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欧州第一審裁判所、競争法違反訴訟でMSの申し立てを棄却 26

ストーリー by Acanthopanax
判決の日 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

マイクロソフトがEU競争法に違反しているとして欧州委員会が2004年3月に命じた是正措置と4億9700万ユーロ(約800億円)の制裁金に対し、マイクロソフトが不服を申し立てていた訴訟で、欧州第一審裁判所(二審制)は欧州委員会の決定を支持した(各メディアが報じているが読売の記事朝日の記事が詳しい)。2006年7月に命じられた追加制裁金2億8050万ユーロ(約445億円)については別途係争中とのこと。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 日経新聞7面の記事によれば、

    この裁判でマイクロソフトの訴えが認められた点は、欧州委の是正命令が確実に実行されたかを判定する
    監視人の選定で、第一審は「EU法令上の根拠がない」と指摘したそうで、現在争われている昨年7月の
    追加的な制裁金の妥当性に疑問が投げかけられたこと。

    欧州独禁法が専門の弁護士も「欧州委には是正命令を完全順守したか判断するための十分な知識がなく、
    マイクロソフトが命令順守したかをめぐる係争は長期化する可能性がある」と指摘。

    今後の独禁法裁判の動きが気になる(面白くなった、かな)ところです。

    欧州委が望む Windows の姿ってどんなやつなのでしょうね?

    # Firefox がブラウザで WinAMP がメディアプレーヤの masakun はまだ ActiveSync 4.5が入れられず(w
    # OS/2 より Windows の方が「ソフトウェアで消費者の選択の幅がある」と思うID
    --
    モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
    • by Anonymous Coward on 2007年09月18日 23時26分 (#1221091)
      > 欧州委が望む Windows の姿ってどんなやつなのでしょうね?

      2004年3月時点での欧州委員会の主張は、朝日の記事によると
      (1)ライバルのソフト会社にウィンドウズについての必要な情報を提供していない(2)映像・音楽再生ソフト「メディア・プレーヤー」を抱き合わせ販売し、他社の参入を拒んだ
      だそうですが、2はわかるとして、1の「必要な情報を提供」が何をどこまで想定しているのかはよくわかりません。仕様の公開範囲もしくは公開方法に問題があるという趣旨だろうと想像できますが。

      # これをキッカケにWindowsのドキュメント公開が進んだら、かえってシェアが伸びたりして、なんて考えもちょっと浮かんだり。

      # タレコミの文章がぐっと読みやすくなってて驚いたタレコミ子のAC
      親コメント
      • by masakun (31656) on 2007年09月19日 0時25分 (#1221104) 日記
        実はマクドで暇つぶしの日経新聞を読みながらタレコミを書いていたときに、マイクロソフトの情報開示という是正命令という下りがわたしも気になりまして調べてみました。

        おそらくマイクロソフトが新たなソースコード開示プログラムを発表 [srad.jp]が、EUの情報開示命令を受けたものではないかと思います。新聞に書かれていた年表にも

        2006年1月 マイクロソフトがソフトの設計情報公開を表明

        とありまして、時期的にも一致すると思います。とはいえこの表明も空しく、同年7月には「欧州委がマイクロソフトへの追加制裁を決定」し、ちらつかせていた追徴金2億8000万ユーロの支払いを命令したそうで。この後もWindows Vistaへの欧州委の要請に対応したらしいですが、この辺の事情は知りません。

        2007年3月には欧州委が情報開示は不十分として、さらなる制裁を警告した模様。ただこういう「不十分」のより所がいまいち分からないので、欧州委が因縁つけているだけにも見えるのが、元アンチMSとしては何ともコメントしようがなく(苦笑
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        モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
        親コメント
    • >欧州委が望む Windows の姿ってどんなやつなのでしょうね?
      米国の司法省との裁判でも持ち上がっていましたが、
      最低でもOS部門をMSから分離するくらいやらないとどうにもならないでしょ。
      そしてOS部門を独立行政法人のような扱いにする、みたいな。
      • by Anonymous Coward on 2007年09月19日 9時26分 (#1221163)
        > >欧州委が望む Windows の姿ってどんなやつなのでしょうね?
        > 米国の司法省との裁判でも持ち上がっていましたが、
        > 最低でもOS部門をMSから分離するくらいやらないとどうにもならないでしょ。

        OS部門をMSから分離させても全く意味はないでしょう。
        超巨大独占企業を独占商品単位で分離させても、複数の独占企業になるだけです。

        NTTという日本の通信業界を牛耳ってきた超巨大独占企業の例を見ればわかります。
        西と東に分けただけでは、西の独占企業、東の独占企業になるだけです。
        さらに分社したとはいえ、持ち株会社という頂点を共有するグループ企業として
        協力し続けているので、事実上の独占状態は解消されません。
        西の社員が東に出向となり、給料も東が払っているケースなんて日常茶飯事です。

        さらに最近は再統合案まで浮上しているくらいです。

        欧州委員会のMSに対する要求は、まさに因縁を吹っ掛けていると言っていいもので、
        100%受け入れた場合、Windowsが完全にオープンソースになって誰でも見れる
        くらいになってしまうかもしれません。
        MSとしては、そうならないようにギリギリの線を小出しにするしかないわけで。

        Windows+WMP+IEと同じように、Mac OS X+QuickTime+iTunes+Safari を提供する
        Appleに対してはMSにやっている圧力と同じものはほとんどないことを考えれば、
        単に出た杭を打っているだけだと思います。

        考えてみると、OSだけを作っても儲からないわけです。
        OSだけ発売しても、その上で動く魅力あるソフトが潤沢に無いとOSも売れない。
        世の中にはWindows, Linux, BSD, MacOS, UNIXなど、有名なOS以外にも多数の
        OSが存在していますが、利益を生むOSはごくわずかです。
        OSとその上で動く魅力あるソフトは、相乗効果で伸びるんですよ。

        > そしてOS部門を独立行政法人のような扱いにする、みたいな。

        独立行政法人というのが、いかにも日本的な香りがしますね。
        日本であれば間違いなく、有力な官僚が天下りして独占状態を維持するでしょう。
        NTTがそうであるように。
        ただ、外国資本の企業には天下りしにくいということもあって、MSがそのような
        お目こぼしを受けているのかはわかりません。

        それに、諸外国で官僚の天下りという悪習が存在するのかもわかりません。

        親コメント
        • WindowsがOSとして独占的地位にあることと、MSがOSに対して独占的に持っている優位性に基づいてアプリケーションソフトで独占的地位を築いている事の二つを区別して考えなければなりません。
          ・一太郎
          ・ロータス1-2-3
          ・Netscape
          ・いくつかのIME
          ・RealPlayerやいくつかのメディアプレーヤ
          ・Java(?)
          こうしたアプリケーションソフトは、MSによる自社アプリケーション製品に有利となるようなWindowsの変更によって市場で不利な状況においやられ(あるいは撤退したりし)ています。Windowsの変更には、Windowsの仕様変更や販売方法の変更などが含まれます。

          Windows自体の独占よりは、Windowsの独占によるアプリケーションでの不公正な競争状態の方が私には重要な問題と思えます。
          IEが何年バージョンアップしなかったのか、Excelの扱える列/行数が何年の間たったの256列65536行だけだったのかを見れば、市場を占有した後のMSのアプリケーションからの手の抜き方は良く分かり、消費者としては大きな損失を被ったと感じられるのです。

          早く滅びればいいのに。
          親コメント
        • by Anonymous Coward on 2007年09月19日 9時46分 (#1221174)
          OS部門をMSから分離させても全く意味はないでしょう。
          超巨大独占企業を独占商品単位で分離させても、複数の独占企業になるだけです。
          「全く」って言い切っちゃうのもなんだかなぁ……。分離されるってことに意味があることも、状況によってはありうるんでは?
          OSメーカーとしてのマイクロソフトに提携を持ちかけたとき、「貴社のソフトは、ウチのOfficeと競合してるでしょ」って袖にされるようなことがね、実際あるんですよ。

          # しかも、超万能ソフトのExcelは様々な分野の他社ソフトと競合し得るんだ、これがw
          親コメント
          • いやしかし、MSに提携話を持って行く企業なら、その程度自前でどうにでもしろよ、とも思うわけで。

            最初はEUさんGJ、と思ったけど、なんかこの頃は何を狙っているのかちょっと疑問が。

            なんてか、OSS原理主義者もこの頃言わない、
            「社会のインフラに近い位に普及してしまったものは、オープン化すべきだ」
            って主張と変わらない気がする。

        • >Windows+WMP+IEと同じように、Mac OS X+QuickTime+iTunes+Safari を提供する
          >Appleに対してはMSにやっている圧力と同じものはほとんどないことを考えれば、
          >単に出た杭を打っているだけだと思います。

          えー。
          Appleは独占していないし、独占的立場を利用して云々とやらもないじゃないですか。
          AppleがMSと同じような立場になって同じようなことをしていたら
          やっぱり叩かれると思いますよ。
          そしてJobsだったら間違いなく叩かれるようなことをする。

          親コメント
        • >OS部門をMSから分離させても全く意味はないでしょう。
          >超巨大独占企業を独占商品単位で分離させても、複数の独占企業になるだけです。
          営利目的の企業として存続させた場合は効果が薄いかもしれませんが、
          非営利のPC向けOS標準化団体として存続させるなら効果は絶大でしょうね。
          特定1企業の権益のためにデファクト標準なOSが改修され続け、
          それによってPC業界やユーザーが搾取され右往左往する現状は異常過ぎます。
  • 素人目から見ると (スコア:1, すばらしい洞察)

    by dagama (34698) on 2007年09月19日 11時05分 (#1221222)
    欧州委は2004年3月、「ウィンドウズ」と音楽・映像ソフトの「メディアプレーヤー」を組み合わせたマイクロソフトの販売戦術を違法と認定した。制裁金に加え、他社製のソフトや機器との相互接続を容易にするため、マイクロソフトに技術情報を提供するよう命令していた。
    なんでそこまでしてやらなきゃいけないんだ、という気もしますけどね。

    個人的には、メディアプレーヤーは単純に無料の付属品、という程度の認識しかありません。
    マインスイーパとかソリティアと同じ。
    • 『無料の付属品』だからまずいといってるのではないの?
      • まあでも、Windows自体が単なるMicrosoftの商品であって、公共の財産では無いってトコロがね。

        ぶっちゃけ松下のDIGAにSDカードが付いているのを見て、ソニーがSMが使えないのはオカシイって言っているのと大差ない、
        元々ヨーロッパの方は昔から、規格の共有化なんかには融通を利かし合うのが暗黙の了解っだったりするから、
        独占で金にするのが当たり前のアメリカ的な考えとの温度差なんだろうけど。

        そう考えれば、対応サードパーティーソフトを排除しないってだけで済む話だと思うのだけどねぇ。
        EUとアメリカの主導権争いのネタにもされているんだろうか?

    • ですよねー、マインスイーパとかソリティアも独占してる気がしますよねー。付属ゲームでも金取られてしまえ!
  • by Anonymous Coward on 2007年09月18日 22時04分 (#1221067)
    根拠なき想像だけど、たとえMSが負けたとしても金額自体は同社にとっては大したことないんだろう、と思う。
  • by Anonymous Coward on 2007年09月19日 10時10分 (#1221188)
    EUの主張が微妙に感じられるようになりました。

    なんていうかWMPなんて単なるユーザインターフェースで、本当に大事なのはコーデックな気がします。
    今時期だとコーデックは、WMV9以外にもdivX、H246、mpegなど、マイクロソフトの独占状態とはいえない状況です。

    Vistaも独禁対象になるかもしれないとの事ですが、EUでは未だに「うちのCoolな皮が売れないZE!」な感じなんでしょうか。

    #争点が違うのかもしれませんが
  • by Anonymous Coward on 2007年09月19日 11時07分 (#1221223)
    ユーロ向けWindowsが値上がりするだけって落ちにならないのかどうか心配しない消費者はいないのでしょうか?いやきっといるはずだ。

    米国版を買えばいいやでOK?
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