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ダイハツ、逆転の発想で白金を使わない燃料電池を開発 106

ストーリー by Acanthopanax
酸性の反対 部門より

prankster 曰く、

マイコミジャーナル記事によると、ダイハツ工業産業技術総合研究所と協力し、燃料電池の電極触媒材料としては欠かせなかった白金を使用しない新しい燃料電池を開発した(ダイハツのニュースリリース)。

発想はある種単純である。従来の燃料電池は電荷のキャリアに水素イオンを使っていたため電解質が強酸性で、耐食性に優れた白金が欠かせなかった。これを、キャリアを水酸基イオンに置き換えアルカリ性雰囲気にすることで、安価な電極触媒を使用できるようになったというものである(図入り技術詳細)。

(つづく...)

現在の白金価格はグラムあたり5000円強である。ダイハツの調べによると燃料電池車1台あたりおよそ100グラムの白金を使っているということなので、50万円ほどが削減できることになる。もちろん、代替材料の分は上乗せしなければならないので、まるまる安くなるわけではないが。

ニュースリリースでは安価かつ安全、そして高エネルギー密度であることをうたっている。しかし、私は化学屋の本能として事故で流出した場合酸よりアルカリの方が怖いと感じる。はたして本当に安全で既存の燃料電池を代替できる技術なのか、その真価はこれから問われることになるだろう。

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  • 部門名 (スコア:4, おもしろおかしい)

    by meiryo (32944) on 2007年09月21日 10時13分 (#1222383)
    末尾に「なのだ」が欲しかったのだ。
  • 今まで、白金の代替金属を見つけることが、燃料電池車普及のキーって言われていたけど。今回のダイハツのアイデアは、代替金属を見つけることではなく、電荷のキャリアを違う物質から持ってくるというもの。技術的限界を超えるブレイクスルーになるかもしれない。 だた、水加ヒドラジンそのものは、劇物らしく、取り扱いは容易ではないらしい。 水加ヒドラジンってなによ -> http://www.jaish.gr.jp/anzen/mms/datasheet/mms-45800.html [jaish.gr.jp] いくら固定化したものは安全でも、スタンドからの補給時や、発電時は液体の状態になるので、少し不安が残る。 その辺の課題も、ダイハツに克服してほしい。
  • AFCでこのページを検索 [wikipedia.org]。
    ヒドラジンを燃料にするってのが新しいかな?でも使いたくないような。
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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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