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人間の鳥インフルエンザ患者から取り出した抗体でマウスの治療に成功 3

ストーリー by yosuke
3日遅れでも大丈夫 部門より

Anonymous Coward 曰く、

アメリカの国立アレルギー・感染症研究所の研究者らが、 人間のH5N1型鳥インフルエンザ患者から取り出した抗体で、鳥インフルエンザのマウスの治療に成功したというプレスリリースが出ている。論文はPLoS Medicineに掲載されている。
この実験は、2004年〜2005年にH5N1型鳥インフルエンザに罹患して回復したベトナム人4名の血液から、抗原を記憶しているメモリーB細胞を抽出して、H5N1型のモノクローナル抗体を作り出すというもののようだ。 そのH5N1型のモノクローナル抗体を、致死量のH5N1型ウイルスに曝したマウス群に投与したところ、対照群は10日以内に全てが死んでしまったのに対し、60匹中58匹が生き残ったとのことである。これはひょっとして鳥インフルエンザの世界的流行への備えとしてかなり有効ではないだろうか。

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  • by Dosa (17200) on 2007年06月02日 10時42分 (#1166771) 日記
    研究者「鳥インフルエンザの特効薬の開発に成功しました!」
    役人「すばらしい!すぐ量産化しよう!」
    製薬会社「わかりました!では、材料になる『鳥インフルエンザに罹患して回復した人』を沢山集めてください」
    • by Anonymous Coward
      マジレスすると、人間を材料にすると(いろんな意味で)コストがかさむので、人間に有効な抗体を生産する動物(ウシとかウサギとか)を探した方が安上がりです。で、天然もので時間を稼いでいる間に合成可能な特効薬の開発を目指すと。
      #そう上手くはいかないけどね
      • by Anonymous Coward on 2007年06月03日 6時45分 (#1167096)
        だから遺伝子操作をしてプリオン感染が生じない様に変更を加えられた、「牛乳の中にヒト抗体を作り出す牛」が育種されているわけですよね。でも、量的な部分と価格とを考え合わせると、「抗体生産能力が劣る健康状態の人」以外には、多分使えないでしょう。

        結局、頻繁に変異してしまうインフルエンザ・ウイルスに対応できるように、「その年に流行しそうなウイルス株を推定してワクチンを作成している」現状を考えると、麻疹や風疹などのウイルス疾患と同様に、恒久的な免疫が獲得できるようにする為の「汎用インフルエンザワクチン」を開発する方が利口だと思います。

        日本で今研究が進行中なのだけれどね。
        親コメント
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