実際に機能する精子への試験管内誘導に成功 10
S.C.U.M. 部門より
百合 曰く、
理化学研究所 発生・再生科学総合研究センターが哺乳類であるマウスの受精卵を培養し、精子のもとになる細胞に試験管内で誘導したうえこれを使って正常な子マウスを出産させることに成功した。この研究成果が 5 月 1 日発行の科学誌「Cell」に掲載された (理研プレスリリース、jiji.com の記事、論文要旨) 。
多能性幹細胞から正常に機能する生殖細胞を試験管で培養できたのは世界初だという。試験管内で始原生殖細胞を誘導し、これを新生児のマウスの精巣に移植すると健常な精子に分化し、健常な子孫が誕生したとのこと。47News の記事では iPS 細胞から精子作成への展望が述べられているが、現時点では新生児であるものの完全に男性レスの生殖方法というわけではないようだ。
「マウスの ES細胞から精子を作製」という過去のストーリーでは、三菱化学生命科学研究所のグループが ES 細胞から精子を作成したことが報告されており、これより一歩先にすすんだことになるのだろうか。2007 年の iPS 細胞開発以来、日本は米に「1 勝 10 敗」と記事にされるように物量・人的資源にまさるアメリカに圧倒されてきたようだが、これが新たな一里塚になるだろうか。