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DJB、自作ソフトウェアすべてをパブリックドメインに 94

ストーリー by mhatta
やるねえ 部門より

tamo 曰く、

本家記事 DJB Releases All Source to Public Domain によると、DJB ことDan Bernstein氏が、 qmail を含む 自作のプログラムをすべてパブリックドメインのもとに置くことを宣言したそうです。 少し前に予告されていた ことなので驚きは少ないかもしれませんが、 パブリックドメインなのでどんな用途にも使えるのは意味のあることだと思います。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 元情報はこれだけかな? (スコア:4, すばらしい洞察)

    by Cat Scan (31113) on 2007年12月01日 9時42分 (#1258414) 日記
    A Sage Developer writes

    "During a recent conference, Sage Days 6, Dan Bernstein (who has recently come under attack for his licensing policy) was among the invited speakers.
    During a panel discussion on the future of open source mathematics software, Bernstein declared that all of his past and future code would be released to the public domain.
    This includes qmail, primegen, and a number of other projects.
    Given the headache that incompatibility between GPLv3 and GPLv2 is causing developers, will we see more of this?"

    Sage開発者 曰く、
    “最近のカンファレンス、Sage6日間にて、ダン・バーンスタイン(ライセンスポリシーについて攻撃されていた)は、講師の一人として招待されていた。
    オープンソースの数学ソフトの未来についてというパネルディスカッションの時に、バーンスタインは彼のこれまでとこれからのコードをパブリックドメインとしてリリースするつもりだと宣言した。
    これには、qmail、primegen、そしてその他のいくつものプロジェクトが含まれる。
    GPLv3とGPLv2の非互換性は開発者の頭痛の種になっていたが、これについてもそうなるのか?”

    こんな感じでしょうか? 間違って理解している点があればご指摘下さい。

    かなり前の話ですが、DJBのqmailを手元で動かすときにソースをいじってみたら、語りかけてくるようなコードでした。
    これを改変して再配布するとなると、許可が出ていても尻込みしそうな気もしないでもないでも……ない?
    • by Takahacircus (9161) on 2007年12月01日 10時00分 (#1258422) ホームページ 日記
      私も管理していたサーバでqmail動かしてました。
      そのままで動いたんですが英語のよくわからないメールが来ると苦情を受けて
      じゃぁ日本語にするか~とソースをいじったことがあります。

      かなりわかりやすいソースでしたね。
      メッセージが全部printfに埋め込まれてるのでちょっと大変でしたが
      それでも1日で大体完了した記憶があります。

      眺めて動きを知るのも結構楽しかったソースですね。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2007年12月01日 11時58分 (#1258455)
      >語りかけてくるような

      オブジェクト指向ではないものの、抽象化されてるので
      最上位レイヤをいじるぶんにはラクなんですよね。

      そのぶん、低いほうを見にいくのは
      何段もマクロを降りなきゃいけなくて大変だったりしますが。

      親コメント
    • Given the headache that incompatibility between GPLv3 and GPLv2 is causing developers, will we see more of this?

      GPLv3とGPLv2の非互換性は開発者の頭痛の種になっていたが、これについてもそうなるのか?

      「GPLv3 と GPLv2 の非互換性が開発者の頭痛の種になっていることを考えると、今後もこれに続く人 (=ソフトウェアをパブリックドメインでリリースする人) が出てくるだろうか」という意味だと思います。

      それと、細かいですが、「Sage Days 6 [sagemath.org]」の 6 は第 6 回の意味でしょう。

      親コメント
    • 細かい話ですが,
      「Sage6日間にて、」
      という部分は、ちょっと変で、

      http://wiki.sagemath.org/ [sagemath.org]

      を見ればわかるように。Sage Days 6 は、Sage Days
      と呼ばれるミーティングの6回目なので,
      そのまま「Sage Days 6 にて、」の方が良いでしょう。

      それにしても、こんなところで Sage の名前を見るとは、、、

      Sage は Python ベースのオープンソース数学ソフトウェアですが、
      最近、ものすごい勢いで開発が進んでいます。
      Axiom, GAP, GP/PARI, Macaulay2, Maxima, Octave, そして Singularといった
      すでに実績のある数学ソフトウェアを内部に含みつつ、
      WebBrowser ベースのユーザインターフェースを備えた数学ソフトウェアです。

      なにせ、上のソフトウェアを全て含んでいるので、ちょっと大きいのですが,(^^;
      要注目のソフトウェアです。
      親コメント
  • もはや放置された感のある DJB 製MTA の Qmail は, 当初はセキュリティ・性能などの面で結構評価は高かったと思うのですが,
    • 独特の設計・管理方式
    • 一風変わったライセンス
    • 宗教とも揶揄される主義主張の匂い(?)
    が寄り付きにくい印象を生んでいたのではないでしょうか.

    ライセンスについては,DJB のソフトの多くは元々「フリー」で使えるライセンスのものが 多かったと思います. ただ,sourceからbuildして使う場合ならいいけど パッケージ化して再配布するとかに際してはいくつか縛りがあったりします. 例えば qmail で言えば /var/qmail へのインストールじゃないとダメ,等々.

    わけのわからん環境に変な設定でインストールしたものに関しての質問といった ものを避けたいという意味では分からないではないのですが, 各OS・ディストリビューション標準搭載パッケージみたいな形にして普及をさせることを考えると, 敷居が高くなって普及の障壁の一つだったと思います.

    「パブリックドメインにする」というのはそういう縛りももうやめるということなのかな?
    • Pure 100% オフトピック保障 (スコア:4, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2007年12月01日 10時25分 (#1258428)
      寄り付きにくい印象

      MA☆E☆NO!

      という回答はストレートすぎますか?

      # コソコソと匿名の臆病者として投稿
      親コメント
      • by Anonymous Powered (12649) on 2007年12月01日 11時40分 (#1258447) 日記
        前野先生が整備した日本語ドキュメントは、導入にあたっての敷居をかなり
        下げてくれています。
        もっとも、多分#1258428 [srad.jp]さんはそれを了解した上でまあそのなんだ。

        しかし本当にパブリックドメインだと
        たとえばdjbdnsを改変したソースにGPLつけて放流したり、
        qmailを使ったことで何らかの損害を被ったらdjbを訴えたり
        できると思うんですが、ほんとにそこまで思い切ってるのかな。

        qmailの一番の実績は、Maildirを流行らせたこと以上にMTAの動作をはっきり
        ブレイクダウンしてくれたことだと思います。
        qmail-smtpdが外から25/tcpでメッセージを受け取って、qmail-queueに渡し、
        qmail-queueでキューしてlocalsを見て行き先を判別して、
        qmail-lspawnに渡してローカル配送、
        qmail-rspawnに渡して他のサーバに転送。
        送られたメールが届かなかったら、そのどこで詰まってるかで切り分けできる。

        同様に、djbdnsは
        キャッシュサーバがdnscache
        コンテンツサーバがtinydns
        AXFRが・・・そんな屑仕様使うなscpでも使え。一応axfrdnsあるけど
        という形でDNSをブレイクダウンしています。

        それぞれ癖があるので実運用に使うかどうかは人それぞれですが、教材として
        とても優れたものだと思います。
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2007年12月01日 15時41分 (#1258524)
          > qmailを使ったことで何らかの損害を被ったらdjbを訴えたりできると思う

          パブリックドメインのものを使用するのは完全に使用者の自己責任になると
          思うんだけど、何で訴えることができるという考えになるんでしょう?

          GPL とかは、権利を自分に留保して「使用を許諾」という契約をしようと
          するから、免責がどうこうという事項があるんであって、パブリックドメ
          インの利用の場合、そもそも作者と契約をする必要もないんだから、完全に
          使用者の自己責任での使用しかありえないと思うんだけど。

          もし、パブリックドメインのものの作者を訴えることができると思うに
          至ったソースがあるのであれば、興味があるので教えてくださいな。
          親コメント
          • ソフトウェアの作者を訴える事が出来るかどうかは、事件それぞれの状況による。
            一概にGPLだからとかパブリックドメインだからという理由で安全とは言い切れない。

            例えば、極端な例だが、故意に悪意のある細工がされていた場合などは、ライセンスに免責事項があろうがパブリックドメイン化されていようが、恐らく賠償は免れない。
            過失の場合は、その過失に対する作者の責任の度合いで大きく変わってくるだろう。
            親コメント
    • qmail は、

      ・ソースがコンパクト
      ・依存ライブラリがほとんどない
      ・必要なリソースが少なくて済む
      ・脆弱性の問題が発生しにくい

      といった点から、組み込み用途で人気が出そうな気がします。
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    • by Anonymous Coward on 2007年12月01日 10時36分 (#1258434)
      >DJB 製MTA の Qmail

      /Qmail/qmail/
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  • by Technical Type (3408) on 2007年12月02日 2時02分 (#1258665)
    「qmail のある暮らし」を翻訳してくださっている、やまやさんの「どさにっき」の2006年2月25日 [ya.maya.st]及びqmail のセキュリティ [ya.maya.st]を拝見していると、作者本人がメンテしていないのだから、パブリックドメインにでもしないと今の時代のメール及びOSの変化に対応できず、コンパイルさえもできずに、絶滅するだけだったように思えてくるのですが。
  • by Anonymous Coward on 2007年12月01日 7時42分 (#1258389)
    パブリックドメインといったら、誰か別の人がその著作権者を僭称してしまうことも可能なわけですよね?そういう行為の防止は大丈夫なんでしょうか?詳しい方解説願います。
    • by oguma (17986) on 2007年12月01日 23時10分 (#1258627)
      日本の著作権法では、著作者の詐称は“親告罪ではない著作権法違反”(121条)ですんで、やったら1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。
      --
      Nullius addictus iurare in verba magistri
      親コメント
    • そりゃ大丈夫じゃないけど、そういうことも含めて勝手にやってくれってことでしょ?

      まぁ今までのソースコードは世に沢山保管されているわけで、出所を調べたかったら
      調べる人が調べればどこ由来のものかはそれなりにきちんと分かるんじゃないでしょうか。
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    • by Anonymous Coward on 2007年12月01日 9時30分 (#1258411)
      「PDSを自社製ソフトと偽ってしてバイナリのパッケージ販売をする」
      なんてのは、「PDSの問題点」ということでGPLその他のライセンスが生まれたのは当然DJBも知っているはずだから、
      あえてGPLその他のライセンスに反抗すると言う事ではないでしょうか?

      案外、炙り出すためのハニートラップだったりして・・・
      親コメント
      • GPLに反対というより、電子メールなんてもう使い物にならんから、好きに使えば?
        ってことじゃないかな。
        パブリックドメインの方がいじり倒せる的には教育によろしい気がする。
        • by kawaz (15398) on 2007年12月01日 9時53分 (#1258419) ホームページ
          DJBはqmailが妙に有名ですが、他にも色んなソフト&ライブラリを公開してますよ。
          むしろqmail以外を使うことの方が多い。
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          • qmail以外 (スコア:3, 参考になる)

            by keis (6580) on 2007年12月01日 12時06分 (#1258457)
            daemontools [emaillab.org]を便利に使わせてもらっています。
            スクリプトで簡単に書いたプログラムを、お手軽にサービスとして運用可能です。

            起動直後にクラッシュするような障害だと待機時間もなしに再起動を繰り返してしまうのと、フリーズするタイプの障害は検知できないってのは欠点だけど。
            まあ必要に応じて細工すれば十分に使えます。
            親コメント
            • Re:qmail以外 (スコア:1, おもしろおかしい)

              by Anonymous Coward on 2007年12月01日 12時51分 (#1258467)
              DJBって人しらなかったけど、DAEMON Tools作った人だったんですか。
              とても使いやすい仮想ドライブで、とても重宝してます。

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    • オレの嫁! (スコア:1, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2007年12月01日 9時49分 (#1258415)
      どこぞの萌えキャラを「オレの嫁!」って宣言されるように、
      パブリックドメインは「オレの嫁!」っと宣言できるわけさ。

      可能性として、そもそもそのプログラムなどが他の著作権
      を侵害しているとする訴えがあるかもしれないし、改変を
      加えたあとのその改変部分が問題ありとされるかもしれない。

      著作権は誰かが持っていればいいってものでも無いかと。

      使うからにはやっぱ責任を負うわけだから「関白宣言」
      「お前を嫁にもらう前に、言っておきたいことがある!」
      とするのがGPLなんかのライセンスだと思うわけ。

      嫁(利用者)に約束を守ってもらうが、責任は取るのは
      宣言した夫(GPLで配布した人)になるわけだ。

      一方、パブリックドメインはみんなで自由にしていいよと。

      でも、結局のところは、自分で作ったプログラムであれ、
      訴えられたりするその問題が無いわけでは無いのね。

      つまり、夫になれるのがパブリックドメイン!
      (そして、この例えを否定するジェンダーフリー!)

      まぁ…とにかく責任は自分で取るものと自覚すればOKかと。
      GPLであれ著作権の侵害で利用できなくなる可能性はあるし。
      どんな生き方が自分にあっているかを選ぶのと大差ないこと。
      親コメント
      • Re:オレの嫁! (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2007年12月01日 11時34分 (#1258445)
        >> どこぞの萌えキャラを「オレの嫁!」って宣言されるように、
        >> パブリックドメインは「オレの嫁!」っと宣言できるわけさ。

        「変なたとえ話をすると,余計にわかりにくくなる」という好例ですね.

        おそらく正確に理解できていないんでしょうけど,例えば GPL や BSDL でも「元のソースをまるごとパクって別名の俺様ソフトとして販売する」みたいなことは可能ですよ. GPL だとソース公開義務や再配布許可があるので,そういう商売が成立するかどうかは怪しいですが.
        親コメント
    • パブリックドメインといったら、誰か別の人がその著作権者を僭称してしまうことも可能なわけないじゃないですか。じゃあ、パブリックドメインである『源氏物語』は、今日から俺のもの、ってできるのか。 一方、『源氏物語』にアレンジを加えたり新解釈を加えたりして、新しい著作物を作れば、『源氏物語’』も誰かの著作物になる。
      --

      /K
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    • GPLのコードでもパクって何食わぬ顔で売る会社もあるのにそんな心配したってはじまらない
    • パブリックドメインになると著作権は解放されても、GPLと違って特許がライセンスされることが保証されない。 まあ、特許に関する条項のない他のライセンスでも一緒だが。
  • パブリックドメインなものとして、有名なものには SQLite がありますね。

    Well-Known Users of SQLite [sqlite.org] を見ると、
    影ながら、OSS から商用まで広く組み込まれて利用されています。
  • http://cr.yp.to/distributors.html [cr.yp.to]

    qmail に続き、 daemontools, djbdns, primegen, ucspi-tcp が正式に Public Domain になりました。
  • by Anonymous Coward on 2007年12月01日 9時28分 (#1258410)
    率直に、すばらしいです。BSDLとか中途半端なのじゃなくて、パブリックドメインがどんどん流行ればいいですね。
    • by sakamoto (8009) on 2007年12月01日 12時47分 (#1258466) 日記
      多分、パブリックドメインソフトに自分のコピーライト宣言つけて、文化庁に登録できちゃうんだよね。 で、qmail 使っている奴を片っ端から著作権侵害で損害賠償請求とかできるよな。 一回パブリックドメインにした奴は元に戻せないよな。 作者が気づいて取りやめても、作者を訴えることもできるしな。

      まあ、六甲おろしの事件みたいにちゃんとした判断ができればいいんだけど、「パブリックドメイン」と宣言されちゃうと同じには扱えないよな。

      --
      -- 哀れな日本人専用(sorry Japanese only) --
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      • Re:すばらしい (スコア:5, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2007年12月01日 13時59分 (#1258498)
        なんだかパブリックドメインについて妙な誤解をしている人が多すぎるのですが、パブリックドメインになったソフトウェアそのものについて自作だと偽って配布を妨害したりすることは誰であってもできません。創作性があると認められる改変を加えているなら、その改変について「自分が作った」と言うことはできます。
        著作権が切れた古い文学作品や写真について「俺が書いた」とか「おれが撮影した」などと言えないのと同じことなのですが。校訂や翻訳で著作権を主張したりしますが、校訂者や翻訳者が原作者になるわけでもありません。
        日本の著作権法が著作者人格権は一身専属だとわざわざ明言しているのは、そういう当たり前のことを理解できない人がよほど多いからなのでしょうか。念のためですが、外国人が外国で創作した著作物であっても日本国内では日本の著作権法で保護されます。
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        • Re:すばらしい (スコア:2, 参考になる)

          by wd-nara (25864) on 2007年12月01日 18時42分 (#1258560) 日記
          念のためですが、外国人が外国で創作した著作物であっても日本国内では日本の著作権法で保護されます。
          著作権法第六条三ですね。
          著作権法第六条 (保護を受ける著作物) 著作物は、次の各号のいずれかに該当するものに限り、この法律による保護を受ける。
          一  日本国民(わが国の法令に基づいて設立された法人及び国内に主たる事務所を有する法人を含む。以下同じ。)の著作物
          二  最初に国内において発行された著作物(最初に国外において発行されたが、その発行の日から三十日以内に国内において発行されたものを含む。)
          三  前二号に掲げるもののほか、条約によりわが国が保護の義務を負う著作物
          qmailあたりだと、日本国内のミラーからの再配布が「発行」とみなされて、二が適用されるかもしれません。
          親コメント
    • by Anonymous Coward
      そう?無防備マン並みに極端な気がするが
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「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常

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