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海保の観測所で世界最高精度のレーザー測距装置が稼働開始 30

ストーリー by mhatta
JAXAの精度を300万円で凌ぐ 部門より

KuRo-CaT曰く、"asahi.comの記事によると、第五管区海上保安本部の下里水路観測所にて世界最高精度のレーザー測距装置が稼働を始めたとのこと。

衛星にレーザーを当てて、その反射光から自身の位置を割り出すという方法で、もともと非常に精度が高かった(普通に計測してもセンチメートルオーダーの精度)のですが、それを僅か300万円の改造費で4-6ミリメートルの精度にまで高めることに成功したようです。これはGPSを遥かに超える精度。と言っても、重すぎて車には積めないと思いますが…電力の問題も有りますしね。

実はタレコミ子はこの装置の存在を知りませんでした:-) あと数十年すればコンマ1ミリメートルの精度になっていそうな気もします。違う方式かもしれませんが。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 高校の地学で (スコア:5, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2006年07月03日 9時26分 (#971403)
    この方式を習いました.
    目的はプレートの動きを測定することでしたが...
          ↓
    http://www.keirinkan.com/kori/kori_earth/kori_earth_2/contents/ea-2/1-bu/1-1-2.htm
    クェーサーで測量するという方法もありましたねぇ(遠い目).
    • Re:高校の地学で (スコア:3, 参考になる)

      by the.ACount (31144) on 2006年07月03日 15時10分 (#971551)
      クェーサーを使うのは、VLBI(超長基線電波干渉)といってレーザーより更に高精度です。
      近頃は、VERA [nao.ac.jp]なんていう2天体同時観測望遠鏡で大気揺らぎを打ち消して精密測定する「相対VLBI」なんてのもあります。(レーザーでも、2波長同時観測で、波長による屈折率の差を利用して大気屈折を補正したりしてます)
      --
      the.ACount
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  • by Canadian (31348) on 2006年07月03日 9時42分 (#971411)
    海保下里水路観測所は平成16年人事院総裁賞を受賞しています.
    http://www.jinji.go.jp/sousai/017/simosato.htm [jinji.go.jp]
    人事院総裁賞はどれをとってもプロジェクトXが1本できそうなものばかりですが,その存在はあまり知られていません.
    記事やタレコミでは改造費が少ないことばかりが注目されていますが,この手の機器は個人の職人技に性能が依存するため,同じ費用で誰にでもまねができるというわけではないという意味でもっと測定者の意義は称えられてもよいのではないかと思います.
    この分野では国土地理院もGEONETを整備していたり,VLBIによる測定をしていたりなど結構がんばっています.ニュースになったもの以外にも見てあげてください.
    http://mekira.gsi.go.jp/project/f2/ja/index.html [gsi.go.jp]
    http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/vlbi/ja/index.html [gsi.go.jp]
  • by Anonymous Coward on 2006年07月03日 10時31分 (#971428)
    この辺 [spaceinfo.jaxa.jp]読んでみると、設計寿命の 4 倍も生きてるんですねぇ。まぁ、姿勢制御はスピン安定方式だし、レーザーの反射に使ってるコーナーキューブはまず故障のしようがないので、軌道が正確にわかる限り落ちてくるまでは使えるってことかな。
  • このあたりの知識があまり無いので、頓珍漢なことを言っているかもしれませんが、
    今回の衛星にしろGPSにしろ正確な衛星の位置がわからないと、
    観測地点の正確な位置は求めようが無いような気がします。

    これらの衛星はどうやって自分自身の正確な位置を調べているのでしょうか?
    • 衛星の位置および観測点の位置は、複数の観測点からのデータを集計してすべてが整合するような解を求めています。

      したがって、求まるのは相対位置のみですが、基準となる観測点の位置は地球座標系の定義として与えられていますので、これで充分なわけです。
      --
      the.ACount
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      • 「世界最高精度のレーザー測距装置」の基準とするには,それ以上の精度で衛星の位置が分からなければならないはずで,ということは更に精度の高い測距装置がどこかに...あれ?世界最高精度は...(^^;;

        複数観測による「すべてが整合するような解」の精度は,個々の測定装置の精度より高いってことで宜しいでしょうか?
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2006年07月03日 10時56分 (#971440)
    原理的には、1波長内の位相差まで検出できればナノmオーダーの測定ができるだろうが、実機は多波長に渡る変調をかけてその変調を検出するからミリmオーダーの測定になっているのだろう。月にもアポロが反射板を置いてきてるけど、その後どうなったのだろう?
    昔仕事でよくHPの測定器をレンタルして自分たちが作った装置の誤差測定をやってたけど、1mの測定範囲でミクロンm以下の測定は楽勝だった。
    レーザーポインターみたいな装置で100mの測定距離で1mmぐらいの分解能があって1万円ぐらいの装置が欲しいなあ。
    • by the.ACount (31144) on 2006年07月03日 15時21分 (#971554)
      地上で使うレーザー測距装置は連続波が使えるから位相差でもなんでも利用できるけど、衛星まで届くレーザーは高エネルギーパルスの往復時間測定だから、誤差は波長よりはるかに大きくなってしまう。

      今回の改良は、パルス形の歪みに強い計測方法を開発したと言うことのようです。
      --
      the.ACount
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    • Re:安くならないかな? (スコア:1, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2006年07月03日 11時11分 (#971448)
      >レーザーポインターみたいな装置で100mの測定距離で
      >1mmぐらいの分解能があって1万円ぐらいの装置が欲しいなあ。

      誰のスリーサイズを気づかれずに測定しようと言うのですか。
      親コメント
    •  数メートルの距離での計測と軌道上の衛星との距離の計測では面倒な要素が桁違いでしょう。
       レーザ使った距離測定で、nmオーダの計測は出来ますよ、実験室とかでなら。

      > レーザーポインターみたいな装置で100mの測定距離で1mmぐらいの分解能があって
      >1万円ぐらいの装置が欲しいなあ。

       もし出来たとしてもその性能を生かすための固定方法などを考えるとそれだけで数万~数十万の機材が必要になるでしょうね。もっとか?

      #なんでこのコメントが興味深いのか良くわからん。
      • by SteppingWind (2654) on 2006年07月03日 12時38分 (#971495)

        ちなみに100m程度の距離で数mm程度の精度で3次元計測できるスキャナならこんな物 [kankou.co.jp]が実用化されているみたいですよ. 野外で使われるだけに, ちょっと頑丈な三脚に乗せているだけみたいですけど.

        建築, 土木, あるいは船舶みたいな長尺物を相手に, リモートで測定したり, 温度や加重による変形を現場で随時チェックなんて用途には有れば便利でしょう.

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        •  レーザ測距計にスキャン機構つけたものとか、ステレオ視(そんなに精度良くない)でやるものとかいろいろ便利なのが出てますね。
           飛行機にGPSとカメラ積んで地上の広い範囲を三次元計測なんてシステムもあるみたいですね。

           測りたいものが設置場所から視線が通ってればいいのですが、そうでない場合はとったデータをどう合成するか次第で精度が落ちちゃう可能性大です。
           頑丈な三脚って言っても、装置自体も結構重いですし、足場が悪いとだめだめだし。
           カタログ通りの性能出そうとすると結構大変ですよ。

          #それ関係の端くれでしかないのでAC
  • by saitoh (10803) on 2006年07月03日 12時26分 (#971488)
    市販の数万円のレーザー距離計は100mとか400mが最大距離で、レーザー出力は1mwとかそこらです。 衛星まで届くレーザーってのはどのくらいの出力なんでしょうね。リンク先のWEBサイトを漁ってみましたが、記述が見つけられませんでした。
    • Re:出力は? (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2006年07月03日 12時57分 (#971503)
      レーザー測距用は知りませんが、地上-衛星間通信用レーザーは
      数百mWぐらいだったはず。
      親コメント
  • 光受信のタイミングから位置情報に直す時には大気屈折率の影響で光路がゆらぐ影響が無視できないと思うんですけど、その辺はどうやって補正してるんでしょう?
    • by the.ACount (31144) on 2006年07月03日 15時38分 (#971561)
      現在のレーザー測距の精度では、観測点の位置と気圧,湿度から大気モデルを使って計算する方法で充分な屈折率補正が出来ます。(湿度が必要なのは水蒸気の影響が大きいから。空が青いのも水蒸気のせいとか?)
      更に高精度を目指して、2波長の屈折率差を利用した補正も研究されています。
      --
      the.ACount
      親コメント
      • by ef (25263) on 2006年07月03日 16時44分 (#971592)
        大筋間違ってはいませんが、レイリー散乱・ミー散乱と回折散乱で説明した方がわかりやすい気がします。・・・ぐぐって
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        • by Anonymous Coward on 2006年07月03日 18時48分 (#971630)
          昼間の空が青いのは、光波長の中では青波長がもっとも散乱しやすいからです。
          (実際には紫がもっともよく散乱してるのですが、人間の眼の構造上、青に見えます)

          太陽光の射す角度が変わり、太陽光が大気中を通過する距離が長くなると
          青は散乱されすぎてしまい、より散乱しづらい赤が支配的になります。
          これが夕焼け色です。朝焼けも同じ条件で起こります。

          この手の散乱現象は三種あり、光波長および光がぶつかる粒子の大きさにより求められます。

          大気中の酸素分子・窒素分子等、光波長よりも小さな粒子とぶつかることによる「レイリー散乱」、
          水蒸気やチリ・花粉等、光波長と同程度の粒子とぶつかることによる「ミー散乱」、
          水滴やホコリ等、光波長より大きな粒子とぶつかることによる「回折散乱」です。
          高度35,000m以上ではミー散乱はほとんど見られず、基本的にレイリー散乱を考慮します。

          ちなみに水滴の固まりである雲は、すべての波長を散乱させるため白く見えます。

          って感じでどうですか先生。
          ……屈折率補正については結局よくわかりませんでした。
          親コメント
      • >空が青いのも水蒸気のせい

        逆です。いや、逆とは言い切れないか。
        大気中に水蒸気が多いと空は「白っぽく」なります(ex.日本)。
        大気中に水蒸気が少ないと空は「抜けるような青空」になります(ex.ハワイ)。

        >湿度が必要なのは水蒸気の影響が大きいから

        波長帯によっては二酸化炭素や酸素の影響も大きいし、水蒸気の影響をほとんど受けない波長もあります。
        むしろ、水蒸気は時空間的な変動が大きいため、固定テーブルから読み出せないことが大きな理由でしょう。
        (O2、C02の濃度変化はH2に比べるとあまりない。なお、オゾン:03も時空間変動が大きい)

        #湿度って、湿度鉛直プロファイルですよね?地表観測の湿度ではなくて。

        >更に高精度を目指して、2波長の屈折率差を利用した補正も研究されています。

        放射計なんかでは2波長~多波長による補正が主流なのですが、レーザー測距では技術的な難しさがあるのでしょうか?
  • by Anonymous Coward on 2006年07月04日 6時56分 (#972008)
    「だるまさんがころんだ」のデモをきぼんぬ
  • by Anonymous Coward on 2006年07月04日 10時25分 (#972105)
    船なんだから精密測定したところで
    べたなぎでも5mmぐらい簡単に揺れるよなあ。

    データに誤差があるって意味じゃなくて
    その精度を人間が使い切れないってことです。
    海上浮遊物の位置にセンチ単位なんてほとんど意味ないですから。
    兵器以外は。
    • いや、観測所は陸の上だし・・(船に乗せるのは大変だ)

      昔から疑問だったのは、「海上保安庁が衛星どころか各惑星の位置(ephemeris)まで自前で計算してるのはなぜ? 」
      いや、航行に必要とは分かるんだけど、素人考えでは天文台あたりにまかせないのかな~と思っていたら、東京天文台は当てにならないみたい。

      一般相対論を考慮した軌道計算では天体位置表 [mlit.go.jp]の基礎理論解説におせわになってます。

      まあ、話がそれたけど、海上保安庁は常識的イメージとは大きく違うことやってるんで、即断は禁物。
      --
      the.ACount
      親コメント
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