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テクノロジー

大型輸送船一隻で自動車 5000 万台分の汚染物質 84

ストーリー by reo
原子力の時代だ ! 部門より

danceman 曰く、

自動車の排気ガスが健康に及ぼす被害に関してはよく取り沙汰されるが、巨大コンテナ一隻から排気される癌や喘息を引き起こす化学物質は自動車 5 千万台分に等しく、これまで船舶産業による汚染は軽視されてきたことが指摘されている (Guardian の記事本家 /. 記事より) 。

Green Car Reports の記事によれば、70 年代半ば以降、先進国の自動車排気量に厳しい規制を設けることで、電子式エンジン制御装置及び、新高圧燃料噴射装置、触媒コンバーターの開発が進んだ。その結果、自動車から排気される窒素酸化物、二酸化炭素、炭化水素はこの 30 年間で 98 % 以上も削減されている。それに対して船舶は未だ、まだ排気量に規制がなかった 1965 年頃の自動車のようであるとのこと。さらに最悪なことに、コンテナ船の運航に使用されるバンカー重油は極めて粗悪であり、ディーゼル燃料に比べて 2 千倍も硫黄を含んでいるという。

国連国際海事機構は昨年の 10 月にようやく、2020 年までに船舶燃料に含まれる硫黄を 90 % 削減する協定を締結し、2011 年より炭化水素など粒子状物質を除去する新型エンジンの開発を要請するとのこと。海上で起きていることは遠いところの問題として見過ごされてきたが、これからは厳しい監視の目を向け続けなくてはならないようだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 同重量の貨物を同一距離輸送した場合、船舶はトラックと比べ約1/4しかCO2を出しません。
    また、従業員一人あたりの年間輸送量では船舶はトラックの約16倍と大きな差があります。
    たしか以前、ある識者が「船舶輸送を利用したベトナム戦争でアメリカが滅びることはなかったが、トラック輸送に頼ったアフガン侵攻はソ連を崩壊に導いた」と指摘していたかと思います。

    http://www.rtri.or.jp/infoce/rrr/2010/02/201002_10.pdf
    • by norway (30587) on 2010年11月26日 12時47分 (#1864503)

      この指摘は正しい。
      自動車1台と船舶1隻を単純比較する事自体が間違い。
      船舶は数万~数十万トンの貨物を輸送することを考えれば,輸送する貨物の単位重量当たりの燃費(エネルギー効率)や有害物質の排出量を比較すべきだ。航空機の1000倍,自動車の10倍エネルギー効率が良いと言われてるのに…。

      ただ,造船業界が自動車に比べて有害物質の削減に熱心でなかったことは事実なので,IMOが取組みを始めることは良いことだ。

      親コメント
      • 元コメントの

        同重量の貨物を同一距離輸送した場合、船舶はトラックと比べ約1/4しかCO2を出しません。

        の数値が正しいとすると、CO2排出量≒燃料使用量であると言えますので、同重量の貨物を同一距離輸送した場合の燃料消費量も、船舶はトラックの1/4ということになります。

        一方タレコミの

        自動車から排気される窒素酸化物、二酸化炭素、炭化水素はこの 30 年間で 98 % 以上も削減されている。それに対して船舶は未だ、まだ排気量に規制がなかった 1965 年頃の自動車のようである

        ということからすると、燃料消費量あたりの汚染物質排出量は、船舶は自動車の50倍以上であるということになります。

        これをまとめると、同重量の貨物を同一距離輸送した場合の汚染物質排出量は、船舶はトラックの10倍以上あるということになります。

        親コメント
      • by Anonymous Coward
        エネルギー効率の話じゃないですよ。
  • タレコミ文 (スコア:5, 参考になる)

    by chapati (17656) on 2010年11月27日 8時33分 (#1864917) 日記

    タレコミ文に些細だがちょっと気になる表現 (誤訳) がある。

    元記事のひとつ、Guardianの記事のサブタイトル冒頭は
    > One giant container ship can emit almost the same amount of
    > cancer and asthma-causing chemicals as 50m cars,
    となっている。そこで、タレコミ文冒頭も
    > 自動車の排気ガスが健康に及ぼす被害に関してはよく取り沙汰されるが、
    > 巨大コンテナ一隻から排気される癌や喘息を引き起こす化学物質は
    ではなく
    > 巨大コンテナ船一隻から排気される癌や喘息を引き起こす化学物質は
    であるべき。
    コンテナ船のコンテナってのは20フィートとか40フィートとかの大きさでしかない
    のであって、コンテナ船にはたくさんのコンテナが一度に積まれる。
    コンテナ船の容量は、積載できる20フィートコンテナの数で表される (単位 TEU)。
    数千TEUの船は小さいほう。8000TEUを超えると超大型コンテナ船に分類される。
    つまり、コンテナ船はでかい。

    ところで、硫黄に限って言えば:
    船の燃料に大量の硫黄が含まれるのはごもっともなのだが、船舶の周囲には
    豊富な海水があるので、陸上のボイラと異なり、seawater scrubbingと呼ばれる
    手法で排気の脱硫が行われることが多い。
    http://www.davidhirst.com/scrubb/SeawaterScrubbing(v102).htm [davidhirst.com]
    これは結構優秀な処理法。経済性が高く、能力も十分ある。
    硫黄の排出量を削減する努力は大変結構で何の異論もないのだが、
    SOxの生成量と SOxの大気中への放出量は異なる。
    (Guardianの記事を見るとこの辺が巧妙に (意図的に?) 混同されている気がする。)
    燃料にたくさん硫黄が含まれているからといって、直ちにそれらがすべて有害な形で
    環境中に排出されているかのごとく考えるのはナンセンスなのでご注意を。

    • Re:タレコミ文 (スコア:3, すばらしい洞察)

      by donadona (37711) on 2010年11月28日 13時04分 (#1865353)

      Guardianの記事では輸送効率が無視されていたので、トン・キロメートル
      あたりのSOx排出量で比較してみた。まず、Guardianの記事曰く、

      「年間15,000km走る自動車は101グラムのSOxを排出する。これに対し、
      世界で最も大きい船に搭載された、標準で年280日動作するエンジンは
      5200トンのSOxを排出する。」

      槍玉に上がってるのは、スペックからエマ・マークス級のコンテナ船。
      ちなみに世界最大。156,907トン積載可能。巡航速度は47.2km/h。
      この手の超大型船は、稼働時間のほとんどを巡航速度で航行しているから
      年間航行距離は280X24X47.2≒318,000km。ということは、航行距離Xトン数は
      約50,000,000,000トン・キロメートル。
      対する自動車は・・・一番燃費の良い25トンとすると、航行距離Xトン数は
      375,000トン・キロメートル。
      このことから、槍玉に上がっている船は25トントラック133,000台分を輸送
      していることがわかる。

      ところで、これだけの台数のトラックが排出する
      SOxは、101X133,000/1000,000=13.433トン。つまり、船は輸送量あたり
      トラックの約400倍のSOxを出していることが分かる。

      だがちょっとまってほしい。記事では、船の燃料はディーゼル燃料の2000倍も
      硫黄含んでいるといってる。つまり、トラックは船の5倍以上性能が悪いのだ。
      しかも親記事が指摘しているとおり、トラックは処理後も残る硫黄を全量大気中
      に出しているのに対し船は一部を無害にして出している。

      規制するなら、やはりトラックか燃料を優先すべきと思うのだがいかがだろうか。
      #船への規制は反対ではありません。ただ、優先順位考えるべき というだけです。

      親コメント
  • by pongchang (31613) on 2010年11月25日 15時36分 (#1864057) 日記

    硫黄が少ないとサラサラしすぎて、燃料を冷やして粘稠度を上げないと、エンジンがトラブるらしい(潮冷熱2010-11-12 [ushioreinetsu.co.jp])

  • by Anonymous Coward on 2010年11月26日 12時47分 (#1864502)

    東京-小笠原を結ぶ貨客船おがさわら丸に乗船した時、
    翌日の午前中、乗船客の希望者に機関室とブリッジを見学する
    ツアーに参加して見学しました。
    その時、中で働く機関員の方が話していましたが、
    東京都の大気汚染規制で東京湾内航行中は軽油(A重油かも?)
    を燃料とし、外洋に出たら燃料代の安いC重油に切り替えて
    航行するそうです。
    東京湾航走中は速度制限の為、抜けるのに時間が掛かる事もあり、
    油代が高騰した時は経営的にかなりきつかったそうです。

    その話を聞いてから帰りは意識して船の煙突から昇る煙を見ましたが、
    確かに外洋では黒い煙を吐き、東京湾内では目立たない煙と
    なっていました。
    単純に燃料の質を上げれば排ガスはある程度改善するようですが、
    使う量が莫大な為、低質な燃料でも改善できる方法でなければ
    船会社には受け入れがたい排ガス規制ではないかと思います。

  • つまり (スコア:3, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2010年11月26日 21時28分 (#1864797)

    海賊「俺達、環境保護団体として貨物船襲えば良くね?」

  • no title (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2010年11月26日 13時15分 (#1864526)
    記事が悪いのでとんちんかんなコメントしか付いてませんが。
    自動車用燃料の硫黄規格が10ppmに対してバンカーは数%。
    記事では2000倍とあるので2%対10ppmの計算でしょう。
    これを規制しようというお話です。
    でも二酸化炭素が98%削減されたとあるので私の知らない宇宙での話かも。
    • by Ying (4319) on 2010年11月26日 13時57分 (#1864563)
      文脈的には二酸化炭素ではなく一酸化炭素だと思いますが、リンク先にも"carbon dioxides"って書いてありますねえ。
      親コメント
    • >> 窒素酸化物、二酸化炭素、炭化水素はこの 30 年間で 98 % 以上も削減されている。

      炭素系燃料を使っている限り、二酸化炭素はエネルギー効率を高める以外に減らしようがないから、この30年間で98%以上の削減は無理だよね。それが、できてりゃ、二酸化炭素排出権なんて話題にならんよな。Guardianには、硫化物が98%、粒状物質が85%、窒素酸化物が80%の削減としか書いてないが。

      グリーンなんとかの発表って、常におおげさで、不正確だよな。健康に及ぼす被害の観点では間違っている訳ではないけど。

  • by sumeshi0206 (12305) on 2010年11月26日 13時20分 (#1864531) 日記
    物凄い大排気量だし燃料タンクもでかいなーと思ってたけど、やはり燃費悪かったんですね。
    • Re:船のエンジン (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2010年11月27日 8時56分 (#1864918)
      効率を重視したもの凄い大排気量ディーゼルだから船のエンジンの重量あたりの燃費は良いですよ.
      どれだけ効率重視かというと通常は巡航速度一定・エンジンの回転数も一定(燃費の良い回転数を維持),熱歪みでシリンダーブロックが変形してトラブルの原因になるので不要不急の急加速・急減速が禁じられてるくらいです.(それだけ軽量設計になっている)
      ガスタービン・エンジン(と可変ピッチプロペラ)を積んだ軍艦は急停止・全速後進も自由自在ですが,民間大型商船は急停止もままならないのです.
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      船舶の燃費は悪くない (むしろ鉄道と並び、CO2排出量を基準にした輸送効率が最も高い) が、汚染物質 (SO2やNOx)が多いんです。
      自動車は人口密集地で汚染物質を排出する場合が多いので、船舶を同じ基準で規制すべきではありませんが、それにしても多すぎるんじゃないかって話。
  • by naruenosekai (13637) on 2010年11月26日 12時38分 (#1864496)
    船舶ときたら、今度は航空機もとなっていくわけですな。

    小型機用のはあるみたいだけど
    大型旅客機用電気エンジンの開発をいまから、始めればシェアがとれるかもしれません。
  • ポッド推進だとプロペラを回してるのはモーターでエンジンは発電のためなので
    発電装置をエンジンに限らず工夫すれば排気ガスを低減させられるんじゃないかな?

  • by Anonymous Coward on 2010年11月26日 12時18分 (#1864471)
    そこで再登場するのが、テクノ・スーパー・ライナーですよ・・・・・・

    #何か虚しいのは何故
    • by TarZ (28055) on 2010年11月26日 13時12分 (#1864525) 日記

      「再登場」と聞いて、ポンポン船でも復活するのかと。

      # 信頼の焼玉エンジン!

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        バイオ燃料は昔から使われてましたしね。

    • いやいや、そこは超伝導(超電導)電磁推進船「ヤマト-1」ですよ。

      --
      masamic
      親コメント
    • そこで再登場するのが、うすきパイオニアですよ。
      http://nippon.zaidan.info/kinenkan/history30/3/3221.html [zaidan.info]

      #本当に再登場するべく研究されているようですね。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2010年11月27日 2時25分 (#1864888)

      そこで双胴船、ナッチャンReraですよ...

      石油危機のころ、タンカーに帆をつけるというのがありました。邪魔とか台風こわいとかで廃れましたが、再評価のうごきもあります。

      帆の代わりに円柱をたてて、それをぐるぐるまわすとマグヌス効果というもので力が生じるのでそれを使う船も存在します。

      いずれも船体の上に巨大構造物が飛び出す点が問題となります。最近はなんでもコンテナというパケットに梱包しておくるのでコンテナ船だらけですが、船の上に帆のような構造物をつくると港で動く荷役用クレーンの邪魔になってしまいます。

      なお、船で使われるエンジンは決して効率が悪いわけではありません。100rpm程度の低速で動きますが、効率はかなりよいです(有害物質をだすかどうかは別として)。

      とはいえ、いままでは船主が燃費を気にし、近隣住民から苦情がくるわけでもないので環境性能などにはあまり注力されてこなかったのはたしかです。船に生物がつくのを予防するための塗料に重金属がつかわれていたり、バラスト水と一緒に油や別の地域の生物が排出されたりといった問題は最近まで注目されていませんでした。

      さてさて、画期的な推進方式や機関は発明されるかな?
      以前/.に垂れ込まれていた泡を船の底からだすものは実用化の段階にきています。

      船の燃費をちっちゃい泡でおっきく改善
      http://srad.jp/article.pl?sid=04/12/21/0712213 [srad.jp]

      親コメント
    • 何か違う。
  • by Anonymous Coward on 2010年11月26日 12時18分 (#1864472)
    IMOのことか?
  • by Anonymous Coward on 2010年11月26日 12時57分 (#1864515)
    ディーゼルで動く列車とかありますよね?あれはどうなんでしょう? 原付は?飛行機は?としていくときりありませんね。
    • by Anonymous Coward

      日本にの列車においては、気動車は軽油を使ってますし、
      自動車同様さまざまな規制や苦情も受けますから、
      船と比べれば(すごく古い車両を除いては)自動車同様、
      環境対策は結構されているようです。
      普及はまだこれからですが、蓄電池を搭載したハイブリッドカーも出ています。
      # 車とは違って、車輪を回すのはモーターだけですが。

      ※以下は個人的に知識が微妙なので余談。

      原付は…ディーゼル搭載のってありましたっけ?
      基本的にガゾリンエンジンばっかりだと思ってました(汗)

      飛行機だと、もっといい(いろいろと高い)燃料だったかと。
      環境対策についてはよく知らないです…

      • by Anonymous Coward
        >(すごく古い車両を除いては)

        ディーゼルで動く列車ってすごく古い車両しかないっていうイメージしかないです。すみません。
        #特に客車とかは。
  • by Anonymous Coward on 2010年11月26日 13時15分 (#1864527)

    これは小型原子炉のビジネスチャンス

  • 外洋での大型船の密度を考えると、外洋で少々硫黄を撒き散らした所でどうということはないと思うがな。
    排気対策はやらないよりやったほうがよ良いには違いないが、質の悪い重油を環境側の自浄余力の高い所で使うのは、それはそれで理にかなっている。
    トイレにしたほうが良いには違いないが、天下の往来でするよりは茂みの中でしたほうが良いようなもんだ(何を?)

  • by Anonymous Coward on 2010年11月26日 14時44分 (#1864590)

    観光用の蒸気機関車1両で、自動車何台分の汚染物質を出すのだろうか?

    # だけなのでAC

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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson

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