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14029 story

太陽観測衛星「ひので」が捉えた黒点周囲の火柱動画 19

ストーリー by yosuke
悲喜交々 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

まずは この毎日新聞の記事を見てほしい。9月23日に打ち上げられた太陽観測衛星「ひので」(SOLAR-B)が、世界で初めて太陽の縁にある黒点の周囲から水素原子などが火柱のように噴き上がる姿を明瞭な動画で捉えたとのことだ(国立天文台のプレスリリース)。これは素直にすごいぞ。

ひのでは、10月末のファーストライト以降、11/9の水星の太陽面通過を観測するなど順調にミッションを続けている。
その一方で、悲しいニュースも入ってきている。

KAMUI 曰く

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究総主幹で、太陽観測衛星「ひので」(SOLAR-B)のプロジェクトマネージャーでもあった小杉健郎氏が脳梗塞の為亡くなった。享年 57歳。(asahi.com の記事)
「ひので」は9月に打ち上げられたばかりで、成果を楽しみにしておられたのに…

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2006年11月28日 9時51分 (#1065971)
    精魂傾けた「ひので」の活躍はこれからというのに、何とも無念でしょう。
    一つのミッションが実現するまで、日本の場合、構想から最低10年は掛ると言われており、
    「ひので」は「ようこう」打ち上げ直後から既に構想がスタートしていたとか。

    構想、計画立案、審査と選定、予算申請、各種許認可、設計開発、建造など
    さまざまなプロセスをへて、夢を実現して行く訳ですが、権限と共に職責も集中する
    プロジェクトマネージャーは当然一つ一つに多大な労力を使っているそうです。
    地上はある意味、宇宙空間よりも苛酷な世界だと語っていた「VSOP-2」関係者を思い出します。

    きっと、計画実現までのプロセスで精魂を使い果たしてしまったのでしょう。
    氏が精魂傾け育て上げた「ひので」が、太陽活動周期に近い約10年もの間観測を続け、
    貴重なデータを送った、先代の名機「ようこう」を凌ぐ名機になることを願っております。
  • by Anonymous Coward on 2006年11月28日 10時16分 (#1065978)
    こういう巨大プロジェクトを行なうと必ず主要メンバーが過労(と思しき理由)で亡くなるような気がします。
    #地球シミュレータの三好甫氏など
    こういうプロジェクトの責任者となればかかる重圧も尋常ではないでしょうし、またそれを真正面から受け止める方が責任者として選ばれるのでしょうからこういう事態が起きてしまうのかもしれませんが...
    それでもこういう巨大なプロジェクトを進めるにあたってもっと医学的な見地から参加メンバーの健康管理を行なう--という視点が必要な気がします。人命尊重はもちろんですが、これらの責任者の方は巨大プロジェクトを遂行していく上で不可欠なノウハウを体得されたわけで、それ以降のプロジェクトを進めるにあたって有益な助言を下さると考えることもできるからです。
    小杉健郎氏に心から哀悼の意を表します。
    • by Anonymous Coward on 2006年11月28日 12時58分 (#1066136)
      小杉氏は、JAXA/ISAS内でサイエンス部門の責任者の立場にあったので、そちらの心労の方が大きかったのでは?
      このままではJAXA統合前に始まったプロジェクトが終了した(この「ひので」打上が旧宇宙研のM-Vロケットの最後)ところでそのまま日本の宇宙科学は沈没かも知れません。それを救おうと尽力していました。

      「ひので」は、自分の子どものようなもので、開発にいくら苦労しても苦労のしがいがあったと思うけれど、官僚体質のJAXA上層部や、科学と技術と事業の区別のつかない政治家と財界人、公式発表鵜呑みのマスコミの相手の苦労は、充実感には結びつかず心労ばかりがたまっていって、体をいじめることになったのではないかと推測します。

      (関心のある方は、今後数ヶ月、宇宙開発委員会 [mext.go.jp]、とくに「計画部会 宇宙科学ワーキンググループ」に注目していると、何か動きが見えてくるでしょう。)

      インサイダーではないけれど微妙な距離の関係者なのでAC
      親コメント
    • 道路や橋やトンネルもモノによっては立派に巨大プロジェクトだけど、関わってたゼネコンの幹部が完成前後に亡くなったって話は聞かないなぁ。新聞ネタになりにくい中間管理職レベルならあるのかもしれんが。

      # プロマネといえども、天下り役人や政治家に振り回される中間管理職ということかっ!

      • 世の中は、そんな嫌な連中が作ったルールで動いていますから、
        下っ端はルールの枠内で精一杯もがくしかない・・・。

        まして、予算や許認可が絡むとなると、どんなに無能で嫌な奴が相手でも
        機嫌を損ねぬよう、最上級の客人として扱わなければいけません。

        本来の仕事と平行して、生臭い仕事もしなければいけないとなると、
        誰でも心身おかしくなりますわな。
  • by Anonymous Coward on 2006年11月28日 1時19分 (#1065900)
    雑誌ニュートンやNHKスペシャルのような
    科学雑誌のイラストやTVの科学番組のCGで表現された世界だったものが
    実写で見れるようになったというのは素直に驚きました。
    • by Anonymous Coward
      確かに凄かった。

      #頭の中が妖星ゴラスで一杯になった。
      #/.Jer的にはゴラスとサラマンダのどちらが優勢なのかなぁ。
      #と全く科学を侮辱する気が無いけどオタクっぽい思考だけ放り投げてしまったのでAC
  • オフトピ (スコア:2, おもしろおかしい)

    by keychan (32360) on 2006年11月28日 1時13分 (#1065898)
    これでグラディウスやダライアス、沙羅曼荼などの
    シューティングゲームがさらにリアルになるわけですね?

    ----
    9月23日の発射は1時間前からモニタにかじりついてました。
    あの興奮は忘れられません。
    これからも故障なく末永く各種データを送っていただきたい。
    名の通り日本の宇宙開発の新たなる「ひので」となるよう祈念すると共に
    小杉健郎氏の冥福をお祈り申し上げます。
  • 尺がデカい (スコア:2, 参考になる)

    by deleted user (29334) on 2006年11月28日 9時00分 (#1065961) ホームページ 日記
    ムービーの左下に出ている時計は、撮影の時間を表しているのでしょうか?
    長針と短針が時と分を表しているとすると、かなり早回しにしている様なので、
    太陽のスケールが大きいので非常にゆっくりに見える現象ということなのですね。
    --
    =-=-= The Inelegance(無粋な人) =-=-=
  • by Anonymous Coward on 2006年11月28日 9時20分 (#1065967)
    地球の大きさと映像でうねってる炎の大きさを比較したらどんな感じになるのだろうか?
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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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