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15152 story

太陽系外惑星の大気から水を初検出 18

ストーリー by yosuke
HSTの観測結果と理論モデルから 部門より

galaxiast 曰く、

Space.comの記事によると、ローウェル天文台のTravis Barmanは、HD209458という星の周りを回る惑星(HD209458b)の大気から、水蒸気成分を検出したと発表した。論文Astrophysical Journalに掲載される予定。
この惑星は以前、大気中に炭素と酸素が検出されたことで /.J でも話題になっていた。この惑星と主星との距離はおよそ700万kmであり、これは地球と太陽の間の距離(1億5千万km)に比べてはるかに小さく、太陽-水星間の距離よりも小さい。よってこの惑星は非常に高温であることが予想される。主星の非常に近くを回っているために、1秒当たり1万トンの大気が放出されているという観測結果もある。このように苛酷な環境でも、大気中の水分子は生き残っていたようだ。
太陽系外惑星における水の存在は、理論的には予言されていたが、実際に観測で確かめられたのは今回が初めて。水は生命にも不可欠な物質であるため、地球外生命体の存在可能性について議論する上で非常に重要な観測結果であるといえる。

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  • by shesee (27226) on 2007年04月12日 22時46分 (#1141873) 日記
    水が重要なのは分極してるから? 他に常温で分極してる液体ってないのだろうか
    • Re:水の特異性 (スコア:2, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2007年04月12日 23時57分 (#1141904)
      常温常圧ではないですが、アンモニア http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%82%A2 [wikipedia.org] は約8気圧で液化して水と性質が似ているようです。(やはり分極しているから?)
      土星の衛星タイタンでは地球の水の代わりにメタンが大気循環しているそうですが、 この広い宇宙にはアンモニアが大気循環している惑星があるかもしれないですね。
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      • by the.ACount (31144) on 2007年04月13日 14時17分 (#1142288)
        水素結合が必要でしょう。
        水素結合のおかげで沸点が高く、液体でいる温度範囲でも溶質の高い反応性が保持できる。
        そして、簡単な分子構造だから溶媒自体の安定性は高い。
        そんな条件を満たすのは水とアンモニアだけで、水の方が沸点が高くて高性能ってとこです。
        --
        the.ACount
        親コメント
    • by Anonymous Coward on 2007年04月12日 23時28分 (#1141896)
      > 水が重要なのは分極してるから?

      その通りです。

      > 他に常温で分極してる液体ってないのだろうか

      常温かどうかはそれほど重要ではないかもしれません。ただ、宇宙に遍く大量に存在している液体という条件なら水でしょう。なお、固体では生物に有用な反応速度が得られない、気体では反応生成物が保持できない、といった理由が主で液体が必要だとされています。

      ただ、これらの考え方は我々が唯一知っているケースについての知識から外挿したものです。(セーガンがショービニズムと呼ぶものですね。)実際にどうなのかは他のケースについての知識が集まるまでは不明です。しかし、ヘタな鉄砲を180°明後日の方向にいくら撃っても当たるものでもないですから。当たりそうな方向に撃ちましょう、ということです。
      親コメント
      • by soltiox (25610) on 2007年04月13日 7時03分 (#1141988) 日記
        >ヘタな鉄砲を180°明後日の方向にいくら撃っても当たるものでもない

        先生! 最初から可能性を除外された、半周分の方向が気になります!
        親コメント
      • by Anonymous Coward
        なんで分極していることが重要なんですか?
        水でなくても、例えばアルコールベースの生命ってのはありえないんでしょうか?

        #アルコールを燃料としている人は多いようです
        • Re:水の特異性 (スコア:2, すばらしい洞察)

          by Anonymous Coward on 2007年04月13日 2時38分 (#1141964)
          溶媒として優秀かどうかが重要になるからです。
          多種の物質を溶かせなければ反応は起こせません。
          親コメント
          • Re:水の特異性 (スコア:0, すばらしい洞察)

            by Anonymous Coward
            分極しているということと溶媒として優秀であるかということの関係が一切説明されておりません。
            • Re:水の特異性 (スコア:4, 参考になる)

              by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2007年04月13日 8時41分 (#1142010) 日記
              分極している→遮蔽効果が強い・よく溶媒和する
              なもんで極性物質はよく溶かします.
              得てして反応性のある物質は極性が高い置換基を持つことが多いので,ある程度
              活動にかかわる物質は結構水に溶けるものが多くなります.
              #もちろんほとんど溶けないものも山ほどありますが
              イオン類もよく溶けるし.
              まあアルコールもいろいろ溶かすんですが,こっちは酸化されたり還元されたり
              しやすいんで多量に安定して存在するのは難しいんじゃないかなあと.
              親コメント
              • by Anonymous Coward
                >分極している→遮蔽効果が強い・よく溶媒和する

                せんせい
                正直、その理由がよく理解できません。
                何で分極していると遮蔽効果が強いの?
                遮蔽効果が強いからよく溶媒和するという理由もさっぱり
        • by Anonymous Coward
          氷が水に浮かないと、固体化した水がどんどん沈み込んで
          太陽の光が届かなくなって氷の惑星になってしまう、ってのがあったかも

          分極とは関係ないけど、アルコールは分解しやすいので
          ベースにするにはもっと安定した物質でないとまずそうな気がします
      • 代わりの生化学#水以外の溶媒 [wikipedia.org]

        ※ただし、書いてあることの信憑性については不明。
    • by Anonymous Coward
      水の特異性に関してはここ [wikipedia.org]が詳しいです。
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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