重力マイクロレンズによる系外惑星の発見 8
ストーリー by yosuke
個人的にはTPFに期待だけど 部門より
個人的にはTPFに期待だけど 部門より
コンタクトレンズ曰く、"名古屋大太陽地球環境研(STE研)を含むグループが、重力マイクロレンズによって、地球の質量の約5.5倍と発見された中では最も軽い系外惑星を発見したと朝日の記事や読売の記事などが報じている(STE研のプレスリリース、フロリダ大のプレスリリース)。この結果は1/26付けのNatureに掲載されている。
発見された惑星は、地球から2.2万光年離れた位置にある、太陽の0.2倍程度のM型の恒星を回っている。恒星との距離は約2.6AUで公転周期は10.4年。岩石と氷が主成分と思われるが、表面温度は-220℃と低く、生命存在の可能性はほとんどないとのこと。
これまでの系外惑星の発見は、惑星の公転によって恒星が揺らぐために生じるスペクトル偏移に基づくドップラー偏移法によるものが大部分であった。しかし、この方法では惑星がある程度以上の質量を持ち、主星からある程度の距離内にあることが条件になっていたため、太陽系で言えば海王星のような惑星は発見できない(news@natureの解説図)という欠点があった。重力レンズ法はその系を通過する遠方の星の光が惑星の重力場によってゆがめられることを利用した手法であり、小さい惑星でも発見できるとあってこれまで努力が重ねられてきての発見となった。宇宙の隣人探しにも一歩弾みがついたのではないだろうか。"
昨年6月に発表されたGliese 876 dよりもさらに軽いが、海王星よりはまだ大きな天体となる。
ん? (スコア:2, 参考になる)
Re:ん? (スコア:2, 参考になる)
Re:ん? (スコア:0)
>地球の5倍程度の惑星といえば海王星よりも小さい惑星で
とあるね。
まああえて言えば、質量と大きさは密度が関係するので別
だけどね。
何はともあれ (スコア:1, 参考になる)
ネタ元のBBC記事 [bbc.co.uk]の「Earth-like」ってなんだって投稿が目立ちますね。
Re:何はともあれ (スコア:3, 参考になる)
Jupiter-like:岩石や氷から成るコアに水素&ヘリウムの大質量な大気を持つモノ。
Earth-like:岩石や氷が質量の大半を占めるモノ。
って感じで説明されることが多い気がします。
今回発見された天体はOGLE(OPTICAL GRAVITATIONAL LENSING EXPERIMENT)サーベイの対象の一つだったようですね。
OGLE天体ではこれまでも幾つかの惑星が見つかっているのですが、OGLEサーベイの本来の目的である重力レンズ現象ではなく、トランジット法という別の手法での発見だったのでした。
#どちらも僅かな光度の変化を捉えるという点では同じですが。
Re:何はともあれ (スコア:2, 参考になる)
今回のの注目は、やはり質量の小ささでしょう。
なお、名古屋大がニュージーランドやっているのは、MOAといいます。 今回の様な、継続時間の短い現象は、経度の違う複数の観測所の連携が必要になります。
Re:何はともあれ (スコア:1, 参考になる)
もっと前の例がありました。
OGLE 2003-BLG-235/MOA 2003-BLG-53
今回のNatureの論文のreferenceにあげられています。
Re:何はともあれ (スコア:1)
ガス惑星かそうでないか、という区別で使われているのでしょうか。