旧日本軍の風船爆弾の唯一の現物が公開へ 45
ストーリー by nabeshin
この目で確かめておきたい 部門より
この目で確かめておきたい 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
Asahi.comの記事によれば、 太平洋戦争末期に旧日本軍が独自開発したユニークな兵器の一つである「風船爆弾」の一部の実物が発見され、 国立科学博物館に展示される計画となったらしい。風船爆弾と言えば、おそらく史上初めて大陸横断でアメリカ本土空襲を実現させた兵器ではあるが、 和紙をコンニャクのりで張り合わせた気球に爆弾を吊り下げ、ジェット気流に乗せてアメリカを狙うという おそろしく単純な兵器である。 発見されたのは、この心臓部となる気球の高度維持装置で、気圧の変化で砂の重りを落として浮力を調節するものということだ。 9300個が日本から発射され、米国本土には1割が到達して損害を与えたとのことだが、 当時の状況でよくその精度を記録できたものだ。
現物? (スコア:2, 参考になる)
いや、現物ではなくて、高度維持装置だけだったような?
製造工程 (スコア:1, 興味深い)
Re: (スコア:0, 荒らし)
メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:1)
Re:メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:4, 興味深い)
Q:地雷原を作るのに最低いくつの地雷が必要か?
A:地雷を持ってさえ居れば一個もいらない。記者会見一回でよい。
というレトリックと同じで、本来の戦略爆撃は敵国民の継戦意思を砕く事が目的の、
心理戦の手法の一つです。鬼畜ルメイが指揮したような大規模なじゅうたん爆撃は、
現在ではその効果をほぼ否定されてしまっています。
あと、風船爆弾はロスアラモス研究所の送電線にひっかかって
二週間近く原爆の開発を遅らせると言う、
当時のいかなる諜報機関も成し遂げなかった大成果を挙げています!!
これは見過ごせないね!!
・・・・・・ちなみに、戦果が上がっているのかどうか判らなかった(調べる術がなかった)大日本帝国は、
自ら風船爆弾を飛ばす事を打ち切っておりましたとさ・・・・・・。
Re:メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:3, 興味深い)
>自ら風船爆弾を飛ばす事を打ち切っておりましたとさ・・・・・・。
自ら打ち切るというか、季節限定でしか使えないのです。ジェット気流が強まるのは冬だけですので。。。
Re:メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:2, 参考になる)
送電線に引っかかったのはロスアラモスではなくハンフォードの方で、
しかも原爆の完成に影響はなかったと、
日本語版Wikipediaにしては珍しく出典までつけて書かれています。
心理的な影響は確かに大きかったようです。
風船爆弾対策のためにアメリカは本土防空に多数の戦闘機部隊を太平洋戦線から呼び戻して
西海岸にずらっと配置しなければならず、対策に割かれた労力は大変なものだったようです。
Re:メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:5, 参考になる)
これのことですかね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E8%88%B9%E7%88%86%E5%BC%BE
ではここに書かれていないことを。
・風船爆弾のプランは陸軍登戸研究所で昭和8年頃から研究が始まり、日米開戦以前には膨張しても内圧を維持できる素材として楮を用いた和紙を蒟蒻糊で貼り合わせる構造が考案されていた。
・日米開戦直後に米本土攻撃作戦の検討が始まり、当初は潜水艦で米本土近海まで接近し水上から放球することを考えていた。
・同様の構想を持っていた海軍との共同研究が始まったが戦局の悪化から潜水艦の使用を断念、日本国内からの放球に切り替えられた。
・風船爆弾には和紙製の陸軍式と布にゴム引きの海軍式が開発されていたが海軍の研究資料と資材はすべて陸軍に移管された。
そのため少数だが海軍式のゴム製内圧式気球も実線に使用された。
・冬季の偏西風についての詳しい気象データは得られておらず、特に米大陸上空についてはまったく資料がなかった。
・そのため無線発信機を取り付けた気球を放し基礎データの作成から始めた。
・飛行高度は約10キロ前後、3000から4000フィートを想定、日中は摂氏30度、夜間マイナス50度、気圧は地表の三割程度、と推定される環境で機能する気球が求められた。
・偏西風が強い冬場はさらに条件が厳しくなり、実測値から気圧水銀注200ミリ、外気温マイナス60度で動作するとの要求仕様が設定された。
・風船爆弾を張り合わせるのに用いられたのりの防腐剤に水酸化ナトリウムが用いられていたため素手で張り合わせ作業をしていた女子学生達は日常的な手荒れに悩まされた。
・アメリカ側は気球が全米各地で発見されるに至り放出気球に一定割合で混じっていた発信機付き気球の電波を傍受したり西海岸沿岸にレーダー網を整備して早期発見に努めたがあまり効果はなかった。
・アメリカ側は国民のパニックを恐れたことと成果を日本側に悟られないために当初報道発表を押さえていたが西海岸の中国語新聞の一誌(タンパオ)がスクープしたため(昭和19年12月)以後は報道管制に切り替えた。
・昭和20年5月5日、オレゴン州レイクビューのキャンプ地で少年と引率者(ボーイスカウトの一団とも云われる)が不注意に気球に触れて対人爆弾が爆発し全員死亡する事故があり、これを契機に報道管制が解除された。
・米軍が現物を初めて回収したのは19年11月4日のこと。
ただしこれは海上で引き揚げられたもので素材から海軍式と思われ無線機が付いていた。
陸軍式と思われる気球はその後一ヶ月間に全米各地で目撃されるようになる。
・発見、回収数は285件。発見、回収に至らない未確認の目撃報告を合わせると約900個程度が米本土に到達しいてたと言われるが正確な数は不明。
出展
小橋良夫著 日本の秘密兵器陸軍編
雑誌 丸 年月不明の記事のコピー
(ガキの懐具合では古本を買ったり年上のマニアな人にたのんで雑誌をコピーさせてもらうのがせいぜいだったので今ではなんのコピーかわからん資料も多数)
Re:メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:1)
Re:メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:1)
ラジオ傍聴してりゃ戦果がわかるだろうと…。
Re:メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:1, 参考になる)
Re:メッセージ・イン・ア・ボトルじゃあるまいし (スコア:1)
民間人にとってはそこそこ恐怖感があると思いますよ。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
勝敗には関係ないけど。
兵士送ったとしても、補給ないし駄目だっただろうね。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
それとも、世界中を敵に回してるのだから、
どこに落ちても敵だからOKという論理なのだろうか。
こんなことしてるようじゃ、世界中を敵に回すはめに
なったのもうなずける気がする。
Re: (スコア:0)
○○爆弾 (スコア:1)
らじゃったのだ
星型のあざができている人は危険 (スコア:0)
みんな人間ドック(超人ドック)受けてくるって言ってた。
Re: (スコア:0)
#アキの爆死シーンって何か思い出の中で美化されてたんだけど、結構アッサリ目でこんなんだったかなぁと。
#その前話の浜本の爆死のインパクトがそのまますり替えられていた模様。。
#オフトピなのでAC
それは今でも国家機密 (スコア:1)
要になる部分を公開するなんて危険だと思うなぁ。
今の政治情勢だと、状況打開を計って
風上の国がデッドコピーを飛ばしてくる危険性がなきにしもあらず、だし。
・・まあ、戦時中の日本の工作精度をデッドコピーできるか、という問題
が大きいか。
Re:それは今でも国家機密 (スコア:2, すばらしい洞察)
>が大きいか。
これは大事ですね。
戦争が終わって進駐軍の放出したジャンクをみて衝撃を受けた当時のエンジニアは
決して少なくなかったと思います。ま、ある意味それが日本のエレクトロニクス産業隆盛の
原点だったのかもしれません。
風船爆弾の横にVT信管もいっしょに展示すればいいのに。
Re:それは今でも国家機密 (スコア:1)
Re: (スコア:0)
むかーし、むかし (スコア:1, 参考になる)
なんでも、アメリカまで飛んで行って死傷者がでたとか。
ネットで検索するとありました。
風船爆弾東へ<6> ブライの悲劇 [ibaraki-np.co.jp]
# 地元なのでAC。
到達率1割ってすごいなぁ (スコア:0)
Re:到達率1割ってすごいなぁ (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:到達率1割ってすごいなぁ (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:到達率1割ってすごいなぁ (スコア:1)
Re:到達率1割ってすごいなぁ (スコア:1, おもしろおかしい)
# ないない
Re:到達率1割ってすごいなぁ (スコア:1, おもしろおかしい)
#「1000倍風船爆弾のために、密かに開戦前から蒟蒻芋のプランテーション化に着手していた帝国陸軍」
#なんてのは架空戦記のネタとしてもあほらしい(笑)
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
高度が低いと風向は一定でないし、高すぎて成層圏にいっちゃうと偏西風が吹かない。
高度維持装置が偉いというよりは (スコア:3, すばらしい洞察)
武器だから手ばなしで褒められることではないかもしれないけど、その技術者(研究者)魂は
今の日本人に見習ってほしいですね。
#とても恥ずかしい研究者gesaku
Re:高度維持装置が偉いというよりは (スコア:1, 参考になる)
モノが爆弾だったから被害は最小限で済んだけど、
生物化学兵器を積まれる可能性も考慮すると、米側にとっても深刻な脅威だったはずです、これ。
Re:高度維持装置が偉いというよりは (スコア:1)
ダーティボムや生物兵器に応用される嫌な未来が一瞬だけ頭をよぎった。
数十年前と違って、放射性同位体を入手するのは随分楽になっているものなぁ。
Re:高度維持装置が偉いというよりは (スコア:1)
低温に強いリチウム電池を電源に、気圧センサとPICマイコンの組み合わせでバラスト落とせば十分では?
どちらにせよ、風まかせで着いた所にしか爆撃しかできないことには変わりないし、
今ならそんな不審物が飛んでいるとレーダー探知されてかたっぱしから落とされるでしょう。
Re:高度維持装置が偉いというよりは (スコア:2, 興味深い)
気密性あげるために金属膜でも蒸着すればべつでしょうけど。
Re:高度維持装置が偉いというよりは (スコア:1, 参考になる)
実戦投入後も一日一個は焼夷弾の代わりに無線発信機を搭載した気球を放ち航跡を観測していたとのこと。
Re: (スコア:0)
#だったら嫌だなぁ
まとがでかいと (スコア:0)
Re:鬼畜ルメイとは違うよね? (スコア:2, 興味深い)
# 軍隊ってのは補給も含めて軍隊なんだからそんなの当り前な筈だけどな。
Re: (スコア:0)
ドゥーエだろ