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12016 story

国産初のジェット戦闘機F-1が退役 117

ストーリー by kazekiri
冷戦時の遺産 部門より

apt曰く、"讀賣新聞の記事によると、国産初のジェット戦闘機であるF-1が、9日のラストフライトを最後に引退する。
支援戦闘機(戦闘攻撃機)であるF-1は、高等練習機T-2から発展し、1977年に配備が開始された戦闘機で、最高速度はマッハ1.6、実用上昇限度は15000m、最大航続距離は2600km、主な兵装は20mmバルカン砲と外部搭載のロケット砲、爆弾、空対艦ミサイル、空対空ミサイルなどである。 80年代には最大77機が配備されていたが、この度、最後に残っていた現役機である航空自衛隊築城基地(福岡県築上町)の第6飛行隊配備の7機について、飛行時間が基準の4000時間を間もなく超えるということで、退役する事となった。退役後は自衛隊基地や博物館に展示されて余生を送る予定である。
後継機となるはずのF-2が当初の予定よりも少ない98機で生産終了となっているなど不安要素は有るが、約30年に渡って日本を守ってきたF-1にお疲れ様と言いたい。"

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  • by lunatic_sparc (15416) on 2006年03月09日 12時32分 (#897490)
    F-1 も長生きですが F-4 もまだ現役ですよね。
    F-15 なんかも初飛行は30年以上前ですがいまだに世界最強とも言われてたりします。

    みんな結構長生きな感じですけど、実運用ではどのくらいの連続使用時間が保証されてるんでしょうね。
    • ○最近長生きな理由

      • 高くなりすぎて、なかなか買い換えできない
      • 電子技術急速に進歩し、アビオニクス更新だけでも戦闘力を向上しやすくなった
      • 冷戦が終わって、新型機開発のスピードが落ちた
      たぶんもうしばらくすると、「フライトシミュレータでの訓練が増えたので、機体の損耗を伴わないスキル維持・向上が図れるようになった」ってのが加わるだろうと妄想。

      ○対して、F-1が比較的短命な理由

      • 自衛隊がどう言いつくろおうとF-1は「対艦攻撃機」。
        本土に大規模上陸してくるはずだったソ連が消えてしまったので、あえて延命するメリットがない。
      • F-2に買い換えないと某三菱などが困る

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2006年03月09日 13時51分 (#897540)
        >本土に大規模上陸してくるはずだったソ連が消えてしまったので、あえて延命するメリットがない。
        んなこたーないです。氷河期が来て海水面が下がって大陸と陸続きにでもならない限り、
        どこの国だろうと日本に攻め込むには海を渡らねばならないことは永久に変わりありません。
        #どこの国が攻めてくるのかって? 壷の軍事板にでも行って下さい。

        飛行機と潜水艦は、使うたびに機体・船体に負担がかかるので作った時点(と言うか設計の時点)で使える寿命が決まってます。
        で、延命しようとすれば当然機体構造の強化をしたり一機一機の構造材の疲労をチェックしてまだ使えるか確認しながら使ったりしなくちゃなりません。
        もともと、F-1は決して高性能な戦闘機って訳じゃないので、延命するより買い換えたほうがいいということになっただけです。

        アビオニクスの更新と一口に言っても、機種のサイズで搭載できるレーダには制限が出ますし、機体内部のスペースの問題も。
        そもそも、F-1はエンジンが弱すぎて「アフターバーナをいっぱいに焚いても、もう一段バーナが必要だ」なんて言われるぐらいで、エンジンの換装なんてしたらF-2買った方が安いかも。

        >F-2に買い換えないと某三菱などが困る
        国内防衛産業の維持育成は自衛隊の任務のひとつです。別に冗談や皮肉じゃありません。
        どこぞの○リアドネ企画の本では「輸入したほうが安い!」なんて愉快な寝言書いてありますけど、
        完全輸入したE-2Cなんか、部品が生産終了して輸入できず、結局何機か潰して共食い整備してます。
        「国内防衛(軍事)産業の能力」も、正面装備なんかと同じ、立派な抑止力のひとつなんです。
        親コメント
        • >どこの国だろうと日本に攻め込むには海を渡らねばならないことは永久に変わりありません。
          「大規模上陸」と限定して書いたつもりでしたが、わかりにくかったかもしれません。
          昨今重要視される島嶼防衛への対処と、大規模上陸への対処では、当然異なるかと思われます。
          その中で、対艦ミサイル母機の役割(そこで要求される仕様)が変化したという点では、ご同意いただけますか?

          >エンジンの換装なんてしたらF-2買った方が安いかも。
          たしかにそうですね。
          ただ、どこからエンジン換装の話になったのかよくわかりません。

          >国内防衛産業の維持育成は自衛隊の任務のひとつです。
          同意します。防衛産業の維持育成が買い替え目的の一つだと明示したつもりでしたが、ご理解いただけなかったようで残念です。
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      • by Anonymous Coward on 2006年03月09日 13時22分 (#897524)
        一般的にもう最近の機体が長生きな理由は

        ・機体個別に飛行時間・寿命管理,補修・改修がかなり厳密におこなわれるようになっている.

        というのもあるはずです.
        F-1が比較的短命な理由としては

        ・性能の陳腐化が激しい

        というのもあるのではないかと思います. 飛行性能はともかく,自機防御用のチャフ/フレア・ディスペンサーすら積んでいない世界的に希有な攻撃機だったはず.
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      • by Anonymous Coward on 2006年03月09日 15時13分 (#897599)
        長命の理由はさておき、短命の理由の方は若干的外れ。

        ・F-2はF-1の後継機なので、性能差はともかく目的は「対艦・対地攻撃」で一緒です。
         その理由ではF-2が調達できません。
         (実際減ってはいますけど、まだまだ某国もいますから。)

        ・軍用飛行機のビジネスモデルは「売り切り」じゃありません。
         メンテナンスや改修で儲けるので、続いても代わっても同じ会社の製品なら
         その会社はどちらでもそれなりに商売になります。
         そりゃ新規開発・購入は大きいし、新しい方が色々儲けは出しやすいですが、
         一端開発した機体の配備が遅いぐらいならそう困りません。

        F-1は単に最近の長寿のトレンドの前に後継開発が決まってしまったので、
        計画どおり世代交代してるだけでしょう。
        短命というよりむしろF-2開発の遅れの分引っ張ったぐらいでは?
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      • F-1は空対空でもF-104とどっこい、もしくはそれよか高級なFCSを積んでいて、AAMだって同じものを同じ数積めるし、
        (ターボファン/ターボジェット、双発/単発の特性の違いはあるにせよ)エンジン推力、
        機体規模だってそう大きく変わるわけではなく、当然ながら先代FSであったF-86とは比較になりません。

        F-104があの直線番長っぷりでも立派な戦闘機だったのと同じくらいにはF-1は(やや非力ではあったが)戦闘機でしたし、
        当時の日本の環境(予算/機体定数/技術)を省みれば、F-1は主力であるF-104J/F-4EJの数が足りない穴を埋めるための
        「支援」「戦闘機」であることも見落としてはならないと思いますです。
        親コメント
    • by apt (28270) on 2006年03月09日 13時53分 (#897543) 日記
      F-1よりもさらに10年近く古いジャガー(ジャギュア)攻撃機/練習機 [wikipedia.org]もまだ現役ですね。

      F-1と用途も高翼型の機体形状も似ている上に、エンジンも同じロールスロイス製(製造はIHI)で、
      F-1の代わりにジャギュアのライセンス生産も検討されていたという話ですが。

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      • ジャガーとF-1の共通点を挙げると次のようなものがあります

        a)どちらも、高等ジェット練習機と攻撃機であること
        b)エンジンとしてロールスロイス/チュルボメカ製アドーアを採用していること

        当時、米軍のT-38/F-5の運用思想から、超音速練習機の訓練プログラムが必要で、それから派生した攻撃機/軽量戦闘機を安価に生産するという意味では、各国は似たような戦闘機開発プログラムを持っていました。一方で

        1)ジャガーが対地攻撃を主任務に置いたのに対し、F-1はASM(空対艦ミサイル)の運用能力を付与するという当時としては画期的な運用思想が根底にあった
        2)ジャガーが、当初から高等練習機と攻撃機の開発プログラムを統合する形で進められたのに対し、F-1は開発が終了していたT-2練習機からの改造という形で開発された
        3)エンジンの高出力化など、F-1は近代化が行われなかった

        という違いがあります。F-1は、その後FSX計画の進展により、調達数が削減され、F-2への代替が進められたので近代化計画が進まなかったのが相対的な短寿命の要因でしょう。もっとも、FSX計画の遅延によって、F-4EJに対地攻撃能力を付与した近代化によって、F-1の自然減数に対応していったのは皮肉ですが

        #!泥酔!
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    • by Anonymous Coward on 2006年03月09日 12時49分 (#897495)
      >みんな結構長生きな感じですけど、実運用ではどのくらいの連続使用時間が保証されてるんでしょうね。
      さあ?その辺りは英国の方に聞いてみたい気がします。

      つーか、湾岸戦争で飛んでいたキャンベラって設計は二次大戦中ですよね?限度ってもんがあると思うが。

      #飛べる限りは使えるとか言われそうだが。

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    • by Anonymous Coward on 2006年03月09日 12時53分 (#897497)
      航空機の場合、定期的&徹底的にメンテしますから
      30年前のパーツがどれだけ残っているかは疑問ですが。

      戦闘機の主役が爆撃と偵察になっている現代において
      主力戦闘機の性能向上は重要ではないという事でしょう。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2006年03月09日 21時40分 (#897843)
        >30年前のパーツがどれだけ残っているかは疑問ですが。

        現役の奴は作ってますよ。
        おかげで私は生まれる20年以上前に書かれた手書きの図面の面倒をいまでも見ているわけです。
        自社だけのじゃなくって、いろいろな事情でまわってきた他社移管品もたくさん。

        #やぶれていたんだ原図のCAD図面化から、生産停止品の代替の検討、新規格適合の検査から、さらには鉛・アスベスト含有調査と……
        #長持ちですよー。嫌になるほど
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    • by Anonymous Coward on 2006年03月09日 12時55分 (#897498)
      F-2の機体寿命は6000飛行時間以上だそうです。
      F-15の寿命は分かりませんでしたが、機体構造を強化したF-15Eの寿命が8000時間程度みたいなので、多分F-2と同じぐらいかと。
      ちょっと古いF-4は3000時間程度みたいですが、航空機構造保全プログラム(ASIP)なるものを導入して、実際はそれ以上使う気満々みたいです。

      #万一機体にガタが来ても、空中分解する前にパイロットは射出座席が自動的に作動するので大丈夫です。
      #新しい機体は左旋回で滑るけどご愛嬌
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2006年03月09日 13時49分 (#897538)
        F-4はとっくにガタが来てるけど代替機がなくて飛ばしてるだけでは。
        つうか使う気も何も既に延命して使ってるんですが。
        無理して使ってるから事故を起こしてるとも聞くし。
        # 今中規防中に更新開始予定です。はよ更新して欲しい。
        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2006年03月09日 13時56分 (#897544)
        >射出座席が自動的に作動するので大丈夫

        マッコイの整備だ。それぐらいは覚悟しておけ…ではなく、今井班長の整備でしたっけ。
        親コメント
      • >空中分解する前にパイロットは射出座席が自動的に作動するので大丈夫です。
        機体が空中分解しようがしまいが、射出後の機体が街中などでなく、
        人の居ないところへ落ちていくことを祈るばかりです。

        #ウルトラマンシリーズで脱出を街中でしていたのを思いだす
        #当然落ちていく先ははビルや道路だったりする
        --
        人事を半分尽くして天命を待つ
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        • by Anonymous Coward on 2006年03月09日 14時49分 (#897583)
          これも説明しておいた方が良いでしょう

          >空中分解する前にパイロットは射出座席が自動的に作動するので大丈夫です。
          >新しい機体は左旋回で滑るけどご愛嬌

          ファントム無頼 [google.com]のネタです。

          #飛行時間延ばすのは、機体の検査技術や飛行中のG履歴とかの計測技術の進歩で、
          #機体にかかる負荷をより精密に測れるようになったから、てのが大きいんでしたよね、確か。
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      • 栗・神でないと、だめなんだろうなぁ。

        #F-15も、複座タイプがあるんですってねぇ。
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  • 引退する理由 (スコア:3, おもしろおかしい)

    by yellow tadpole (7084) on 2006年03月10日 0時23分 (#898008) 日記
    PSEマークが付いてないからでしょう。
    --
    〜◍
  • 古い機械ほど長持ち (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2006年03月09日 13時07分 (#897514)
    ってのは飛行機に限らないんじゃないかと。
    昔作ったころは今より設計精度を出せなかったりして、マージンが余計に取ってあったりするからね。
    今の機械のほうがマージン少ない分、ヘタるのが早い気がする。
  • by goten-go (18666) on 2006年03月09日 22時02分 (#897868)
    戦後初の国産ジェット機。
    国産初の後退翼ジェット機。
    国産初の実用ジェット機。

    素直に、国産初のジェット機とは呼べないのですが、
    大きな一歩となったことは間違いないT-1練習機 [wikipedia.org]も、
    つい先日(3/3)、引退飛行を行いました。 [chunichi.co.jp]
    本日(3/9)退役式典が行われたとのことです。

    初飛行が1958年ですので、かれこれ半世紀近くになります。
    一度、飛んでいる姿を見てみたかったのですが、ついに機会はありませんでした。
  • by muji (9607) on 2006年03月09日 13時36分 (#897532) 日記
    F-1と見てとっさにこれ [canon.co.jp]を思い浮かべてしまいましたorz
    カメラの方がちょっと先輩だったんですね。
  • 国産初? (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2006年03月09日 16時27分 (#897646)
    「国産初のジェット戦闘機」って「菊花」じゃないの?

    # 国産なのか? 戦闘機なのか? とかツッコミどころはいろいろ
    • Re:国産初? (スコア:2, 参考になる)

      by bunmei (23386) on 2006年03月09日 17時15分 (#897683)
      正しくは橘花 [wikipedia.org]ですね。

      国産初ですけど、仰るように戦闘機じゃなかったってことで。

      余談ですが、橘花とか桜花みたいに名前に花が付くのは特攻機なんです。
      パッと散れって事ですかねえ...
      親コメント
  • by tachyon (24078) on 2006年03月09日 19時45分 (#897785)
    ロッキード社のU-2、SR-71、F-117等の開発と運用にまつわるアレゲなエピソードの宝庫として、

    ステルス戦闘機 スカンク・ワークスの秘密 [amazon.co.jp]

    を推薦しときます。
    これを読むと、アメリカでもやっぱりエンジニアさん達は苦労してるんだということがよくわかります(^-^;)。
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「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常

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