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太平洋戦争時の軍用機「月光」「銀河」の設計図、大量に発見される 64

ストーリー by soara

あるAnonymous Coward 曰く、

第2次世界大戦中、中島飛行機が製造していた戦闘機「月光」と、爆撃機「銀河」の 1万枚近い設計図が発見されたそうだ。現在、上野の国立科学博物館で展示されているという(読売新聞)。

見つかった設計図は、製作現場で使われる部品図などで、翼や胴体などをつなぐネジやパイプなど細かい部品の寸法や形が記されている。部品の数と共に、図面に記された製造上で許される寸法の誤差を同時代の海外の機体と比べることで、大量生産への対応、工作精度、設計思想を知ることが出来るという。

広げると破損する恐れがあるとのことで、現在はまだ包装され荒縄で縛られた状態だそうだ。これから図面を 1枚ずつ保存、詳細な分析にかかるとのこと。

空と宇宙展の会場レポートによると、九六式陸上攻撃機の設計図も混じっているそうだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2010年12月18日 12時34分 (#1875900)

    じーちゃんが銀河乗りでした。
    それまで太平洋に眠るってことだったんですが、昭和56年に丹沢山中に銀河の残骸が発見されて訂正されました。

    「昭和19年11月27日、厚木飛行場からB29の迎撃に向かい丹沢山に眠る。」

    少し離れたところでB29の残骸も発見されて、空中戦のうえ尾根に激突したということでした。
    誉のエンジンブロックがそのままの形で残っていたのが決定打で、発見当初は新聞記者やテレビカメラまできて子供ながら興奮した記憶があります。

    • by Anonymous Coward on 2010年12月19日 18時47分 (#1876538)

      昭和19年11月27日の迎撃について、手持ちの資料を簡単に調べてみました。
      この日は曇天で、爆撃側・迎撃側双方にとって困難な状況だったようです。

      「首都防衛302空. 上 / 渡辺洋二著」 [ndl.go.jp](朝日ソノラマ, 1995.8)のp370に、御祖父の愛機、第三〇二海軍航空隊の「銀河」夜間戦闘機部隊装備機のことが以下のように記されていました。

      三〇二空の損失は、千葉県茂原に降りて大破した「彗星」一機と、行方不明になった「銀河」一機。「銀河」は雲に呑まれ、機位を失したものと考えられる。機長は篠崎中尉といわれるが、どんな人物か不明だ。

      同書によれば、銀河部隊は9月に編成を始め、本格的に部隊の形を成し始めたのは12月以降とのことです。そのため、御祖父のことを覚えておられる方が、著者の取材時にはおられなかったのかも知れません。

      また、米軍側の同日の記録としては、搭乗員の手記「B-29日本爆撃30回の実録 / チェスター・マーシャル著」 [ndl.go.jp](ネコ・パブリッシング, 2001.5)のp130に次の記述がありました。

      また、第500連隊の一機が不時着水して、乗組員は消息不明である。

      丹沢山系には他にも多数の機体が墜落しているようなので、「少し離れたところにあったB29の残骸」が該当機のものかどうかは、米軍側の記録を詳しく調べてみないと確定できないかと思います。

      以上、御祖父のことを偲ばれる際の手がかりになればと思い、まとめてみました。
      なお、朝日新聞の1981年8月20日朝刊22面に、機体が発見された際の記事が載っています。

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      • by Anonymous Coward on 2010年12月19日 21時01分 (#1876607)

        元ACです。わざわざ調べて下さり感謝いたします。
        じーちゃんは302空の篠崎中尉に間違いありません。享年31でした。
        もう絶版になっていますが、昭和19年11月27日の出来事や銀河発見の経緯は
        島津愛介著『爆撃機「銀河」』(河出書房新社) [amazon.co.jp]
        の「厚木302空」という章にまとめられていて、父が何度か取材を受けていました。
        どのような人物だったのか私も知りたいのですが、ばーちゃんも他界して資料もそれほど多くなく、伝聞のような形でしか把握していないので、とても参考になりました。

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    • by Anonymous Coward

      戦争末期は制空権を奪われて、なすすべもなく B29 に蹂躙されまくりというイメージでした。
      相打ちかもしれませんが B29 を落とすような時期もあったんですね。

      • by Anonymous Coward on 2010年12月18日 13時59分 (#1875948)

        おまえはもう少し勉強しなさい。
        確かにB29によって日本国土が蹂躙されましたが、撃墜記録はいくらでもあるんです。
        つか、撃墜しても撃墜しても雲霞の如くB29がやってくるので日本は負けたといえます。

        ところで銀河って爆撃機でしょ。なんでB29の迎撃にあがるの?
        って思ったら夜間戦闘機型が作られてたのね。
        俺も勉強不足でしたorz

        親コメント
      • by hgsdrk (13085) on 2010年12月18日 14時48分 (#1875956)

        B29は、1出撃あたり、平均2.2%の損失率。
        一見、低そうに見えるけど、10回出撃したら、損失する確率おおよそ22%。
        彼らも楽な仕事じゃなかったってことです。

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        • by Anonymous Coward on 2010年12月18日 16時20分 (#1875997)
          >B29は、1出撃あたり、平均2.2%の損失率。

          B17の欧州戦線における損失率に比べたらずいぶん小さな値ですね。

          で、B29の2.2%には夜間の編隊飛行中の空中衝突や、エンジントラブルでの墜落による機体損失も含まれてるのですが、海上で搭乗員がパラシュート脱出出来た場合は、海没した機体に備え付けの音波発振器を頼りに待機してた潜水艦が救出に向かうということをアメリカはやってたわけです。 だから搭乗員の損耗率は2.2%よりもまだ小さい。

          ところで、最近の自衛隊の救難業務をやってる部隊が急速にコンバットレスキュー対応(機体の低視認塗装、ヘリへの機銃・空中給油装置の装備etc)を進めてるのは、有事が発生して戦闘状態の時にパイロット救出に向かう可能性があると本気で考えてるわけです。
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          • by Anonymous Coward on 2010年12月19日 13時35分 (#1876372)
            低視認塗装は2005年生産分から、従来機もそれから順次変更しています。
            結構昔から徐々に実施していると言うべきであり、そこを曲げて緊張感を煽って、
            一体何をしたいのですか。相手側でも緊張感を煽り、自国内での世論操作の
            信憑性を高めようとでもしているのですか。 :-)

            ##大国にとって、小国が軍備拡張に走るのは自国のそれを正当化する好材料。
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            • by Anonymous Coward

              >##大国にとって、小国が軍備拡張に走るのは自国のそれを正当化する好材料。

              こういうお花畑な世界観で大国を見ていること自体に危機感を持ちますねえ。
              相手は根拠があろうとなかろうと他国領土の領有を宣言して実力行使も辞さない連中だというのに。

        • by GreyWolf (32369) on 2010年12月20日 12時33分 (#1876883)
          2.2×10ではなく

          100-(100-2.2)^10 =19.945%です。
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        • by Anonymous Coward
          100回出撃したら損失率222%か・・・
        • by Anonymous Coward
          オフトピ

          大戦中の日本商船乗員の被撃沈経験率は100%を大きく超えてたはずです。
          一回ボカ沈喰らって生き残っても、もう一回食らう可能性が高いという。徴用された漁船の損失率も相当でしょうが。

          それでも軍から軍属などとしていいように扱われ、しかも靖国へも入れないとされていたという怨嗟が連ねられた文集がありました。読んでてもうなんというか・・・。
      • by Anonymous Coward
        昭和19年なら硫黄島陥落前でB-29は護衛機無しだからチャンスも大きかったんでしょう。
      • by Anonymous Coward

        1944年の11月は、本土空襲が始まったばかりのころで、まだ末期じゃないんだよね。
        だから、日本側も多少、防空の余力があった訳だ。硫黄島が落ちた後は、なすすべも無かったが。

        そのじっちゃんはちゃんと子供を残しているところを見ると、末期のような相手にぶつかる訓練だけ受けた若年パイロットではなかったんだろうね。

        そうやって、またベテランパイロットを失った訳だが。

  • by Anonymous Coward on 2010年12月18日 21時29分 (#1876134)
    誉エンジンの原図(当然鉛筆手書き)は富士重工業東京事業所内に保管されてます。

    #結局見られずに辞めてしまった
  • 一瞬… (スコア:2, おもしろおかしい)

    by numa (4467) on 2010年12月18日 11時41分 (#1875876) ホームページ 日記

    タミヤ [tamiya.com]とハセガワ [hasegawa-model.co.jp]が大忙し、かとも思ったが、図面の内容によっては、あまり関係ないのかも…。

    • Re:一瞬… (スコア:3, 興味深い)

      by 11c (6985) on 2010年12月18日 13時20分 (#1875925)

      当時の生産図だとすると、紙の質は当然よくないし、多分青焼きコピーでしょうし。
      開くだけで折り目が砕け、光を浴びるたびに線図が薄れていくところが目に見えるようです。
      保存対策をする側にとっては、手強い相手だと思います。
      記事には

      デジタル処理とマイクロフィルムで図面を1枚ずつ保存後、詳細な分析に取りかかりたい

      とありますが、撮影に辿り着く前の工程で、かなりの人とカネが必要になるでしょう。

      研究者や模型会社が内容に接することができるようになるまでに、随分時間がかかると思います。
      貴重な産業遺産であることは間違いありません。うまくことが運んでほしいものです。

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      • Re:一瞬… (スコア:2, 参考になる)

        by 11c (6985) on 2010年12月19日 14時41分 (#1876404)

        元記事のリンク先をよく読まずに、先のコメント [srad.jp]を書いてしまいました。
        「空と宇宙展の会場レポート」 [sora-uchu.jp]にある写真を見た上で、あらためて追記します。
        この画像 [sora-uchu.jp]を見ていただければ、以下のことが分かります。

        • 青焼きコピーによる大型図面が、折り畳んだ状態で仮綴じされている
        • 紙は、酸性化と現像液等の影響により、大変脆い状態となっている
        • 通気があった部分には、既に退色・画像の消失が生じている

        今回の展示物は、光・空気等による図面へのダメージが、オリジナルの表紙や梱包などにより最小限に止まるものを選んであるものと推測します。

        先のコメントでも記しました通り、資料の保存には「人とカネ」が必要です。
        そのためには、まず資料の存在と意義を知ってもらうことが必要です。
        今回の展示は、その点で意義深いものだと考えます。

        親コメント
      • by shiba (273) on 2010年12月18日 15時49分 (#1875979) ホームページ
        トライマグニスコープがあれば...
        親コメント
        • by Anonymous Coward

          つ全身スキャナー

          〜未来は突然やってくる〜

    • Re:一瞬… (スコア:2, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2010年12月18日 17時00分 (#1876014)
      その内、ニコニコあたりに作ってみた動画が上がることを期待する
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      バンダイなら1/1で再現してくれそう・・・
      • by Anonymous Coward
        アオシマならバラバラの4セットにした上に、それぞれにロボットのパーツを付けて販売してくれそう…
  • by Anonymous Coward on 2010年12月18日 11時58分 (#1875880)

    発見は9月だというし、空と宇宙展にしたってだいぶ前に行ってきた。
    いろんな設計図もあったし、イトカワの運用日誌(通信が途絶えた日のページが
    開いた状態で展示してあった)とかイカロスとか、とても面白かった。

    なんでいまごろになって新聞記事になって/.Jのストーリーにまでなるのだろうか。

    • by Anonymous Coward
      新聞社にはヒマダネという言葉がありまして
      • by Anonymous Coward

        ヒマダネとして軍事ネタを持ってくるのが読売らしいということでしょうか。

        • by Anonymous Coward on 2010年12月18日 16時44分 (#1876005)

          100個のネタがあれば1個くらい軍事ネタがあってもおかしくないのでは。
          世の中でいちばん軍事が大切だなんて言うつもりはないですが
          (そんなこと言ったら北朝鮮の先軍主義になっちゃう)。

          親コメント
    • by Anonymous Coward

      知っているのか!

  • by Anonymous Coward on 2010年12月18日 11時14分 (#1875872)

    一瞬二次戦前に日本軍が銀河の設計図の作成に成功していたのだと思いました。

  • by Anonymous Coward on 2010年12月19日 10時09分 (#1876295)

    むかしは第二次世界大戦って言ってたのに、
    最近は太平洋戦争って呼ぶようになったのはどうして?

    • by Anonymous Coward

      局地戦だから

      • by Anonymous Coward
        明らかに占領政策を継続させたい人がここに
    • by Anonymous Coward
      読売は、太平洋戦争と日中戦争を分けて表記するんじゃなかったかな?

      #もうすこし細かく分けてた気もするけど、後は忘れた。
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物事のやり方は一つではない -- Perlな人

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