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テクノロジー

液体シリコンから半導体素子を作ることに成功 28

ストーリー by hylom
塗装でなんでも作れちゃう時代が近いかも 部門より

774THz 曰く、

北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の下田達也教授らの研究グループが科学技術振興機構の課題解決型基礎研究の成果として、液体シリコンを用いた塗布プロセスによる太陽電池の製作に成功したことを発表した(JAISTのプレスリリース)。液体シリコンとは聞き慣れない言葉だが、シリコンと水素が結合した常温常圧で液体状のシリコン化合物(シクロペンタシラン)のこと。太陽電池を形成するプロセスの基本は、液体シリコンを基板に塗って加熱するだけ。残念ながら現時点では太陽電池としての性能はまだプラズマCVDを用いたものには及ばない。

しかし液晶パネル用のアモルファスTFT(薄膜トランジスタ)の製造への適用可能性もあるということで、なかなかインパクトのある技術ではないかと思われる(CVD不要でTFTを作れればすごい)。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2011年02月08日 18時15分 (#1900076)

    すでにトランジスタ(1個)の製造には成功していますね。
    http://www.epson.jp/osirase/newsline/2006/tnl0605.html [epson.jp]

  • by Anonymous Coward on 2011年02月08日 23時57分 (#1900210)
    > 液晶パネル用のアモルファスTFT(薄膜トランジスタ)の製造への適用可能性もあるということで、なかなかインパクトのある技術ではないかと思われる(CVD不要でTFTを作れればすごい)。

    ええと、CVDを使わずSiインクでTFTを作っている例はすでにありますよ [eetimes.jp]。また同じ印刷用Siインクを使っている例では、インクジェットプリンタで印刷することで、CMOS回路を形成してRFIDを作成 [eetimes.jp]している例もあります。どちらも「CVDを使わずTFTを作っている」わけで、そのこと自体はもはや普通です。
  • by Anonymous Coward on 2011年02月08日 18時21分 (#1900079)
    ざっと読んだところ,薄膜CVDに比べて20%の効率を達成したようです。
    コストが十分安ければ,近い将来実用化できそうです。

    ただ,液体Siはすぐに発火するので,低酸素下で製作しなければならないというのは
    真空が必要なくてもやっぱりそれなりの製造設備が必要ですね。
    • Re:すごいですね (スコア:2, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2011年02月08日 18時26分 (#1900082)

      リンク先みれば適当な溶媒に溶かして、安全にインクとして扱うことができる
      ことが書いてあるよ。

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      • by Anonymous Coward
        たしかにそうですね。もしかして発火しないんでしょうか?
        それならすごいですね。
        Siインク,確かに普通の瓶に入れて写真撮ってますね。
        (もしかしたら窒素充填されてたりして)

        ただ,薄膜形成時の加熱(400度)にも発火しないのかが気になります。
    • by Anonymous Coward on 2011年02月08日 19時03分 (#1900094)
      産経ニュースの記事には『窒素が充満した装置内』と明記されてますね.
      スピンコートして約400度で数十秒の加熱だけでO.K.ということなので、それほど大がかり装置にはならないと思います.
      ちょっと気になるのはスピンコートの際のミストの処理をどうするのか.(通常は強力に排気してミストを吸い出してしまうのですが)
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    • by s-kei (16661) on 2011年02月09日 12時55分 (#1900384)

      現時点での効率は0.5%程度ということで確かに低いんですけど、
      シリコンは不純物等に非常に敏感な材料なので、こんな製法で動くモノが出来るというだけでまず驚きますね。
      (逆にCIGSなどは不純物に鈍感なので、塗って焼くだけという製法も可能 [nanosolar.com]。さすがに性能は落ちるけど。)

      太陽電池としての実用化までのハードルとしては
      ・アモルファスシリコン1層だけの変換効率をCVD並に高める
      ・禁制帯幅を変えた材料でも造れるようにして積層し、効率をさらに上げる(現行技術では、研究レベルだと安定化前で13%超 [nikkei.com])
      が挙げられます。

      ここで現行の薄膜シリコン太陽電池では、CVDでシリコン薄膜を形成する速度が量産コストに大きく影響するので、これをもっと速められないかというのが永遠の課題になってます。2nm/secを超えたら「高速」と言われる世界 [nikkei.com]。
      もしこの技術で、性能を保ったまま成膜速度が劇的に上がったら、製造コストがドカンと下がるかも。

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    • by Anonymous Coward

      太陽電池用だと発火しないようにするのが大変そうですね。

      ところで自分が用途として思ったのは半導体とは関係ないおっぱいシリコン。
      やわらかさが増すとか、ゲームで揺れすぎなあれの再現とか。

  • by Jack the Ripper (36962) on 2011年02月08日 18時22分 (#1900081) 日記

    液体シリコンの価格がどの位かはわかりませんが、製造コストの大幅な引き下げに繋がる技術と見ました。
    SEDの製造プロセスに応用できるかが気になります。

    • by Anonymous Coward
      コストよりも、複雑な曲面をソーラーパネルにできる可能性の方にwktk
      • by gesaku (7381) on 2011年02月08日 20時15分 (#1900119)

        車のボディのあちこちにソーラーパネルを埋め込むことも可能になるかもしれませんね。
        今でもあるにはあるけど、大抵天井くらいしか付いてなかったのが
        ドアなど側面にも貼れれば少しは効率上がるかも。

        #「複雑な曲面」で女性の身体→スク水を思い浮かべたダメ人間gesaku

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      • Re:コスト (スコア:1, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2011年02月08日 22時33分 (#1900181)
        今回の製造法はスピンコート法と呼ばれる方式で、原理としては高速回転する基板上にインクを滴下して均一な薄膜を得る仕組みです。身近なところでは、Blu-ray Discの製造(PDF注意) [panasonic.co.jp]に使用されています。この工法の利点は言うまでもなく、安価に薄膜を得ることができることなのですが、遠心力を使って均一化する原理上、複雑な曲面を持った薄膜を形成することは残念ながら不可能です。
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        • by Anonymous Coward

          シートを作ってから曲げることは可能なんじゃないか?

  • 三次元構造(立体配線)の集積回路を作れるようになるのかな。
    もし立体配線ができて、現行の製造方法と同じような性能を発揮できるようになれば、
    半導体回路の大幅な高性能化と集積度の向上を図れるような気がします。
    • by Anonymous Coward
      残念ながら作れるトランジスタの性能に限りがあるのと、微細化には向いていないのでそれは無理だと思います
      一方、太陽電池では幅広い波長の光で効率よく発電するための多層構造を実現可能なのではないでしょうか?
      • 簡単な論理回路はできても、複雑なものは現状では無理そう、ということですね。
        今後の技術開発に期待します。

        >太陽電池では幅広い波長の光で効率よく発電

        光の波長ごとにシリコン膜を作るわけですね。イメージ的にはシグマのフォベオン
        の太陽電池版みたいな感じでしょうか?
        今の太陽電池は黒っぽいいろですが、反射する波長が違うシリコン多層膜に覆われ
        て七色に光るのかな。
        太陽電池としての実用化は、数年先を目指しているとのことですから、ちょっと待
        てば現物を見られそうですね。
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2011年02月09日 3時30分 (#1900246)
          > 今の太陽電池は黒っぽいいろですが、反射する波長が違うシリコン多層膜に覆われて七色に光るのかな。

          表面での反射を抑えると=太陽電池で吸収される光を増やすと発電効率を上がるので七色に光ることはないと思います。
          実際の太陽電池では表面に凹凸を作成 [sanyo.com]し、光の入射角を制御することで表面での反射を抑えています。
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    • by Anonymous Coward

      結局できるのはアモルファスシリコンなので高速化・省電力化・小型化は難しいんじゃないか?

      • 結局できるのはアモルファスシリコンなので高速化・省電力化・小型化は難しいんじゃないか?

        まず、省電力化が出来ないという側面をカバーするために太陽電池が実装できたと考えようじゃないか。
        太陽電池はある程度面積を持って光を受けなくちゃいけないから、小型化は不要だと考えようじゃないか。
        で、あとは「速くならないなら、数を持ってくればいいじゃないの」とやって、高速化できないという害を回避しようじゃないか。

        …あれ? 冗談のつもりだったが、もしかして本当に使えるんじゃないか??

        たとえばロケットで打ち上げた段階では液体シリコンの状態で打ち上げておいて、目的地に着いてから必要な回路を作るとか。
        壊れやすい装置を打ち上げるぐらいなら、目的地で組み立てた方が良いよね?

        目的地に着いて、「あー、なんか xxx が足りない」となったら、地球からは液体シリコンだけ送りつけて、現地生産とか。

        なんか、宇宙開発に使えるような気が…

        --
        fjの教祖様
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        • by Anonymous Coward

          で。液体シリコンでか色を作る機械が壊れるのですね。

  • by nekurai (6253) on 2011年02月08日 21時15分 (#1900144) 日記
    ウルトラマンのボディに塗布してカラータイマーの電源として活用

    …効率が上がらないと 2 分間で 1 分間分の電力供給は無理か?
    • by Anonymous Coward
      > ウルトラマンのボディに塗布してカラータイマーの電源として活用

      本体が力尽きてもカラータイマーのみ輝き続けます。
  • by Anonymous Coward on 2011年02月08日 18時16分 (#1900077)

    SFにわかとしては、炭素生命体は炭化水素が常温で気体・液体でいられるのに
    珪素生命体がだめな理由が珪素系物質が固体系ばかり、っていう設定を鵜呑みにしてたんですが
    シリコン系でも液体なのはめじゃーなの?

    じゃあ、珪素系生命体が地球にハイブを形成して炭素系生命体を材料に(ry

    • by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2011年02月08日 19時24分 (#1900103) 日記

      Siの化学の面倒なところは,C-C結合に比べてSi-Si結合が弱いんですよ.
      いや,結合の強さ自体はそれなりに強いんですが,他の元素との結合(代表的にはもちろん酸素)がそれと比べて強すぎて,そう言った他の元素が近づくと容易に切れて結合が組み変わってしまいます.特に不飽和結合(Si=Siとかそう言う多重結合)で顕著で,事実上Siの場合は単結合しか使えません.非常にバルキーな置換基で保護してやればSi=Siとかも出来ますが,まあ例外的なものです.
      そうなると,Si-Si結合を持つ化合物が安定に存在できる環境というのはかなり限定されてきて,さらにCに比べ使える結合様式が少ないことから化合物の構造がかなり限定されてしまいます.

      また,Siの場合はσ共役があって電子状態がかなり違うとか,結合角が大きく違うとかで,単純にCをSiに置き換えた化合物というのもなかなか作りにくくなっています.そう言う意味では,昔の人が考えた「周期表でCの下だから,同じような化合物が作れて,Siベースの生命とかいるんじゃない?」というようなナイーブな発想には無理があると言えるでしょう.
      #とは言え,炭素系とはまったく関係ない構造の分子骨格からなる生命を否定するものではありませんが.
      #でもまあそれを言い出すと無理にSiにこだわらなくても良いんじゃないというか.

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    • Re:「液体シリコン」! (スコア:3, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2011年02月08日 18時18分 (#1900078)
      おっぱい星人がやってきました
      親コメント
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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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