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羊の心臓をマウスのES細胞で治療 1

ストーリー by yosuke
マウスES細胞は量産可能 部門より

News@Natureの記事より。CNRS-CRBMのClaudine Menardらは、マウスのES細胞が羊の心臓の治療に有効であることを発表した。論文はThe Lancetに掲載されている。骨髄から採取した幹細胞が心臓の治療に有効であることは既に人間でも実証済み(関連記事)だが、ES細胞のほうが効果が大きいだろうと考える研究者が多かった。実際に、齧歯類など小型の哺乳類へのES細胞の導入が血流を増やすことはわかっていたが、大型の哺乳類でも同様の効果が見られるかは確認されていなかった。
研究者らは、心臓発作を持つ18匹の羊のうち、9匹にES細胞を導入した。羊のES細胞は量が少ないため、マウスのES細胞が使用された。そのため、うち5匹には免疫抑制剤も投与された。1ヶ月後にはES細胞が心臓の組織を形成していることが確認され、左室駆出率が6.6%向上していることがわかった。この間に対照群の左室駆出率は9.9%低下しており、治療の有効性が確認された。
さらに興味深いことに、免疫抑制剤を投与されなかった羊にも拒絶反応は出なかったという。ただし、観察はまだ1ヶ月しか行われていないし、他の組織でも拒絶反応が出ないかどうかはわからないという。

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  • 異種の細胞を取り込んで心臓を修理しちゃうなんてアリなの??
    羊のES細胞が大量入手できないからマウスの細胞で代用してみようと考えるのもすごいけど、
    それであっさり心臓が治ってる羊もすごい。

    早く人間に適用できるようになると良いですね。
    倫理的な問題も解決しそうだし。

    #しかしネズミ男と呼ばれてしまう人種問題が…ないない
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