火星の生命論争再び? 24
国立科学博物館にもある 部門より
少し古いニュースになるが、BBCの記事より。エジプトのナクラに1911年に落下したナクラ隕石は、SNC隕石と呼ばれる火星を起源とする隕石である。これらのうち、大英自然史博物館が所蔵しているサンプルの内部から、NASA JSCの研究者らが炭素質の物質(carbonaceous material)を見つけた、と発表した。詳細については、3月にヒューストンで開かれる第39回月惑星科学会議で発表される(概要I [pdf 264KB]、概要II [pdf 200KB])。
研究者らは隕石を割り、内部から汚染されていないサンプルを取り出し、イオンマイクロプローブやレーザーラマン分光法による分析、質量分析などを行なった。
その結果、隕石の溝や孔に樹上の炭素化合物を発見した。彼らは、これらの物質がどのようにしてできたのか、ということについては何も言っていない。しかし、これが生物起源かどうかということは、やはり気になるところだろう。
「火星、隕石、生物」というキーワードからは、2000年に火星起源の隕石ALH 84001から生物の痕跡が見つかった、というニュースが思い出される。ちなみに、今回の研究グループにいるDavid McKayとEverett Gibsonは、このALH 84001に生物の痕跡の可能性がある直線状の磁鉄鉱の結晶構造を発見した人物である。これについては、その後、無生物的なプロセスでも同様の構造が生成されることがわかり、生物の痕跡であるとする主張は弱まっている。現在は、アバディーン大とグラスゴー大で徹底的な調査が行われているはずである。