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サイエンス

原子炉への海水注入はウラン汚染の原因に? 25

ストーリー by reo
放射能とともに生きよう 部門より

capra 曰く、

米カリフォルニア大学デービス校 (UC Davis) の研究チームが、海水に含まれるナトリウムと原子炉内の燃料棒が反応した場合、ウランの微小粒子が発生する可能性があることを突き止めたそうだ (UC Davis News の記事本家 /. 記事doi: 10.1073/pnas.1119758109 より) 。

燃料棒のウランは通常水に溶けづらい化学形態を取っている。ただし酸化反応によって +6 の電荷を持つ 6 価ウランへと変化した場合には水溶性となり得るとのことで、この反応は放射線によって水から過酸化水素が生成される際に促進される場合があるという。UC Davis の研究チームは、以前の研究にて「固体もしくは溶解された状態で存在可能な過酸化ウランの『クラスタ』ともいうべき粒子」を作ったことがある。さらに、最近の研究において核燃料棒と海水中に存在するナトリウムといったアルカリ金属イオンが合わさった場合、腐食とともにこの過酸化ウラン粒子が生成されうることを突き止めたとのこと。この粒子は非常に小さく、そのままの状態もしくは溶液として遠くまで運ばれる可能性もあるという。

研究に携わった Alexandra Navrotsky 教授曰く「この現象は今まで考慮されたことがない」とのことで、「この現象がどれだけ腐食を加速させるかは不明だが、今後考慮すべき点であることは確かである」と述べている。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 海水って (スコア:3, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2012年01月31日 11時17分 (#2090465)

    元々ウランを多く含んでなかったかな?
    海水からのウランの回収 [rist.or.jp]
    ホントに海水からウランが取れた [nikkeibp.co.jp]

    • by Anonymous Coward

      それに、ウランガラス(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%8... [wikipedia.org])なる、蛍光性のガラスを有り難がって集める人もいます。
      α線が出るのは確かだが、忌避するものかどうかは集積度によるかと。

      ちなみに、ウランガラスの場合、グラス全容積の0.1%ほどであり、放射線量の目安はグラス100gあたり数千~1万ベクレル程度と、カリウム40による内部被曝量と同程度とか。(Wikioediaによる)

      • by Anonymous Coward

        α線は紙1枚で止まるから、微粒子になっていると体内に吸い込むおそれがあるけど(重金属としての毒性もあるし)ガラスになっているならそれほどでもないという判断はそれなりに合理的では。

  • 核反応後に出てくる生成物(FP/MA)の流出は困ったことですが、ウランそのものが流出することってそんなに影響あるんでしょうか。

    • by Anonymous Coward on 2012年01月31日 10時49分 (#2090448)

      ただちに健康に影響が出るものではないと思います。

      親コメント
      • 重金属はぜんぶ毒だと思っておいた方が良いような。

        科学的には劣化ウランと変わらないように思いので、いつものWikipadiaへのリンクはこちら [wikipedia.org]。

        日本保健物理学会の「ウランの健康影響検討専門研究会」報告書(PDF) [nii.ac.jp]によればかなりの毒性があり、かつカドミウムなどと同様に骨への沈着が起きるようです。したがって生物濃縮が発生すると思われますので、「ただちに」ではないにしろ、量によっては無視できないと思われます。

        「ただちに」というレベルでは、

        2.2 急性および亜急性毒性量
        人の急性毒性(致死)量に関するデータはみあたらない。実験動物におけるウランの急性毒性量は、化合物、摂取径路、動物の種、性、年齢などによって大きく異なる。例えば、硝酸ウランをラットの腹腔内投与したLD50/24h(投与後24 時間以内に半数が死亡する量)は、ラット老齢雄の128mg/kg から若齢雄の305mg/kgと幅があり、人(体重50kg)の毒性量を体重で単純計算すると少なくとも6.4g以上になる。しかし、LD50/14-21days は、成熟雌の1.0mg/kg から成熟雄2.5mg/kg であり、人の毒性量は50-125mg と少なくなる。硝酸ウランをラット(8週齢雄)の筋肉内に2mg/kg(人では100mg に相当)投与すると6 日後までに80%が死亡する。硝酸ウランの経口投与によるウサギのLD(死亡までの日数は不明)は0.33-10mg/kg(人では16.5-500mg に相当)および犬では0.5-2mg/kg(人では25-100mg に相当)、皮下投与ではウサギ3-4400mg、犬3.5-4400mg である。放射線事故において人が急性致死量の硝酸ウランを腹腔内(静脈内とほぼ同等)摂取する可能性は通常では考えられないが、数十mg を創傷に伴う筋肉内や皮下摂取、あるいは経口摂取する可能性はないとはいえない。

        だそうです。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          重金属はぜんぶ毒だと思っておいた方が良いような。

          そう考えると必須元素のモリブデンや医療薬になるビスマスって不思議ですね・・・

        • by Anonymous Coward

          そんなもの内部被ばくに比べれば……と思って調べたら……
          http://www.wolframalpha.com/input/?i=U-238+specific+activity [wolframalpha.com]
          数百mgで数千Bqですか……微妙……

          • by Anonymous Coward

            天然に残存しているくらい半減期が長いというのはそれだけ単位時間あたりの放射能が弱いということですからね。

    • by Anonymous Coward

      想像ですが、循環系のどこかで冷却水から析出して臨界量に達するとか?

    • by Anonymous Coward

      α核種だからやっぱりそれなりには問題視されるのではないかな。
      問題視されるには、
       海水注入するほどの重大事故
       燃料被覆は溶けてしまった
       爆散は防げた
       一次冷却水は漏れた
      くらいの条件が重なった時かな?
      爆散してたら水溶ウランの量なんて問題にならないほど微々たるものだろうし、
      冷却水が漏れてなければ環境に漏れてないから汚染とは言えないだろうし。

    • by Anonymous Coward

      >「この現象がどれだけ腐食を加速させるかは不明だが、今後考慮すべき点であることは確かである」と述べている。

      この記事をそのまま受け取る限りだと、問題は汚染ではなく、
      原子炉および汚染水処理設備の損傷を早める可能性があることかと。

      • by Anonymous Coward

        若干微妙だけど補完しつつ書くと、
        ここでいう腐食とはウランの「酸化反応によって +6 の電荷を持つ 6 価ウランへと変化した場合には水溶性となり得る」ことで、
        「放射線によって水から過酸化水素が生成される際に促進される場合がある」。
        「この現象」とは「ナトリウムといったアルカリ金属イオンが合わさった場合、腐食とともにこの過酸化ウラン粒子が生成されうる」ことで、
        「この過酸化ウラン粒子」とは「固体もしくは溶解された状態で存在可能な過酸化ウランの『クラスタ』ともいうべき粒子」
        で、
        汚染と言うのは「この粒子は非常に小さく、そのままの状態もし

  • T/O
    # そんなこと言わずに、本文もちょろっとお願いします

    • by Anonymous Coward

      小声で「これから海水注入中断を指示するが、絶対に注水をやめるな」

      「海水注入中断!!!」

    • by Anonymous Coward

      海水に含まれるナトリウムと原子炉内の燃料棒が反応しウランの微小粒子が発生する可能性と、冷却不足のためウランを主体とした燃料棒がメルトダウンし、原子炉からメルトスルーする事の、どっちがより巨大な放射能汚染か。

      • by Anonymous Coward

        3.11以前の平均的な反応「いいからとにかくゼロリスクにしろ」

        • by Anonymous Coward

          >3.11以前の平均的な反応「いいからとにかくゼロリスクにしろ」
          どんなに譲歩しても無理な注文ってあると思うよ
          現場は相手に殺意抱いて良いレベル

        • by Anonymous Coward

          ゼロリスクが実現できたとしても、まったく採算取れませんなw

          月に発電所建設とかのトンデモ主張と同じくらいの建設費になりそうね。

          • by Anonymous Coward

            日本人の立場からすりゃ、リスクを過小評価することで、エネルギー価格をダンピングし、本来ならもっと高級だったはずの原油を安く買い叩いてこれたからハッピーだったわけだけど、それが人類全体にとって効率がよかったかは分からないよね。

            エネルギーの価値をダンピングしたおかげで、日本みたいな資源の無い国でわざわざ工業製品を製造して、資源のある国に送り返すという無駄なプロセスに途方も無いエネルギーと人件費を数十年間かけてきたんだけど、その費用はもっとほかの事に投資できたかもしれない。

            今頃月面発電所の開発くらいできていたかもしれないよ?

            • by Anonymous Coward

              ただし、いまの生活水準は保証されないけどな

    • by Anonymous Coward

      じゃ、津波のリスクをあえてとってまで、なぜ沿岸に建てたんだ?
      冷却水(海水)の確保がやりやすいからじゃなかったのか?

      海水の注入なんかしなくても安全に冷温停止までもっていける機構を
      なぜ取り外しちゃったんだ?
      金か?金がもったいなかったのか?

      って返されて終わりじゃないかな。

      • by Anonymous Coward

        じゃ、津波のリスクをあえてとってまで、なぜ沿岸に建てたんだ?
        冷却水(海水)の確保がやりやすいからじゃなかったのか?

        海水の注入なんかしなくても安全に冷温停止までもっていける機構を
        なぜ取り外しちゃったんだ?
        金か?金がもったいなかったのか?

        って返されて終わりじゃないかな。

        ちょっと何を言っているのかよくわからんのだけど、
        「海水の注入なんかしなくても安全に冷温停止までもっていける機構」(通常冷却系が使えない時の話だよね?)っていうのは、
        少なくとも日本の軽水炉にはもともと存在していないと思うよ。

        以前、電源なしで冷却できる系を撤去していた、と主張する言説が出ていたんだけど、
        その時に撤去された系は実際には電源なしで冷却するものではなくて、
        タービン故障時に原子炉を完全に止めずに修理ができ

  • by Anonymous Coward on 2012年01月31日 13時16分 (#2090570)

    燃料棒に含まれるウランの量を100としたら、どれくらい溶けるんですかね?

    # ほとんどが溶けるならこれで水溶液としてウランを回収できねぇかなぁと思ったけど、そんなわけないか…。

  • by Anonymous Coward on 2012年02月01日 9時56分 (#2091064)

    えっと、原発の一次系をオープンサイクルで運用している所が有るって事?
    いや、それなら燃料棒由来のウランで冷却水が汚染されるってよりも先に心配した方が良さそうな事が沢山有ると思うんだが。

    選択的にウランが出てくるって言うのなら、現状の福一みたいに外部にフィルターを持っているなら回収に役立つ可能性もあるが、
    はてさて、容器へのダメージと比べてペイする様なレベルなんだろうか?

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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー

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