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お金

日本 IBM、「節税」をめぐって国税局と対立。自社株取引で利益を相殺 53

ストーリー by reo
前例がないんでしょうねえ 部門より

ある Anonymous Coward 曰く、

日本 IBM が法律上認められている「自社株取引」と「連結納税」を使い利益を相殺、一千数百億円にも上る利益に対する課税を逃れたとして、東京国税局が三百数十億円もの追徴課税を行うと報じられている (asahi.com の記事) 。

一方 IBM 側は「合法的な節税策」と主張し、課税処分の取り消しを求める方向だそうだ。合法だと思っていたものを組み合わせたら違法、というのは論理的には分かりにくいところであるが、どのような結論になるかが興味深い。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by s-tomo (2841) on 2010年03月19日 12時15分 (#1735612) ホームページ 日記

    問題の赤字だけどこれは日IBMの株を米IBMから買って、後で日IBMに売ったことにより発生している。

    国税庁の主張としてはこの時の取引価格が実態から乖離しているから不当に利益を隠すための取引だ、ということになる。
    これに対してIBMは実態と乖離していない、正当な価格での取引だ、という反論になる。

    つまり、日IBMの価値は以前より下がった、と、IBMが主張していることになる。

    • by Anonymous Coward
      価値が下がったと主張するだけで三百数十億円の税金を払わなくて済むのであれば、当然主張するでしょ。
    • by Anonymous Coward
      株価はもっともっと高いはずだと国税がいうのなら、追徴課税された分の納税は、株で物納したらどうだろ。
      国税の言う高いはずの株価で株数を計算したら、かなり安く済ませられるんじゃね?
  • by Anonymous Coward on 2010年03月19日 10時44分 (#1735561)

    国税局の主張ですが
    ・自社株取引 赤字を作り出した合理性のない取引
    ・連結納税制度 実体のない赤字会社との連結納税により利益を過少申告
    それぞれ個別に利益を隠す方法で使われるのでは。

    • by Anonymous Coward

      節税なんてものを認めてるからこういう問題が起きるんだよな
      もっとガチガチに固めりゃいいのに

      • by Anonymous Coward on 2010年03月19日 11時27分 (#1735580)
        いや、国税局は節税なんて概念を認めてませんよ。現行法の範囲内で色々手を尽くすと何もしなかった場合より税金が安く済ませられる場合がある。でもって、その手法が違法と見なされると脱税として処理されるわけです。

        個人でも、預貯金をそのまま相続するより同額の保険として受け取った方が納税額が少なくすみます。銀行と保険屋が組んで「節税商品」として売ってますが、これも有象無象が税の仕組みを利用しているだけで、税務署が節税という手法を認めているわけではありません。
        親コメント
        • >税務署が節税という手法を認めているわけではありません。
          この部分どうなんだろ?
          青申とかe-Taxの還付なんて税務署公認(むしろ推奨)の節税手法だと思うんですが。
          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2010年03月19日 17時29分 (#1735797)
            「青申」は、事務作業の委託。
            「e-Taxの還付」は、e-Tax普及促進のためのICカードリーダー代金の見なし経費計上じゃなかったっけ?

             税務署の基本戦略は、薄く広く毟り取っておいて、「工夫しない」、「制度を知らない」、「めんどくさがる」、「権利を申し立てない」人には返さないという、逆選択につきると思います。
             そういう意味では、節税といわれている行為は、当然の権利であり、節税では無いのだと思います。

             追伸、今回のIBMの手法は、フェアーな法人税の徴収に関わるので、日本の納税者の1人として、国税を応援しています。
            親コメント
      • by Anonymous Coward
        連結納税自体がこーゆー事を認める仕組みなので、矛盾に感じる。
        そりゃまぁ、ちゃんと利益出してる企業にはちゃんと納税して欲しいけど、
        • by Anonymous Coward

          ダミー会社との連結納税で利益を減らすことまで認めてるわけじゃないでしょう。

      • Re: (スコア:0, フレームのもと)

        by Anonymous Coward

        意味が分からん。節税に認めるも認めないもないよ。法律上許される範囲でできるだけ有利に行動することが節税。
        今回の手法が非合法と判断されてもそれは法のラインが確定するだけで、次はその新たなラインのぎりぎりを狙って、あるいは避けて節税に励むだけの話。

    • by Anonymous Coward
      この日本IBMのやりかたを認めてしまうと、多くの企業が同じ手法で
      税金を払わないようになってしまうんじゃないでしょうか。

      この会社が今回の手法をあみ出した話を聞いたら、あの関連会社たちの
      循環取引に名前が使われたとされる問題も、本当は…なんて
      疑ってしまいたくなります。
      • by Anonymous Coward

        自然な取引の結果こうなったのであればIBMの主張通り、節税になります。
        故意に赤字を作り出して利益を減じたのであれば国税局の主張通り、脱税になります。

        ただそれだけのことです。

        • by Anonymous Coward on 2010年03月19日 14時20分 (#1735695)
          > 自然な取引の結果こうなったのであればIBMの主張通り、節税になります。
          > 故意に赤字を作り出して利益を減じたのであれば国税局の主張通り、脱税になります。

          日本IBMの親会社APHが、米IBMから日本IBMの未上場株2兆円分を購入。
          APHは、日本IBMに、その一部の株を買った時よりも大幅に安く売り、APHは大赤字を
          出したことにした。
          未上場株の取引なのに、大赤字を出してまで子会社に安く売るという点は合理的理由が
          存在しない。
          現金資金が欲しかったのなら、グループ企業間なのだから、もっと少ない株数を
          同じ金額で売ればいい。

          さあさあ、これは節税か脱税か。

          循環取引をヒントにした企業グループ間株取引節税・脱税って感じ。

          さらに日本IBMから関連会社に格安で株を売り、また来年はグループで連結赤字。
          その後は米IBMに格安で売り、それをまたAPHが高額で買うという方式で
          日本での利益を本国に送ろうというもくろみだったのかな、とまで思ってしまう。
          ここは想像だけど。
          親コメント
          • by Anonymous Coward

            >APHは、日本IBMに、その一部の株を買った時よりも大幅に安く売り、

            節税云々を除いても自社株買いってのは、ある話だよね。

            その株を以前に入手したときがいつか知らないけれど、昨日今日の話ではないでしょう。
            最近の株価の冷え込みと大幅な円高を考慮すると、その時に比べて株価が大幅に安くなってる
            こと自体はよくあること。むしろ同じ価格で引き取れっていう方が無茶。

            #ここまではね。あとはしらん。

            • by Anonymous Coward on 2010年03月19日 17時42分 (#1735808)
              > その株を以前に入手したときがいつか知らないけれど、昨日今日の話ではないでしょう。
              > 最近の株価の冷え込みと大幅な円高を考慮すると、その時に比べて株価が大幅に安くなってる
              > こと自体はよくあること。むしろ同じ価格で引き取れっていう方が無茶。

              株式市場の冷え込みと、非上場株の株価が関係あると?
              国内での取引なんですから、円高も全く無関係。

              日本IBMの親会社である有限会社アイ・ビー・エム・エイ・ピー・ホルディングスは
              米IBMから資金を受け取り、その資金で米IBMから日本IBMの全株を買ったわけです。
              その株の一部を子会社の日本IBMに格安で売ったわけです。

              非上場株の取引なんですから、売買価格は当事者間で決められます。
              株式市場の平均株価なんて関係ありません。

              その場合、なぜ有限会社IBMAPHが巨額損失を出してまで日本IBMに株を
              譲渡しなくてはならなかったかが問題です。
              資金繰りに苦しんでおり、当座の金を得るために一部売却したとか、
              大規模な企業買収をするための資金が必要だったとか、そういう理由が
              あるかどうかです。

              しかも、日本IBMに頭を下げて無理に買ってもらったとかでない限り、
              激安で売ることの合理的理由があるかも問題でしょう。
              それにしても数千億円の赤字は異常。

              その辺はIBMAPHが有限会社であること、日本IBMが非上場会社であることから
              あまり公開されていませんね。
              そもそもIBMAPHの設立自体、米IBMが節税を狙って設立したダミー会社的な
              存在に思えてきます。

              もう、あらゆる状況証拠が節税ではなく脱税ではないかと物語ってます。
              親コメント
              • by Anonymous Coward

                >その株の一部を子会社の日本IBMに格安で売ったわけです。

                うん、だから非上場の株の株価について、「格安」であることの『物的証拠』を示せばいいわけだよね。
                #簡単、簡単。

        • by Anonymous Coward

          自然な取引の結果こうなったのであればIBMの主張通り、節税になります。
          故意に赤字を作り出して利益を減じたのであれば国税局の主張通り、脱税になります。

          意味不明だな。商取引なんて自然に生ずるもんじゃなく、全てが故意。「故意でない自然な取引」ってなんだそりゃ。

          それに、同じ行為でも行為者の意図(意志)によって課税対象となるかならないか分かれるだなんて税の体系としてどうよ、と思う。会社でも期末に経費を使って、なんてあるけど、それも税法上の経費かどうかは「故意に」とかじゃなく、業務上妥当かどうかが判断されるはず。

          • by Anonymous Coward

            その取引に合理性があるかどうかでしょう。
            利益を追求するための存在である企業の判断として自然かどうかという話だと思いますけど。

          • Re: (スコア:0, フレームのもと)

            by Anonymous Coward

            自然な取引の結果こうなったのであればIBMの主張通り、節税になります。
            故意に赤字を作り出して利益を減じたのであれば国税局の主張通り、脱税になります。

            意味不明だな。商取引なんて自然に生ずるもんじゃなく、全てが故意。「故意でない自然な取引」ってなんだそりゃ。

            別ACですが、意味は明瞭です。故意は「赤字を作り出して利益を減じた」にかかってますね。これが意味不明になるのは、法律がらみの議論をした経験が不足しているのではないですか。

            • by Anonymous Coward

              別ACですが、意味不明です。そもそも故意に赤字を作り出して利益を減じることが節税の基本だと思いますが……。

              • by Anonymous Coward

                別ACですが、意味不明です。そもそも故意に赤字を作り出して利益を減じることが節税の基本だと思いますが……。

                それは「意味はわかったが、内容に同意しない」という主張であって、「意味不明」という主張ではありませんね。両者は別の主張です。

                私の意見を言えば、これは「租税回避」と「節税」の違いとして理解するのが適当と考えます。租税回避で調べれば解説が見つかるはずなので調べてみてはいかがでしょう。

              • by Anonymous Coward
                > 別ACですが、意味不明です。
                > そもそも故意に赤字を作り出して利益を減じることが節税の基本だと思いますが……。

                何を血迷ったことを言ってるんですか????

                営利企業は利益をできるだけ大きくすることを追求するものですよ。
                知らないんですか?

                故意に赤字を作り出して利益をなくしてどうするんですか?
                バカじゃない?

                いくら税金に取られようとも、赤字よりは黒字のほうが企業にとって
                全然いいんです。お金が減るより、税金に一部取られてでも、お金が
                増えたほうがいいのは当たり前でしょ?

                企業がやる節税の基本は、経費をできるだけちゃんと計上することや、
                福利厚生や給与などにまわして社員へ還元することが重要。
                黒字にならなければ、株主への配当も出ない。

                よくある脱税の手口ではダミー会社を使って赤字を作り出すことが
                ありますよね。
              • by Anonymous Coward

                ステークホルダーの利益に適う形でいろいろと使っちゃった結果、赤字になりましたはOKだと思いますが、
                「故意に」赤字作っちゃうのはだめだめですよー?

              • by Anonymous Coward
                国税が叩いても国民から反感をもたれそうもない
                外資系企業を叩いて実績を作ってから、
                「あんたのやってることはIBMのやったことと同じだろ」と
                言い張れるようにしようとしているのに違いない。 :-)
              • by Anonymous Coward

                企業がやる節税の基本は、経費をできるだけちゃんと計上することや、
                福利厚生や給与などにまわして社員へ還元することが重要。

                ごめん、よくわからないんだけど、これは故意に利益を減らしている例だよね?

          • by Anonymous Coward
            同じことを違う言い方で言ってるだけじゃん
    • by Anonymous Coward
      取れるだけ取るのは、取立て屋と変わりません。 国やお役所がやれば、何をやっても正当行為。一般人がやれば違法行為。
    • by Anonymous Coward

      なんだかバグを突かれて困ったので権力を行使した
      と言うようにしか見えないな

      法治国家で法に乗っ取っているならそれは違法ではない

      まずいと思うなら先に法を変えるべきだろう

      • by Anonymous Coward

        まずいと思うなら先に法を変えるべきだろう

        法人税法132条の3がありますから、変える必要はないでしょう。もっと適切な別の法律があるかもしれませんが。

  • by miishika (12648) on 2010年03月19日 18時45分 (#1735844) 日記
    2008年頃からの話とはいえ、相殺できるだけの利益が会社にあることがうらやましいです。
  • by Elbereth (17793) on 2010年03月20日 0時29分 (#1735992)
    合法なやり方を組み合わせたらいつの間にか違法にされてしまったという、
    ポルナレフのAAみたいな事例で思い出すのは、ライブドア事件ですねぇ。
    • by Anonymous Coward

      この手の税の認識の違いなんてしょっちゅうですよ。ただ、逮捕されるとかは普通はないわけで(脱税認定されない限り)。

  • by Anonymous Coward on 2010年03月19日 10時39分 (#1735560)

    仲良しグループからは金取れないから外資系企業にイチャモン付けるって奴か。
    詳しくは関連ストーリーのAmazonの話を参照。

    • by denchu (6847) on 2010年03月19日 11時04分 (#1735571)

      詳しくは関連ストーリーのAmazonの話を参照。

      これ、結果はどうなったのでしょう?
      似たような話でハリーポッター日本語版の翻訳家の方のお話しもありましたね。
      こっちは確か日本と海外で分けて納税する形にしたと思いましたが…

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      amazonの場合は、イチャモン云々というよりは日本で商売して黒字出してる以上
      日本にも納税しろってだけの話でしょ
      外資系企業にもちゃんと納税の義務はありますよ

  • by Anonymous Coward on 2010年03月19日 12時37分 (#1735630)

    内部取引による利益や損益が、グループ全体の利益や損益として計上できてしまってはいけないのは当然のこと。
    こんな根本的なところが明文化されずにグレーになっているような連結納税制度自体が問題なんじゃないですかね?

    IBMの申告漏れというより、ザル法による課税漏れなのではないかと思います。

    • >内部取引による利益や損益が、グループ全体の利益や損益として計上できてしまってはいけないのは当然のこと。

      だからこそ、そこで内部統制が機能するべきだったと思うが。

      税務関連の法律が曖昧であるからこそ、李下に冠を正さずの意識は重要になる。
      正面から突破できる材料があったならともかく、今回のケースはコメントされているように
      まず"当然のこと"に反しているように見えるから、日本IBMがかなり分が悪いかと。

      最近、日本IBMの周囲で裁判沙汰になるような取引のニュースも出てたと思うが
      どっか緩んでいるように思われる。
      SCO裁判のころは最強を謳われたIBMの法務だが、そこから緩んでいるのか
      日本IBMは最初から別物なのか。
      --
      〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        国税局はまずその「当然のこと」を論点にするべきですよね。
        「○○に基づき、この内部取引による損益は計上できません」と言えばおしまいなんだから。

        でも実際には、その内部取引が合理的かどうかとか、会社の実体があるかどうかとか、
        人によって認識が分かれるようなことしか論点にできていないわけです。
        これは逆に言えば、今回の内部取引もその意図によっては計上できる可能性があることを意味しています。
        制度に不備があるから国税局は「当然のこと」を論点にできないんですね。

        日本IBMはそれを見越した上で、計上できる可能性を追求しているんじゃないでしょうかね。

        • by Anonymous Coward

          当たり前でしょ。
          「実体がある」の定義なんて作っちゃったら、実体のあるふりをするのがいまよりはるかに楽になって、脱税し放題。

          法の運用、すこしは勉強したら?

      • by Anonymous Coward

        373 名前:名無しさん@引く手あまた[sage] 投稿日:2010/03/19(金) 00:07:02 ID:6J6uvlaF0
        来年のインテグリティ研修の題材

        トム「マリア、相談があるんだけど・・・ 日本は法人税が高くて、30%も取られてしまうんだ。なにかいいアイデアないかな?」
        マリア「そうだわ。日本には連結納税という制度があるのよ。これが利用できないかしら」
        トム「連結納税は知っているけど、これで法人税が安くなるのかい?」
        マリア「親会社のAPが持っている自社株を安く買い戻せばいいのよ。そうすれば、評価損が計上されるから、グループ全体の法人税額が下げられるわ」
        トム「すごいア

    • by Anonymous Coward

      Wikipediaでの解説を読む限りでは、グループ内での資産譲渡だけでは損益を計上できないように思えるのですが、今回IBMグループではどういう名目で計上しているのでしょうか。

  • by Anonymous Coward on 2010年03月19日 21時25分 (#1735925)
    勘定系の開発中断もわざと…
    • by okky (2487) on 2010年03月20日 16時23分 (#1736150) ホームページ 日記

      実は新規開発中の勘定系ソフトウェアに今回問題になっている節税法を組み込むべきかどうか、社内で判断がつかなかったので
      「じゃ、ちょっと実験してみます~」
      とやってみたというオチじゃないだろうな…当然、結論が出るまでは仕様が確定しないので、開発は中断、と。
      # そんなわけはないか。

      --
      fjの教祖様
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