気体による温室効果の発見から150年 38
温室 部門より
現在、温室効果ガスの排出量削減が重要な課題となっているが、気体によって温室効果が発生することを物理学者のジョン・ティンダルが発表してから今年が150年目になる(BBC Newsの記事 、本家/.)。
ティンダル現象でも知られるジョン・ティンダルは、気体によって温室効果が生み出されることを実験により証明した。それ以前にも、大気の存在が地球の温度を上昇させることをジョセフ・フーリエが指摘していたが、ティンダルは温室効果を実証し、測定可能な装置を作成して実験を行ったという。同一の物質について数100回の実験を繰り返した結果、同じように光を透過する気体であっても、物質によって熱吸収量が異なることが確認された。ティンダルが発見した熱吸収量の大きな気体はエチレンであり、人間の活動により排出される二酸化炭素が地球温暖化の原因になることまでは予測されていなかったが、温室効果の基本的な仕組みは150年も前に明らかになっていたのである。