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16003 story

月周回衛星「かぐや」の打ち上げ延期、原因はコンデンサの逆付け 109

ストーリー by mhatta
ヒヤリハット 部門より

ultra_hawk_1 曰く

JAXAのプレスリリースによると、2007年8月16日に予定されていた、月周回衛星「かぐや」(SELENE)(かぐや/H-IIA 13号機打上げ特設サイト)の打ち上げが延期になった。新しい打ち上げの予定はまだ発表されていないが、新聞報道など(時事通信共同通信)によると、JAXAでは9月の打ち上げを目指している。

延期の理由は、2機の子衛星(リレー衛星 RSAT・電波源衛星 VRAD)のコンデンサのうち極性を逆に付けてしまったものが発見された(1機1つずつ、合計2個)ため。超高速インターネット衛星 WINDSの地上試験中にそのようなコンデンサが見つかったため、かぐやの方も調査したために判明した。取り付けミスがあってもしばらくは通常に動作するため、かぐやの試験では発見できなかった。

このまま打ち上げた場合、子衛星からの電波発信が不能になり、予定されていた月重力場の探査が出来なくなるおそれがあった。よく「打ち上げが延期されなかった衛星は宇宙でトラブルを起こす」などという戯れ言もあるが、トラブルが事前に発覚した事はよかったと思う。/.Jの諸氏も、電解コンデンサを逆につけてしまったり、逆につけられた機器を使用していたなどで、動作不良や場合によってはコンデンサの爆発を体験された方もいるのではないだろうか?

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  • 品質管理 (スコア:5, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2007年07月27日 19時39分 (#1197075)
    去年うちの大学を定年で退職された日本の品質管理の大御所が、講義で話してくれた日本の宇宙開発に関するエピソードを思い出した。
    その話は…

    日本のロケットは失敗してばかりいるのに、ロシアのロケットはほとんど失敗しない。
    品質管理の技術では我々の方が優れているはずなのに何故なのだろう。
    この疑問を来日していたロシアの技術者にしたとき、その技術者は
    「日本はロケットを作るとき最高のものを一つ作ろうとする。しかし我々はそうではなく同じものを100個作って、その中で最も品質のいいものを使う。おそらくそれが大きな違いだろう」
    と答えた。

    というもの。
    少し笑える話だけど、この話には真理が隠されている気がしないでもない。
    • Re:品質管理 (スコア:3, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2007年07月27日 20時16分 (#1197088)
      >この疑問を来日していたロシアの技術者にしたとき、その技術者は
      >「日本はロケットを作るとき最高のものを一つ作ろうとする。しかし我々はそうではなく同じものを100個作って、その中で最も品質のいいものを使う。おそらくそれが大きな違いだろう」
      >と答えた。

      一方、中国の技術者はこう答えた。
      「しかし我々はそうではなく同じものを100個飛ばして、その中で最も成果がよかったものを発表する」
      親コメント
    • Re:品質管理 (スコア:2, 興味深い)

      by foobar2006 (30156) on 2007年07月27日 22時25分 (#1197140) 日記
      > 「日本はロケットを作るとき最高のものを一つ作ろうとする。
      このへん、かぐやの巨大さに現れてるような気がする。

      あと、つくづく思うのは、想定の範囲内で日本的に緻密で完璧なものを作るけど、
      それを突破されることが想定されていなくて右往左往して「想定外」と言って逃げる。
      あげくに「想定が甘い」とマスコミが叩いては「想定の上限」を引き上げて無駄に金かかる。
      親コメント
    • Re:品質管理 (スコア:2, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2007年07月28日 15時01分 (#1197375)
      日本だと部品納入時にはロシア的なことがされています。

      試作時に設計者は5~10個なんていう単位で注文するのですが、下請けの部品製造業者は原料投入量の都合からプラスチック部品でも50個とか作って良品を選別して納入します。すると試作では数倍~10倍の選別を経た部品しか見ないことになります。
      量産試作で数百個作る時は余分に作る量も100~200個に増えますが、納入する量も増えるので2倍以下の量からの選別になってしまいます。当然品質のばらつきも大きくなるので「試作部品では問題なかったのに・・・」ということになります。量産時は(以下略
      (金属部品だと試作から製造単位が一桁以上違ってたのでちょっと違う話になりそうです)
      組み立て方法も工場の作業者が日に8時間作業して良品率を99%の小数点以下にいくつ9を並べられるかになるので、優秀な設計者が集中して数個うまく組み立てられればいいというのとは全く違う話になります。

      これは試作と量産の違いの一つで、量産化作業というのがなぜ必要なのかという理由の一つでもありますね。

      ここにいる人なら、同じウェハーから取れるプロセッサダイの品質のばらつきから連想しやすいと思うのですが、物理的な物作りだと選別で捨てるものの数を増やせば最終的な製品の品質が上がるというのが基本で、日本製品の品質が高い(高かった?)が高価という話の基盤だったりします。論理的な物作りでも捨てたアイディアの数次第だと言えるかもしれません。

      他人から見えるプロジェクトとか最終製品を1個にしてうまくいかせようというのは現場を知らないのか、知っていてあえて無視しているのかは知りませんが、真実を隠蔽して格好だけつけようという行為のような感じがします。
      本当は未踏領域に踏み出す挑戦はうまくいかないのが当たり前で、基本的には辛く苦しいことのような。
      親コメント
  • オフトピですが (スコア:3, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年07月27日 15時17分 (#1196955)
    >2007年8月16日に予定されていた

    一部の関係者と報道は"打ち上げ後に南種子町から有明まで移動"という
    過酷な日程が解消されてホッとしている気がするw
  • by bikeman (14466) on 2007年07月27日 16時22分 (#1197001)
    タンタルコンデンサを逆につけてしまうと、少しの間は動作するがすぐに不動になるということがあった。検査は通ったけど、通電しているうちに動かなくなったのかな?ヒューズ内蔵だと壊れてもわかならないし。
  • その昔 (スコア:2, 参考になる)

    by Tatenon (20311) on 2007年07月27日 18時27分 (#1197047) 日記
    うら若き青年だった頃の私が、今は亡きノートPCメーカーに勤めていた時。

    新型機(386SLだったと思う)の評価基板が表面実装を終えて届いたので、
    火入れをしようとコネクタに電源繋いでスイッチオン。

    ぱん!

    という音とともに基板が10mmほど浮き上がり、なんともいえないかほりが・・・
    ひっくり返してみると見事に焦げたコンデンサが。って逆付けじゃん。
    幸いパターンは無事だったので、ちょちょいと付け替えて無事に動きましたが。

    以来、火入れの前には虫眼鏡片手に極性のあるパーツをチェックするようになりましたとさ。

    # 他にも先輩の武勇伝で緑色のLEDが赤く光ったとか(燃えてたって・・・)
    # ああ、毎日終電まで残業で大変だったけど楽しかったあの頃に帰りたい・・・
  • by shoji12 (14093) on 2007年07月28日 15時31分 (#1197383)
    大昔、半田付け職人になりたいと真剣に夢想していた。
    しかし、NASAやNECの宇宙船用の基板の半田付けしている人の記事を読んだり、ニュース映像を見て、とてもじゃないが、自分にできるようなレベルじゃないと、あきらめた。半田付けの神様がいるんだ、と悟った。
    しかし、神様でも間違うのか?
    それとも、上級神じゃなく下級神がやったのか?
    もしかして、おいらでもできてたのか?
    タンタルコンは、極性ミスを防ぐために、あらゆる手立てを講じているが、神様には通用しなかったか?
  • by nodocuments (12199) on 2007年07月27日 15時06分 (#1196943) 日記
    >電解コンデンサを逆につけてしまったり
    あるあ・・・ねー・・・あるのか?
    初めて半田ごて握ってから既に四半世紀、一度たりとも無いが。
    • Re:あるあ・・・ (スコア:3, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2007年07月27日 15時47分 (#1196984)
      >初めて半田ごて握ってから既に四半世紀、一度たりとも無いが。

      まだ気づいていないだけという可能性について。
      親コメント
    • by kikki (30639) on 2007年07月27日 15時52分 (#1196986)
      間違えてやったことはありません。
      が、わざとやったことはあります(笑)
      実家の天井には、電解コンデンサロケットが命中したシミが残ってます。
      ※今の電解コンデンサは飛ばないみたいですね。残念(何が)
      タンタルコンデンサがマッチの燃えかすのようになったとか。

      「逆につけてはいけません」って言われたら、「逆につけたらどうなるんだろう」って思いませんか(^^;
      極性のある部品は一通り試したような記憶が…
      親コメント
    • by burgess (31683) on 2007年07月27日 17時23分 (#1197028)
      私も極性間違えて付けたことは一度もないですね。
      回路図通りに付けたら回路図が間違ってたことはありましたが。

      #回路図書いたのも自分だから文句の持って行き場所がない
      親コメント
    • アッセンブル屋から上がってきた基板のタンタルコンデンサが見事に全部逆付けだったって事がある。

      つーか、テスト用に電源入れると即発火するって危険な事に。

      #流石にそこには既に仕事は出してません。

      親コメント
    • by naruenosekai (13637) on 2007年07月27日 21時46分 (#1197125)
      逆につけてもつけている間に気づいて、爆発させたことは無いですねぇ。

      レギュレータを電流流しすぎて、真赤に燃やしたことはあったけど。
      親コメント
    • by quaternion (18655) on 2007年07月27日 23時04分 (#1197152) 日記
      徹夜でぼーっとしていたときに,ダイオードを逆につけてしまったことがあります.
      親コメント
  • by nekopon (1483) on 2007年07月27日 15時14分 (#1196951) 日記

    マーフィーの法則 [wikipedia.org]のわりとリアルな再現ですなあ。

    # 逆付け説による。

  • by Anonymous Coward on 2007年07月27日 15時15分 (#1196952)
    足の長さを完全に誤解していて、極性を逆につけてしまった経験があるのですが、すぐにジュワジュワっときて昇天されたと記憶していますが・・・
    しばらくは動作する--なんてことあるんでしょうか?
  • by Anonymous Coward on 2007年07月27日 15時28分 (#1196968)
    ノンポーラ(極性無し)もありますが、回路によっては使えないので・・・。

    素人すぎとの意見多数かと思いますが、以前はマザーボードへ取り付けミス
    があって使用中(通電中)に破裂して金属片を筐体内に撒き散らすこともあ
    り、自作ユーザではいちおうチェックするのが儀礼だった時代もありました。

    大抵は破裂してから見つかることがほとんどなので、事前に見つけたのはGJ?
    • 最近の電解コンデンサーは防爆弁のできがいいので爆発して金属片を撒き散らすってことはまずないだろうと思います。

      ま、それはそれとして過去に遭遇した有極部品の逆付けは大抵の場合は指示が逆だったとかだったりします。
      もとの回路図で逆に描いてあったり、基板のシルクが逆になっていて、CADデータから抽出した実装データはシルクに関係なく正しい方向になっていたのに実装屋さんが気を利かせすぎてシルク通りに実装してくれたり。

      で、アルミ電解の場合は故障モードが開放なので壊れてもなんとなく回路が動いていて(でも不安定になる、ならないんだったらそもそも不要な容量だ)故障を突き止めにくかったりしますね。これがタンタルだと故障モードが短絡なので下手すると電源ユニット引き連れてシステム全体を道連れにお亡くなりになってくれるので故障は発見しやすいんですが運用中に壊れるとえらい目見る羽目に。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年07月27日 17時00分 (#1197019)
        ショートモードで壊れてくださるタンタル・コンデンサを毛嫌いしているエンジニアは結構多いですよ.
        (一度タンタル逆挿しトラブルを経験するとみんなそうなる)
        だったらヒューズ付きタンタル使えという人もいますが,値段を考えると............

        最近は低ESRの電解コンデンサの良いものがありますから,超高信頼・超長期動作保証が必要となるような
        機器以外はタンタルは使わない方向のようですね.
        親コメント
        • > ショートモードで壊れてくださるタンタル・コンデンサを毛嫌いしているエンジニアは結構多いですよ.

          ですね。電源回路に系統ごとにきっちり保護回路入れるのもコストかかるし
          どっちみちタンタルがお亡くなりになったブロックは使えなくなるし

          有機高分子系の電解コンは確かにESRもタンタルよりいいぐらいだし
          故障モードもオープンだったりするのでいいんですが
          コストが厳しいと使いにくかったりもします

          んで、他の方も書かれていますが最近はセラコンも大容量化が進んでいるので
          機械的にストレスがかからない所はそっちに逃げることも多いですね
          親コメント
        • タンタル禁止の会社もありますよね。

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    • 真空中で電解コンデンサは使えるの?
      衛星の基板って樹脂で固めるんだっけ?
      親コメント
  • by kicchy (4711) on 2007年07月27日 15時31分 (#1196970)
    >「打ち上げが延期されなかった衛星は宇宙でトラブルを起こす」

    自分が書いたプログラムが一発目でエラー無しで動いちゃうと
    不安になりますもんね。

    というか、エラーや問題の発見はせっぱ詰まった状況の方が多いという
    傾向があるのかもしれないので、表向きスケジュールはタイトにした方が
    真の締め切りまでに品質が上げられる、とか。

    # そしてメンバーは極限まで消耗する、と。
  • マイクロソルダリング [jwes.or.jp]という、公的な資格がある訳なんですが
    作業員はこの程度の資格は当然持ってるんですよねぇ
    --

    IDENTIFICATION DIVISION.
    AUTHOR YUKI-KUN.
    • by kikki (30639) on 2007年07月27日 15時46分 (#1196982)
      ちょっと前に、派遣ネットに
      「人工衛星等に利用されるICチップに半田付け作業をお願いします。半田付けの実務経験のある方大歓迎のお仕事です。」
      という募集がありました。今は終了したみたいです。確か10名でした。
      ということで、プロ中のプロがやってる、というわけではないみたいです。
      親コメント
      • >プロ中のプロがやってる、というわけではないみたいです。

        衛星に使われるような電子機器がどのような現場で製造されているか良くは知らないのですが、普通の現場なら素人でもできるように詳細な作業指示書が用意してあって、それに従って作業するようになっています。で、有極性の部品を手作業で実装する場合、実装する人と極性の確認をする人は別人で、確認する人は実装済み基板に極性確認すべき部品の場所だけ穴の開いたテンプレートを被せて極性確認をし、証拠として赤マジック等でその部品をマーキングするのが割とよくあるやり方です。で、さらに他の人がマーキングされているかどうか確認する、と。
        なので、短絡的には「コンデンサの逆付け」が原因なのでしょうが、検査されて出てきたはずの物に故障と言う形で逆付けが見つかったということは検査工程に大いに問題があったと言わざるを得ませんね。手作業があれば必ず人は間違えられるとおりに間違ってくれます。普通の現場からこれが出てきたということはダブルエラーまたはトリプルエラーが発生したということです。単純ミスがひとつあればそれを検出できずにそのまま垂れ流しな現場なのだとすると、逆付けという単独の問題ではなく品質保証体制全体の問題と見るべきです。
        親コメント
        • 訂正
          「素人でもできるように」と書きましたが、半田付け作業に限って言えば何らかの作業者認定を行い、一定の技量に達した作業員しか半田付け作業はさせません。これはISO取っている所なら必ず審査の対象になる事項です。いづれにしても一定の技量があることイコール絶対にミスはしないということではありませんので、別人による極性確認は必須事項です。

          #部品の自動実装でも、マジックでマーキングをしてるところは多いと思います。
          #手直しで人が介在する可能性があるし、リールを間違うことやマウンタのプログラムに
          #ミスがある可能性もあるからです。
          親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年07月27日 16時00分 (#1196992)
        >ICチップに半田付け
        人間ができるレベルじゃないな。

        「ICチップを半田付け」の間違い?
        でもICチップを半田付けすることはないしな・・。

        #それなんて人間ワイヤボンダー?
        親コメント
  • まだ、極性アリのコンデンサ使っているのでしょうか?
    セラコンでもフィルムコンでも容量大きいの出てきていますよね~。
    (100uF以下ですが。。。)

    極性アリじゃないとだめだとすると、電源周りの馬鹿でかいコンデンサですかね。
  • 余計なもの (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年07月27日 20時21分 (#1197093)
    いまごろコンデンサーを逆につけた人は、ヘコんでんさー
  • サボタージュの可能性はないだろうな。
    http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200707271044
    こんな例もあるみたいだし。
  • by Anonymous Coward on 2007年07月27日 22時01分 (#1197131)
    先生「ああ、コンデンサの耐圧低かったから………やっぱりなぁ」
    生徒「(´・ω・`)。実験レポートはどうすればいいんでしょうか?」
    先生「実験機材が煙を噴いた考察を書いてくれ」

    #大学生なのに実験機材を壊したと冷やかされたAC

    他にもダイオードの順方向特性の測定で結果が一致せず、クソ!と装置を叩いたら針がビクン!と振れ、スイッチの接触抵抗が増していたことも発見したよなぁ(´・ω・`)ダメ実験
  • タレコミでは「JAXAでは9月の打ち上げを目指している」となっていますが、
    今回は予備期間が8月17日〜23日、9月13日〜21日と2回に分かれており、9月に延期される公算が高い。 [mycom.co.jp]
    という話と合わせて考えると9月13日〜21日の打上げですね。

    # なお今年の旧暦8月15日は太陽暦9月25日(打上げ期間外)です ;-p
    --
    Someday, somehow, gonna make it alright but not right now.
typodupeerror

最初のバージョンは常に打ち捨てられる。

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