パスワードを忘れた? アカウント作成
29427 story

太陽系外縁は球状ではなく、へこんでいる 46

ストーリー by soara
実は神の掌に持ち上げられているのかも 部門より

schiavona 曰く

ボイジャー1に続き、ボイジャー2も太陽系外縁に到達したが、その観測結果によって、太陽系外縁の終端衝撃波 (Termination Shock) は、予想より近い位置にあり、球状ではなく押しつぶされた形であると発表された(NASAのMission NewsNatureの論文)。昨年末ごろは、太陽系外縁のイメージのように整理されていたが、観測結果を反映させた結果、新しいイメージでは気持ち?下側がへこんだものとなる。ちなみに、終端衝撃波はおよそ太陽と冥王星の2倍の距離にあり、ボイジャー2から観測したデータが地球に到達するまで半日ほどかかる。

7/5 15:00 JST 追記(soa): 記事中 Termination Shockの訳語として「境末端衝撃波面」とされていたところを「終端衝撃波」に修正しました。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • う~ん (スコア:2, すばらしい洞察)

    by parsley (5772) on 2008年07月05日 15時12分 (#1377340) 日記
    一般の人のもつ太陽系のイメージは球状じゃなくて、板状だろう
    --
    Copyright (c) 2001-2014 Parsley, All rights reserved.
  • by taro-nishino (32033) on 2008年07月05日 16時14分 (#1377388)
    私は、天文学、天体力学を知りませんが、かって、アーノルドらの力学系を
    少しは勉強したことがあります。
    その、もの凄く乏しい知識の私のイメージからしても、球体よりは、へこんでいる方が 自然に思えます。
    しかし、一般的に人間は、円、球体を始め、シンメトリに自然さを求める傾向があるんでしょうね。
    その方が落ち着くからなのか、むしろ人間の心理に興味を持ちます。
    • 特に理由がなければ対称性なのが自然と考えらるのは、人間の心理ではなく、物理法則が対称だからです。(素粒子レベルでは対称性が壊れていますが、このスケールでは無関係)
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      >球体よりは、へこんでいる方が自然に思えます。

      そりゃそうでしょ。完全なる球体なんてものは存在しないと思うのがJKです。
      どこかへこんでいるのが当然です。
      市場に行って、真球ジャガイモが並んでいる情景を想定してみな。きもいでしょ?

      >しかし、一般的に人間は、円、球体を始め、シンメトリに自然さを求める傾向があるんでしょうね。

      そりゃそうでしょ。シンメトリを崩す要因が存在すればシンメトリが自然状態で、崩す要因が付加条件と思うのだから。
      • by Anonymous Coward
        そこはシリコン研磨職人の頑張るところでしょう
      • by Anonymous Coward
        JKって。。。
        女子高生?
        • by Anonymous Coward
          KY
          • by Anonymous Coward
            KY: 危険予知訓練ですね、わかります。
        • by Anonymous Coward
          > JKって。。。
          自主管理ですよ。
        • by Anonymous Coward
          私も分からない。
          CJKのCを除いたもの?
  • by elderwand (34630) on 2008年07月05日 20時21分 (#1377519) 日記
    実は金平糖のような凸凹だらけの可能性だってあるんじゃないのか?

    だって、観測できたのは Voyager 1, 2 の通過した2点だけなんだろ。

    逆に、ほとんど球形なのだが、大きくなったり小さくなったりしているだけで、1, 2 の通過時刻の違いで観測位置に違いが生じたという可能性は無いのか?

    詳しくは Nature の論文読めというところだが、あいにく本文は有料らしい。
    • by nq (16642) on 2008年07月05日 22時18分 (#1377579) 日記
      まったくその通りで、いろいろな可能性があります。 黄道を外れた Voyager 1 と黄道面内にいる Voyager 2 で別の時期に測った終端衝撃波面の距離や状態が違うということだけですから。
       この7月1日にミッションを終えたユリシーズ(ESAの公式発表 [esa.int])は、黄道面と垂直な軌道上のいろいろなとところでで太陽風を計測し、黄道面に垂直な方向では太陽風の速度は早くて密度が低いことを発見していますから、終端衝撃波面が球対称ではなく、ひしゃげていることは十分予想されていたと思うので、なぜ、一箇所だけ凹んでいる図が出てくるのか、理解に苦しみます。
      親コメント
    • 自転してる太陽から出てる太陽風だから、回転でならされて回転対称になるだろう。
      だが、太陽の双極子磁場で南北に出る太陽風の一部は赤道面に集められて、南北の太陽風は減り(南北差なし)、赤道面には増える代わりに斜めに集まるから速度は小さくなるはずだが、その影響は見えないようだ。
      太陽活動は11年周期で変動してるけど、太陽風の荷電粒子の速度は一様じゃないから、数光年の距離まで飛んでくると、光の千分の一の速度で倍程度の速度ばらつきがあると、混ざってしまって平均化されてしまうだろう。
      というわけで、太陽には南だけへこむ原因は無いから、太陽系にぶつかる星間ガス(銀河ガス)の密度に南北差があるんかな?
      --
      the.ACount
      親コメント
  • 太陽系近傍の局所的な星間磁場とか分かると、電波観測での星間物質研究なんかにちょっとフィードバックがあるかも。あ、それはそれで面白いなぁ。
  • 何がすごいって、まだボイジャーによる観測活動が続いているってことに。

    気象観測衛星の運用で予算がつかずに苦しんでいる日本とは大違いだ。
    • by Anonymous Coward on 2008年07月05日 22時51分 (#1377602)
      JPL の探査機を気象観測衛星と比べちゃいけません。
      という訳で日本で比べるべきはあけぼの [isas.jaxa.jp]でしょう。
      ボイジャー程じゃないですが頑張ってます。
      装置の老朽化等でデータリダクションが危なっかしいとかいう噂も聞いてるけどどうなのかな。
      親コメント
    • by kenmine (28309) on 2008年07月06日 2時14分 (#1377705) 日記
      最終的には原子力電池の出力が下がって機能停止すると見られているものの、
      まだ10年以上観測を続けられるそうで、うまくいけば打ち上げ50年記念も
      祝えるかもしれない。
      当然、運用の努力や運もあったと思うけど、宇宙空間という過酷な環境下で、
      これだけの期間メンテナンスフリーで機能を果たす探査機を設計した技術者は
      本当にすごい。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年07月05日 14時12分 (#1377294)
    >新しいイメージでは気持ち?下側がへこんだもの
    下側って…どっち側?
  • by Anonymous Coward on 2008年07月05日 14時24分 (#1377305)
    境末端衝撃波面は末端衝撃波面ではないのでしょうか。
  • by Anonymous Coward on 2008年07月05日 14時59分 (#1377329)
    「衝撃波」って言葉がついているけど、これって星間物質の「衝撃波」ってことなんでしょうか?>br? つまり、この「太陽風終端衝撃波」とやらは、星間物質が他よりも高密度で圧縮されている状態になっている、と理解していいんですかね?

    どうも「衝撃波」というと航空機が超音速で飛ぶときに発生するものを想像しちゃうので、音がない宇宙空間で「衝撃波」といわれてもピンとこないんですよね……

    # 「衝撃波」について考えているうちに、宇宙空間で星間物質の粗密波が観測できるんだったらソナーを作れるんじゃないかと考えてしまった……(^^;

    • by nq (16642) on 2008年07月05日 16時23分 (#1377391) 日記
       音は、媒体(普通は空気)の圧力と密度の変化が疎密波として伝わっていくものですから、希薄ながらも分子やイオンが存在する宇宙空間を音が伝わることができます。その音速よりも速く動いている物体があると、そこに、衝撃波が発生するので、超音速航空機が大気中で作る衝撃波と同じように考えてかまいません。

       終端衝撃波の場合は、太陽風の流れに乗って考えると、川の流れがダムに突き当たったような状況です。流れを遡って伝わる波の速度よりも流れの方が速い(超音速)ので、突き当たったという情報が上流には波として伝わらず、ダムの近くで不連続に圧力が高くなるところが生じます。図の青いほぼ球面がこの終端衝撃波面、ダムにあたるのが星間物質と太陽風が接している面で、図では右にラグビーボールのように伸びた灰青色の面です。その左側の白熱したり赤く描いてあるのは、太陽系の外の星間物質の中にできている衝撃波面で、まさに超音速航空機が作る衝撃波と同じです。

       厳密に言うと大気中の衝撃波とちょっと違うのは、星間物質も太陽風もあまりに希薄なので、直接、星間物質と太陽風の粒子同士が衝突する(クーロン力を及ぼす)ことはなく、磁場を介在させて力のやりとりをする「無衝突」衝撃波であるところでしょうか。
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        フォールド断層?
        • by Anonymous Coward
          その断層に落ち込むと、太陽系圏外へ飛ばされるのですね。わかります。

          #土星付近に帰ってくるのは来年だな。
  • by Anonymous Coward on 2008年07月05日 22時31分 (#1377588)
    これは太陽が張ったバリアーが思ったより小さかったうえに
    一部はちょっと押されぎみ、ということですか?
  • by Anonymous Coward on 2008年07月06日 20時21分 (#1377935)
    movie.geocities.jp/r_groop_zzz/14_Voyager.html
typodupeerror

Stay hungry, Stay foolish. -- Steven Paul Jobs

読み込み中...