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コンピュータが将棋で人に勝てるのはいつか? 108

ストーリー by mhatta
数年以内という人もいるようですが 部門より

MITsu_at_mit-net 曰く、

産経新聞の頂上対決…渡辺竜王22歳Vs最強将棋ソフトによると、プロのトップ棋士と将棋ソフトによる平手の公開対局が 21日に初めて行われるそうです。もう結果は出てるかな? 多分まだ人間の方が強いだろうけど、あとどれくらいでコンピュータが人間より強くなるでしょうね。

結果は渡辺明竜王の順当勝ちだったようですね。
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  • 解説とかで (スコア:4, 興味深い)

    by 31K (28924) on 2007年03月22日 10時05分 (#1129883)
    今回の勝負と直接関係無いけど、テレビでやってる将棋の解説などでコンピュータ使って、現在の手の評価値など出ると面白そう。

    解説者:こんな手もありますね <4.8点>

        こういう考え方もできますね <3.2点>

    先手:○○銀 <7.6点>

    解説者:そういう手がありましたか

    なんてね。

    何十手も前から、コンピュータ解説は詰んでて後手の勝ちと表示したりして。

    • Re:解説とかで (スコア:1, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2007年03月22日 12時16分 (#1129990)
      点取り占いみたい

      # Anonymous Cowardにつっこまれる <0点>
      親コメント
    • Re:解説とかで (スコア:1, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2007年03月22日 22時38分 (#1130362)
      解説者:こんな手もありますね(スコア:3,興味深い)
          こういう考え方もできますね(スコア:2,参考になる)
      先手:○○銀(スコア:4,おもしろおかしい)
      解説者:その手はないでしょう(スコア:-4,フレームのもと)
      親コメント
  • by NOBAX (21937) on 2007年03月22日 8時39分 (#1129833)
    天馬博士は体が大きくならないのをトビオの欠点としましたが、
    象徴的な話です。
    人工知能の課題は自己学習能力です。
    対戦中に動的に学習して戦略を変えるといったことが出来なければ
    人間に一度や二度は勝てても継続的に勝つことは
    出来ないでしょう。
    • by Napper (6812) on 2007年03月22日 10時33分 (#1129903)
      >人間に一度や二度は勝てても継続的に勝つことは出来ないでしょう。
      私はパソコンに付いてきた将棋のソフトに継続的に負け続けてますが、それは私が人間ではないということなのでしょうか?
      人工知能には、容赦なく連勝するだけでなくたまには相手に勝ちを譲るくらいの人間らしい思いやりを見せてほしいと思います。orz
      親コメント
      • HAL (スコア:2, 興味深い)

        by Anonymous Coward on 2007年03月22日 11時11分 (#1129935)
        2001年宇宙の旅に出てきたHALは人間相手には手加減をするそうです。
        映画で使われた棋譜ではHAL必敗の局面もあったようです。
        昨日の将棋も、渡辺竜王にしてみれば稽古将棋に過ぎなかったでしょう。
        稽古将棋というのは素人さん相手にいいところまでいっていたとか、
        もしかしたら勝てたかもしれない、といった錯覚を与えてあげる
        指し方で、ガチンコでコテンパンにやっつけるより、はるかに高度な
        技術と能力が要求されます。
        ウソんこの麻雀ソフトにはそういうのがあります。
        人間にずーっと勝たしておいて、オーラスで役満あがって
        コンピュータが大逆転とか。
        親コメント
    • by Anonymous Coward on 2007年03月22日 9時32分 (#1129858)
      人工知能は育ちもしませんが衰えもしません。
      そして計算機の技術は毎日育っています。
      すぐに衰えてしまう人間は、子孫にその能力を伝えることもできないし
      いちいち0から再学習が必要になります。
      この差は決定的で、近い将来人間はコンピュータに勝てなくなるでしょう。

      という元七冠の講演を聞いたことがあります。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2007年03月22日 9時31分 (#1129857)

      対戦中に動的に学習して戦略を変えるといったことが出来なければ
      人間に一度や二度は勝てても継続的に勝つことは
      出来ないでしょう。


      DeepBlueは数パターンの戦略を対局中に変えたといわれますし(動的かどうかは知らない)、人間でもそんなに戦略を変えなくてもやっていってますから、動的学習が必須とも思えない。

      従来の将棋ソフトがアマ強豪プログラマが作っていたのと比べて、ボナンザは、作者はアマ強豪じゃないのを過去の棋譜を読み込むことで鍛えてカバーしていることを考えると、将来性はあるとおもいます。
      親コメント
      • 手元の「将棋世界」'99/8号にDeepBlueに負けたカスパロフ氏のインタビューが載っているのですが、
        氏はDeepblueに本当に人間の関与がなかったのか、と言っています。
        親コメントにあるように戦略を変えた(カスパロフ氏は「一局ごとに、違う対戦相手と対戦しているようだった」と言っている)、
        DeepBlueの本体が別室に置かれていた、何度も再選を申し込んだが受けてくれない、
        対局中のデータが公開されない、などがその理由。
        確か当時、NHKで放映されたこの対局に関するドキュメンタリーでも似たような指摘があったと記憶しています。
        しかし、今回のボナンザ-渡辺戦にはビックリです。
        渡辺竜王には相当プレッシャーもあったとは思いますが、読売の記事によると「こんなに強いとは驚き。あと何回か指せば負けるだろう」と対局後に言ってたとか。
        竜王にここまで言わせるんですから、ひょっとしたら現時点でもほとんどのプロ棋士より強いのでは?
        ぜひ棋戦に「コンピュータ枠」を希望(竜王戦あたりでやってくれないかなあ)
        親コメント
    • by Anonymous Coward on 2007年03月22日 8時46分 (#1129837)
      >対戦中に動的に学習して戦略を変えるといったことが出来なければ

      動的に学習しなくとも、十分な演算速度があれば各局面ごとに人間以上に最適手を
      見つける可能性はあるのでは?
      成長しなかろうがそのままであらゆる局面において人間以上という可能性はあるわけで。
      親コメント
      • こっち方面には素人なんですが、素人考えでも動的な学習というのが
        困難なのは想像ができます。そんなもんロジックに出来るのか?
        というわけで、総当りの力技が一番近い気がします。

        問題は、その方法で人間に勝っても、人工知能として新たな境地が
        開ける気がしないことですな。
        --

        --- (´-`)。oO(平和な日常は私を鈍くする) ---
        親コメント
    • ロボットの2足歩行なんかの分野では、自分で「歩行の方法を学習していく」モデルも出てるんですけどねえ。「知能」の分野はなかなか難しいというところなんでしょうか?
      --
      Medu Lah! en' gula vrechen d' MOL! ~箇更なる高みで廼の困惑を姜す
      親コメント
    • 人工知能に動的な学習をさせることは可能ですが、その場合の「学習」とは狭い意味での学習になってしまうでしょうね。少なくとも、学習結果が外側から分析できてしまう学習は知れていると思います。

      人工知能は人工知能でがんばってほしいのですが、ニューラルネットワーク関係の技術ではどこまでいけるのか気になりませんか。遺伝的アルゴリズムみたいなものとか。あたかも奨励会やトラの穴みたいなものをコンピュータの中に作るのです。欠点は、人間と同じように学習させる必要があったり老化しちゃったりすることでしょうか。神林長平のSF小説を思い出します。ネット上のたくさんのコンピュータを相互接続して知性を持たせるとか。
      親コメント
      • >あたかも奨励会やトラの穴みたいなものをコンピュータの中に作るのです。
        >欠点は、人間と同じように学習させる必要があったり老化しちゃったりすることでしょうか。

        学習させるタイプのプログラムでは、フツーにお互いに対局させて勉強させる。
        この場合の問題点は、お互いを倒すことに最適化するあまり、評価関数が偏りがちになる点。

        そのため、他のコンピュータや人間との対局、過去の棋譜の入力といった
        評価関数が偏らないようにする工夫が必要不可欠。
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  • by shoji12 (14093) on 2007年03月22日 10時41分 (#1129911)
    最適手が常に存在する、と証明されてもいないし、
    全ての手を読みきって最適手と評価できるとは限らない。
    そういう局面では、結局の所、どの手を指すかをプログラムするしかない。
    それを棋風と私は呼んでいるが、プログラムからそのような棋風が感じられるか興味がある。
    しかし、それは弱点になるから、そこにつけこまれて負けてしまいそう。
    こういう局面ではこういう手を指す、ということが一つでも見つかれば、
    そういう局面に誘導して勝つなんてことは、プロの棋士にとっては朝飯前ではないのか。
    えっ、乱数を発生させて処理するから心配ない?
    うーん、おもしろくない。
    命かけなくていいから、そういう時はブルースクリーンになってね。
  • by subdivisions (9355) on 2007年03月22日 19時11分 (#1130235)
    人間同士だと、心理も勝負を大きく左右する。でもコンピュータは常に冷静・冷淡でめげないし、逆に人間の心理的な弱みを突くような棋風をまとうこともできる。

    たとえば、一手争いの終盤でコンピュータが劣勢のとき、スコア的に見た最善手は一手一手のジリ貧の受けだとしても、それでは相手(人間)を安心させ、逆転の可能性も少ない。それならば、敢えて斬り合いに行き、「コンピュータのことだから、下手に一手差を狙ったら思わぬ筋で詰まされるかもしれない」と思わせた方が挽回の目はある。

    理論的な最善手を追い求めるのに加えてそういう実践的な勝負術も身につけたら、人間にとっては厄介だね。

    両面で強くなることは人間を苦しませるかもしれないが、逆に、いかに人間を楽しませるかのヒントもそこにあるだろう。
    • /.Jの人たちはあまりニュースをみないのかも知れないけど。
      22日21時からのNHKニュースで結構詳しく解説してた。

      ・ボナンザの特色は局面の評価関数。駒得、駒損以上に相手の囲いを崩す手に高評価を与えている
      ・1600年代からの棋譜を入力している(この辺はネタだろう)
      ・終盤で強気の攻めを見せたときは、詰んでいるのかと竜王に動揺を与えた
      ・結局、飛車を捨てる手で挽回して竜王の勝利

      やっぱり、駒得、駒損以上の深い評価が「人間らしい」と感じさせるようだ。
      センサーを備えてない以上、駒の置き方の乱れや表情、呼吸から
      相手の状態を読み取るなんてできない。
      まして、フツーの人はセンサーつけてまで将棋やりたくないだろうし。

      >「コンピュータのことだから、下手に一手差を狙ったら思わぬ筋で詰まされるかもしれない」
      そんな終盤までもつれ込んだらコンピュータに勝つのは至難。
      終盤の詰め路探索はプロ棋士が参考にするぐらいなのに。
      親コメント
  • マシンスペック (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2007年03月22日 9時23分 (#1129850)
    Xeon 2.66GHzの8コア [magnolia.co.jp]だったそうです。OSはWindows。
    チェスの時には専用スパコン [wikipedia.org]でしたから、だいぶ大人しいスペックですね。

    もしスパコンを使っていたら、勝負はどうなっていたんでしょうか。
    スパコン向けにアルゴリズムから組み直さなければいけないのかもしれませんけど。
    • by rykmsb (19545) on 2007年03月22日 11時39分 (#1129963)
      >だいぶ大人しい

      ディープブルー(IBM RS/6000 SP特別仕様)の性能はわかりませんが、
      カスパロフに1勝3敗2分だったのが1996年。当時の世界最速HPC、
      日立SR2201/1024プロセッサ(東京大学)が307GLOPS。

      浮動小数点演算速度でなにがわかると言われそうですが、それにしたって
      Clovertown Xeon2発のほうが速いんじゃあないでしょうか?そんなことない??
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年03月22日 11時55分 (#1129973)

        ディープブルーの実際の演算は専用に開発されたカスタムチップがやってるんで、RS/6000のCPUスペックはあまり関係ない。

        TOP500 [srad.jp]に載るようなマシンとGRAPE [srad.jp]を比較してるようなもの。
        親コメント
        • by superfox (31908) on 2007年03月22日 14時03分 (#1130070)
          > ディープブルーの実際の演算は専用に開発されたカスタムチップがやってる

          その通り。ディープブルーに関して言えば512個 [wikipedia.org]というパラレルプロセッシングに注目すべきだと思います。

          一方ボナンザの方は作者のプログラミング経歴も浅い上に将棋をほとんど知らない [wikipedia.org]っていうのが面白かったりするんですよね。
          親コメント
          • by SHNSK (10099) on 2007年03月22日 20時53分 (#1130302)
            > 一方ボナンザの方は作者のプログラミング経歴も浅い上
            これは誤解を招く表現ですねぇ.

            保木さんは将棋プログラムを書きはじめたのは最近ですが,もともと化学での数値計算とかのプログラムをバリバリ書いていた人だったはずです.
             「条件分岐を恐れないでコードを小さくした方が,
              キャッシュの関係で速くなる」
            等話されていました.
            親コメント
  • 歴史的一戦 (スコア:2, 参考になる)

    by tsuya (14020) on 2007年03月23日 2時16分 (#1130472) 日記

    品川プリンスホテル [princehotels.co.jp]にて観戦してきました。 戦前、関係者間では主にコンピュータの惨敗を心配する声が多かったのですが、結果は 大和証券杯ネット将棋のページ(要会員登録) [daiwashogi.net]や渡辺竜王のブログ [goo.ne.jp]で解説されている通りの接戦でした。

    渡辺竜王が勝ちを決めた手は気づきにくい手で、対局場から離れたところで同時進行で行われていたプロ棋士による大盤解説会でも触れられていなかったようです。この手の直前まで、私やネット観戦者を含む多くの観衆が、人間が危ないのでは、というスリルを共有したことと思います。ブログ [goo.ne.jp]で触れられている通り、渡辺竜王は決してコンピュータを侮ったわけではなく、むしろ慎重を期するあまり不本意なタイミングで中盤戦に突入したのが熱戦の一因のようです。

    もちろん、熱戦の最大の理由がコンピュータ将棋の進歩であることは言うまでもありません。 これからもこのような名勝負が続くことを期待したいですね。

  • レーティング (スコア:2, 参考になる)

    by yasudas (5610) on 2007年03月23日 13時31分 (#1130676) 日記
    チェスの場合、レーティングという強さの目安というか、勝った負けたで点数を加減する
    制度があって、このレーティングの差で100とか200点差の下手が勝つと「大番狂わせ」
    とかありまして。コンピュータチェスが現れて対戦記録からレートが最初についた時は、
    1600点台で、それからから(30年くらい前かな?)、コンピュータチェスのレーティングは
    確実に毎年30から40くらい上がっていたそうです。世界チャンピオンクラスでレーティングは
    2600から2800で、計算でいけば、1番勝負で大番狂わせでなく勝つ範囲(2400から
    2600)になるのに40年かかるだろうと言われていました。ですが、ちゃんとした複数
    試合による勝負で、それより前にカスパロフは負けたことで、ちょっと驚いていたコンピュータ
    関係者さんもいたりします。

    翻って、将棋については、「プロの人数が少ない」「アマとプロの交流によるレート付けが
    根付いていない」「そもそもレーティングなんか気にしない(特にプロが...)」ということも
    あって、レーティングがわからない人やレーティングの精度も高くはないのです。

    が、それでもプロに勝つアマチュアのレートとアマチュア棋戦への参加やアマとの対戦
    からも、それなりに上がっている模様で、すでにプロに勝てるアマ(2200点台、とすると
    プロは2300以上ってことかな?)に、「勝つ事がある」(つまり2100点?)まで来ている
    そうです。仮に、プロ最強レベルが2600として、あと500点。勝てそうな範囲だと、
    あと400点とすると、毎年30から40レートがあがると、10年から14年。なので、2017年
    から2021年くらいまでには、トッププロを越えるレート(つまり勝てる)のが現れるの
    ではないかな?と思っています。
  • コンピュータが妙手・奇手をばんばん *発見* するようになったら、こんどは人間がコンピュータを利用する番になるんでしょうね。

    …それが「人工知能」と呼びうるものになるのかどうかは気になる気になる樹
  • by Anonymous Coward on 2007年03月22日 16時18分 (#1130139)
    >>コンピュータが将棋で人に勝てるのはいつか?
    R・ドロシー・ウェインライトなんかが普通に登場する時代
  • 人間が作った物が人間に勝った、という例はたくさんあるので、それで何?というような気もします。
    とりあえず、車は人間より速く走れますよね。
  • 曰く「コンピューターが名人を追い込んだとき、名人はあえてコンピューターが先読みしていないような妙手を打ってコンピューターの混乱を誘った」と。

    なるほど。コンピューターは待機状態であっても常に先読みを繰り返している。可能性の高い手はすでにはるか先まで読み切っているけど、それ以外の手は先を読む十分な時間をかけていない。先読みに十分な時間をかけられないから、甘い手を打ってくると・・・。

    もしかして結構本気で対策を練ってから挑んだんでしょうかね。
typodupeerror

長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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