなっています。
         しかも、フラットの74は(例えば)同じSOPでも本体の幅がメーカによって違ったりするので、試作で(調達時間切れで、RSのような通販でもなくて)足りないICを買うときに難儀することもしばしばでした(;´Д`)

        # 空振りすることも少なくなかったような(;´Д`)

         結果、心で泣きながら商社に片っ端から電話をかけて「少数試作なんだけど、サンプルなんとかして売ってくれー(T_T)」と拝み倒す羽目になった事も(;´Д`)

         (例えば)TSOPならTSOPで完全に同じ規格にしてほしいと思う次第。JEDEC規格は一応あるんですが、有効に機能していないような(;´Д`)

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    •  7400、7404、7408あたりを使ったなあ。スペースインベーダーが流行したときは、74LS245がやたら高騰して、入手できなくて困った。全部あのゲーム基板にもっていかれたからだという説が流布したけれど、ほんとかどうかは知らない。
      --
      ---- 6809
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  • by ncube2 (2864) on 2005年06月22日 13時45分 (#755788)
    この世界はよー判らんのだが、ICの発明からノーベル賞受賞までに42年間とエライ時間が掛かったのは何故なんだろう?
    • Re:何故? (スコア:3, おもしろおかしい)

      by Inetpub (20077) on 2005年06月22日 14時05分 (#755807)
      ICの上にも42年
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    • Re:何故? (スコア:2, すばらしい洞察)

      by flutist (16098) on 2005年06月22日 14時09分 (#755811)
      まず、ノーベル賞の候補者として、偉い先生方に推薦してもらわないといけませんから。
      アカデミックの第一人者の先生方が、私企業の社員を推薦することも、従って受賞することも昔は少なかったのが一番の理由だと思います。また、推薦後も、推薦対象の業績が本当に本人によるものか、受賞にふさわしい人かどうか、かなりしっかりした調査が時間をかけて行われます。調査に40年かかる訳じゃありませんが、彼の場合は、時代が変わってきたから受賞できた、ということだと思います。
      親コメント
    • Re:何故? (スコア:2, 参考になる)

      by mohohoman (24340) on 2005年06月22日 21時52分 (#756163)

      どちらかと言えば当時はノーベル賞をもらえたことのほうが驚きだった思います。 これまでは受賞にあたっては産業界での業績より学術的な業績が重視される(言い方を変えれば特許より論文) と思われていましたし、いわゆるキルビー特許訴訟で 「金にがめつい」というイメージがありましたから。

      だいたい近年のノーベル賞は、その年の受賞のテーマを決め、 その中でいくつかトピックスを挙げてその中で功績のあった人を2~3人か選ぶ、 という方法になっています。 2000年の物理学賞に関して言えば、ITがテーマでトピックスとしてICと半導体レーザーが選ばれており、 産業界の評価も重視されてきている傾向がうかがえる年です。

      ここから先はぼくの想像ですが、 半導体レーザーだけでは弱いからICはどうかと考えてみると、 ノイスはもう死んでしまったし、 いわゆる新キリビー特許では裁判で負けてしまったし、 もう過去の人として葬式代くらいあげてもやっかみはないだろう、 なんて判断があったんじゃないかな、と勝手に思っています。

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    • by Anonymous Coward
      よりお墓に近いエライ人たちが前に支えてるわけですよ。

      ・・・と邪推。
    • by Anonymous Coward
      ノーベル賞は名誉でしょうけど
      それ以上に世界に貢献された人です、めったにいません
    • by Anonymous Coward
      この理論に授けようと決めて、ではこの3人にしましょうとなる場合と、この人にあげようと決めてから、さて、彼/彼女のどの業績に対して与えようかと考える場合で、時間の掛かり方に差があるような気がします。
    • by Anonymous Coward
      順番待ちが大変なだけでは?
      ノーベル賞は年1回しかないからね。

      ノーベル賞もらってもおかしくないような人は沢山いるけど
      早めに渡さないと死んじゃう人に優先的に渡してるらしいよ。
    • by Anonymous Coward
      ICの発明/IC発明者という表現はどうかな?
      プレーナ特許の方が重要だと思うけどな.

      応用面の業績を評価する場合はいろんな議論があって受賞
      まで時間がかかることが多いようだけど. 
      電子顕微鏡は何年かかったっけ?

      基礎分野でもバーバラ・マクリントックの事例なんかもある
      から,ノーベル賞受賞したかったら長生きすることです.
      • Re:何故? (スコア:2, 興味深い)

        by keybordist (3572) on 2005年06月22日 19時58分 (#756077) 日記
        電子顕微鏡 [wikipedia.org]に詳しく書いてありますが、
        最初の電子顕微鏡が完成したのが1931年で、その開発者のルスカがノーベル物理学賞を受賞したのが1986年。

        ちなみに、CTは1973年にG・ハウンズフィールド、A・M・コーマックらにより発明され、彼らは1979年にノーベル医学賞受賞。

        ちなみに、ルスカが1906年生まれで、ハウンズフィールドが1919年生まれなので、
        必ずしも、お年寄り優先、というわけではナサゲ。
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    • by Anonymous Coward
      ノーベル賞は審議に時間がかかる(特に物理は?)上に、死後にはおくられない賞なので、年齢との闘いなんて言われたりもするようですね。40歳くらいまでに大きな成果を達成しておいて、後は長生きすると言うのがコツだとか。

      それと物
  • by Anonymous Coward on 2005年06月22日 17時35分 (#755976)
    キルビーVol.2キボンヌ
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Stay hungry, Stay foolish. -- Steven Paul Jobs

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