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Winnyによる道警の捜査情報流出、損害賠償訴訟で原告敗訴 141

ストーリー by GetSet
PCは私物、でもデータは…!? 部門より

掲載が遅くなって申し訳ないが、sillywalk曰く、"読売新聞の記事によると、北海道警察江別署勤務の巡査(26)の私物PCからWinny経由で捜査情報が流出し、個人情報を漏らされた江別市内の男性が損害賠償を求めていた裁判の控訴審が11月11日札幌高裁で開かれ、末長進裁判長は北海道に40万円の賠償を命じた札幌地裁判決を取り消し、原告敗訴を言い渡しました。
一審では巡査の注意義務違反を認定し北海道に賠償を命じましたが、控訴審判決では「自宅でパソコンを使った巡査の行為が職務行為との立証はなく、当時、このウイルスの情報は広く知られておらず、道警に流出の予見可能性はなかった」と北海道の責任を否定しました。原告側が上告するかはまだ不明ですが、/.Jの皆さんはこの判決をどう思われますか?"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 納得いかん! (スコア:5, すばらしい洞察)

    by Anonymous Bold (12187) on 2005年11月17日 12時55分 (#833525)
    職務と無関係に署外に持ち出した時点で、アウトでしょう。
    Winny経由の流出以外にもリスクを伴うので、問答無用でクロと思います。
    • Re:納得いかん! (スコア:5, 参考になる)

      by deleted user (19654) on 2005年11月17日 14時01分 (#833582) ホームページ 日記
      その通りで、まえに道警の人に聞いてみたらちゃんと
      「専用端末以外の HDD に仕事の書類ファイルを記録することも禁止されている」
      と言っていました。
      一般の警察官は MO などに記録して職場に保管しているみたいです。

      でもこの裁判ではそこが争点ではないようです。

      親コメント
    • Re:納得いかん! (スコア:3, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2005年11月17日 13時07分 (#833536)
      この判決は「捜査情報が私物PCに複写された事」を流出とは見てないんですかね。(--;
      責任も何もあったもんじゃないな。
      親コメント
      • Re:納得いかん! (スコア:5, 参考になる)

        by tiatia (22244) on 2005年11月17日 14時53分 (#833622) 日記
        判決文によると、私物PCを公務に使うことは禁止されていないようです。
        予算上の制約でPCを各警察官に配備するのは不可能で、私物のPCの使用を禁じる法的根拠も無いと書かれています。

        ただし、私物PCを持ち帰るとき、管理者に捜査資料等がPCから削除されていることを確認してもらう必要があったのに、それを怠っているので、管理について不備があるとされています。
        親コメント
    • そうだそうだ! (スコア:2, すばらしい洞察)

      by lasty33 (28722) on 2005年11月17日 15時39分 (#833643)
      警察の個人情報の文書管理ができていないのが良くわかりますね。
      秘密・機密の文書が個人のパソコンに入っている、持ち帰っている時点でアウト!
      winnyうんぬんというより、大事な情報、資料が入っているパソコンでネットにつないでしかもP2Pやる人って・・
      親コメント
    • Re:納得いかん! (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2005年11月17日 23時32分 (#833840)
      >職務と無関係に署外に持ち出した時点で、
      >アウトでしょう。
      >Winny経由の流出以外にもリスクを伴うので、
      >問答無用でクロと思います。

      警官自身を訴えればいいんじゃないの?

      警察OBが探偵事務所に多く就職できるのは、
      警察OBは警察の情報を後輩から不法に入手し易いので、
      警察OBを雇うと調査の手間が省けて、
      経費節減になるからとゆう説がある。

      警察に捜査情報を提供する時は、
      捜査目的以外には使用しませんと言われても、
      信じない方が無難。

      本田
      親コメント
  • by wanwan (45) on 2005年11月17日 12時57分 (#833529)
    >「自宅でパソコンを使った巡査の行為が職務行為との立証はなく、
    >当時、このウイルスの情報は広く知られておらず、道警に流出の予
    >見可能性はなかった」

    そんなことを言っているのではなく、Winnyというきわめてグレーに近いアプリケーションを業務に使用するマシンに入れ、尚かつ大事な捜査資料を持ち出したという問題はどうなのでしょうかね?
    論点がすり替わっているような気がするのだけど・・・・
    これがまかり通るなら、捜査資料等、最も機密を重んじるデータが、外部に持ち出されても、責任を問えないという事になるんじゃないでしょうかね?

    この判決は、相当問題があるんじゃないかと思う。
    • by Anonymous Coward on 2005年11月17日 14時11分 (#833590)
      その前に、この巡査は京都府警により、著作権違反ほう助で捕まるのがスジでは。


      ---
      男と女の間に友情はあり得ない。
      情熱、敵意、崇拝、恋愛はある。しかし友情はない。
      親コメント
    • by tiatia (22244) on 2005年11月17日 14時32分 (#833607) 日記
      札幌高裁のサイトの主要判決速報に今回の判決 [courts.go.jp]が出ていますので、読んでみました。

      原告は、「国家賠償法1条1項に基づき賠償を求めた」ようですね。
      ですので、その要件を満たしていないって事になれば、それ以外の争点については、判断をする必要は無いわけですね。

      Winnyというきわめてグレーに近いアプリケーションを業務に使用するマシンに入れ、尚かつ大事な捜査資料を持ち出したという問題はどうなのでしょうかね?
      大事な操作資料を持ち出した事については、警察署長及び管理担当者の管理義務違反だとしています。
      Winnyにて情報が流出するという点については、予見可能性があるとは言えないという判断ですね。

      結果として、管理義務違反はあったが、職務行為ではなかったので、原告が求めている「国家賠償法1条1項」は適用されず、賠償責任は無いという事になったようです。

      これがまかり通るなら、捜査資料等、最も機密を重んじるデータが、外部に持ち出されても、責任を問えないという事になるんじゃないでしょうかね?
      この判決は、相当問題があるんじゃないかと思う。
      判決文を読むとわかりますが、判決に問題はなさそうです。
      原告の訴えが、「国家賠償法1条1項」に対する請求であった為に、職務行為ではないと判断された時点で、その他の争点は意味を失う事になっただけです。
      ですので、機密情報を外部に持ち出されても、責任を問えないという前例にはなりませんので、安心してください。
      親コメント
      • by tiatia (22244) on 2005年11月17日 15時29分 (#833638) 日記
        争点は2個だった。
        巡査と管理者、それぞれに別に国賠法1条1項の請求をしていたようです。

        1つ目の争点は、「巡査の行為が国賠法1条1項の対象となるか」です。
        これは、先に書いたとおり、職務行為ではなかったので、対象となりませんでした。
        例えるなら、会社の取引先の電話番号が入った、私物の携帯で、家族に電話をしても、仕事とは認められない。
        そんな感じです。
        この争点では、捜査資料を自宅へ持ち帰った事の是非は関係ありません。
        ですので、問題は無いと思われます。

        そして、2つ目の争点ですが、「道警本部長等による行為が国賠法1条1項の対象となるか」です。
        まず、捜査資料を持ち帰った事に対しては、管理に不備があったとされました。
        ですが、ウィルスで情報が流出する事は予見できないから、過失は無いと判断されました。
        問題があるとすれば、この情報流出が予見できたかどうかという所ですね。

        予見できなかったという理由で、重要だと思われる点を簡潔にまとめます。
        ・情報が流出したのは、平成16年3月28日
        ・アンティニーGが見つかったのは、平成16年3月23日頃
        ・それ以前のアンティニーには情報流出の機能は無かった

        どうですかね?
        当時(2年近く前)の事情はよく覚えてないのですが、この時点で情報流出に対して、世間の認識はどんな感じだったでしょう?
        親コメント
        •  情報流出の機能を持つ Antinny の出現は、もっとも早い段階で3月15日頃のようです。2004年3月17日段階の記事 [nikkeibp.co.jp]では、

          知らないうちにダウンロード・フォルダにコピーされている可能性がある。ウイルス・ファイルを実行すると,Winnyのアップロード・フォルダに,ウイルス・ファイルとパソコン中に存在するファイルのアーカイブ・ファイルが作成される。このアーカイブ・ファイル名に含まれる文字列で検索しているWinny ユーザーがいれば,そのユーザーのダウンロード・フォルダにそのアーカイブ・ファイルがコピーされる。ウイルスの踏み台にされて感染を広げるばかりか,パソコン中のファイルを盗まれる恐れがある
          と情報流出の機能について明記しています。
           次に、ウィルス対策ソフトウェアの対応状況は、上記記事で追記されていますが、
          トレンドマイクロは3月23日付けで,今回のウイルスだと思われる「WORM_ANTINNY.G」に対応したことを公表している。
          となっています。
           なので、23日に見つかったというのは正確ではないと私は思いますね。Winny を経由して感染を広げるウィルスが存在し、それが情報流出を引き起こすということは、28日から10日以上前に知られています。
           “世間”の範囲がどの程度を指すかわからないので、認識の程度はわかりませんが、参考までに。

          --
          Foot to the Home
          変なもの部 [slashdot.jp]
          親コメント
          • 国家賠償法 (スコア:2, 参考になる)

            by tiatia (22244) on 2005年11月17日 20時37分 (#833767) 日記
            世間でどれだけ知られていたかってのは、その管理者がウィルスの事を知っていたか?って判断の材料になります。
            国家賠償法の第1条第1項は以下の通りです。
            第1条  国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
            巡査の場合、この「職務」に当たらないとされた訳ですね。
            そして管理者の場合、「故意又は過失」に当たるかどうかが問題となります。
            民法での過失については、ここ [wikipedia.org]を参考にしました。
            過失とは損害が予測できることを前提に(予見可能性)、その予見できた損害を回避する行為義務(結果回避義務)を怠ったこと
            だそうですから、管理者がウィルスによって捜査資料が流出する事が予測できていないと、過失にならないのでしょう。
            親コメント
        • by gtk (14477) on 2005年11月17日 21時25分 (#833779) 日記
          > この争点では、捜査資料を自宅へ持ち帰った事の是非は関係ありません。

          あります。
          第一審の判断として「捜査関係文書の保存、管理という点で、職務行為と一体不可分」とされていましたが、これが二審で覆ってますから。

          そもそも、『"職務中に" 適切に保存・管理する義務を怠った』という点では争いようがないと思うのですが、そこがスルーされたところがどうにも納得いきません。(持ち出しさえしなきゃ事件は起きなかったはずなのですから)

          ただ、当時の道警の内部規定が持ち帰りを明示的に許可していたり、上長による許可が出ていたなら話は場合は別です。この判決でも仕方ないかなと思います。

          > 当時(2年近く前)の事情はよく覚えてないのですが、この時点で情報流出に対して、世間の認識はどんな感じだったでしょう?

          Antinnyによる流出はそれほど知られていないものの、不適切な管理により持ち出されたPCや記録媒体(もしくは紙媒体)を紛失・流出した、といった問題は既に新聞紙面を騒がせていたはずです。
          親コメント
    • by Anonymous Coward on 2005年11月17日 13時13分 (#833538)
      対象が道であるからじゃないかな?
      そのやっちゃった人に賠償請求だったらこうはならないでしょう。とんでもない金額請求じゃない限り。

      今後は法整備されつつ(まだまだだけど)あるから
      管理責任問えるんでしょうね。つーか問えないと困る。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2005年11月17日 13時17分 (#833543)
      >Winnyというきわめてグレーに近い

      じゃあ、問題ないんじゃね?

      ふつう、「きわめてクロに近いグレー」とかいわね?
      親コメント
  • 原告敗訴 は妥当 (スコア:5, 参考になる)

    by takayouxxx (21282) on 2005年11月17日 13時35分 (#833564)
    論点としては「巡査の注意義務違反が道にあったかどうか」という点です。
    道警がもし件の操作情報を巡査に家に持ち帰るよう許可を与えていた場合にはそれは「業務」となり、業務の上での流出であればそれは道警の過失が認められます。
    また、本件では私物のPCが使用されており、道警の管理下にあるPCからの流出ではないため、この点でも道警の過失は認められないでしょう。
    つまり、流出の責任は巡査個人にあり、道警の過失はありません。

    確かに情報を業務外で持ち出し、使用することは明らかに「服務規程違反」の行為で罰せられるべきですが、この場合に罰する権利があるのは道警ですね。

    私物のPCにWinnyを入れた挙句、操作情報を持ち帰り、流出してしまったというのは言語道断で、道警にも情報リテラシ教育がなっていないということで一定の責任はあると思います。
    しかし、それを以って道警に過失があるというのであれば痴漢をした社員を雇用していた会社も教育不行き届きで賠償金請求できてしまいますし、万引きをするような生徒を育てている学校に賠償金請求できるということになってしまいます。

    帰属組織による組織的犯行もしくは業務行為でなければ帰属組織の責任を個人が問うことは難しいでしょう。
    まぁ、巡査個人を訴えていれば確実に勝てたでしょうが。

    ちなみに、民間の場合は個人への賠償は裁判という形を経ずに行われるでしょうね。
    ついでに所属の官庁からお叱りを受けて個人から訴えられるよりもひどい目にあうでしょう(特に総務省とか。。。)
    • by von_yosukeyan (3718) on 2005年11月18日 0時31分 (#833871) ホームページ 日記
      >論点としては「巡査の注意義務違反が道にあったかどうか」という点です

      判決文をよく読んでもらいたいんですが

      本事件の争点は、第一に巡査が私物のPCに捜査関連資料を保存した状態でインターネットに接続した行為が、国家賠償法第1条に言う公務関連行為(職務関連行為)であるかどうか。第二に、管理者である道警本部長らに管理義務違反があったか否かです

      第一に関しては、裁判所は巡査のPCの利用が自宅であった点を理由に、職務執行の外形を具備していないと判断し公務関連性を否定しています。職務執行の外形とは、リーディングケースとなった最高裁判決S31年1月30日が非常に参考になります

      この事件は、警視庁の巡査が非番の日に、神奈川県内の被害者宅に制服を着用して、職務行為を装い強盗殺人を行った事件で、当該公務員が極めて利己的な理由によって行った加害行為であるにも関わらず、行政側の責任を認めた判決です

      本判決は、インターネットに接続する行為そのものを「車の運転などと同様にだれもが行っている行為であり,そのこと自体は,通常は職務とは無関係の行為である」としながら、外形説に基づき「A巡査の行為が警察署や派出所内で行われている限りにおいては,そのパソコンの利用は,捜査関係書類の作成という点で職務行為に該当する」が、巡査のインターネットへの接続が自宅で行われた点から外形性を否定しています。これは、かなり矛盾した主張で、巡査が加害行為を行った時点で、公務関連行為を行いながらインターネットに接続しなければ外形性が認められないことになってしまいます

      一方の管理者としての責任ですが、これにはさらに二つの論点があります

      まず、私物PCの利用を許容していた道警本部長に対する責任ですが、裁判所は予算制約上の問題と、私物PCの使用を禁じる法的根拠がない点を挙げて責任を否定しています

      もう一つの、公務に関連する情報を消去せずに私物PCを自宅に持ち帰ったことが管理者(署長及び上司)の責任となるかという点ですが、この点は管理不備に関して責任を認めています。しかし、ウィルスに感染し情報が流出する可能性(予見可能性)がないことを理由に賠償責任を認めていません

      問題点を言えば判決は、捜査情報を持ち帰った時点ではなく、感染時の予見可能性を標準にしています。法令違反に関しては、捜査情報に関する情報の消去を行っていない点を認めながら、巡査の感染を予想できない点をもって賠償を認めないというのは少し違うのではないかと思います

      >痴漢をした社員を雇用していた会社も教育不行き届きで賠償金請求できてしまいますし、万引きをするような生徒を育てている学校に賠償金請求できるということになってしまいます。

      民法715条にいう使用者責任と、国家賠償法1条に言う国家賠償責任は、理論構成が異なるのでこういう例えは極めて不適切であると思います
      親コメント
    • Re:原告敗訴 は妥当 (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2005年11月17日 13時50分 (#833575)
      痴漢をした社員を雇用していた会社も教育不行き届きで賠償金請求できてしまいますし、万引きをするような生徒を育てている学校に賠償金請求できるということになってしまいます。
      いやそのたとえはおかしい。
      顧客情報を勝手に家に持ち帰って結果的に流出させた社員を雇用していた会社は教育不行き届きで賠償金請求できてもおかしく無いと思うのですが?
      親コメント
      • by takayouxxx (21282) on 2005年11月17日 14時11分 (#833592)
        当時の状態からは法律上の責任は問えないでしょう。
        ただし、本件は2004年の事件ですので、今年以後は「個人情報保護法」上、今後同様の「個人情報流出事件」については企業側の過失を問える"かも"知れません。
        私は法律の専門家ではないのでその当たりはよくわかりませんけれども・・・
        日本の裁判は事件当時の法律で裁かれますので今の法律とは解釈が異なるでしょう。
        親コメント
    • by e2718 (23583) on 2005年11月17日 14時34分 (#833609) 日記

      >道警にも情報リテラシ教育がなっていないということで一定の責任はあると思います。
      >しかし、それを以って道警に過失がある、、、、

      責任があるのに、過失はない?
      この表現に違和感があったので

      [過失]を辞書で調べると:注意を欠いて結果の発生を予見しないこと

      道警は本当に予見出来なかったの?

      判決では
      Winnyのウイルスは、当時知られていなかった
      従って、情報流出は予見できなかったと、
      特定のウイルスに焦点を当てていますが

      ネット上には様々なウイルスがはびこっており
      油断していると、すぐ情報が漏れるというのは
      事件当時(04年)でも、一般常識と思われる

      また、パソコンの窃盗など、
      物理的に盗まれる可能性も
      考慮していない

      対犯罪の専門家が
      窃盗くらい単純な犯罪すら、予見できないなんて、、、

      警察の存在意義に関わるぞ

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2005年11月17日 16時17分 (#833664)
        > 判決では
        > Winnyのウイルスは、当時知られていなかった
        > 従って、情報流出は予見できなかったと、
        > 特定のウイルスに焦点を当てていますが

        判決文をよく読むとそうではないように思います。
        その他のウィルスについても予見されていることが
        ちゃんと説明されているのではないですかね。

        > ネット上には様々なウイルスがはびこっており
        > 油断していると、すぐ情報が漏れるというのは
        > 事件当時(04年)でも、一般常識と思われる

        だからこそ、判決文に
        「A巡査は,本件パソコンを平成15年5月初旬に購入し,
        職務に使用することの許可を得て,ウイルス駆除ソフトを導入し,
        インターネットプロバイダーのウイルス駆除サービスも
        利用したことがあった。」
        との記述があるんでしょう。
        (これで対策が十分かという話はおいておきます。)

        他のウィルスについての対策はされていたことが前提で、
        アンティニーGという特定のウイルスについては、流行から
        時間があまり経過しておらず、予見は困難であったというのが
        論旨だと思います。

        また

        > また、パソコンの窃盗など、
        > 物理的に盗まれる可能性も
        > 考慮していない

        これについても考慮されているから、
        「本来,私有パソコンを自宅に持ち帰る際には,
        公務に関する情報が残されていないことの確認を
        管理担当者等から受ける必要がある」
        となっていたんだと思いますよー。

        実際の管理に不備があったことについては判決でも
        指摘されていますが、具体的危険を予見することが
        困難で過失とまではいえないってことですよね。
        親コメント
    • by WindKnight (1253) on 2005年11月17日 15時12分 (#833630) 日記
      とりあえず、処分は訓戒だそうな。

      ほかに、おまけでもつくかな。
      親コメント
  • 実はダークサイド側 (スコア:4, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2005年11月17日 13時42分 (#833570)
    裁判長も使っていて、「今後もしわが身に降りかかったときのことを考えて」と言う判決なんですよ。

  • 論点はどこだ (スコア:3, すばらしい洞察)

    by SaySet (18192) on 2005年11月17日 13時05分 (#833535) 日記
    「Winny+ウィルスによる情報漏洩」を問題にしているのなら、その判決でもありなんでしょうけど。

    「公職にある物が業務上の秘密情報(の含まれる媒体)を、セキュリティ対策の十分ではない状況で業務外で使用した」ことの責任はどうなんだ、という。

    普通に考えると管理義務違反とか、個人情報保護違反(あ、これは未施行かな?)にあたると思うんですが、そっちの判断は?
    • Re:論点はどこだ (スコア:4, すばらしい洞察)

      by ryokiwind (22763) on 2005年11月17日 13時16分 (#833542)
      情報漏えいされた事に対する損害賠償ですから、
      論点はwinnyつかってどうこうという意味にとどまらないと思います。

      単純に情報漏えいさせたのはその巡査なわけで、
      それが公務による北海道の責任なのか
      巡査個人の責任なのか問うという事だと思うんですがねぇ

      北海道の責任ではない=無罪じゃ話は通らんです。
      その場合は巡査個人に賠償責任が行ってしかるべきだと思います。
      親コメント
      • Re:論点はどこだ (スコア:2, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2005年11月17日 13時39分 (#833567)
        #833538 [srad.jp] も言っているように、論点が「道に管理不行届があったのか」
        だったから、こういう結果を生んだのではないかと
        親コメント
    • Re:論点はどこだ (スコア:4, 参考になる)

      by SaySet (18192) on 2005年11月17日 13時35分 (#833563) 日記
      # 法律関係は門外漢なんで、カンチガイしてる所があったら突っ込んでください。>専門家の方。

      自己レスですが、判決文を読んできました。
      要は「国家賠償法」の適用をうけるかどうかの判断になるみたいですね。
      ※ 公務員が職務上 違法行為によって損害を与えたとき、その賠償責任を負うということを定めた法律。

      「捜査情報の入ったPCを自宅で私的に利用するのが、国家賠償法の対象となる『公務』にあたるかどうか」という点で、
      - 地裁→あたる(捜査情報の入ったPCを使っている時点で公務)
      - 高裁→あたらない(中身はともかく、個人PCを普通に使っただけなので公務じゃない)
      という判断になったみたいです。この部分だけみると、高裁の判断の方が妥当かな、という気もします。

      ただ、今回のような状況になった前段階である
      「公務上のデータを、私的にも使用できる(=セキュリティ的にレベルの落ちる)個人PCに保存し、持ち出しも自由であった」
      という点については、どうも明確な判断はされていないようです。
      客観的には、むしろこっちの方が重要だと思うんだけど、この点に関する歯止めはなかったのかな...

      ちなみにWinny+ウィルスの危険度認識の判断は、どちらかというとオマケっぽい気がしました。
      親コメント
      • Re:論点はどこだ (スコア:3, すばらしい洞察)

        by gesaku (7381) on 2005年11月17日 15時46分 (#833651)
        警察はどうだか知りませんが、私が知っている某官庁では、
        私物のPCに公務に関するデータを入れることは原則禁止で、
        入れた時点で職務上の違法行為(命令違反)になります。
        また、必要があって入れた場合はそれを外部に漏らさぬように
        保護する義務があり、たとえ私的使用中であっても、
        データの保護は公務と同等とみなし、洩らした場合は
        職務上の違法行為(守秘義務違反)として罰せられることに
        なります。

        つまり警察の場合は、個人のPCに公務のデータを自由に
        コピーすることが出来、しかも移したデータについては
        保護する責任はまったく無い、ということなのでしょう。

        ってことは部外秘の情報でも、個人のPCを経由すれば
        いくらでも外に出せることになってしまう・・

        #接して漏らさずgesaku
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    • Re:論点はどこだ (スコア:2, すばらしい洞察)

      by tiatia (22244) on 2005年11月17日 13時59分 (#833581) 日記
      >「公職にある物が業務上の秘密情報(の含まれる媒体)を、セキュリティ対策の十分ではない状況で業務外で使用した」ことの責任はどうなんだ、という。

      訴状や裁判を見てないから本当の事はわかりませんけど、原告側が、上記の点を争点に入れていないのなら、裁判所はその点については何の判断も出来ません。

      もし、この判決の論点がずれているのならば、それは原告側が、論点のずれた訴えをした為である可能性が高いと思います。
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    • Re:論点はどこだ (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2005年11月17日 14時06分 (#833587)
      > 普通に考えると管理義務違反

      「現職警察官が署内の書類を持ち出して、
       警察OBや大学時代の先輩と食事したりして、
       その際にうっかり書類の内容を見られてしまう事」
      なんてのも、道警には予見できないし、
      予見できない以上はそれを防ぐ気も無いんでしょうねぇ。

      警察でさえ信用できないのに治安が守れる訳はないな。

      # 中学生でも予見できると思いますけどね。
      # 道警はできませんか。そうですか。
      # 責任能力自体疑わしいんじゃないですか?
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  • by tarosuke (2403) <webmaster@tarosuke.net> on 2005年11月17日 14時25分 (#833600) 日記
    組織を訴えたことで監督責任が争点になり、結果として「組織に(監督)責任はない」ということになったような気がする。
    個人を相手に起きた事そのものを争点に訴えればだいぶ違った結果になっただろうに。
    • by tiatia (22244) on 2005年11月17日 14時58分 (#833625) 日記
      いえ、監督責任はあって、管理義務違反だと判断されています。
      ですが、公務ではないと判断された為に、国賠法1条1項による請求が却下されたのです。

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      • by Anonymous Coward on 2005年11月17日 15時32分 (#833640)
        つまり訴える相手ではなく、訴えの根拠とすべきものを間違えた、
        って事でしょうか。
        #原告側弁護士の戦略ミス?
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      • by Anonymous Coward on 2005年11月17日 16時23分 (#833670)
        勝てる見込みの高い個人を訴えるか、勝てないかもしれないが高い慰謝料を取れそうな警察を訴えるか、という葛藤が原告側にあったかもしれない。
        警察を訴えて勝った時のほうが、社会に与えるインパクトも大きいし、弁護士にとって魅力的だったかもしれないし。
        それに、最高裁まで行ってないし、計算違いは早計かも。
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    • by xan (25964) on 2005年11月17日 22時10分 (#833803) 日記
      >組織を訴えたことで監督責任が争点になり、結果として「組織に(監督)責任はない」ということになったような気がする。

      その解釈、どうも納得いかないんですが…

      流出したのは業務上の情報だし、警察組織に組み込まれていた人間だからこそアクセスが容易だったのでは?それを管理するのは組織の当然の責任ではないのかと。

      >個人を相手に起きた事そのものを争点に訴えればだいぶ違った結果になっただろうに。

      組織を罰した上で、その組織内で個人に対する処罰をきっちりさせた方が良くないですかね?こんなものを個々人の責任にされてしまったら、そりゃ組織から見たら楽かもしれないけど、サービスを受ける個々の人間としては、俺の情報はどこどこの誰々さんが管理しているのかってのをはっきりさせてくれないと、誰も情報提供しなくなっちゃいますよ。果ては、情報を直属の上司に報告する際にも確認のはんこを貰って…なんていう馬鹿げたことになりかねないんじゃないかと。

      組織内で情報をある程度自由に融通することで業務を円滑に進めているわけですから、それが外に漏れないようにするのを個々の責任に求めるのは筋違いのように思えます。

      違うかな。みんな騙されてない?
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2005年11月17日 14時22分 (#833598)
    妄想ですが……
    調書作成→アップロード等警察業務専用の安価で頑強でセキュアな端末を30,000円ぐらいで納入できれば、意外と行けそうな気もしたり。
    警察官は27万人程度だから7割の19万人に捌ければ57億円の売上!
    同じ端末を使って消防業務専用とか自衛官御用達とか妄想は膨らむばかり←馬鹿
  • by Anonymous Coward on 2005年11月17日 13時22分 (#833551)
    警察の捜査に協力しようって人が減るでしょうね。
  • 読売新聞の HP を見たが、第一審判決の「捜査関係文書の保存、管理という点で、職務行為と一体不可分」という文言のほうがしっくりきますね。

    Winny 以前に、捜査関係文書を勝手に職場から持ち出してはいかんでしょう。

    原告が控訴したとすれば、薮蛇だねぇ。
    • 第1 上告提起及び上告受理申立ての手続について
       1 上告提起及び上告受理申立てとは
         上告とは,高等裁判所の判決に,憲法解釈の誤りがあること,そ
        の他憲法違反があること,法律に定められた訴訟手続に重大な違反
        事由がある場合であり,
         上告受理申立てとは,高等裁判所の判決に,判例に反する判断が
        あること,その他法令の解釈に重要な事項を含む場合です。
      東京高裁[http://courtdomino2.courts.go.jp/K_tetsuduki.nsf/0/0ed568084931ea9f49256b5e0013ed4d?OpenDocument]

      ですので、憲法判断があるとも思えないのでこの件は終いでしょうね。
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あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall

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