曲面上に感光素子を配置するカメラデバイスが開発される 22
ストーリー by hylom
その発想はなかった 部門より
その発想はなかった 部門より
insiderman 曰く、
人間の目のように、球面上に感光素子を配置したカメラデバイスが開発されました(Reutersの記事、Nature Newsの記事、Natureに掲載された論文)。
現在デジタルカメラなどに使われている光感知デバイスは、平板上に微細な感光素子が並ぶ構造をしていますが、このような構造の場合、画像の端に向かうに従って画像が歪んでしまうという欠点がありました。感光素子を球面上に配置することで、このような歪みを減らすことができるようになります。
また、今回開発されたデバイスでは素子を単純に曲面状の板に配置するのではなく、網目状の部材に素子を貼りつけ、細いワイヤーでおのおのの素子が接続・支持されているような状態にすることで、衝撃や変形によるデバイスの破損を防いでいるとのこと。
球面上に素子を配置することで、性能を維持したままカメラの光学系を小型することも可能で、人間の眼球サイズのデジタルカメラも試作されたそうですが、曲面構造によりフォーカスや視野が従来のものと比べて大きく改善されたそうです。
製作手法がポイントなのかなぁ? (スコア:2, 興味深い)
記録しておいて、マッピングして、ゆがんだ端はクロップしてしまうというので問題なさそう。
輝度情報も面積比で補正できるんじゃないかな。
(1ピクセルを1マイクロ秒で処理すると100万画素で1秒の計算時間だから、それだと遅すぎますけど)
だからわざわざ高コストの作り方をする理由はちょっとわかりません。
どちらかというと、材料や製作手法にポイントがあるのかなぁ。
Re:製作手法がポイントなのかなぁ? (スコア:3, 参考になる)
> 記録しておいて、マッピングして、ゆがんだ端はクロップしてしまうというので問題なさそう。
それをやっているデジカメもコンパクトでは珍しくありませんが、今回のは画像素子に光が斜めに入射する事による光量や解像度の低下を解決しようという話ではないかと思います。(参考 [wikipedia.org])
まあ他コメントにあるように専用のレンズシステムが必要になるので、今すぐ市場に出てくるようなことはないでしょう。
Re:製作手法がポイントなのかなぁ? (スコア:1)
残るはサイズ以外の問題…? (スコア:1)
中未来・遠未来的には発展型を視神経に直結させて視力回復…って話も出てきそう。夢ひろがりんぐ。
#で、スマートガン・システム(シャドウラン的な意味で)を米軍が研究するんだなきっと
RYZEN始めました
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
表示デバイスは? (スコア:1)
カメラが視神経に直接つながるならまだしもさ。
表示ディスプレイは、戦場の絆みたいな状態になるのかなぁ。
Re:表示デバイスは? (スコア:1, 参考になる)
これが生かせるのは、車の衝突回避システムのように、広範囲の画像が必要になる場合。球面のまま、処理してしまえばよいわけで、平面よりも、処理を簡略化できるのではないでしょうか。光学系は言うまでもなく。
Re:表示デバイスは? (スコア:1)
てっきりデジカメみたいなものに使うのだとばかり思ってたよ。
現状だと、プログラムで補正するか、レンズで補正するかのトレードオフだったのが、
曲面感光素子を使うっていう選択肢が生まれるのか。
Re: (スコア:0)
演算の方が複雑な気が。
Re:表示デバイスは? (スコア:2, 参考になる)
うじゃうじゃ
レンズのせいでは? (スコア:1)
受光素子を球面にすることで歪みを減らせるのは確かにそうだろうけれど、
レンズを少なくできるってのが強みなんでわ。
Re:レンズのせいでは? (スコア:1, 参考になる)
元記事の説明によると,現状で
透視投影をするためにレンズを利用する→レンズは曲面なのに投影面は平面だから歪む→歪みを小さくするために追加のレンズを入れて,できるだけ歪みを軽減している
みたいなのが,投影面が曲面になることで問題解決ということらしいですよ.
交換レンガは難しそう (スコア:1, 興味深い)
デジタルコンパクトカメラでは、もともとセンサーのサイズが小さいということもあって、曲面のセンサーを採用するメリットが薄いような。
レンズ交換式でない高性能カメラというものの需要が多ければ、そこで曲面センサーを採用するのが現実的かな。
Re:交換レンガは難しそう (スコア:1)
となると本体側とのインターフェースをどうするか。
メモリに直接書き込むのが楽としてもフォーマットを互換にするなら結構計算能力も必要で……。
って、あれ?ファインダーと電源外付けのデジカメが一丁出来てしまった。
やはり交換レン
ガズは難しいようで。Re:交換レンガは難しそう (スコア:1)
たとえば、現代の戦車はエンジン周りの機構がパワーパック化されていて、修理や定期交換時にはエンジン内の部品やエンジン単位ではなく、トランスミッションまでまとめて交換します(これ全体が一つのケーシングに収まっている)。
これと同じことで、「撮像素子付きレンズ」が普及すれば「ある用途に最適化したレンズとそのレンズに最適化された撮像素子のユニット部品」ごと付け替えるのが一般化するかもしれません。
とはいえ今回の素子は光学系まで含めた小型化・高耐久化が目玉のようなので、そもそもの性質として「交換レンズ」には向かないかも。やっぱり人工眼球ですかね。
あとは保安装備用のビジュアルセンサーとか、軍用なら戦車の全周視界システムとか?
トンボのメガネは水色メガネ♪ (スコア:0)
外側だったら複眼デバイスみたいでかっこイイナ。
発想はあっても作れないだけかと思ってた。 (スコア:0)
Re:発想はあっても作れないだけかと思ってた。 (スコア:3, 参考になる)
コストダウンのため、像面歪曲をレンズで補正するよりもフイルムで補正することにしたわけです。
撮像素子を球面上に配列することで、像面歪曲は軽減できるかもしれませんが、レンズの収差ってのはそれだけではありません(ザイデルの5収差等)。
高価なレンズは現状でも像面歪曲はほとんどありませんし、その他の収差の補正も優秀です。今回の雑像素子は収差の補正を割り切らざるを得ない、安いカメラ用に向いてると思います。
# 一眼レフで採用したら、今までのレンズが使えなくなっちゃう!
リアル眼球がお手本? (スコア:0)
だってさ。
光学に疎い私でも
「なんで非球面レンズなんで難しいものが要るの?」
と不思議だったもの。
なぜ不思議かというと、
人間の眼球はそんなものを必要としていないでしょ?ってこと。
なぜ必要としないのかは、ものの位置関係の自由度から考えると結論は1つしか無くて、
「レンズを変形させないなら、網膜のほうを変形させるっきゃない」
のですよ。
変形というか、ようは少なくとも1つの解として
「人間の目と同様に、網膜(に相当する受光機)を丸くする」
のがいいってのは火を見るより明らか。
>網目状の部材に素子を貼りつけ
それなんて「網」膜?
Re:リアル眼球がお手本? (スコア:1)
非球面レンズは、レンズの形が単純な球面ではないレンズのことです。
つまり中央部と周辺部で曲率が違うわけです。
ということは、レンズの中央部を通る光と周辺部を通る光で違いが出る場合に威力を発揮します。
それはつまり収差ってことですな。
非球面レンズを使用しなくても、複数のレンズを組み合わせることで
同様の補正結果を得ることはできます。
非球面レンズを使えば、それが一枚で済むのでコストダウン、重量軽減、小型化に貢献するわけです。
ちなみにCDやDVDのレーザのレンズは全て非球面です。
別に平面でも歪まないのは出来るんだが (スコア:0)
まあ、現状のセンサーの感度や反射率の都合で、現状ではデジカメに対称型レンズってのはなかなか使えないけど、別に歪むのがセンサーが平面だからって訳では無いと思いますが。
まあ、これで現状で重視されるテレセン性の問題が無くせるってのは確かですけど、逆に言えば入射角が限定されるって事で、ズームレンズみたいに使用中にテレセン性の変化があるものには使い辛いんではないでしょうか?
個人的には、それでもこのセンサーは、眼球的カメラが作れそうだから欲しい気はしますけど、実際的には余り使い道は無いかも。