陸上自衛隊の新型戦車、お披露目 223
ストーリー by Acanthopanax
タンクタンクロー 部門より
タンクタンクロー 部門より
Anonymous Coward曰く、
(つづく...)
全長約9.4m、全幅約3.2mと、現在の90式戦車(全長9.7m・全幅3.4m)よりは一回り小柄で、車重も90式の50tから軽量化されて44tとなり、戦場への展開がより容易になったということだ。主砲は120mm滑腔砲であり、これは90式戦車と変わりないがより高威力化を図っている。
自衛隊戦車のお家芸であるところの油圧サスによる姿勢制御は健在で、斜面から砲塔だけを覗かせて敵を撃つ「稜線射撃」能力を持つ。興味深いのは90式戦車では省略されていた左右への傾斜能力が復活しているところである(74式では前後左右への傾斜が可能だったのだが90式ではコンピュータ制御によって左右の傾斜は補償できる、としてその機能が削除されていた)。どのような局面でこのような能力が必要になったのだろうか。
2010年に制式化されるとすると名称は「10式戦車」となるところだが、この戦車が実際に使用されるような事態にならないことを切に祈りたい。壊れちゃったらもったいないしね。
動画など (スコア:3, 参考になる)
NHKニュース [youtube.com]
海外報道(詳細不明) [youtube.com]
(走行・射撃の動画あり)
射撃後の動揺が90式と比べて少ないように見えます。アクティブサスの能力が向上したから?
フジテレビニュースJAPAN [youtube.com]
(クリステルあり)
インプレッションはあるのかな? (スコア:3, 興味深い)
当然、ナレーターは古谷さんで、エンジンスペックなどを淡々と語ってました。
カーグラかよww (スコア:3, 参考になる)
>当然、ナレーターは古谷さんで、エンジンスペックなどを淡々と語ってました。
youtubeにありました [youtube.com]
「初めて水冷となった90度V10・21470CCの2ストロークユニクローディーゼルは
二つのターボとひとつのスーパーチャージャーによる二段過給で1500馬力を発生する」
改めてこう言われちゃうとバケモンですね。
まあ車重50トンなんて普通の車の常識を超えてるわけですが。
今度の新型は馬力はたぶん上がってるし地形克服力も上がってると思うから中の人はガンバレ!
Re:インプレッションはあるのかな? (スコア:2, 興味深い)
Re:インプレッションはあるのかな? (スコア:1, 参考になる)
ひどい乗り心地だけど、それに比べると90式はまるでサルーンってインプレッションが印象的でした。
つまりこういう事ですね (スコア:2, おもしろおかしい)
「あ、やわらか先輩、こんにちはー」
部門名 (スコア:2, 興味深い)
しかも軍事トピに。
90式の価格 (スコア:2, 参考になる)
年間15両くらいしか作らないのにコストダウン頑張ってたんだな・・・と感心してました。
米軍、エイブラムスを200両以上作ってその価格なのに・・・と。
#親戚が作る側関係&自衛隊の方の知人から聞いたからAC・・・にしようと思ったけど良いや・・・。
あと1年早かったら (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:あと1年早かったら (スコア:2, おもしろおかしい)
# 制式採用でXは抜けるのかな?
90式はブリキ缶だぜ!! (スコア:1, おもしろおかしい)
結局の所 (スコア:1)
Re:結局の所 (スコア:1)
今さら大事だとか期待するとかそういうレベルではありませぬ。そんなのずっと前からダメダメだっただろという気もしますが。
日本の国土で戦車を何に使う? (スコア:1, 興味深い)
イラクの戦闘を見ていると、ビルに隠れている兵士を
ビルごと吹き飛ばすイメージがあるんだけど・・・
内戦状態で丸の内ビルに立てこもった
反政府ゲリラをビルごと吹き飛ばすのを想像してしまった。
Re:日本の国土で戦車を何に使う? (スコア:5, 興味深い)
硫黄島等の戦訓として「戦闘を想定している敵陣への着上陸戦闘は、相手の3倍の戦力が必要」と言われてます。
つまり上陸側は、水際に戦車隊を含む部隊の展開が想定されると、それを撃破する戦力必要になり、
必然的に部隊は大規模になります。
これにより、海上輸送や部隊移動の察知も比較的に容易になります。(間接的な防衛支援/脅威判定)
また、純粋に相手に戦車がいると、装甲の薄い上陸部隊には脅威になります。
なんせ、時速80km/h位で走りながら2km先の標的に90%以上の命中射撃をしてくる兵器ですから。
防御も正面なら120mmの直撃も防ぎます。航空支援でもないとやってられません。
しかし、「日本で敵が航空支援を受ける事が可能な状態=海自・空自が制空権を奪われた」なので、
一般的に、その時点で「敗戦」となります。
よく言われますが、戦闘を回避することを最大の目的とするのが日本の戦車の役目です。
戦術レベルより、戦略レベルでの優位性や、敵への圧力としての意味の方が大きいです。
Q.「何時使われる戦車なのか?」
A.「基本的に使われる事は無い。使わないといけない状況を回避する為に用意する。」
しかし、相手に戦力として見て貰うには、有事には実際に役に立つ訓練を積む必要があります。
古い戦車も更新しないといけません。NATOの120mm弾とか使いまわせるほうがお得ですし。
そして、有事が発生した時、準備をどれだけしていたかで、被害は変化します。まるでUPSのように。
とりあえず、新戦車の導入と、戦わずに日本の国土を守りきった、74式に乾杯。
USP屋さんじゃないよ AC
Re:そんなものより (スコア:1)
日本の戦車なんて百万台あっても役に立つものか。
海岸線の長さを百万で割ってもスカスカだ。
それよりも、燃料がなくなる方が早いか。
割り算してくださいよ (スコア:1, すばらしい洞察)
ユーゴ空爆とイラク市街戦の戦訓 (スコア:4, 参考になる)
あと、歩兵随伴車としてどうしても戦車並みの装甲が必要
だったら戦車でいいじゃん、ってことで。というか戦車が再評価された。
だから事前情報より側面が強化されてるし、砲も短くなってる。
結局兵士の踵が国境線、という状況に変わりはなかったり
特殊部隊は正規軍の要塞には太刀打ちできないってのにも変わりはない
現実的脅威を島嶼部の限定占領にとどめるためにもやっぱり戦車は要る。
わが国の圧倒的な航空優勢下で揚陸能力がある国が周囲には今のところないけど
市街地戦でRPG-7ぶち込むゲリラから兵隊を守る盾としては使える。
オブイェークト(胸の前でTの字を切りながら)
ジャンケンも出来ないんですか (スコア:2, 参考になる)
「今までチョキは来なかったしこれからもチョキは来ないよね」という理由でグーを不必要なものとする奴はいないよね。
あなたの言うところのAPCは十分な攻撃力を持っていますか?
重装歩兵(←ファランクスかよ)は十分な機動力を持っていますか?
それらAPCや歩兵は十分な防護力を持っていますか?
Re:そんなものより (スコア:1, すばらしい洞察)
一つの考え方として日本が戦車を持ってなければ攻める側としては
戦車に対抗するための各種兵器をわざわざ輸送する必要がなくなるというメリットは出てくるわな
Re:そんなものより (スコア:1)
帯に短し襷に長し (スコア:1, 参考になる)
自分の身を守れない輸送車では敵の攻撃に対する守備が不足するし、
守れる輸送車では兵員輸送能力に欠けるというジレンマがあるから
結局のところ、輸送車だけじゃ安全がある程度確保されている局面しか
使えないという話になるのがオチ。征圧圏との関係を無視した兵器運用は
意味が無いよ。
#ディスカバリーチャンネルだったかな? この間、(装甲)兵員輸送車の
#ランキング番組をやってましたが、なかなか面白かったですよ。
#長所も短所も分かりやすく説明してました。
Re:帯に短し襷に長し (スコア:2, 参考になる)
たしか、戦車のもあって、90式はトップ10に入っていたような。
その時の解説では、「実戦経験が無い故に欠点の洗い出しができていない」というのが減点部分として挙げられていました。
あと、上位に来ていた最新世代の戦車の特徴の一つにガス・タービン・エンジン搭載による高出力化というのが挙げられていました。
この新型は、ディーゼル・エンジンのままですかね?
車重が軽くなった分、エンジンの高出力化は不要かもしれないですけど。
Re:帯に短し襷に長し (スコア:3, 参考になる)
レシプロエンジン(ディーゼルなど)に比べると、ガスタービンエンジンでは走行中でも停止中でも一定の燃料消費が必要になるため燃費に難があるそうです。
そのため、ガスタービン搭載車両の行動半径は比較的せまくなり、燃料補給を多く行わなければならないとか。
安心して戦闘をするためには、戦況がどうなろうとも対応できる補給組織が必要になります。このような組織は平時から莫大な費用をかけて準備し維持し続けておかなければ、いざというときに間に合いません。
たとえ優れた性能が得られると分かっていても、ガスタービンエンジン搭載戦車を使えるのは、他国から見ると現実のものとは信じがたいほどの補給能力を常日頃から維持し続けているアメリカぐらいじゃないでしょうか。
そのアメリカでも、得られる性能と補給にかかる負担とのバランスなどから、あまり喜ばれていないと聞きますし。
Re:帯に短し襷に長し (スコア:2, 参考になる)
燃料も基本はジェット燃料だけど、実はガソリンでも軽油でもなんでも良い。
さらに同程度の出力のレシプロエンジンと比較して小型、しかも冷却水不要だからラジエータもいらない。
一方でおっしゃるとおり、燃費に難がある。いっくら補給してもおいつかん。まあ燃料はなんでもいいので、そこら辺から徴用するって手もあるが。結局米国のM1戦車は停止中のための発電機を積んだんじゃなかったっけ。
出力は高いがトルクがないので変速が大変。M1戦車は6速オートマです。
なにぶんジェットエンジンなもんで、排気がすごくて歩戦共同がやりにくいって点もある。
だからってTK-Xは8気筒のターボディーゼルじゃなくても良いと思うんだがなあ。小型化しなきゃいけなかったのだろうが、ちょっと精密すぎるんじゃないか?
まあ90式の2ストから4ストになって排ガスはクリーンになるかもしれんが。
Re:そんなものより (スコア:1)
改良とかアップデートとか (スコア:3, 参考になる)
まあ、(G)は一応作ってみたけど改修のコストが高くついても車体そのものの陳腐化は改修できないってんで
お蔵入りになっただけで。冷戦崩壊でソ連の脅威が減ったからというのも理由だけど。
そもそも外形を大きく変えて中途半端なモデラーを喜ばせるだけがアップデートじゃありません。
陸以外の例を挙げても、F-15J改とか、F-2のFLIR搭載とか、むらさめ/たかなみのESSM搭載改修とか、
少なくとも、我が自衛隊が既存装備のアップデートないし改良に消極的であるということはありません。
Re:改良とかアップデートとか (スコア:1)
射耗したらそこは無人の野 (スコア:5, 参考になる)
>隊内の有名な川柳で「たまに撃つ 弾が無いのが 玉に瑕」と自嘲される状況ですから。
http://www21.tok2.com/home/tokorozawa/faq/faq05s.html#02559 [tok2.com]
http://www21.tok2.com/home/tokorozawa/faq/faq05s.html#04448 [tok2.com]
>【質問】
> 弾三日分って話はよく聞くけど,出処はどこなの?
>
> 【回答】
> 80年代初めの米国防長官の発言じゃなかったかな? 陸自の弾薬に関する発言だったと思う.
> 現在は元北部方面総監の著書に拠れば,全力で7日~10日分.
でもって、自衛隊が全力で7~10日間戦闘を行った後で立っていられる敵はいません。
…まあ、いないことはないですが幸いにしてその国は日本の最大の同盟国なのでそっちの心配はする必要はないでしょう。
>独自のミサイルとかをどんどん開発してる始末。
日本にしか用途のないミサイルなんてのもありますし、そもそも売ってもらえないミサイルや武器だってあります。
それに「売ってくれないんだったら自作しちゃうもんね」という能力の保持は兵器の購入の際に交渉材料として役に立ちます。
一例を挙げると、防衛庁(当時)は90式戦車の主砲選定の際にドイツ・ラインメタル社と日本鋼管の二社で競争試作を行わせました。
試作品の品質は甲乙つけがたいものがあったのですが、価格面から防衛庁はラ社の主砲を採用することにしました。
その際防衛庁は「価格を安くしないのなら日本鋼管に作らせる」とラ社と交渉し、ライセンス料を大幅に負けさせることに成功しました。
これと逆の例がサウジアラビアがM1戦車を購入した際にアメリカに「一両15億円」という暴利な価格を吹っかけられた事例が挙げられるでしょう。
サウジアラビアには戦車を製造する能力がないのでこういう値段を提示されても「なら自作するもんね」という交渉ができないのです。
海外の兵器を購入すれば一時的に防衛費を安く上げられるかもしれません。
しかしそれによって兵器製造能力を失ってしまっては中長期的に見て損になることが多いのです。
つねに兵器を売ってもらえるとも限りませんしね。
Re:改良とかアップデートとか (スコア:2, 参考になる)
自衛隊って古いのを大事に使いますし。
ただ、自衛隊の位置づけとしては意外に知られてないですが90式は主力戦車じゃないんです。
あくまで現在も74式が主力戦車なんですよ。
で、今回のは74式を退役させていって入れ替えって事になると思います。
Re:改良とかアップデートとか (スコア:2, すばらしい洞察)
継承していかなきゃならない基盤の一つです。
Re:そんなものより (スコア:2, 興味深い)
アップデートが74式改みたいなことを言うのなら、費用対効果次第であって、設計時点からそのような発想が無いわけではありません。
たとえば74式戦車にしてもサスペンションの油圧機構は将来的な重量増加に備えて2t程の余裕を持たしてありました。
その2tのマージンも将来余裕にどの程度の費用負担を見込んでおくのか詳細なオペレーションリサーチの結果はじき出されました。
陸自の装備品は配置転換を想定して現地改造を原則として認めませんが、北海道配備の74式戦車の一部はこの2tのマージンを利用して砲塔に増加装甲板を溶接したものがありました。
そのほか、74式の底部装甲厚は35ミリしかありませんが、これも国土戦では陸自戦車が侵攻国軍の埋設した対戦車地雷網に突入する可能性は低いだろうとの状況見積もりがあったからです。
そしてその状況見積もりが変わらない限り車両に手を加える必要はないはずです。
つまり使用環境が変化しなければ要求仕様も変わらないということです。
次期主力戦車は将来的な環境変化に対処できることをセールスポイントに上げていますからその意味ではアップデート対策を盛り込んだ設計になっていると言えます。
たとえば装甲や電子戦機材の搭載法や配線などもモジュール思想が見られますし、エンジンとミッションは90式のころからモジュール化されています。
見えない部分ではいろいろと将来性についての配慮がなされた設計になっているようです。
Re:我が軍のアップデート (スコア:2, 興味深い)
で、高速道路すら走れない、古い車体をパジェロベースに変えたわけですが
名前が変わらなかったのは理由がありまして
新装備となるとかなり上まで書類回さなきゃいけない、承認取らなきゃいけない
それやってると数年かかる・・・と言うので
苦肉の策として、あくまで73式改だよーと作ったんです。
なのでパジェロベース車体に73式のミラーとランプだったかな?を取り付けてます。
建前上は旧73式の改造品なんです。
今の自作PCにPC-9801RXの5インチドライブ載せてPCー9801RX改って言ってるようなもんですが・・・。
Re:そんなことより (スコア:3, おもしろおかしい)
人形というか二足歩行や、多脚戦車やら、列車砲やら、二連砲やら、パラボラやら、
なんか冗談みたいな試作品がいっぱい動き回ってましたよ。
Re:そんなことより (スコア:3, おもしろおかしい)
# 「お披露目」する場所と開発場所・実験場所が全部マンション前のわけないじゃない。
# だが、たとえば航空自衛隊千歳基地には戦闘機を空爆から守る掩体壕な格納庫があって、
# これの強度を機密にするために扉が開いてる所を見られないよう周りに緑地帯を作り、
# その中の道路をわざと曲がりくねらせてあるが、
# 基地に併設される新千歳空港の方からは誘導路があるためにばっちり見えてしまう・・・とか。
# (杉山隆男著「兵士を見よ」)
# 変なとこで変な制約のためにせっかくの機密を守る努力を無にしているとこはある。
Re:そんなことより (スコア:1, 参考になる)
あと、戦車作ってるのは同じ相模原でもTRDIの施設じゃなくてMHIの工場だと思われ。
Re:方向指示器 (スコア:4, 興味深い)
>気になる。
日本国内で政府機関が法令を遵守しながら運用することを前提に作られていますので当然のことながら
ついています。
http://sankei.jp.msn.com/photos/politics/policy/080213/plc080213114600... [msn.com]
まあこれは自衛隊の戦車に限ったことではなく、ドイツのレオパルド2・フランスのルクレール・イギリスのチャレンジャー2などといった世界の代表的な戦車にはたいていついています。
ついてないのは基本的に国外で利用することを前提に作られているアメリカのM1戦車や、いろいろな意味でスパルタンなイスラエルのメルカバシリーズ、法令順守にあまり熱心でない国に多く輸出されているロシアのT-72戦車くらいです。
イライラ戦争の歴戦のイラク兵はアメリカの実践未経験の兵士に湾岸でボロ負けしましたよ (スコア:1)
人民解放軍には戦車を出すような実戦経験には事欠きませんが……
Re:イライラ戦争の歴戦のイラク兵はアメリカの実践未経験の兵士に湾岸でボロ負けしましたよ (スコア:1)
読みは“れおぱると・にぶんのいち”で合ってますか?
Re:イライラ戦争の歴戦のイラク兵はアメリカの実践未経験の兵士に湾岸でボロ負けしましたよ (スコア:2, 参考になる)
”れおぱると・あいんはるぷ(半分が1個)”か”れおぱると・あいん・つう゛ぁいてる”だと
Re:イライラ戦争の歴戦のイラク兵はアメリカの実践未経験の兵士に湾岸でボロ負けしましたよ (スコア:2, おもしろおかしい)
水をかぶったら弾が消えてしまうではありませんか。
Re:昔の話で恐縮ですが (スコア:1)
複合装甲の話ですよね。米国だったか英国からソ連にその装甲の機密が漏れている!
なんて内容もあって興味深かった。
複合装甲についてググってみると面白いと思いますよ。
あと、NHKスペシャル?ものではASM-1のもあって、そちらもとても面白かった。
ガリウムヒ素FETがどーのこーのとか、日本のビデオデッキのベアリングはエグゾセのより高性能!とか、
町工場で作られるロケットノズルとか。
# それもフォークランド紛争(エグゾセで英駆逐艦を撃沈した)の後だったので余計に。
Re:昔の話で恐縮ですが (スコア:1)
実戦経験云々よりも材料工学の成果ですし。
120ミリで撃っても大丈夫 (スコア:1, 興味深い)
>そういう装甲が自前で設計製造可能なのか、疑問が残ります。
実戦経験はありませんが、自前の戦車を持ってますのでいろんな装甲を撃ってみて
どんな素材が強いか、どういう構造にすれば頑丈か、という研究はしてます。
http://sus3041.web.infoseek.co.jp/contents/armor_brake/hyoteki00.jpg [infoseek.co.jp]
『大砲と装甲の研究』 [infoseek.co.jp]より
現役の90式戦車は、同型の主砲(ドイツで設計されたライセンス国産品で、世界でも第一線級の威力を持っています)でもって
正面装甲に零距離射撃を行っても装甲は貫通されず、実験後そのまま自走して演習場から帰ることができたそうです。
(でも生体へのダメージ測定のため乗せていた豚さんは弾着の衝撃に驚いて大暴れしてショック死してしまったそうですが。アーメン)
今度の新型は装甲はそれより強固になっているということなのでわりと安心していいのでは。
ショック以前に衝撃で…(Re:120ミリで撃っても大丈夫) (スコア:2, 興味深い)
>正面装甲に零距離射撃を行っても装甲は貫通されず、実験後そのまま自走して演習場から帰ることができたそうです。
>(でも生体へのダメージ測定のため乗せていた豚さんは弾着の衝撃に驚いて大暴れしてショック死してしまったそうですが。アーメン)
90式の装甲実験はもっと凄惨な物で、六七年前までPANZER誌 [panzer-mag.jp]でずっと連載が続いていた、日本の戦後の戦車開発に三菱重工側の技術者としてずっと携わられいた林巌男氏の回想録 [bk1.jp](光人社で文庫化されているようです [bk1.jp])の連載時の記述によると確か、
・戦車の主砲の試験の初期段階で素組みの試作戦車の砲塔を近距離から(零距離だったかも?)同じ戦車の主砲のAPFSDS弾で試射すると言うのがあって、上司(だったか技術研究本部の人だっだか)が「戦車開発の伝統に則って」自分が乗車すると言い出した
・実際に開発に携わった技術者や技官たちは(計算した状況からみて)絶対に危ないからやめてくれ。と必死で止めたけど言うことを聞かないので、どこかから豚を連れてきて「かわりにこれを乗せますから…」といってなんとか納めてもらった
・戦車を撃ったときに戦車自体は損害がないようだったけど騒いでいた豚が静かになったのでのでおそるおそる試作戦車の中を見てみたら…
・乗せた豚が体中から血を吹き出して死んでいたΣ( ̄□ ̄;)!!
・乗るといって聞かなかった上司?、「自分が乗っていたらこの豚みたいになっていたんだ…」と言う表情で顔面蒼白になってしまった
・林氏曰く、「あの状態では着弾の瞬間に30G以上の加速度がかかるのだから中で生きられるわけがないのだが…今では笑い話でもある」
と言う笑っていいのかなんだかわからない物騒なお話だったようです…多分、その後に色々と対策が施されて撃たれても中の人は死なずに済むようにはしてるとは思いますが…
Re:ショック以前に衝撃で…(Re:120ミリで撃っても大丈夫) (スコア:2, 興味深い)
これって90式にまつわる数多くのデマのひとつでしょ。
装甲が抜かれなくても、着弾の衝撃で内部に被害が出ることはあり得るでしょうが、それはよほど限られた条件では?
命中した砲弾の運動エネルギーがどのような形で内部に伝わるのか、豚が体中から血を噴き出して死ぬような死に方が、
「装甲が抜かれない状態で」どのように可能なのか、教えてほしいもんです。
「着弾の瞬間に30G以上の加速度がかかるのだから」と言ったって、その圧はすべて装甲が受け止めている訳で。別に
戦車の車体が30Gの加速度で移動する訳ではない。APFSDSの運動エネルギーがどれほど大きなものと言っても、重量50t
の戦車を動かすほどではないような。だいたい「30Gの加速度」っていう表現もずいぶん曖昧じゃないですか。文系の
わたくしにすら、説得力があるような記述には思えません。
Re:ショック以前に衝撃で…(Re:120ミリで撃っても大丈夫) (スコア:2, 興味深い)
戦車同士が撃ち合って10kgの弾丸が1,000m/sで着弾すると、力積は10,000N・s。だから、もし仮に、着弾開始から完了まで1秒かかるような優秀なやわらか素材の場合は、50トンの戦車にとっては平均0.2m/s^2(=0.02G)しかかからない。0.1秒なら0.2G、0.01秒なら2G。砲弾の長さを1mとした場合、理論最低値は0.001秒だから、最高で20Gまではかかる。これを前提にもうちょっと詰めて考えると、
・いくらなんでもそんなに砲弾が大きいわけは無いから、もっと衝突時間は短くなって加速は増える。タングステンの比重は19なので、弾丸がペットボトルのような形をしていると仮定すると、500mlのペットボトルのサイズで9.5kgある。だから20cmくらいか。すると全く凹まない素材では100Gかかる計算になる。
・最近の砲は着弾時に、1,200m/sは無いと厳しいらしい。逆に、砲弾はもうちょっと軽いかもしれない。
・駆動部は鉄の箱の重量に数えるべきではない。キャタピラや砲塔の重量は衝突時の加速軽減の役には立たない。だから、90式の総重量50トンよりも軽く見積もると、その分だけ加速は増える。
てか、戦車作ってる人はすごいなぁ。なんにしても、撃たれた瞬間は30Gは余裕でかかっていると思われるので、どうやって逃がすかだろうな。
エネルギーの話なら、10kgの砲弾が1,000m/sで着弾した場合、5,000,000Jの運動エネルギーがある。50,000kgの戦車と完全非弾性衝突した場合、静止摩擦がない(例えば、サイドブレーキ(?)を引いてない)戦車は(200)^(1/2)m/s=14m/s=50400m/h、つまり、撃たれた瞬間に後ろに時速50キロで動き出す。それはつまり、中の人にとっては、戦車が50キロで突っ込んで来たのと同じなんだよ。単なる50トン一層の剛性の箱だった場合、中身が豚だろうが牛だろうが確実に死ぬだろうね。でも、これは豚だから死ぬわけで、人間の車だと時速50キロで電柱に衝突しても、シートベルトとエアバッグがあれば助かるわけだから、きちんと椅子に座れるような行儀のよい生物じゃないとマズいんじゃないかね。
てか、これはやっぱり「最近の大砲ってすごい」ってことなんだよ。で、そんな砲に耐えられる戦車の材質もすごい。だけど、やっぱり正面直撃を食らうと、50トンじゃそう何発も耐えられないだろうね。何とか避けるなり、跳ね返すなりしないと。
#大丈夫、跳ね返した。
Re:そんなことより (スコア:2, おもしろおかしい)
豚は念仏に決まっておろう。
Re:戦車のトレンドは、軽量化の方向らしいです (スコア:1)
notice : I ignore an anonymous contribution.
Re:砲耳角の修正 (スコア:2, 興味深い)
仰るとおりだと思います。
と言うか、それ以外考えられません。
ふつうなら120mm砲の反動を吸収するためには最低でも50t以上の車重が必要と言われているところを、姿勢制御を能動的に行うことで44tの車重で砲の反動を吸収できるようにしたアクティブ・サスペンションは、新戦車の最大と言っていい目玉なのですが、タレコミでは触れられてませんね。
もし左右の傾斜機能がなかったら、新戦車は真正面以外戦車砲を撃てなくなってしまいます。
それじゃ無砲塔戦車でいいじゃん、ってことになっちゃう。
実際、海外で流れたTK-Xの戦車砲発射映像では、砲撃の反動が不自然なくらい小さく見え、アクティブ・サスペンションで衝撃を無理やり押さえ込んでいるのが分かります。
敢えて言おう。カスである!と。