胎児の染色体異常を母親の血液から検出 51
ストーリー by nabeshin
手軽に検査できるようになっていく 部門より
手軽に検査できるようになっていく 部門より
研究では1サンプルあたりのコストが700ドル。妊娠14週目の検査で三染色体性(ダウン症候群)を検知できている。胎児の染色体異常を母親の血液から検査する方法が開発された(論文、Technology Reviewの記事)。開発したのはスタンフォード大学のQuake教授のグループで、臨床実験ではダウン症候群やエドワード症候群、パトー症候群といった染色体異常が発見できたそうだ。現在はこの目的で羊水検査や母胎血清マーカー検査が行われているが、羊水検査は正確な半面、流産の危険性が上がるのではという話があり、一方のマーカー検査は安全だが正確性に欠けるという問題がある。
倫理観か現実か (スコア:5, 興味深い)
(「害」という表現がNGとかいう主張は、とても表層的な感じがして好きではありません)
この記事を読み、心の底から医学を進歩させてくれる方々に感謝しました。
異常を検知できたとしても、では中絶するのか?という話になると果たして
それが倫理的にどうなのかという議論が生まれるのでしょう。
或いは、倫理的にどうこうなんていうものを超えて、既にお腹で育ちつつある我が子に
対して芽生えた愛情によって悩まされるかもしれませんね。
では、異常を知りつつも「生命」を尊重して産んだとして、その子の「人生」はいかなるものか。
重度の知的障害者が居ると、家族の運命が変わります。
ここは、苦労話をさらけ出す場ではないので自粛しますが。
先日、家族で旅行した先のホテルで母がひとこと。
「○○(妹の名前)は今、幸せなのかな、、楽しんでくれているのかな」
もうね、堪らなくなって酒を呑むしかなかったな。。
私は、妹の染色体異常が事前にわかっていたとして、(そして、産むか産まないかを判断できる状況だとして)
誕生するのを"キャンセル"することは、やはり出来ません。
でもそれは、今の私にとって妹がかけがいのない存在だから、そう思うのかもしれません。
一切の人格が無い時点で判明していればどう判断するか・・難しいですね。やはり。
Re:倫理観か現実か (スコア:4, 参考になる)
外観と中身のギャップは、予備知識のない人にはちょっとしたショックのようです。
ヒトと区別のつかない、ヒトと同じ外見をしたヒトとは違う何かが自分の周りにいたら、そりゃ怖いですわ。
立場上、知能障害者とその家族に知り合いがそこそこいますが、それぞれそれなりに幸せそうではあります。
妻と二人の障害児を残して自殺した夫がいます。
障害を持つ娘と心中した一家がいます。
正直なところなんて、顔の下に隠されて誰にもわかりません。
一つだけ確かなのは、あれらには誰かを幸せにするように力はないということ。
周りで勝手に盛り上がるヒトは時々いますけどね。
Re:倫理観か現実か (スコア:1, オフトピック)
抵抗あるならこっち使うといいかもしれません。
Re: (スコア:0)
「障碍」とか「障がい」と書こうという文脈は当事者周辺ではごく当たり前になっていて、最近は行政などでもそれに習うケースが多くなっていて、親コメ氏はそれに対して言ってるんでしょ。
Re: (スコア:0)
私も 障害者手帳を持ってますが,「害はだめだ 碍に変えろ」と正義の味方/障害者の見方面して得々としている奴は嫌いです. 単語の意味は,各漢字の意味の合成では(必ずしも)ない.
Re: (スコア:0)
外野が「生命の選別だ」とか何とか言って罪悪感を刷り込もうとするのは嫌な気分になります。
Re: (スコア:0)
そもそも、異性を選別した時点で・・
Re: (スコア:0, 荒らし)
なんというか、特権意識だなというか、大人じゃないなというか。
Re:倫理観か現実か (スコア:1, 興味深い)
健常者と障害者が、完全に平等である、という前提が必要だな。
実際のところは、障害者が背負いながらも健常者は無縁の苦労は数多く、
健常者が背負うような苦労は、
たいていは、障害者にとってはさらに難儀なものになる。
Re: (スコア:0)
こっちも不平等だからあっちも不平等でいいということではなく、取り立てて優先順位を高くする必要があるのか?と問うています。
あんまりにも生命への冒涜だと思うのですがね。
Re: (スコア:0)
そうではなくて、少なくとも重度の障害者に関して、非当事者の立場から言うのなら、自力では生きられない、あるいは自力では尊厳を保てない存在が目の前にあるときに、あなたはどう感じるか(「死ねば?」というのもあるのかもしれませんが)、というところから論じるべきなのでは?
これは「自分ばかりが不幸だと思っている」という意味でしょうかね。
訂正しておきますが、そのような考えをもっている障害者はごくごく少数だと思いますよ。
Re: (スコア:0, フレームのもと)
でも、ちょっと待ってください。障害者になるのは、何も染色体異常に限りません。不慮の事故ということもありますし、一部の病気でということもありえます。老齢に達したら、脳血管疾患が典型例だと思いますがそうなる確率は格段に高くなります。誰にとって
Re:倫理観か現実か (スコア:3, 興味深い)
染色体異常の子供だったら経済的に養えないから検査を受けるのです。
>なぜ、出生前なら間引くことに抵抗感が低いのでしょう?
あなたは間引くことに抵抗感が低かったのかもしれないですが、
みんながそうではないですよ。
検査を受けるからには、結果次第で中絶することは前提です。
あなたも医師からそう説明をうけましたよね?
出産というのは命がけの行為です。
育児というのは生涯をかけた仕事です。
社会全体のありようとか、そんな頭だけで考えた遠い世界の一般論じゃないです。
いまここにいるひとりの人間(まだ胎児だけど)について考えての決断ですよ。
Re: (スコア:0)
自業自得による事故などで障碍者になる同情の余地がない例は訳が違います。これは別の話でも詭弁でもありません。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
「障碍者が差別を受けるかもしれない社会のありよう」という仮定の問題は、
判断材料にはならないということを言っているのです。
二つの意味でです。
1.この子が染色体異常を抱えて生まれることによる本人と家族の苦労を、よりよい社会づくりで正当化できるのか? (#1435853の後ろのほうの「一般論じゃない」の部分)
2.自分が親としてこの子に関わることの責任は、自分が構成員として社会のありように関わることの責任よりずっと大きい (#1435853の前のほうの「大層な話じゃない」の部分)
>これは別の話で
Re:倫理観か現実か (スコア:2, すばらしい洞察)
未受精卵/精子→受精卵→胎児→新生児→幼児→小児・・・・
の,どこに「まだ人間じゃない(から間引いて構わない)」と線を引くかなんてその時々,その土地その土地の習俗に過ぎません.
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
言おうと思えば。
でも、いざ、あなたに子供が出来るという時になったとしてもそんなことが言っていられますか?
障害者が自分に出来たら一生涯にわたって子供に人生を振り回されるかもしれない。
でも、少しお金を払って検査をすればその可能性は0にはならないにしても抑えることが出来る。
そうなったとき、あなたは同じ主張を続けられるでしょうか?
Re: (スコア:0)
奇麗事じゃ済まないから、間引くことを自分で納得させるわけですよね。障害を持って生まれたなら、その育児に人的金銭的さまざまなコストが余計にかかるから。
それなら、社会全体でそのコストを引き受ければいい。現代日本では、コスト負担が事実上当事者家族のみに降りかかってくるから、負担しきれなくなって、間引きか子殺しか一家心中か、ということになる、と。
社会全体でのコスト負担が、この国家財政危機で認められないか?それでは、出生前検査で判明した異常胎児だけでなく、後天的に障害者になった人をも例外なく間引くと?
Re: (スコア:0)
よろしい、そういう社会システムを作るよう努力してください。
難しいかもしれないですし、私は手伝えないかもしれませんが、
応援くらいならできるかもしれません。
>現代日本では……間引きか子殺しか一家心中か、ということになる
現状では出生前検査は正当化される場合もあるとあなたも認めるのですね。
出生前検査は子殺しか一家心中と同程度に許せないとあなたは主張したいのかもしれないですが、
子殺しや一家心中よりはマシと考えている人たちは存在します。
>それで
Re:倫理観か現実か (スコア:1)
> 出生後に判明した、あるいは出生後に何らかの原因で障害者になった場合に、その家族は過大な負担を避けるために自らが世話をする障害者を間引くことは許されるのか
出生前であれば、刑法的に人間ではないので、「間引く」ことは一定の条件の上で許容されています。
出生後であれば殺人罪です。
ですから、簡略化して言うと前者は許されて、後者は許されません。
「刑法のことを聞いているんじゃない、社会・人間のありかたを問うているんだ」
というなら、質問が誘導的すぎるか、簡略化されすぎています。
このサイトの参加者の個人的な気持ちを(アンケート的に)質問しているのなら、
私の答えは、「出生前なら許されるし、出生後なら許されない。ただし、出生後の養育を行う家族に
手厚い援助を行うか、家族が養育を放棄(行政が養育)できるようにすべき」です。
現在制度がそのようになっているのかはわかりません。これ(現状の制度)については、
もう少し他の方の考えを聞いてみたいと思います。
社会として、養育に大きなコストが必要な障害者にたいして、 出生前・出生後どのように対応すべきか
という議論であれば、そのコストや支援方法等について具体的な数字を念頭に置きながら議論すべきだと
思います。出生前診断に基づく中絶を禁止しつつ、家族に十分な支援を行うコストがそれほど大きいと
私は思いませんので、その道もあり得るとおもいますが、裏付けとして本当にそのコストが大きくないのか、
不正を十分に防げる制度設計は可能か等についてはもう少しいろんな方の意見を聞いてみたいと思います。
Re: (スコア:0)
間引く苦痛と予想される育てる苦痛、どちらがより幸せかを量ることができるのは本人たちだけ。
生かすなら、それも選択。その逆もまたしかり。
社会的背景が間引く苦痛を和らげることはある。
逆に福祉の充実で育てる苦痛を和らげることもある。
が、社会にできるのは苦痛を和らげることだけで、幸福の指向性を決定づけることはできないし許されない。
もっとも現実には強制しているし、幸福を追求する方向によっては殺人罪に問われるわけだが。
Re: (スコア:0)
それは社会的同意が何処まで得られるかって問題だと思う。日本ではレイプされて出産した子供を殺したら殺人に問われるけど、レイプされて妊娠したら中絶は許されるよね。
別に金勘定で間引くわけじゃない。大金持ちだって健康な子供が欲しいはずだよ。
今でもある (スコア:2, 参考になる)
今回のはずっと精度が高いんでしょうが。
全体にこういう出生前診断というのは日本ではあまり目立たないように行われているようですね。アメリカでは何歳以上だったか、母親が高齢の場合には受けるように薦められるようです。逆に全面禁止の国もあります。
Re:今でもある (スコア:4, 興味深い)
Ultra-screen [ntdlabs.com]という製品ですが、指先から5滴ほど血液を採取するだけの簡単な検査でした。この検査に加え、問診とエコー検査で、正確には忘れましたが、90%中盤から後半の感度・特異度がえられるとのことで、これらの検査結果を踏まえて、羊水検査をするかどかを決める事になるようです。
かなり悩んだのですが、我が家の場合、いずれにしろ中絶はやめておこうと決めましたので、妻への侵襲を考えて、最初のスクリーニングだけは受けることにして、羊水検査はしない方針に決めていましたが、幸い最初のスクリーニングの結果、これらの染色体異常の確率が非常に低い事が分かりましたので、とりあえず安心した所でした。
ちなみに、我が家の場合、保険がカバーしていましたので、費用はco-payの$20だけでした。
Re: (スコア:0)
いずれにしろ中絶はやめるということなら、スクリーニングの意味はないのでは?
Re:今でもある (スコア:5, 参考になる)
配慮が出来ると思います。
出産直後にいきなり告げられるよりも、ずっと安心だと思います。
Re:今でもある (スコア:5, 参考になる)
確かにおっしゃるとおりなので、まったくスクリーニングをしないということも考えたのですが、ちょうど私も進路を決めるタイミングでしたので、確率が高かったら高かったで、その辺りを考慮に入れた選択をしなければいけなくなると思い、とりあえずはスクリーニングだけ受けることにしました。
18,13トリソミーの場合は、短命のことが多いので、ここ数年の準備が大切だと思われますし、もし21トリソミーだったらもう少し長期的な視点での準備が必要になると思います。
ただ、実際に最初のスクリーニングで染色体異常の確率が高いという結果が出ていた場合には、また多いに悩むことになったことと思いますし、正直に言って、最初の判断を変えていないという自信はありません。
Re:今でもある (スコア:1, 興味深い)
結果は障害児が生まれる確率が非常に低かったため、羊水検査をせずにそのまま出産し、無事に健康な子供が生まれました。本当にこの検査をしておいて良かったです。
父母へのケア (スコア:1, 興味深い)
次の子供を計画するのが怖くなったり・・・
その辺もケアも充実するといいですね。
(もちろん初めての受胎にだけの話ではありませんけど、最初だと特にショックを受けそうだと感じました)
Re:父母へのケア (スコア:1, 参考になる)
勉強するとそうめずらしいものでないとわかるのですが。
http://www.k-sato.com/antenataldiag/admatage/admatage.htm
妊娠したからといってすぐにこういう情報を勉強するというわけじゃないし。
いずれ (スコア:0)
優秀でない胎児は・・・
Re: (スコア:0)
でも、遺伝的に病気に強いとか肉体的なスペックが高い子供を意図的に作る動きはある。
私はそれが悪いことだとは思えない。よりよい子孫を残そうとするのは自然な考えだ。
技術的に可能なら、運に頼る必要はなくなる。
Re:いずれ (スコア:2, すばらしい洞察)
> 私はそれが悪いことだとは思えない。よりよい子孫を残そうとするのは自然な考えだ。
> 技術的に可能なら、運に頼る必要はなくなる。
数百年・数千年先の未来で、自然な方が淘汰されてるか、強化した方が淘汰されてるか・・・それとも滅亡してるか。
こればかりは運に頼るしかないかもしれないが、とても興味深い。
タイムマシンでも使って自分で確認してみたいもんだ。
進化が止まってしまった現在、存在可能性を広げる行為であるかもしれないね。
全員を強化人間にするのは却ってやばいだろうけど。
Re:いずれ (スコア:1, すばらしい洞察)
人類進化説は色々あるそうだけど、どれも数十万年、数百万年、数千万年のスケールらしいから、パッとすぐ判るような特徴的な変化(進化?)って、それこそ、今と数十万年後を比べないと判らないのでは?
進化が止まった言うより、超スローペースで超少しずつ起こっているので、進化に気づかないということでは?
昔見たテレビでは、どこぞの大学教授がいってましたが、足の小指の骨や手首の筋の数が、昔の人にくらべて減っている人が現れているそうです。使わなくなった筋や骨が減り、進化しているそうです。
なので、医療で自然淘汰を妨げて、さらに自然の進化をも阻害するって話じゃないかな〜と。
PS.
中長期的な利益も大事だけど、短期的な利益も大事。
問題はその両立なのだ!
Re:いずれ (スコア:1)
なぜならば、医療活動は自然淘汰と矛盾するから。
それに、現在まさに人類が50%以上の種を絶滅に追い込もうとしているその一方で、
人類の中の多様性に自然淘汰という概念を持ち込んで、健全な進化や生物多様性
を阻害すると主張するのはバランス感覚があるとは言えない。
Re:いずれ (スコア:1)
そこで、そういう染色体による選択の処置を行えるのはある程度の階級以上で、
それを行う余裕の無い貧困層が淘汰に勝ったりしたらおもしろいな〜なんて思っちゃうんですよ。
すっごくSFちっく妄想ですが。 てかSFが一本書けそうw
# すでにありそうな悪寒・・・
Re: (スコア:0, オフトピック)
「自然だから」ってのを根拠に倫理を語るのは、あまりよい方法とは思えないかな。
Re: (スコア:0)
それに、価値観の押しつけと倫理の押しつけはどう違う?
強い仔が欲しい、健康な仔が欲しいと願い、手段もあるのに
なぜ幸せの追求を他人からの押しつけで制限されねばならない?
Re: (スコア:0, 参考になる)
Re:いずれ (スコア:1, 興味深い)
常に発情しているので、メスが発情したらいつでもOK、なのです。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
遺伝病が根絶できる可能性がある画期的な技術かと。
Re:いずれ (スコア:1)
単なる減数分裂の事故だ。
the.ACount
Re: (スコア:0, フレームのもと)
これが倫理に反すると言う人もいるようです。だったらがん治療もしなけりゃいいのにねって思う。
子どもが障害児、二人目を産みますか? (スコア:0)
発言小町より
ttp://komachi.yomiuri.co.jp/t/2007/1026/153473.htm?o=0&p=0
Re: (スコア:0)