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「不当廉売」にも課徴金・公取委、独禁法改正で検討 107

ストーリー by nabeshin
とりあえずガソリンと郵政と、あとは何だ 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

公正取引委員会は、原価を割り込むような低価格で販売する「不当廉売」を新たに課徴金の対象にする方向で検討に入った(日経の記事)。
タレコミ子は、以前から家庭用カラープリンタの、本体を安く売り、高い交換インクで利益を回収する販売戦略に違和感を感じてたのだが、これが是正されるのなら歓迎したい。

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  • 違和感もクソも (スコア:5, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2007年12月21日 12時32分 (#1269728)
    あのね、不当廉売は今でも違法行為なの。
    で、現行法では不当廉売と認定されたら差止め命令が出るの。
    今回検討されてるのは、差止め命令に加えて課徴金を課す、という話であって、不当廉売の定義を変えるってことじゃないの。

    だから、タレコミ子が言ってる違和感とやらは解消されるわけないし、現時点でみんなが言ってるのも全部変わんないの。
    わかったかな?
    • by Anonymous Coward on 2007年12月21日 15時00分 (#1269876)
      タレコミにもリンクが張られている、NIKKEI NETの記事より、
      不当廉売については、競合他社を市場からの撤退に追い込むなど、競争に大きな影響を与える「排除型私的独占」に該当する場合に限って課徴金を科す方針を示していた。

       これに対し、自民党や中小企業団体は「競争に実際に影響が出てからの制裁では、被害を受けた企業の立て直しが困難」と反論。行為が認められた時点で課徴金を適用するよう求めていた。

      基準も変えようとしてるみたいですが。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年12月21日 17時19分 (#1269981)
        大丈夫かオイ。
        そこで言われてるのは「課徴金を科すかどうかの判断基準を変える」と言う話。今回の改正のメインな。
        で、元ACが言ってるのは「”不当廉売”であるかどうかの判断基準は変わらんぞ」と言う話。
        つまり「今現在不当廉売と認められない物は変更後もやっぱり不当廉売にはならない」。この解釈は正しい。
        どこを読んだら”違法行為とみなす基準を変える”ような文に見えるんだ。

        つまりつまり、今回のストーリーは単に違法行為であると確定した後の罰をちょっと重くするというだけの消費者としては割とどーでもいい話

        # それとも他のコメントで槍玉にあげられてる物の中に、「既に不当廉売に当たる」かつ「課徴金を科すの対象ではない」と公に判断された物があると?
        親コメント
  • 法律の専門家ではないのですが、独占禁止法における不当廉売の定義について簡単に紹介をしておきます。
    独占禁止法における不当廉売とは、「正当な理由がないのに商品または役務をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給し、その他不当に商品又は役務を低い対価で供給し、他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあること」とされています。(2条9項2号、一般指定6項)
    「費用を著しく下回る価格」とは平均可変費用(費用を生産量に依存しない固定費と生産量の増加によって増加する変動費に区分することができるときに、変動費を生産数量で除した値)とされており、PS3や携帯電話などの開発費用の高い機器が初期の原価を割っていたとしても不当に低いとは見なされないのが通例です。
    開発費を含む平均費用で計算されたら無料ソフト・無料サービスの多いネット業界が成立しなくなっちゃいます。
    また、「他の事業者の活動を困難にさせるおそれ」が認められる必要もあります。
    携帯電話やプリンタ、ゲーム機等の本体をディスカウントして後の補完財(利用料・インク・ソフト等)で稼ぐモデルについて、本体価格のディスカウントが他の事業者の活動を困難にさせるかについてですが、消費者はアフターサービス料を踏まえた総費用を考えた上でハードの選択をしているため、ハード価格がディスカウントで提供されることが競争を阻害しているとは見なされません。
    ただし、消費者がそのように考えられるように十分な情報提供を行うよう指導がなされます。
    アフターサービス料を考えないで選択してしまったり、うっかり勘違いをしていたりする事が十分にありえるのですが、そのような場合には事後的な救済制度であるクーリングオフ等が適応される事になり、事前のハードの割引自体が咎められることはありません。

    こうした要件を考えれば、携帯電話やゲーム機、プリンタのようにアフターーサービス(利用料・ソフト・インク)で開発費を回収するモデルが不当廉売と認定される事はおそらく無いだろうと思われます。

    また、過去に不当廉売の警告などの対象となったものについても、法学者の理論的に不当廉売と見なしうるケースは非常に少なく、コスト競争に追随できなくなった事業者の救済のための政治的な干渉であるケースが多いと言われています。
    • 大手SIerがやっている、1円入札も咎められないんですかね。
      親コメント
      • by VioletR (34157) on 2007年12月21日 15時04分 (#1269879)
        これとは別の話ですが、もちろん咎められます。

        低価格落札調査制度というモノがあり、予定価格に対して著しく低い価格で
        入札した場合には、業者に価格妥当性の説明が求められるか、もしくは
        入札そのものが無効となります。

        大概は、「他案件で開発したモノをそのまま使うため、開発費ゼロで償却も
        終わっているから安価で提供可能」などと理由を付けて言い逃れます。

        オープンソースを利用しているので初期費用ゼロ。パッチもapt-getで
        自動投入するので運用費用もゼロですよウハハハ、みたいなめちゃくちゃ理論と
        大して変わりません
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2007年12月21日 16時34分 (#1269941)
          >低価格落札調査制度というモノがあり

          低入調査は保留状態(落札者決定前)に行うものですので、落札調査ではありません。
          「低入札価格調査制度」が正解です。

          >もしくは入札そのものが無効となります。

          アウトの場合は、該当入札者が失格となるだけで、
          入札自体が不調になるのはよほどの場合だけだと思いますよ。
          親コメント
      • 「落札条件を読み間違えて、異様に安く請け負っちゃったよ、大赤字だよおいっ」
        的な大手SIerもいらっしゃるのですが、それもまとめて違法として処分していただけると助かりますな。

        # 大抵、実力0で、サーバやらストレージやらを売った会社に大迷惑をかけてくれる
        # ので、是非そういう SIer は廃業に追い込んでください。 > 日本国政府
        --
        fjの教祖様
        親コメント
  • by Driver (32138) on 2007年12月21日 12時43分 (#1269747) 日記
    プリンタの場合は、本体を安く、消耗品でその穴埋めをするというモデルです。
    消耗品は、使った人だけが購入するので、電話の基本料金のように使用頻度の低い人からも強制的に徴収しているわけではありません。

    携帯電話の場合は、本体を安く販売し、その穴埋めとして基本料金を高くするモデルが問題視されたはずです。
    電話機の変更タイミングは個人によってバラバラですから、頻繁に機種変更する人が得をして、長期的に使用する人が損をするという部分が問題。

    確かにプリンタでも「買うだけ買ったけど使ってないよ」という人が発生するのを想定して、その分もインク代として乗せられているなら改善して欲しいですが。

    詳細は今後詰めるということなので、今後を見守るしかないのでしょうが。
    公正取引委員会は「それ以前にやるべきことがあるのではないか?」と思ってしまう。
    談合とか随意契約とか・・・・
    • Re:プリンタが? (スコア:3, おもしろおかしい)

      by epipolar-line (33670) on 2007年12月21日 19時03分 (#1270034)
      なんで皆プリンタとか携帯電話とかばかり槍玉にあげるんだろう?
      最初に偉大なるビジネスモデルを構築した髭剃りメーカーのことも思い出してあげようよ.
      親コメント
    • >携帯電話の場合は、本体を安く販売し、その穴埋めとして基本料金を高くするモデルが問題視されたはずです。

      契約を一時的に止めようと思えば止められる。

      しかしそれ以前に、携帯電話を契約しても持っているだけ時ならそこユーザーのコストが電話会社にはかかっていない訳ではないよ。
      それに公共性の高い物や物々交換に置き換えられない物になると、
      その課金システムはどうしても税金の様なシステムにならざるを得ない。
      --
      =-=-= The Inelegance(無粋な人) =-=-=
      親コメント
    • by takamanohara (33533) on 2007年12月21日 17時31分 (#1269989)
      >消耗品は、使った人だけが購入するので、

      その点で、インクの有効期限が問題になるわけだねぇ
      エプソンは半年以内に使い切ってくれとか書いてなかった?
      一ヶ月に一度は印刷してくれとも
      実際詰まりやすいからね、エプソンは

      その点、キヤノンは結構放置しても詰まりにくいし、
      1年以上前に買った本体と同時に装着したインクでまだ印刷できたりして便利
      画質も素人目には、インクの変質の差は分からない

      互換インクは良く詰まるし色あせするし、安かろう悪かろうだからなぁ
      それで一度エプソン機を壊して今はキヤノンユーザ
      親コメント
  • これはまずいな (スコア:3, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年12月21日 12時07分 (#1269693)
    おかわり自由の定食屋に危機が訪れる日が来るとは
  • 一体誰が幸せになるの? (スコア:2, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年12月21日 11時55分 (#1269681)
    一方で、最初が高ければいいとは誰も本気では思ってないよね?
  • 不当廉売? (スコア:2, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年12月21日 14時57分 (#1269872)
    私の労働単価。

    いくらなんでも、安すぎだろ(違
  • やっぱり携帯電話ですか?

    --
    ---- ばくさん!@一応IT土方
  • 「本体を安く売って消耗品や課金で儲ける」モデルに違和感を感じる所の真意を。
    なんとなく「ずるく見えるから」という思いで動いてないか?
    --
    =-=-= The Inelegance(無粋な人) =-=-=
    • Re:率直に訊きたい (スコア:2, すばらしい洞察)

      by onoyan (135) on 2007年12月21日 12時43分 (#1269746) ホームページ 日記
      たぶん「顧客を騙している」ように見えるからじゃないかな。
      その点では、システム開発を赤字でも請け負っちゃって保守・追加案件で元を取る
      大手SIerメソッドも同じだけど。

      トータルコストをキッチリ説明しない限り、不誠実だとは思う。
      --

      --- (´-`)。oO(平和な日常は私を鈍くする) ---
      親コメント
    • 「インクが少なくなっています」「インクがなくなりました」と本体の液晶表示や
      ドライバのダイアログボックスで表示しているにもかかわらず,実際にはインクが残っているから.
      それはうそ(大げさ,紛らわしい)の表示だから.

      たとえ「インク残量の警告はあくまで目安です」との説明がカタログや説明書に書いてあったとしても,
      警告を無視して印刷を続けさせてくれないし,またインクタンクを不透明にすることで目視による
      正しい残量の確認ができないようにしているから.

      「あくまで目安です」と認識しているなら,ユーザが印刷を続行するか否かについて
      ドライバやプリンタ本体の警告をオーバーライドできるようになっていなくてはならないと思う.
      --
      屍体メモ [windy.cx]
      親コメント
  • by youichi (329) on 2007年12月21日 16時11分 (#1269929)
    (車の)プリウスも、売れば売るほど赤字って聞いたことあります。これもだめなのかな。
    #今はもう違うんですか?
    ##元記事読んでません。
  • 基盤を安く売り、保守で儲けるというのは良いビジネスモデルだと思うんですけどね。
    確かに体力のある企業でないとリスクが大きいという点で
    大企業又は既存企業に有利に働く仕組みではありますが、
    消費者からすればやはりその方が安いし魅力的な訳で。

    新規参加企業は特許技術を開発して、製造技術を持つ大手企業に技術ライセンスを結んだり、
    新たなカテゴリーを開発したりして努力すべきなんでは、と思う。
    こういうシステムが進む分野は、一つのパイを取り合う過当競争に陥っていますし、
    変な規制をかけたところで誰も得をせんのでは。
    --
    -- Chack "あなたの常識は他の人にも通じますか?" 鉄ちゃん [underthetree.jp]の
    • by kupil (19588) on 2007年12月23日 13時07分 (#1270742)
      >消費者からすればやはりその方が安いし魅力的な訳で。

      プリンタに関して言うと、同じ機械を長く使い続けたい消費者が損をします。
      携帯電話と同じような構図。

      本体10000円+インク代年20000円と本体40000円+インク代年10000円。
      3年以上買い換えないユーザーにとって、お得なのはどっち?
      親コメント
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