AMDがIntelを独禁法違反で提訴 117
ストーリー by Acanthopanax
賽は投げられた 部門より
賽は投げられた 部門より
Anonymous Coward曰く、"日本AMDのプレスリリースによると、米AMDは独占禁止法違反でIntelを提訴した(本家記事)。訴状の要旨によると、Intelは大手PCベンダに対する独占的な契約の強要や、AMD製品の導入に対する報復のほのめかし、小売業者に対しノルマを課すなどして、違法な独占力を維持したとのこと。
Intelと言えば、3月に日本の公正取引委員会から排除勧告を受けたばかりであるが、今回の訴訟はこれに続くものだそうだ。
デュアルコアのAthlon64 X2、シングルコア最速のAthlon 64 FX-57をリリースし、性能面でのアドバンテージを着々と築きつつあるAMDが、ついに法廷でも巨人Intelに戦いを挑んだ。
訴状でIntelの圧力を受けたとされるPCベンダや小売業者が果たして証言をするのか等、興味は尽きない。"
よくわかる独占禁止法(スコア:-1, オフトピ) (スコア:5, 参考になる)
なるほど弁護士さん頑張ったな、と感じますね。
ちなみに検索して [google.com]最初にヒットするページ [jftc.go.jp]
を華麗にスルーしたのは公然の秘密だ。
Re:よくわかる独占禁止法(スコア:-1, オフトピ) (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:よくわかる独占禁止法(スコア:-1, オフトピ) (スコア:2, すばらしい洞察)
「なぜ公正取引委員会はひとつしかないのかなぁ」
これは (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:これは (スコア:2, おもしろおかしい)
//これ以上熱いCPUは勘弁してください
Re:これは (スコア:2, 参考になる)
部門名の『賽は投げられた』は英語でthe die is cast、
CPUのダイと掛けてるんですな。
と無粋な解説をしてみる
Re:これは (スコア:2, 参考になる)
シリコン基板にいろいろ加工して回路作って、それを1個分に切り離したものが“ダイ”です。
それに配線つないだりしてパッケージ化して、普通に売ってるいわゆるCPUができます。
要はCPU回路本体が載ってるシリコンチップのことね。
提訴の前に… (スコア:2, すばらしい洞察)
# Intel コンパイラでビルドするとAthlonでもパフォーマンスアップするってのをどこかで見たなぁ
Re:提訴の前に… (スコア:2, 参考になる)
え、逆じゃないですか?
IntelコンパイラはAMDのCPUに不利に動くよう作られていていることが、
訴状全文の122~126あたり [amd.com]に書かれていますが。
Re:提訴の前に… (スコア:2, 参考になる)
[AMD CPU+ICC(完全な最適化)]>[AMD CPU+ICC(不完全な最適化)]>[AMD CPU+ICC以外のコンパイラ]というような。
実際問題SPECベンチをOpteron+ICCで登録している例はあります。 [google.com]
gccでAMD64/64bit用にンパイルしたものよりiccで32bit用にコンパイルしたもののほうがSpecIntで高速だった [slashdot.org]なんて笑い話も存在するようですが。
Re:提訴の前に… (スコア:1)
# "Intelのコンパイラ"なんで他社CPUのことなんか考えてないんだろうけど
なら、なおさらAMD コンパイラの作製は必要か。
Re:提訴の前に… (スコア:1)
「AMD の CPU に不利に動くように作られていてもなお、icc でコンパイルしたもののほうが (gcc より?) マシ」という意味なのでは。
Re:提訴の前に… (スコア:1)
SSE命令の使用可否は cpuid 命令の結果で判定するんだけど、
その判定方法が違うっぽいとか。
普通のコンパイラで作成した実行ファイル:eax, edx のフラグで決める
Intelコンパイラで作成した実行ファイル:更に"Genuine Intel"の有無で決める
まあ、インテルとしても
互換CPUのバグをコンパイラのバグだと誤認されたら面倒
だから、対処すること自体は不思議でも不自然でもなさげ。
# ユーザとしては不便だけどね。
Re:提訴の前に… (スコア:2, すばらしい洞察)
それに依存するようになると魅力半減の予感
AMDのCPUはどのコンパイラでもそれなりに早いところがいいところだと思うし
最適化しないと遅くてダメなintelのcpuみたいになるのはちょっとねぇ
Re:提訴の前に… (スコア:1)
確かにそう思う。
思うからこそ100%性能を引き出せるものが欲しいわけで
だったら性能を引き出せるようなコード書いてからいいやがれってなるわけですな...orz
Re:提訴の前に… (スコア:1)
>それに依存するようになると魅力半減の予感
オープンソースで提供してくれれば、魅力倍増の予感がするけど。
Re:提訴の前に… (スコア:1)
GPLだとめんどっちぃのでGPL以外のライセンスで
Re:提訴の前に… (スコア:1, 興味深い)
#if (defined(__INTEL_COMPILER) && (__INTEL_COMPILER > 800)) && defined(__IA32)
_MM_SET_FLUSH_ZERO_MODE(_MM_FLUSH_ZERO_OFF);
_MM_SET_DENORMALS_ZERO_MODE(_MM_DENORMALS_ZERO_OFF);
#endif
等をしないと面倒な数値はZEROに変換されてしまいます.
AMDのCPUならデフォルトはOFFになるので、安全に演算出来ます.
Re:提訴の前に… (スコア:1)
面倒な数値というとdouble型とかそれ以上の桁数の小数演算かしら?
IntelのCPUが"直線バカ"なのと関係してるんだろうか。
Re:面倒な数値(ややおふとぴ) (スコア:3, 参考になる)
ICCはホストCPUによって生成コードが変わるのかしら? という疑問はさておき。
いわゆる非正規化浮動小数(denormalized number)ですね。指数部==0のとき、仮数部を正規化せずに(暗黙の1も含めて)表現することになっています。これは演算過程において例外的な処理となってしまいます。
# 実際には、ゼロ(±0.0)も演算規則的には例外扱い
なので、「面倒な数値」をゼロ扱いするだけで演算処理がずいぶん楽になる(そして高速化につながる)ワケです。FPUも、たいていの実装では非正規化数を扱うときだけマイクロコード回したりソフトウェアエミュレートしたりします。
# 私が若い頃に実装したときも、非正規化数はゼロ扱いしてました(遠い目)
不当廉売については (スコア:1)
AMD 自身が Intel のシェアを切り崩す際に、売れば売るほど赤字になる、なんて売り方をしていたはずですが、それに関してはどうでもいいの?
Intel とクロスライセンスを結んでいた頃の売り方ならまだ分かるのですが、Athlon を出した頃辺りからはどうにも……。
Intel はメーカにマージンを渡して安く売る。AMD はその分を最初から価格から抜いちゃう。大差ないでしょ。
商慣習どうこう言うなら、まず AMD が販売店側が嫌がるような事前告知なし (または事前と言っても数日程度) の価格改定とかを止めろってこった。
Re:不当廉売については (スコア:2, 参考になる)
CEO直々に脅迫に出向くようなマネはさすがにできませんよプ
Re:不当廉売については (スコア:2, 参考になる)
結論から言うと問題ありません。
AMDが赤字で売った、という事実については、半導体業界ではしばしば「赤字でもラインを稼動させて売る」ことが行われます。
これは設備投資額が膨大なため、ラインを止めてしまうと稼動損が発生するためです。
DRAMなどがこの典型ですが、比較的売価を高く安定させやすいプロセッサ製品は、利益が出なくてもラインを埋められれば、設備の減価償却しやすいといえるでしょう。
こういった特殊な事情があるため、AMDがシェア奪取のために不当に廉売を行ったと認定するには、赤字稼動による損失を上回る額の赤字を出したことを証明しなければなりません。
Re:不当廉売については (スコア:2, 参考になる)
いったん投資した設備の価値が、老化や劣化によって年々減少していく現象を帳簿上で捉えるためのしくみが減価償却であり、その設備が利益や売上に貢献しているかどうかに関係なく、価値の減少分を定額もしくは定率の費用として機械的に計上します(減価償却費)。
「ラインがすこしでも稼働している方が、たとえ赤字でも減価償却がすすむ」などというのはまるで嘘です。ラインの稼働状況に関係なく、また赤字かどうかにも関係なく、いったん設備を購入したら耐用年数が過ぎるまで減価償却費を計上し続けるのです。
Re:不当廉売については (スコア:3, 参考になる)
まるでわかっていませんね。私は「減価償却がすすむ」とは書いていません。
ご指摘のとおり、赤字かどうかに関係なく「固定的に」計上し続けるのが減価償却の考え方です。
たとえば、ある半導体会社の製品Aの、利益を見込める販売価格が100円としましょう。
製品原価(材料費+生産にかかるコスト(ラインの人件費等))はその50~60%が一般的です。
もちろん、設備の減価償却費は固定なので、固定費として原価に含めて計上するのが一般的です。
残りの40円のうち、開発費、販売管理費、ライセンス費用(あれば)等の費用を回収し、残りが利益(大雑把ですが)となります。
たとえば上記の費用が20円だとすると、製品を売るごとに20円の利益が得られますが、もし、100円でなく70円で売ったとすれば、10円の赤字になり、開発費や販売管理費が回収できなくなります。
この場合、全く売らなかった場合に比べて、少なくとも製品原価の60円は超えていますので、全く製品が売れなかった場合に比べて、減価償却分の費用回収は可能ということになります。
とにかくラインを動かせばいいというのではなく、当然ながら赤字ながらも損失分岐点があるのです。
そのへんのコメントが不足していたのは失礼いたしましたが、少なくとも「赤字でも稼動」というのは、半導体事業(鉄鋼事業などもそうですね)の戦術の一つです。
Re:不当廉売については (スコア:1)
という言葉を問題にしてるんではないかなあと感じられるのですが.
#「減価償却しやすい」って,何か妙な言葉ではありませんか?
俗語と専門用語の違い (スコア:1, 参考になる)
俗語~購入費用の分だけ稼ぐ
専門~一定割合を損金扱い
社員
俗語~その会社に勤めてる人
専門~株主など
ヒューマニズム
俗語~人命尊重、思いやり、良心の声など
専門~人間性を束縛するものからの解放。人間中心主義
こういう混乱って、よくありますよね。
Re:不当廉売については (スコア:1)
製造コストの大半が量産により下げられない状況をイメージしているのでしょうか?
2倍作れば、製品原価が1/2とまでは下がらないけど、1/1.5程度下がるとすると話は変わってくるのでは?
設計コストは、2倍作ればほぼ単価あたり1/2になりますよね。
設備コストは、既存設備の稼働率が50%未満ならば、2倍作ればほぼ単価あたり1/2になりますよね。
原材料コストも、2倍作れば数%の値引きも可能なのでは?
営業コストも、営業の人員増加や事務所を増設しないのならば、2倍作り売れれば単価あたりのコストは約1/2ですよね。CPUの売り先なんて決まっているんだから。ホーンセンターとかに置いて貰うようにするために増強する必要はないよね?
営業エリアが関西の会社が関東にも進出するみたいな奴をイメージしていない?
販売数(製造数)にほぼ比例するのは原材料コストくらいで単価あたり一定。
設備コストは、稼働率が限界に達していれば大幅に増えるけど、達していなければ大して増えないよ。
他の殆どのコストは気持ち増える程度でしょ。その結果、単価あたり大幅に下がるんだよね。
インテルの私的独占行為があった状況だから、なければもっと売れたと推測出来るのでは?
Re:不当廉売については (スコア:1)
固定費まるまるの赤字を避けるために赤字案件をこなしたりしますね。
視点が財務会計にあるか、管理会計にあるかで執るべきアクションが変化します。
徐々にTOCの考えが浸透してきて、astroさんのように後者の視点でモノを観る人が
増えているようです。
Re:不当廉売については (スコア:1, 参考になる)
元コメントの言っている「減価償却」ってのは、要するに設備を動かして、その分の元が取れるかどうかの話で、それを会計上「減価償却費」として計上するかどうかの話題ではないでしょう。
Re:不当廉売については (スコア:2, 参考になる)
それは減価償却とはいわないので,とりあえず用語は変えておいた
ほうがいいと思います.
減価償却といった場合は,指摘されていたように時間とともに価値
が減ったとみなして損金に入れることを一意に意味しますので.
Re:不当廉売については (スコア:1)
設計コストなどを考えると、5割のシェアをAMDが取ったら製造単価は相当下がるはず。
シェア拡大で量産し製造単価を下げる方針が、インテルの私的独占行為によりシェア拡大出来ず製造単価を下げれなかった。と言う状況は考えられるはず。
インテルの私的独占行為が無ければ、「売れば売るほど赤字」にはならない可能性はあるよね。
自社の原因ではなく他の要因で赤字になるのならば不当廉売にはあたらないのでは?
Athlon64の消費電力の少なさを考えると、もっとシェアを取ってもおかしくない状況だったよね。
Re:不当廉売については (スコア:1)
Re:不当廉売については (スコア:2, 参考になる)
Re:不当廉売については (スコア:1, すばらしい洞察)
自分の利益を削って安売りするのと,自己の優越的地位を元に不公正な
条件での取引を強要するのは違うぞ.
Intelがプロセッサ事業以外で莫大な収益があったとして,それを原資に
プロセッサの安売りをして今の圧倒的市場シェアを築き上げたのなら
独禁法上問題だが,シェアでは弱者であるAMDが自己の責任で価格競争を
仕掛けるのは無問題だ.
弱者AMDは体力を越えた価格競争を出来るはずが無い(度を過ぎればAMD
自身が倒産する),つまり市場原理によっていつかは安値競争に歯止めが
かかるはずだから,わざわざ公正取引委員会が出ていくようなことはしない)
Re:不当廉売については (スコア:1)
>自身が倒産する),つまり市場原理によっていつかは安値競争に歯止めが
>かかるはずだから,わざわざ公正取引委員会が出ていくようなことはしない)
一理あるような気もするが、シェアがインテルより低いというだけに過ぎずかなりの規模があるから、AMDの方が先に体力が無くなる保証はないのでは?
それ以前に、そもそも不当に安い価格ではないだろ?
小売だと、仕入れ価格を下回っての販売が禁止されているだけで、販売コストを含めた価格を下回るか否かじゃないからね。
売り上げの50~60%を製造原価と述べている人がいた気がするが、製造原価が仮に50%ならば、AMDのインテル同等品の出荷価格がインテルのリベートを引いた後の価格の半額以下にならなければ成立しないのでは?そんなに安くないよ。
売り上げに対して、営業損益が半分も出たの?ちょこっと赤字なだけだろ?
Re:不当廉売については (スコア:1)
アメリカは違うって意味?
>不当廉売 (6項)
> 不当に安い価格で販売し、競争者の事業活動を困難にさせるおそれがある場合には、違法となります。例えば、小売業の場合に、仕入価格を下回る価格で、ある程度継続して販売する行為は、正常な価格競争とはいえません。ただし、きず物、生鮮食品、季節商品などを処分するような場合は、仕入価格を下回る価格で販売しても不当とならないものがあります。
http://www.jftc.go.jp/dokusen/2/page2.htm
Re:そんな暇があったら (スコア:1, 参考になる)
Re:さて (スコア:1, 興味深い)
Re:さて (スコア:1)
供給量が少なくてあたりまえ。
IBMのラインを使わせてもらったりとかしてるんだから努力はしてると思うよ。
Re:さて (スコア:1)
IntelのFabはいくつあるのかな。供給量の差は歴然としてますな。
それはさておき、今回秋葉原で一部特定のショップにだけ新チップが出荷されて、配給の無かったショップは不満たらたらのようです。
AMDの営業は独占禁止法に触れるまでやる必要は無いが、もうちょっとうまく立ち回れないものかと思う。
Re:さて (スコア:1)
現状は、fab30だけで生産している。
代わりにCharteredと組んで、来年から、Charteredでも
生産を開始する予定。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1110/amd.htm [impress.co.jp]
Re:さて (スコア:1)
違う世界にいってしまった感じがするね。
つか、もちっと気合い入れて黄金チップを売ってくれ。
Alchemyを買い殺しになんてしてほしくないぞ。
Re:さて (スコア:1)
Re:さて (スコア:1, すばらしい洞察)
馬鹿馬鹿しい釣り乙。
想像よりもAMDへの共感とやらが大きかったら「強者、独占叩きのスラドクォリティ」とか言い出すつもりでしょ?
ヒント:時間帯によって発言者の立場の分布は変わる。
Re:さて (スコア:1)
Re:さて (スコア:1)
ん? (スコア:1)
で、#759952のACが言いたいのは、今までは無効になっていたAMD64が、
3300+では公式の発表はされていないがAMD64が有効になっているってことじゃないの?
そもそもXP系でモデルナンバー3300+って付かないだろうし、
XP系のSempronでAMD64が有効になっているなんて一言も言ってないと思うのだが。
自分の理解間違っているかな…
Re:さて (スコア:1)
「テスト環境」なるものが、どの様なスペック要求なのかは知りませんが…
他に値段変動する要素と言えば、M/BとCPUのくらい。はて、10万の差はマザーとCPUでついてしまうようです。まさか、手持ちの流用とか、明らかにグレードが違うものの比較ではありませんよね? 例えば北森Pen4対Athlon64 X2とか?w
相性等で選好みをして差が付いても、せいぜい5万ぐらいだと思う。あと、背伸びをしなければAMDでの構成よりもIntelでの構成の方が金が掛かると思われるが。
--労使曰く、ひとごとを尽くして神頼み--
Re:以前の白箱しかなかったASUSのAthlマザーボードも (スコア:1, 興味深い)
440BXチップセットの供給を減らすと圧力をかけた、
というまことしやかな噂が流れていましたね。
何故か白箱やフリーウェイブランドで出回るASUSのK7M。
MicroStar, Gigabyte, BiostarのAthlonマザーは
製品が出回ってもウェブ上にリリース情報は一切なし。
唯一Athlonマザーの出荷を公式に認めていたFICは、Intel対VIAの訴訟で
VIAチップを採用したMBメーカーとして何故か一社だけIntelに提訴される。
FICが狙い撃ちされたのを見たASUSは、自社ブランドでのK7M出荷を急遽取り止め。
(結局ASUSブランドのK7Mが出回るようになったのは2000年に入ってから)
あのころに較べれば今のIntelは丸くなったような。