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ノーベル医学生理学賞にRNAi研究者 9

ストーリー by yosuke
次の記事は物理学賞かも 部門より

teratera曰く、"日本経済新聞の記事によると、ノーベル医学・生理学賞をスタンフォード大のアンドリュー・Z・ファイア教授とマサチューセッツ大のクレッグ・C・メロー教授が受賞した。受賞理由は『RNA干渉(RNAi) 二重らせん構造のRNAによる沈黙の発見』(プレスリリース, 1998年のNature掲載論文)

RNAiとは短い二本鎖RNAを人為的に挿入し、特定のタンパク質の合成を阻害する手法。それまではUV照射などで変異体を作成する必要のあった遺伝学的解析が、RNAiを用いることで網羅的解析も可能となった。ゲノム計画の終了した現在、RNAiによってタンパク質の機能が網羅的に調べられつつある。

もともと、mRNAと相補的な配列(=mRNAと結合しやすい:アンチセンス鎖)の挿入ではタンパク質合成に必要な酵素の結合が阻害され、合成の阻害は予想されていた。受賞者らの功績は、比較対照用に相補的な配列と更に相補的な配列(=mRNAと同じ:センス鎖)を同時に挿入するとタンパク質の合成阻害効率が飛躍的に伸びた点に着目したことだと考えられる。 そこから、単に必要な酵素が結合しにくいだけでなく、そのような状況では積極的にmRNAを破壊する機構が生体には備わっていると結論付けていた。実際にそのような機構の存在が示されており、現在では研究のみならず医療への応用も期待されている。

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