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人工知能

次の人工知能の闘いの場は「クロスワードパズル」 21

ストーリー by reo
戦いに終わりはあるのか 部門より

taraiok 曰く、

クロスワードパズルを解く人工知能「Dr. Fill」はニューヨークで開催されたクロスワードパズルの大会に参加、600 人もの (人間の) 参加者たちと対戦することになった。しかし、「Dr. Fill」の参戦結果は 141 目の塗りつぶしでギブアップすることになった。「Dr. Fill」の制作者であるスタンフォード大学の AI 専攻、Matthew Ginsberg 博士は「もっとうまく行くと思っていた」と、この結果には満足していないようだ (The New York Times の記事 (その1)The New York Times の記事 (その2)本家 /. 記事より) 。

Ginsberg 博士によれば「Dr. Fill」はキーワードの連想から結果を導くのが難しい、不可解なクロスワードほど得意な設計となっており、実際にトーナメントで最も困難な難問のうちの一つをクリアしている。しかし、人間が得意とする洒落や冗談を用いたクロスワードについては、コンピューターは間違った回答を出しやすいとしている (Fast Company の記事) 。コンピューターが最も統計的にありそうな答えを決定するために総当たりの計算をしている間、人間は蓄積された知識や経験に基づいてパターンを認識、すぐに回答を導き出す。例えば、今回はスペルを逆に書いて回答する問題、文字を斜めに配列して回答するパズルで引っかかったとしている。コンピュータ・プログラムはこのようなユーモアを備えた難問ですぐに考え込むようだ。

2010 年の puzzle in The Times 誌から該当しそうな例題を抜き出してみる。質問は「アポロ 11 号と 12 号 (180 度)」。この答えは「SNOISSIWNOOW」。人間でもこの答えは単語として認識できないが、後ろの (180 度) の記載から、勘の良い人はこの問題が「MOON MISSIONS」の逆スペルであることが理解できる。人間はこうしたユーモアを含んだ問題を作り出す。しかし Ginsberg 博士にこの問題を見せると「これは悪夢だね」と答えた。

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  • by imaic (31975) on 2012年03月26日 11時35分 (#2123590) 日記

    「SNOISSIWNOOW」
    「MOON MISSIONS」

    逆さ文字or回転文字なんじゃないの?

    • by Anonymous Coward

      今回はスペルを逆に書いて回答する問題、文字を斜めに配列して回答するパズルで

      2010 年の puzzle in The Times 誌から該当しそうな例題を抜き出してみる

      なんで今回引っかかった問題を出さないのかは知らないけど、過去の変な問題での博士のコメントが特徴的だったりしたからなのかな。

      • by Anonymous Coward

        この問題が「MOON MISSIONS」の逆スペルであることが

        あ~、よく読んでないの俺だったわ……

  • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 11時40分 (#2123593)

    どうせならもっと実用的な問題に取り組めばいいのに

    • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 11時55分 (#2123606)

      「アレ」
      「ソレ」
      「コレ」
      を推論して正確に答えてくれるシステムの早期実現を…

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        その場合、正確に推論しても出題者が回答を覚えていない場合が多いので無理かと・・・

        「違うような気もするけど、まぁいい」でその場はつじつまはあいますが・・・

        #それとも縦読みすればいいのかなぁ

      • by Anonymous Coward

        その完成型に近いのが
        「頑張れ鉄人」
        「負けるな鉄人」
        「逃げろ鉄人」
        を適切に理解するアレ

    • by firewheel (31280) on 2012年03月26日 23時50分 (#2124056)

      矛盾した仕様書の行間を読む人工知能の開発ですね、分かります。

      顧客に対して適切に相づちを打つ人工無能というのも、かなり実用的かもしれない。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      そして実用的な研究をすると、
      「夢がない」とか「頭が硬い」とか言われるんですね。

    • by Anonymous Coward

      ある実用的な問題をAIで対応するシステムを開発するのと、その問題で人手で解決するために人を雇うのとでは、大抵、人手の方が短期間かつ低コストで済むという現実がある。人ででは解決できない問題や、人手の方が高くつく問題ぐらいしか、スポンサーはつかない。では、具体的にはどんな問題があるのだろうか?きっと、思いつかない人が多いのだろう。

    • by Anonymous Coward

      実用性のある分野にはすでに多数の研究者が群がっていて、頭角をあらわすのも容易ではない
       ↓
      鶏頭となるも牛尾となるなかれ
       ↓
      とりあえず独創性+話題性で勝負!

      みたいな人多そうだけど、どうなんだろう

    • by Anonymous Coward

      遊びだなんてとんでもない。
      思い出せない、思い出せない。
      思い出せない、思い出せない。
      (Pi!)
      ってCMが昔ありました。
      しかしこれは「予定は何時だったか」を調べるツールでしかありませんでした。
      自分が何を忘れてるかを思い出させてくれるツールだったらどんなに良かったかと思ったモノです。
      列挙される記憶の断からわずかな関連性を抽出して「これじゃない?」と言ってくれる機械はまさに夢ですよ。

    • by Anonymous Coward

      そうそう。質の良いクロスワードの問題を作るほうに取り組んでほしい。

  • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 12時42分 (#2123639)

    前から思ってたことだけど、2ch用語やギャル文字なんかを解析するのは不可能だよなあ。
    すぐに新しい変種が出てくるし。

    儲=信者とか、最初に見たときは感動した。

    こういうの研究してる人はいるんだろうか。

    • by Anonymous Coward

      人文系の場末の裏通りあたりに行けばたぶん。

    • by Anonymous Coward

      そういったもの(なんか名称あるのかな)やAAなんかは
      画像として認識するとかで、なんとか出来ないだろうか

      読み換えとかでない、根拠のないスラングはもっと難しいかも

      • by Anonymous Coward

        そうですね。キャプチャ+OCRの手順を踏めば、既存の雑音通信路モデルに帰着します。

        単純な会意文字AAでないスラング全般を解釈する話になってくると、
        同じ人間にとってもしばしば理解しかねるので大量の事例が必要でしょう。
        (typo・誤用系の2ちゃんスラングを場違いに使われても普通はわかりようがない)

    • by Anonymous Coward

      すぐに変種がでてくるというところは、インフルエンザに似ているように思います。
      遺伝子変異の予測とかシミュレーションに使えませんかね。

typodupeerror

ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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